経営の健全性・効率性について
累積欠損金もなく、企業債の償還も終了しているが、施設の老朽化が進み設備の更新が急務となっている。また給水人口・給水量の減少とそれに伴う料金収入の減少により、今後益々経営環境が悪化することが予想される。今後の経営健全化を維持し、設備更新の経費を確保するためにも、平成2年度から据え置いている用水供給料金の改正も検討する必要がある。
老朽化の状況について
現在長野、嵐、狩津浄水場の3浄水場を有しているが、給水開始後37年が経過し、施設・設備の老朽化が進んでいる。平成27~28年度にかけて設備更新の設計業務を委託し、また平成29年度アセットマネジメント計画策定を実施している。導水管路は県営かんがい排水事業との共同施設であり、平成25年度から3ケ年で愛媛県が機能保全計画策定のための調査を実施し、平成30~令和2年度にかけて、施設の補修・更新工事の設計業務を実施予定である。計画では令和3年度から3ケ年で機能保全対策工事を実施予定である。
全体総括
給水開始から30年以上が経過し、施設の老朽化が進行しているため、早急に施設の長寿命化を図る必要がある。そのために策定した計画に基づき計画的に設備の更新を実施していく必要がある。給水人口・給水量の減少に見合った施設の合理化、設備投資に必要な財源を確保するための適正な料金改定を視野に入れ、健全な経営を維持し、安全で安心な水道用水の安定供給に努める必要がある。また、愛媛県水道事業経営健全化検討会の検討結果をもとに、経営健全化に向けて宇和島市水道局との事業統合を推進する必要がある。