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2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
地方税においてたばこ税の減はあるものの、景気動向等の影響から個人市民税及び法人市民税の増もあり、地方税全体で増となる一方で、被生活保護者数は全国的に見ても高い水準にあることなどから基準財政需要額が大きいため類似団体内平均値を下回り、大阪府平均付近で推移している。事務事業のあり方と水準の見直し、組織の適正管理と人件費の総額抑制、課税客体の捕捉強化や収納率の向上による歳入確保等の取り組みを通じて、財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
義務的経費の増加により類似団体内平均値と比較し、8.5ポイント上回っている。税収の大きな伸びが期待できない一方で、介護給付事業経費や障がい者自立支援給付費、施設型給付費などの扶助費が増加しているほか公債費が当面高い水準で推移することから、今後も高い水準が続くことが見込まれる。職員の定員管理や事務事業の見直しを行い、経常経費の削減を行うとともに積極的な財源確保に取り組み、経常収支比率の引き下げを図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は類似団体内平均値を下回っている。人件費については、人口千人当たり職員数、ラスパイレス指数は類似団体内平均値とほぼ同水準で推移している。今後も職員数の適正管理、総人件費の抑制に努める。物件費については、経常収支比率においても類似団体内平均値を下回っており、今後も効率的な手法で業務を行い、物件費全体の抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
近年、ラスパイレス指数が緩やかな上昇基調にあり、平成28年度における同指数は100.0という状況である。そのため、中長期的な上昇抑制を図るべく平成30年4月1日に給与水準の見直しを実施した。よって、平成30年以後においては、当該見直しが同指数の引下げに少なからず寄与することが見込まれる。引き続き、今後の指数の推移に注視していく。なお、平成29年度の数値については、平成30年の地方公務員給与実態調査結果が資料作成時点において未公表であるため、平成28年度の数値が引用されている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
行財政改革行動計画による採用抑制により、全国平均を下回り、類似団体内平均値とほぼ同数となっている。今後も引き続き、適正化計画等の実施により、職員数の適正管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
公共下水道事業会計における資本費平準化債の発行により、地方債の償還の財源に充てた繰入金が減少し前年度比で改善したものの、平成27年度から大阪市・八尾市・松原市環境施設組合設立に伴う地方債の元利償還金に対する負担金の発生等により類似団体内平均値を上回っている。今後も、第三セクター等改革推進債や退職手当債など、基準財政需要額に算入されない公債費が同水準で推移する等、当面、公債費は高い水準で推移することが見込まれているため、公債費の適切な管理に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
近年集中的に実施した学校園施設耐震化事業等や認定こども園整備事業に伴う地方債の発行、平成26年の大阪市・八尾市・松原市環境施設組合設立による組合等負担等見込額の発生などにより公債費が増となる一方で、公営企業債等繰入見込額(病院事業会計、公共下水道事業会計)の減により前年度比で改善し、類似団体内平均値と同水準となった。今後も事業実施の適正化を図り、将来世帯に過度な負担の先送りがないように財政運営に取り組む。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度と比較し0.1ポイント改善したが、類似団体内平均値に比べて1.9ポイント上回っている。改善の要因として、退職手当の減が挙げられる。引き続き職員数の適正管理に努め、一部職種の採用抑制や時差出勤制度の活用による超過勤務の削減など、総人件費抑制を図る。
物件費
物件費の分析欄
類似団体内平均値との比較において3.8ポイント下回り、前年度比においても0.6ポイント改善している。要因としては、し尿処理業務の直営化により、性質が人件費へ振り替えられ、大幅に減少したことが挙げられる。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度と比較し、0.5ポイント悪化し、類似団体内平均値との比較においても4.9ポイント上回っている。介護給付事業経費や障がい者自立支援給付費、施設型給付費等で前年度より増加したことが主な要因として考えられる。今後も高い水準で推移していくことが見込まれるため、他団体の状況等も鑑み適切に対応を図る。
その他
その他の分析欄
前年度と比較し0.4ポイント悪化し、類似団体内平均値に比べて0.3ポイント上回っている。要因としては、介護保険事業特別会計及び後期高齢者医療事業特別会計への繰出金が増となったことによることが挙げられる。今後もより一層の負担軽減を図り、普通会計の負担軽減に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度と比較し0.3ポイント改善するも、類似団体内平均値との比較において3.8ポイント上回っている。ごみ焼却業務の一部事務組合への移行、公共下水道事業会計の法適化の影響により高い水準となっている。引き続き、ごみ減量施策等の推進、各企業会計の経営健全化を図り負担軽減に努める。
公債費
公債費の分析欄
前年度と比較し、0.1ポイント改善するものの、類似団体内平均値に比べて1.4ポイント上回っている。要因として、退職手当債・第三セクター等改革推進債が償還中であることが考えられる。加えて平成23年度から開始した学校園施設耐震化事業にかかる事業債の償還が開始し、今後さらに増加傾向にあることから、中長期に髙い水準で推移することが予想されるため、プライマリーバランスを意識しつつ、堅実な財政運営に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、扶助費と補助費等の影響により、類似団体内平均値より7.1ポイントも上回っている。今後も、扶助費が高い水準で推移することが見込まれることから、歳入確保とともに、人件費の総額抑制、すべての事務事業を厳しく点検し、選択と集中を図り、経常経費の削減を行う。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
