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地方財政ダッシュボード

福島県新地町の財政状況(2022年度)

🏠新地町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数が類似団体平均を上回っているのは、固定資産税をはじめとする地方税の割合が高いためである。また、震災からの住宅再建などにより新築家屋の増加や誘致企業の設備投資などにより固定資産税が順調に推移している。今後も町税の徴収率向上に努め、歳入確保を積極的に努めていきたい。

経常収支比率の分析欄

100%を上回っているが、これは経常一般財源であるこの固定資産税が、復興特区減免制度により、震災復興特別交付税(臨時一般財源)に置き換わって収入されたためである。仮に、復興特区減免分が固定資産税(経常一般財源)として収入されていた場合には、経常収支比率は74.4%である。本来の意味での経常収支比率はこちらの数値だと捉えているが、当該数値においても近年増加傾向にあるため、今後は更に事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費等については、大きな経年変化はないと言えるが、類似団体等の平均値よりも常に高い状態にある。人件費については、町立保育所を3施設運営していることで、多数の保育士を有していることが要因であると考えられる。物件費については、東日本大震災復興事業にともない、公共施設が大幅に増加したことで、各種管理経費等が増加したことによるものであると考えられる。

ラスパイレス指数の分析欄

計画的に職員採用をおこなうとともに、給与体系の見直しや適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員管理計画に基づき職員数の削減に取り組んでいるが、福祉の町づくりとして直営で3保育所を運営していることや、東日本大震災による復興事業への各自治体からの派遣職員などにより類似団体に比べて高い状況にある。検証・検討を行い、適正な定員管理を実施し簡素で効果的な行政運営に努める。

実質公債費比率の分析欄

臨時財政対策債等の償還などの支出によって、類似団体の平均値を上回っている状況にある。また、復興関連事業の起債借入により一時的に公債費残高が増加するが、今後は復興関連事業の投資も減少することから、新規の起債発行の抑制に努め、実質公債比率の上昇防止に努める。

将来負担比率の分析欄

令和4年度においても将来負担比率は算出されておらず、類似団体の平均値と同等である。これは財政調整基金等充当可能基金等の影響が大きい。将来負担の内容として、公共下水道事業などへの元利償還金に対する一般会計繰出金がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

人件費は、類似団体平均を上回っている。これは直営で運営している保育所保育士の人件費と東日本大震災による復興事業への各自治体からの派遣職員の人件費負担によるものである。

物件費の分析欄

類似団体と比較して物件費にかかる経常収支比率が高くなっているのは、電算関係等の委託料とともに、東日本大震災復興事業により整備された公共施設が大幅に増加したことによる関連経費の増加による影響が大きい。今後はさらに厳しく施設等の費用対効果や優先度について検証し、計画的に廃止・縮小を進め、物件費経費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

令和4年度においても扶助費に係る経常収支比率は類似団体より高い傾向にある。今後も少子高齢化に伴う社会保障費の増加が予測されるため、財源の確保に努めたい。

その他の分析欄

今後は、東日本大震災復興事業として整備された施設数の増加に伴い、維持補修費が増加することが見込まれる。また、平成7年度から行った下水道事業事業整備による地方債償還のピークが過ぎた。今後も、受益者負担による財源確保に努め、財政の安定化を図る。

補助費等の分析欄

行財政改革によって、これまでは類似団体の平均値に近い数値で推移してきたが、平成23年度以降は東日本大震災からの復旧・復興事業により被災者支援としての補助費等が増加していた。令和4年度においても、福島県沖地震災害の影響により、復旧事業として災害廃棄物処理事業等が要因となり増加した。今後も、行政の責任分野、経費負担のありかた、行政効果などを勘案して明確な基準を設けて、見直し及び廃止を行っていく。

公債費の分析欄

令和2年度まで類似団体と比較して下回っていたが、令和3年及び4年福島県沖地震災害復旧債の発行により増加した。町債の発行については、今後も引き続き交付税措置がなされるものを選択することなど必要最小限の事業を選別しながら公債費の適正な管理に努める。

