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地方財政ダッシュボード

島根県出雲市の財政状況(2020年度)

🏠出雲市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

前年度比で0.01ポイント改善したものの、担税力の乏しい地域性などから、類似団体中下位の0.56となった。引き続き、地場企業への支援や企業誘致等による雇用の創出など、税収を増やす取組を積極的に推進し、自主財源確保に努める。

経常収支比率の分析欄

地方税及び地方特例交付金等の減に伴う経常一般財源収入の減が、公債費及び扶助費の減に伴う経常一般財源支出の減を上回ったことから、経常収支比率は、前年度比で0.9ポイント上昇し、類似団体平均より2.4ポイント低い86.7%となった。今後は、大規模な普通建設事業の増加に伴う公債費の増加や新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地方税等の減収による経常収支比率の悪化が想定されるものの、引き続き行財政改革に取り組み、経常経費の節約を図ることにより数値改善に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度比で、人件費、物件費、維持補修費ともに増加したため、決算額が増となり、1人当たり決算額も増となった。今後は、民間でも実施可能な部分については、委託化を進めるなど、コストの低減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

平成27年度まで行っていた給与カットが終了した以降のラスパイレス指数は、ほぼ横ばいとなっているが、類似団体平均よりも0.8ポイント低く、全国市平均よりも低い98.4となっている。引き続き適正化を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

業務増に伴う職員の採用により前年度比で0.03ポイント上がり、6.88人となっている。今後も事務事業の見直しを進めながら、行政課題に即した適正な人員配置に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度比で1.4ポイント改善したものの、類似団体中最低の12.9%となっている。本市の公債費は、合併前後の積極的な社会基盤整備に係る起債償還により高水準の状態が続いている。引き続き、市債の繰上償還や新規発行債の抑制により、数値改善に努める。

将来負担比率の分析欄

合併前後に社会資本整備を積極的に実施した結果、地方債残高が増加し、加えて同理由により公営企業への繰出も増加したため、類似団体中最下位の158.8%となっている。次期可燃ごみ処理施設整備の本格化により地方債残高が増加したが、標準税収入額の増の伸び率が大きかったことにより、前年度比では0.8ポイント減少した。引き続き、繰上償還等により公債費の削減に努めるとともに、公共事業費を本市の財政力に見合った規模に削減し、市債の新規発行額の抑制を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

前年度比で0.8ポイント上昇したが、類似団体平均と比較すると3.3ポイント低くなっている。また、公営企業会計の人件費に充てる繰出金といった人件費に準ずる費用を合計した場合の人口1人当たりの決算額は、類似団体平均並みとなっている。引続き、比率と金額の両面において、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

類似団体平均を2.0ポイント下回っているが、文化・スポーツ施設等の公共施設を多く抱えていることにより、その維持管理費が経常的な財政負担となっている。これら公共施設を継続して維持していくとなれば、今後、大規模改修や建て替えにかかる経費がピークを迎えることもあり、公共施設のあり方指針等に基づき、統廃合及び譲渡等を進め、維持管理コストの縮減等を図り、数値の改善に努める。

扶助費の分析欄

前年度比で0.3ポイント低下し、類似団体平均を下回っている。その要因としては、障がい福祉サービス給付事業費の財源増や、児童扶養手当給付費の減などが挙げられる。引き続き、資格審査の適正化や各種手当等の見直しを進め、数値の改善に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の占める割合が類似団体平均のそれを上回っているためである。引き続き、公営企業会計及び各特別会計において、料金の適正化等を図ることにより繰出金の占める割合を減らし、財政健全化に努める。

補助費等の分析欄

類似団体平均を下回っているのは、消防や一般廃棄物処理等について一部事務組合を構成せず、直接人件費、物件費として計上しているためである。経常収支比率における割合は低いものの、引き続き補助金等の見直しを継続し適正化を図る。

公債費の分析欄

繰上償還等により公債費の抑制に努めた結果、前年度比で0.3ポイント改善したものの、合併前後の積極的な社会資本整備の起債償還により引き続き高い状態が続いており、類似団体中下位の21.4%となっている。また、公債費及び公債費に準ずる費用の人口1人当たり決算額が26,062円と、類似団体中で最も高い数値であった。引き続き、投資的経費を抑制するとともに、繰上償還を行うことで数値の改善に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体平均を9.4ポイント下回っている。これは、経常収支比率のうち公債費が占める割合が高いためである。引き続き、投資的経費を抑え、繰上償還等により公債費の抑制を図るほか、その他の経費についても徹底した削減を図り、経常収支比率の改善に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体平均と比較すると、衛生費及び農林水産業費、公債費、民生費が特に高くなっている。衛生費は、令和4年4月から供用開始予定の次期可燃ごみ処理施設整備が本格化しているため、一時的に増大している。農林水産業費は、産業構造における第1次産業の割合が類似団体平均と比較して高いことが挙げられる。公債費は、性質別歳出決算分析と同様、目的別歳出決算分析においても類似団体平均の2倍近くとなっており、引き続き市債の繰上償還や新規発行債の抑制を行うことにより、数値改善に努めていく。民生費は、新型コロナ対策にかかる事業費の増により大幅に増加している。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