民生費は、住民一人当たり198,418円となっている。類似団体内平均値に比べ高い水準にあるのは生活保護費が高い水準にあることが要因の一つであるが、近年増加傾向にあるのは、子ども医療費の制度拡充、待機児童対策としての保育所整備等、子育て環境の充実を図るための事業に重点的に取り組んできたことによるものである。また、教育費は住民一人当たり34,929円となり、前年度比で増加した。これは、認定こども園等整備事業費の増加により民生費とともに増加したことによるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
扶助費は住民一人当たり133,877円となっており、類似団体と比較して高い水準になっている。これは、本市が全国的にみても生活保護率が高く、生活保護費が高い水準で推移していることが主な要因である。一方、普通建設事業費(うち更新整備)は、住民一人当たり11,187円となり、前年比で減少し、類似団体内平均値と比較しても下回る水準となった。これは、志紀小学校校舎改築事業や、庁舎機能更新事業(防災中枢拠点整備工事)等が終了したことにより、事業費が減少したことによるものである。また、普通建設事業(うち新規整備)は、住民一人あたり8,851千円となり、前年比で増加した。これは、公立認定こども園整備事業費が大幅に増加したことによるものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄平成29年度決算については、歳出において、投資的経費で公立認定こども園整備事業や曙川南土地区画整理補助事業で増となったが、歳入において、たばこ税を除く市税、地方交付税及び交通安全対策特別交付金を除く各種交付金が増となったため、実質収支額は対前年度1百万円増の37百万円となった。今後も扶助費や公債費などの義務的経費が高い水準で見込まれることから事務事業の見直しを図り、適正な財政運営に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄一般会計については、実質収支額の黒字額が前年度に比べ1百万円増加した。その他の会計では、赤字が続いていた国民健康保険事業特別会計をはじめとしたすべての会計で黒字化を達成した。今後も、引き続き、各会計の数値の動向に注意しつつ、黒字財政の維持に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄公共下水道事業会計における資本費平準化債を引き続き発行したことにより、地方債の償還の財源に充てた繰入金が横ばいとなった。また、平成27年度から発生した一部事務組合(大阪市・八尾市・松原市環境施設組合)負担金等についても横ばいとなった。今後も、土地開発公社の経営健全化に係る取り組みによる第三セクター等改革推進債やこれまでに発行してきた退職手当債など、基準財政需要額に算入されない公債費が同水準で推移する等、当面、公債費は高い水準で推移することが見込まれているため、その動向に十分に留意し、公債費の適切な管理に努める。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄公営企業債等繰入見込額(病院事業会計、公共下水道事業会計)が減少し、充当可能特定歳入(都市計画税)が増加したため、前年度と比較し改善した。一部事務組合(大阪市・八尾市・松原市環境施設組合)による組合等負担等見込額についても減少傾向であるが、基金取り崩しを行ったことにより充当可能基金が減少している。引き続き、将来世代に過度な負担の先送りがないように財政運営に取り組む。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)土地売払収入により46百万円を積み立てた一方、財源不足を補うため財政調整基金を280百万円を取崩したこと等により、基金全体としては327百万円の減となった。(今後の方針)財政調整基金については、安定した財政運営を行うために一定額を確保していくこととしており、人件費の総額抑制や平成28年に策定した八尾市行財政改革行動計画を着実に実施する等、できる限り基金取崩し額を抑制することとしている。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)寄附金等により財政調整基金に47百万円積立てた一方、財源不足を補うため280百万円を取崩したことにより、基金全体としては327百万円の減となった。(今後の方針)八尾市行財政改革行動計画において、長期的には持続可能な財政運営を維持するため標準財政規模の11.25%である60億円をめざすこととしている。
減債基金
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域福祉推進基金:本市における地域福祉を推進し、高齢者、障害者及び児童等の在宅福祉事業の充実を図る・緑化基金:緑化推進事業に充てるため・市営住宅整備基金:市営住宅の整備事業の資金に充てるため(増減理由)土地売払収入により46百万円を公共公益施設整備基金に積立てたことや、寄附金によりその他特定目的基金全体で55百万円を積立てた一方で、市営住宅整備基金では市営住宅の整備に67百万円、地域福祉推進基金では地域のネットワーク活動を支援する事業等に活用し66百万円を取崩したこと等により、基金全体としては94百万の減となった。(今後の方針)厳しい歳入の状況が続く中、市民ニーズに応えるためそれぞれの基金目的に沿った事業への活用を図る。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、平成27年度に公共施設等総合管理計画、平成29年度には公共施設マネジメント実施計画をそれぞれ策定し、公共施設のマネジメントを進めている。有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にあるものの、類似団体内平均値と比較するとその伸びは緩やかであり、引き続き公共施設の適正管理に努めていく。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、公共下水道事業会計における資本費平準化債の発行により、地方債の償還の財源に充てた繰入金が減少したことにより前年度比で改善したが、類似団体内平均値と比較すると平均を上回っている。一方で、有形固定資産減価償却率は、緩やかな上昇傾向にあるが、類似団体内平均値よりも低い水準となっている。これは、近年、図書館施設の整備及び、学校園施設耐震化事業を進めたことによるものである。なお、既存の幼稚園・保育所を公立認定こども園への集約化を進めていることから、将来負担が一時的に増加するが、次年度以降、有形固定資産減価償却率は低下するものと想定される。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
