経営の健全性・効率性について
震災による災害復旧は完了した、有収率については概ね横ばいとなっている。①収益収支比率及び⑤経費回収率については、被災者の復興と新築による接続により増加傾向にある反面、平成28年度以降は不明水が増大していることも相まって、⑦施設利用率が高い数値となっている。包括民間委託も導入しているため、経費の削減、人員の削減、費用の削減も行っている。平成29年度から終末処理場の改築更新、汚水管渠の未普及解消により起債額が増加している状況である。現在は、「公営企業法適用」に着手しており、また、「経営健全化計画」の策定を進め、計画的な施設の改築更新、施設利用者の啓発を行い、会計の負担抑制に努めていく。
老朽化の状況について
終末処理場においては、改築更新を計画的に行っているが、供用開始から約30年を経過しており、老朽化も進む中で予算状況により、当初計画より遅延している。汚水管渠については、緊急度の高い管渠は更生し、震災後の災害復旧・修繕は概ね完了しているが、不明水の状況を鑑みながら、「ストックマネジメント計画」により詳細調査・改築を随時行っていく。
全体総括
施設の老朽化による改築更新費の増大や少子高齢化、人口減少に伴う利用料金の減収が懸念されることから、今後、経営状況は厳しさを増すことが予想される。このため、「公営企業法適用」「経営健全化計画」「経営戦略」を令和2年度までに策定し、老朽施設の計画的な改築更新、利用料金の見直し、下水道施設接続の啓発に積極的に取り組んでいく。