経営の健全性・効率性について
①経常収支比率一般会計からの繰入金により、経常収支は均衡しており、類似団体平均値と同程度の数値となっている。③流動比率類似団体平均値に比較して低い。処理区域内人口が少なく、会計制度改正により25年度までは借入資本金とされていた建設改良費等に充てられた企業債等が流動負債に計上されたため16.04%となった。翌年度の使用料収入や一般会計からの繰入金等が原資として予定されている。④企業債残高対事業規模比率類似団体平均値に比較して低い。供用開始から新たな建設は行っておらず、使用料収入に対する企業債残高は低い割合となっている。⑤経費回収率類似団体平均値と比較すると高い。処理場を建設せず、隣接する公共下水道事業の処理場に接続しているため、汚水処理経費が抑えられているが、政策的に使用料を公共下水道事業と同料金の設定としているため、使用料で回収すべき経費の全額が使用料だけでは賄えていない。⑥汚水処理原価類似団体平均値と比較して低い。漁業集落排水独自の処理場を建設していないことが影響している。⑧水洗化率類似団体平均値と同程度の数値であるが、啓発活動により水洗化率の向上に努める必要がある。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率類似団体平均値と比較すると低い。企業会計に23年度に移行した際、減価償却が終わっていない部分のみを固定資産に計上したことと固定資産が管渠のみであることが影響している。②管渠老朽化率法定耐用年数を経過した管渠は無い。③管渠改善率法定耐用年数を経過した管渠は無い。
全体総括
現状における経営状態については、一般会計からの繰入金により経常収支は均衡しているが、元々の処理区域内人口は少ない上に、人口減少が進んでおり繰入金が欠かせない状態にある。マンホールポンプが耐用年数を経過しており、その改修を計画的に進める必要がある。公共下水道事業との一括経営により経費の削減に努めなければならない。