近年集中的に実施した学校園施設耐震化事業等に伴う地方債の発行、大阪市・八尾市・松原市環境施設組合設立による組合が起こした地方債の元利償還金に対する負担金の発生等により、H27をピークに減少傾向であるものの、将来負担比率、実質公債比率ともに類似団体内平均値を上回った。今後も、第三セクター等改革推進債や退職手当債など、基準財政需要額に算入されない公債費が高水準で推移する等、当面公債費は高い水準で推移することが見込まれているため、事業実施の適正化を図るとともに、公債費の適切な管理に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、橋りょう・トンネル、児童館であり、特に低くなっている施設は、学校施設である。橋りょう・トンネルについては、橋梁長寿命化修繕計画に基づきこれまで点検・補修を進めているが、市内に約480か所存在する橋りょうの維持管理には多額の費用が必要となることから、改修には時間を要するため、有形固定資産減価償却率が高くなっていると考える。なお、現在同計画の改定に向け調査を進めているところであり、調査結果を踏まえ計画的かつ効果的な維持管理に努めていく。児童館については、建築後約40年以上経過しており、有形固定資産減価償却率が高くなっているので、今後公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な機能更新を進めて行く。学校施設については、近年耐震化補強事業を重点的に実施し、また施設一体型小・中学校を整備したことから、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値と比較し低くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、福祉施設、市民会館であり、特に低くなっている施設は、図書館である。福祉施設については、類似団体内平均値と比較し一人当たり面積が大きく、維持管理には多額の費用が必要となっている。そのため改修には時間を要しており、そのことが有形固定資産減価償却率を引き上げる要因の一つである考える。なお、福祉施設の一つである老人福祉センターが建築後約40年以上経過しているが、今後公共施設等総合管理計画に基づく改修を予定しており、他施設についても計画的な保全を図っていく。市民会館については、一般公共施設の中でも市役所本庁舎の次に規模の大きな文化会館が建築後約30年となり、公共施設等総合管理計画において優先的に修繕等を実施すべき施設の一つとして位置付けてられている。まちづくりの視点からは当市の「都市核」の中でも「中心核」として位置付けられている近鉄八尾駅周辺に所在しているため、文化サービスの拠点としての必要性も含めたあり方について検討を行う。図書館については、近年八尾図書館及び龍華図書館を新築したことから、有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値と比較し低くなっている。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度から1,445百万円の減少(△0.5%)となった。ただし、資産総額のうち土地を除く有形固定資産の割合が46.9%となっており、これらの資産は維持管理・更新等、今後も支出を伴うものであることから、「公共施設等総合管理計画」に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど、公共施設等の適正管理に努める。また、負債総額は前年度から1,080百万円の増加(1.0%)となった。大きな要因としては、退職手当引当金で541百万円の増、地方債(固定負債)で314百万円の増となったことが挙げられる。なお、資本形成活動につながる投資的経費において、公立認定こども園等の整備を進めたことから、地方債の新規発行額が前年度比1,716百万円と大幅な増となり、地方債償還額を上回ることとなったため、地方債が増となった。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて243,120百万円多くなり、負債総額も地方債を計上していること等により190,789百万円多くなっている。(公財)八尾市文化振興事業団、大阪広域水道企業団等を加えた連結では、資産総額は、各団体が保有している基金を計上していること等により、一般会計等に比べて280,413百万円多くなり、負債総額も大阪広域水道企業団の地方債を計上していること等により、208,306百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は92,300百万円となり、そのうち、人件費等の業務費用は36,531百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は55,768百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(28,196百万円)、次いで補助金等(17,799百万円)であり、今後も待機児童対策や高齢化の進展などにより、高い水準で推移することが見込まれるため、他団体の状況等も鑑み適切に対応を図っていく。