糸田町：緑ヶ丘病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2021年度）

地域において担っている役割

町内において入院可能な病院は本院以外にはなく、田川地区において年間４０日程度の２次救急を担当しています。また、近隣の介護施設や老健施設等と提携し、施設在所中に急変された患者様を２４時間体制で受け入れています。小児科も設置しており、保健センターや保育所と契約し、乳幼児健診や入所児の健康診断業務を担っています。

経営の健全性・効率性について

経営面においては外来・入院患者共に高齢者がほとんどで、慢性疾患者が多く、１人当たりの収益が平均を大きく下回っており、医業収益が伸びない原因となっています。しかしながら、地域における公立病院としての役割として、患者を選ぶことは出来ませんので苦慮しています。また、職員給与費の対収益比率は、H29から比較して改善が見られますが、依然として高水準であり、今後再任用制度の活用や業務の改善を通じ退職者の補充を最小限にとどめていく計画です。

老朽化の状況について

本院の病棟について、旧館は築５０年以上、新館においても４０年以上を経過しており、老朽化が著しく、修繕による補修も限界に達してきています。建て替えや病床数の削減等を含む検討を行い、建替えに向けた計画を作成中です。医療機器については随時更新していますが、経営状況の悪化により耐用年数を大幅に過ぎた機器等も使用中です。

全体総括

病院全体にとって老朽化している建物の取扱いをどうしていくのかが、喫緊の課題であります。特に旧館は大幅な耐用年数経過による強度への不安が大きく、早急に対処する必要があります。昨今のコロナ禍で話が進まず、また、その対応に追われ議論が深まらない状況が続きましたが、現在は建て替えや病床数の削減等を含む検討を行い、建替えに向けた計画を作成中です。また、医師不足は深刻で、内科常勤医の数が10年前のH23の4名からR3は2名と半減しており、患者数が著しく減少（外来△20,966人入院△4,067人）しています。将来的な経営改善のためにも医師の確保に努めてまいります。

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