住民一人当たりのコストを比較すると、扶助費及び補助費等、公債費、普通建設事業費が特に高くなっている。扶助費は、社会福祉費の増加により上昇傾向が続いていることに加え、令和2年度は、国・ひとり親世帯等臨時給付金事業や子育て世帯臨時特別給付金事業の皆増により、急増している。類似団体内順位は1位だが、全国平均や島根県平均を下回っており、引き続き、資格審査の適正化や各種手当の見直しを進め、数値の改善を図る。補助費等は、令和元年度に下水道事業を法適化したことにより、繰出金が補助費等となった影響に加え、特別定額給付金事業の皆増や新型コロナ対策事業費の皆増により急増している。引き続き補助金等の見直しを継続し適正化を図る。普通建設事業費は、令和4年4月から供用開始予定の次期可燃ごみ処理施設整備が本格化しているため、増大した。公債費は、合併前後の積極的な社会資本整備の起債償還により類似団体平均の2倍近くとなっており、高水準の傾向が続いているが、引き続き市債の繰上償還や新規発行債の抑制を行うことにより、数値改善を図っていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

歳入については、国庫支出金や地方債等の増が地方交付税等の減を上回ったため増大(+277億円)した。歳出についても、普通建設事業費や補助費等の増が公債費の減を上回ったため増大(+281億円)した。その結果、実質収支額は、昨年と同様に黒字(7億円)を維持したが、実質収支比率は実質収支額が減少したことにより減少した。今後も、引き続き歳出削減を図るとともに、繰上償還を行うこと等により、数値の改善に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

本市には、一般会計のほか、国民健康保険特別会計など12の会計があり、平成20年以降、その全ての会計における実質収支額は黒字決算である。しかしながら、一般会計から特別会計への繰出は依然として減らず、令和2年度においても100億を超える繰出金(下水道事業への補助費等を含む)を一般会計から支出しており、一般会計の負担が大きい。一般会計からの繰出金と使用料のバランスを図るため、平成23年度から下水道料金を、平成24年度から水道料金を改定し、令和2年度にも水道料金を改定した。今後も繰出金を減少させるよう、引き続き収入確保に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

普通建設事業に伴う元利償還金が大きな割合を占めている。特に合併直前に各市町及び一部事務組合で、ごみ処理、し尿処理施設等生活基盤のための大型普通建設事業を相次いで進めており、また、合併後には、道路・街路事業を積極的に実施し、新庁舎建設等の大型プロジェクトにも取り組んできたことが元利償還金を増加させている要因である。元利償還金は、繰上償還等の効果により前年度比で約4億円の減となった。今後は、新体育館整備等の大規模事業により一時的に増加するものの、以降は逓減する見込みである。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

合併前後に発行した地方債発行額の現在高が将来負担比率の高止まりとなっている要因である。地方債現在高については、可燃ごみ処理施設や新体育館の整備等の施設整備に伴い起債発行額が増加し、前年度比で約12億円の増となった。実質公債費比率と同様、依然として高水準にあることから、引き続き、計画的な繰上償還や新規発行債の抑制に努め、健全化判断比率の適正化を図る。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)決算剰余金を減債基金へ5.1億円、「日本の心のふるさと出雲」応援寄附金を「日本の心のふるさと出雲」応援基金へ5.0億円積み立てた一方、約6億円の繰上償還などの公債費負担軽減のため減債基金から9億円、コミュニティセンターの管理運営費に充当するため地域振興基金から4億円、寄附者の意思に即した事業に充当するため、「日本の心のふるさと出雲」応援基金から3.9億円を取り崩したことなどにより、基金全体としては対前年度比約6億円の減となった。(今後の方針)大規模事業等の本格化に伴い、特定目的基金を活用することとしており、基金全体として中長期的には減少傾向にある。

財政調整基金

(増減理由)基金からの取崩は行わず、基金利子分の積立のみ行ったため、対前年度で大きな増減は生じなかった。(今後の方針)令和3年度に策定した財政計画(2022年~2031年)の中で、収支不足に対応するため、基金からの繰り入れを一定程度予定しているが、将来的に基金が枯渇することがないよう、最低でも基金残高(財政調整基金と減債基金の合計)20億円以上を確保することとしている。