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が22,278百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が50,031百万円多くなり、その結果、純行政コストは56,474百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が27,104百万円多くなっている一方、補助金等が84,956百万円多くなっているなど、経常費用が110,022百万円多くなり、その結果、純行政コストは83,031百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(86,281百万円)が純行政コスト(89,651百万円)を下回っており、本年度差額は△3,370百万円となり、純資産残高は前年度比2,526百万円の減少となった。本年度差額がマイナスとなっているのは、臨時財政対策債(4,556百万円)が税収等の財源に含まれていない影響が大きく、また発行額についても前年度比670百万円の増加となっており、純資産残高の減少要因となっている。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が39,346百万円多くなっており、本年度差額は△537百万円となり、その結果、純資産残高は556百万円の増加となった。連結では、大阪府後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が46,740百万円多くなっており、本年度差額は△60百万円となり、その結果、純資産残高は226百万円の減少となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,671百万円であったが、投資活動収支については公立認定こども園等の整備を進めたことから、3,878百万円の赤字となった。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、187百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から21百万円減少し、54百万円となった。しかし、行政活動に必要な資金を基金の取崩しによって確保している状況であり、歳入確保とともに、人件費の総額抑制、すべての事務事業を厳しく点検し、選択と集中を図り、経常経費の削減を行う。全体では、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より10,044百万円多い13,715百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の整備事業の実施などから、8,882百万円の赤字となっている。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債の発行額を上回ったことから、1,634百万円の赤字となり、本年度末資金残高は前年度から3,200百万円増加し、14,069百万円となった。連結では、本年度末資金残高は前年度から2,837百万円増加し、20,180百万円となった。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率が類似団体平均値を大きく下回っているが、当団体では、道路や河川の敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めていることが要因と考えられる。また、有形固定資産減価償却率については、前年度比1.4%増の56.8%と上昇傾向にあるものの、類似団体平均値を下回っていることから、資産管理のための必要な改修等が実施できていると考えられる。今後も、「八尾市公共施設等総合管「理計画」及び「公共施設マネジメント実施計画」を踏まえ、適切な資産管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を下回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債であり、仮に臨時財政対策債の残高を負債額から除いた場合、純資産比率は79.3%となる。また、将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っているが、これは近年集中的に実施した学校園施設耐震化事業等に伴う地方債の発行などによるものであり、今後も事業実施の適正化を図り、将来世代に過度な負担の先送りがないよう、健全な財政運営に取り組む。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を上回っており、また、前年度比1.1万円の増加となった。特に純行政コストのうち、3割を占める社会保障給付及び2割を占める補助金等が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。今後も高い水準で推移していくことが見込まれるため、他団体の状況等も鑑み適切に対応を図る。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均値を上回っており、前年度比0.6万円の増加となった。これは近年集中的に実施した学校園耐震化事業に加え、公立認定こども園整備事業等を進めていることにより、地方債の発行が増加したものと考えられる。しかしながら、公立認定こども園整備事業は、公共施設の集約化・複合化に向けた取組みであり、引き続き、将来世代に過度な負担の先送りがないよう、健全な財政運営に取り組む。基礎的財政収支は、支払利息支出を除いた業務活動収支の黒字分が、基金積立金支出及び基金取崩収入を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、200百万円となったが、大きく類似団体平均値を下回っている。なお、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、公共施設等の必要な整備を行ったためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値を大きく下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっているが、「八尾市使用料・手数料等の見直しに関する基本方針(平成28年11月)」を定め、公共施設等の使用料について見直しを行ったところであり、今後も引き続き、受益者負担の適正化に努める。
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