経営の健全性・効率性について
類似団体平均との比較においては、平成22年度の経常収支比率でやや平均を下回っていますがおおむね良好な数字で推移しており、経営の健全性、効率性の観点からみて、現状の数字からは大きな問題はみられません。施設利用率が近年減少を続けており、これは給水量(水需要)が減少したことによると考えられます。
老朽化の状況について
高度経済成長期に整備された水道管が法定耐用年数を迎えるなどの状況から、管路経年化率の上昇が続いています。類似団体平均においても同様に経年化率は上昇していますが、本市は平均よりも高い傾向にあります。管路更新率については平成24年度以降の増加が大きくなっています。平成24年度から25年度にかけては、工事の完成時期により生じた増加が大きいと考えられます。(平成24年度中に工事が完了せず、25年度に完了した)平成26年度については管路更新工事の増加により、高い更新率となっています。
全体総括
経営状態はおおむね健全な状態にあると考えますが、今後、水道管などの設備の更新にかかる工事財源の確保などを考慮すると、十分な状態とは言えず、さらなる経営の効率化を目指す必要があると考えます。水需要の減少には、人口減少や節水志向の浸透などが背景にあり、今後もこの傾向は続くと考えられます。効率化のためには規模の適正化(ダウンサイジング)も必要になると考えています。管の更新(新しい管への交換)については、工事を順次進めていくほか、管路の効率化や適正化、長寿命化などについても検討を進めていきます。