減債基金

(増減理由)約6億円の繰上償還など公債費負担軽減のため9億円を取り崩した一方、決算剰余金を5.1億円積み立てたことにより、結果として対前年度比3.9億円の減となった。(今後の方針)令和3年度に策定した財政計画(2022年~2031年)の中で、収支不足に対応するため、基金からの繰り入れを一定程度予定しているが、将来的に基金が枯渇することがないよう、最低でも基金残高(財政調整基金と減債基金の合計)20億円以上を確保することとしている。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金合併特例法に基づく地域の振興に資する事業に充当公共施設整備基金公共施設の整備に充当高野令一育英奨学基金高野令一育英奨学事業に充当(増減理由)公共施設の整備等のため基金を取崩した金額が、「日本の心のふるさと出雲」応援基金や、防災行政無線施設及び情報通信施設整備基金等の積立額を上回ったことにより減となった。(今後の方針)地域振興に資する事業へ地域振興基金を充当するほか、公共施設の更新等に公共施設整備基金を充当する予定のため、今後は逓減していく見込み。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本市では、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画(平成27年度策定)において、令和7年度までに公共施設等の延べ床面積を2割削減するという目標を掲げ、施設の統廃合・譲渡を進めている。平成28年度から令和2年度の有形固定資産減価償却率は、全国平均及び島根県平均値を下回っているが、今後上昇することが見込まれるため、引き続き当該計画に基づいた取組を推進する必要がある。

債務償還比率の分析欄

合併前後の集中的な社会基盤整備により債務償還比率は依然高止まりしている。令和2年度は、可燃ごみ処理施設等の整備に伴う地方債の将来負担額が増えたことにより対前年比で39.2%増大し、島根県平均を上回る値となった。今後も、引き続き可燃ごみ処理施設等の大規模建設事業があり、将来負担額は一時的に増加する見込であるため、地方債の新規発行額の抑制や繰上償還等に引き続き取り組むことにより、債務償還比率の縮減を図っていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

合併前後に集中的に投資を行った結果、発行した地方債発行額の現在高が将来負担比率の高止まりの要因となっている。一方で同じ要因から比較的新しい資産が多くなり、有形固定資産減価償却率は全国平均及び類似団体平均を下回っている。今後、集中投資した資産の減価償却が進み、維持管理経費の増加が見込まれることから、新規発行債の抑制等を図り、将来負担比率を適正な水準に戻しつつ、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の統廃合・譲渡等の取組を進め、資産の保有量を抑制することにより有形固定資産減価償却率の適正化を図る。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

合併前後に社会基盤整備を積極的に実施した結果、地方債残高が増加し、併せて同理由により公営企業への繰出しも増加したため、両比率とも類似団体と比較して高い水準にある。いずれも改善傾向にあるものの依然として高い水準にあり、令和3年度に策定した出雲市財政計画の策定方針である令和13年度に実質公債費比率を12%未満、将来負担比率を100%未満の達成に向け、市債の繰上償還や新規発行債の抑制に継続的に取り組むことにより公債費の適正化を図る。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

全国平均等と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、児童館であり、特に低くなっている施設は、港湾・漁港である。児童館は市内に唯一存在する伊野児童館が帳簿上の耐用年数を満了していることによるもので、継続的な利用について検討中である。港湾・漁港は、平成23年度に整備した大社水産物荷捌所が新しいため、全体の有形固定資産減価償却率を引き下げる要因となっている。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

全国平均等と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、体育館・プール及び消防施設である。体育館・プールは、特に老朽化が進んでいる出雲体育館、平田体育館、斐川第2体育館がそれぞれ帳簿上の耐用年数を満了しているため有形固定資産減価償却率が高くなっている。この3施設は廃止し、新たに1施設に集約し建設する予定である。また、消防施設は、主に消防団のコミュニティ消防センター・格納庫等の施設が耐用年数を経過したものが多く、有形固定資産減価償却率を上昇させる要因となっている。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産総額269,264百万円のうち有形固定資産は251,019百万円と全体の93.2%を占めており、これらの資産は将来の更新を含めた維持管理経費支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。対前年度比較では、可燃ごみ処理施設や統合小学校等の新設の影響により、資産総額が948百万円の増加となった。また、負債総額も同じく可燃ごみ処理施設や統合小学校等の新設に伴う地方債の増の影響により、1,646百万円の増加となった。・水道事業や病院事業等を加えた全体においては、水道事業等の固定資産の減価償却や地方債の償還が進んだ影響により、資産・負債ともに減となり、対前年度で資産総額が146百万円少なくなり、負債総額も816万円少なくなっている。斐川宍道水道企業団、島根県市町村総合事務組合等を加えた連結においては、対前年度で、島根県後期高齢者医療広域連合の流動資産の増等の影響により資産総額が1,521百万円多くなる一方で、島根県市町村総合事務組合の退職手当引当金の増等の影響により負債総額が559百万円少なくなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、純行政コストが90,027百万円となり、前年度比23,105百万円の増加となった。これは、特別定額給付金等の新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策の実施による移転費用が20,164百万円増加したことが主な要因である。・全体では、一般会計等に比べて、水道事業における水道料金等や病院事業における診療収入を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が7,989百万円多くなっている一方、国民健康保険事業や後期高齢者医療事業、介護保険事業の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が28,010百万円多くなり、純行政コストは33,429百万円多くなっている・連結では、一般会計等に比べて、斐川宍道水道企業団の使用料収入等、連結対象企業の事業収益を計上し、経常収益が8,961百万円多くなっている一方、島根県後期高齢者医療広域連合の負担金の計上等により、移転費用が47,175百万円多くなり、純行政コストは53,243百万円多くなっている