公債費以外の分析欄

各種費用の見直しに努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団対平均値よりも高い歳出は、主に災害復旧費及び衛生費、土木費である。災害復旧費及び衛生費については、令和3年、4年の福島県沖地震災害復旧に関連する歳出の増加であり、衛生費は災害で発生したがれき撤去等の事業費の増加による。また、土木費については、東日本大震災に係る復旧復興関連整備に大規模な事業費を要した結果である。減少傾向ではあるが、整備に要した地方債の償還による公債費の増加が見込まれるため、今後の事業にあたっては公債費の抑制に努めたい。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

住民一人当たりのコストを見ると、類似団対平均値よりも高い歳出は、主に人件費及び物件費、災害復旧事業費である。災害復旧事業費については、令和3年、4年の福島県沖地震の災害復旧事業による増加である。人件費及び物件費については、更新された施設等における維持管理費等が増加することが見込まれるため、引き続き増加していくことが見込まれる。既存事業の費用見直しや公共施設等総合管理計画に基づいた施設の適切な管理に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

平成30年度、令和2年度については、新地駅周辺に係る整備事業等の財政需要があったため、実質単年度収支は赤字となっていたが、財政調整基金の取り崩しによりカバーしたことで、実質収支は黒字となっていた。令和3年度以降は実質単年度収支は黒字を保持しており、財政規模に対する財政調整基金残高割合も令和4年度は増加した。今後も適切な財源確保と歳出の精査により、財政調整基金の取り崩しを回避したい。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、すべての会計で黒字経営となっている。一般会計を除いた6会計では、一般会計からの繰入金による運営がなされており、公営企業会計である公共下水道事業、農業集落排水事業、新地南工業団地整備事業特別会計は独立採算を基本とした経営努力に努めるとともに、その他会計においても、内部経費の削減を行うなど収支バランスのとれた経営に努めている。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

今後とも、一般会計・特別会計を問わず地方債の発行を抑制し地方債残高を減らし、比率の低下に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

将来負担比率については、県営かんがい排水事業等による債務負担行為は減少しているが、復旧復興事業による新たな借入や臨時財政対策債等などの借入により地方債残高が増加している。今後とも、町債の新規発行を抑え将来負担比率の減少に努める。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金の基金残高の増加及び町営住宅使用料収入等の基金積み立てによるその他特定目的基金残高の増加が要因となり、全体として増加につながった。(今後の方針)財政調整基金を中心とした基金運用となる。貴重な財源であるため、取り崩しにあたっては、充当内容を十分に精査する。

財政調整基金

(増減理由)誘致企業の設備投資などによる固定資産税に係る収入の増加。(今後の方針)適切な財源確保と歳出の精査により取り崩しが生じないように努めたい。

減債基金

(増減理由)利子積立金分の増加(今後の方針)地方債の償還計画を踏まえ適切に運用したい

その他特定目的基金

(基金の使途)・町営住宅維持管理基金:町営住宅の維持管理及び更新等の財源とする・新地町公共施設等整備基金:町が行う公共施設その他の施設の整備に要する資金を積み立てる・災害町営住宅被災者取得支援等基金:東日本大震災により住居を失った被災者等に対する災害町営住宅の払い下げに関する支援に要する(増減理由)・町営住宅維持管理基金:町営住宅使用料等の積立による増加・新地町公共施設等整備基金:公共施設使用料等の積立による増加・災害町営住宅被災者取得支援等基金:災害町営住宅の払い下げ支援金取り崩しによる減少(今後の方針)・町営住宅維持管理基金:使用料を上回る維持補修費が発生した場合に取り崩しを検討する。・新地町公共施設等整備基金:適切な運用を図る。・災害町営住宅被災者取得支援等基金:災害町営住宅の払い下げ事業に充当

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を大きく下回っている。これは、当町が保有する資産、特に公共施設の多くが平成5年度以降に整備されており、他の自治体と比較すると新しい建物が多いことが要因と考えられる。しかしながら、一部老朽化が進行した施設も存在しているため、公共施設等管理計画や個別施設計画に基づく適切な資産管理につとめなければならない。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、平成5年度~15年度に集中した公共施設整備に係る地方債の償還が終了を迎えていることや、他の自治体と比較して一般財源である固定資産税収入が多いために、地方債の発行を抑えることができ、その結果として地方債残高が少なく、類似団体平均を下回っていたが、令和3、4年度においては災害復旧事業に係る地方債の発行により大きく増加した。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を大きく下回っている。これは、当町が保有する資産、特に公共施設の多くが平成5年度以降に整備されており、他の自治体と比較すると新しい建物が多いことが要因と考えられる。しかしながら、いずれは老朽化し、有形固定資産減価償却率は高くなっていくため、公共施設等管理計画や個別施設計画に基づく適切な資産管理につとめなければならない。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、類似団体と比較してやや高いものの減少傾向にある。これは、平成初期頃に整備された公共施設等に係る地方債の償還が、終了時期を迎えているためである。しかしながら、東日本大震災や福島県沖地震災害関連の地方債発行が増加しているため、今後は数値の悪化が見込まれる。各種指標を把握しながら、地方債の発行抑制につとめたい。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