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、純行政コスト(90,027百万円)が税収等の財源(89,867百万円)を上回ったことから、本年度差額は160百万円となり、寄附取得等を含めた純資産残高は698百万円の減少となった。なお、財源においては、前年度比で税収等が1,788百万円の減少となっている一方、新型コロナウイルス感染症の影響により国県等補助金が24,226百万円の増加となっている。・全体では、国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険等の保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が11,462百万円多くなっており、本年度差額は1,188百万円となり、純資産残高は670百万円の増加となった。・連結では、島根県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が55,992百万円多くなっており、本年度差額は2,589百万円となり、純資産残高は2,080百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等において、業務活動収支は6,922百万円であったが、投資活動収支については、▲8,635百万円となった。財務活動収支については、可燃ごみ処理施設の地方債発行により地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、1,213百万円となっており、本年度末資金残高は791百万円となった。投資活動収支の不足を業務活動収支の黒字だけでは埋め切れず、地方債等発行収入による財務活動収支で一時的に埋めている状況となっている。・全体では、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より6,197百万円多い13,119百万円となっており、投資活動収支は公共施設等整備費支出の増等により△12,624百万円となっている。財務活動収支は地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△970百万円となり、本年度末資金残高は4,480百万円となった。・連結では、島根県後期高齢者医療広域連合の税収等収入などから、業務活動収支は、一般会計等より、7,963百万円多い14,885百万円となっている。投資活動収支は公共施設等整備費支出の増等により△13,147百万円となっている。財務活動収支は地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△929百万円となり、本年度末資金残高は7,559百万円となった。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民1人当たり資産額は、合併前に整備した公共施設が多いため、類似団体平均を上回る状況で推移してきたが、令和2年度にあっては類似団体に新たな団体が加わったことにより下回ることとなった。しかし、老朽化した施設が多く、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設保有量の適正化に取り組む。有形固定資産減価償却率については、当市では平成17年の合併前後に区画整理や道路整備等の集中投資を行っており比較的新しい資産が多いことから、類似団体に比較して低くなっている。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率が類似団体を下回っていること、将来世代負担比率は類似団体を上回っていることは、現役世代の負担が低く、将来世代の負担が高いことを示している。引き続き、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストが類似団体を上回っているのは、地価水準が低いため資産のうち減価償却しない土地の割合が少なく、市域が広いことにかかる社会インフラの償却資産の多さと相対的に減価償却費が多いこと、収益性の低い下水道事業等への繰出金が多いことが挙げられる。なお、令和2年度において、前年度比で大幅に増加している要因は、新型コロナウイルス感染症対策として多額の経費を支出したためである。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額が類似団体平均を上回っているのは、合併前後の集中投資において合併特例債等の起債を活用し、公債費が高止まりしているためである。また、類似団体に比べて財政力が低く、地方交付税の交付を受けているが、その不足を補うため臨時財政対策債を発行していることも要因として挙げられる。・基礎的財政収支が令和2年度において大幅に赤字となっているのは、可燃ごみ処理施設の新設等で一時的に多額の経費を支出したことが要因として挙げられる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を下回っている。経常費用が多い理由として、市域が広いためインフラ資産が多く減価償却費が多いこと、収益性の低い下水道事業等への繰出金が多いことが挙げられるのに対して、受益の度合いに応じた使用料手数料等の負担は、費用に連動して上昇する性質のものではないことが挙げられる。なお、令和2年度において、前年度比で大幅に減少している要因は、新型コロナウイルス感染症対策として多額の経費を支出したためである。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,