令和2年度まで類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、保育所、公民館等であったが、令和3年度に保育所及び公民館の1施設を整備したことにより有形固定資産減価償却率大きく減少した。また、人口一人当たりの施設保有量は類似団体と比較すると多い傾向にある。これにより、今後の維持管理に要する経費は多大になることが想定される。公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、計画的な長寿命化を図りたい。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、一般廃棄物処理施設と庁舎、図書館である。いずれも、更新となれば多大な費用を要することが想定される。公共施設等総合管理計画に基づき、施設の適切な維持管理につとめ、施設利用の長寿命化を図る。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計においては、資産総額が前年度末から1,004百万円の減少(▲1.9%)となった。固定資産における減価償却による減少が主な要因である。これらの資産は、将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計について、経常費用は7,002百万円となり、前年度比485百万円の増加(7.4%)となった。このうち、業務費用は67百万円の減少、移転費用は552百万円の減少となった。経常費用の増加の主な要因は、移転費用である補助金等費用や社会保障給付に係る費用が増加したことによる。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計においては、税収等の財源(6,854百万円)が純行政コスト(7,760百万円)を下回っていることにより純資産は減少傾向にある。今後も地方税については近年中に建設された町内企業が保有する大規模償却資産の減価償却による減収が見込まれる。徴収業務の強化のほか、行政コストの削減に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計においては、業務活動収支が978百万円、投資活動収支が▲253百万円、財務活動収支が▲202百万円であった。業務活動収支は、前年度と比較すると移転費用支出の増加により、プラス収支幅が減少した。投資活動収支は、前年度と比較すると公共施設等整備費支出が大きく減少したため、マイナス収支となったが、収支幅は減少した。財務活動収支は、前年度と比較すると地方債の発行による収入が減少したため、今年度はマイナス収支となっている。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、類似団体平均を大きく上回っている。これは、東日本大震災後に、復興事業として新たに整備した施設や被災した沿岸部の買い上げにより、資産総量が急激に増加したためである。資産の増加は令和元年度で高止まりとなり、それ以後は減少傾向にある。今後も施設の減価償却等により、資産の減少及び施設の維持管理に要する経費として行政コストの増加が見込まれる。そのため、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設保有量の適正化に取り組むとともに、適切な維持管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体と同程度となっており近年においてはおよそ8割を占めている。将来世代負担率は類似団体よりも小さい数値となっている。これは類似団体の中では比較的地方債残高が少なく、資産形成において現世代までの税収等の負担割合が大きい。ただし、当町の税収においては固定資産税収が大きな割合を占めており、今後資産の償却等により、徐々に減収することが考えられるため、純資産の減少が見込まれる。そのため、資産が過剰になりすぎないよう適正な運用に努める必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均と同程度であり、横ばいの状況であるが、前年度と比較すると増加している。今後も近年の物価高騰による影響等により、公共施設の維持管理経費の増加が見込まれる。施設管理については長期的な視点を持ち、計画的な管理を実施することにより、行政コストの低減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額について、大きく増加した前年度よりは低い値となった。これは、令和3年2月の福島県沖地震に係る災害復旧事業債の発行に引き続き、令和4年3月の福島県沖地震災害に係る災害復旧債を発行された。令和3年度に比較すると減少はしたが、災害により負債額は類似団体を超える額になってしまったため、今後増加させないために起債発行時には慎重に検討を行い、負債額の減少に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体の平均値を大きく下回っている。今後は近年の物価高騰の影響等により経常費用の増加が見込まれ、受益者負担比率はさらに減少すると予想される。経常費用の縮減に努め、比率の回復を目指す。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,