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平成26年度の単年度の指数は前年度から0.01ポイント上昇し0.95となり、引き続き収支不足が生じることとなった。上昇の要因としては、公債費の増や臨時財政対策債振替額の減による基準財政需要額の増加に比べ、市税、地方消費税交付金などの増により基準財政収入額が大きく増加したためである。3か年平均の指数は前年度から0.01ポイント増加し0.95となり引き続き類似団体平均を上回っているものの、3か年平均の指数が1を割り込んでいる状況も継続しているため、今後も自主財源の確保などにより安定した財政基盤の確保に努める。
経常一般財源収入は、市税や地方消費税交付金が増加したものの、臨時財政対策債、普通交付税などの減により、全体で減少した。また、経常一般財源充当額は、公債費が減少したものの、物件費をはじめとする経費全般の増により増加した。これにより、平成26年度の経常収支比率は前年度から2.1ポイント上昇し89.0%となった。類似団体平均を下回っているものの、引き続き経常経費の見直しを図るとともに財源確保に努めるなど、財政構造の硬直化には十分に注意し、健全な財政運営に努める。
平成26年度は人事院勧告に伴う給与改定を実施したことにより、人件費については平成25年度より約1.0億円増加した。物件費については、消費税率引き上げの影響を含め、がん予防事業や予防接種事業などに係る費用等の増により、約10.3億円増加した。人口1人当たりでは3,648円増の93,145円であり、類似団体内の順位は上位に位置し引き続き適正度を維持しているが、今後も人件費や物件費等の消費的経費について、不断の節減に努める。
平成27年4月1日におけるラスパイレス指数は、経験年数は長いが初任給格付けの低い職員の採用があったことから95.4となり、類似団体内で上位に位置している。今後も引き続き適正な給与水準の確保に努め、総人件費の抑制を図る。
市民サービスの向上や新たな行政課題のために人員体制の強化を図る一方、行財政改革プランに掲げる定員管理の適正化により、業務の徹底した見直しや効果的・効率的な業務執行体制の整備に努めることで、平成27年4月1日における人口千人当たりの職員数は5.42人と25年度と比較して0.06人増加したものの、類似団体内での順位は上位に位置している。今後も、安全・安心のまちづくりの推進や市民サービスの向上のため必要な人員は確保しながらも、徹底した業務の見直しを継続し、引き続き定員の適正化に努める。
公債費が減少したほか、元利償還金等にかかる交付税算入額が増加したことなどにより、指標分子が減少した。また分母は、標準財政規模が減少したほか、元利償還金等にかかる交付税算入額の増加により、減少した。この結果、単年度の比率は0.62ポイント低下した。これにより3か年平均の実質公債費比率は前年度と比較し0.3ポイント改善した。類似団体の平均を下回っているが、引き続き地方債の借入を計画に行うことで公債費負担の軽減を図る。
将来負担額は、一般会計の地方債残高が借入抑制等により減少したほか、公営企業債等への繰出見込みの減、債務負担行為額がPFI事業に伴う元金分の減及び土地開発公社に対するこども未来館用地代金の減、退職手当見込額の減などにより減少し、将来負担比率は9.5ポイント改善した。類似団体平均を引き続き下回っているものの、今後も将来負担比率の軽減を図り、財政の健全化に努める。
平成26年度は人事院勧告に伴う給与改定を実施したことにより、人件費にかかる経常収支比率は25年度に比べ0.3ポイント増加した。職員数は類似団体と比較しても少なく、人件費についても類似団体内ではやや上位に位置している。今後も引き続き総人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、消費税率引き上げの影響を含め、がん予防事業や予防接種事業などに係る費用の増により、0.8ポイント上昇した。しかし、類似団体内の順位については33位と下位に位置しているため、引き続き経費削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、臨時福祉給付金や子育て支援減税手当の増などのため、平成25年度に比べ0.6ポイント上昇した。類似団体内の順位では35位と下位になっているが、これは、本市が保育所57園のうち52園を社会福祉法人等に運営委託していることが大きな要因である。人口1人あたりの扶助費決算額では類似団体平均を12.7%下回っている。扶助費は増加傾向であり、負担水準を踏まえた単独扶助事業の整理統合などの見直しを行う等により抑制に努める。
平成26年度は、特別会計への繰出金が、国民健康保険、介護保険及び後期高齢者医療などで増となった。経常収支比率としては25年度に比べ0.4ポイント上昇している。繰出金は上昇傾向となっており、今後も特別会計において受益者負担の適正化を図るなど、普通会計の負担額抑制に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、私立幼稚園の保育料(授業料)及び入園料の減免に係る補助金等の増により、0.3ポイント上昇した。類似団体順位内の順位についても29位とやや下位となっているため、今後も補助金等の整理合理化に努める。
公債費に係る経常収支比率は、平成25年度に比べ0.3ポイント改善した。類似団体内の順位は12位とやや上位に位置しており、人口1人あたりの公債費決算額でも類似団体平均を24.0%下回っている。今後も地方債の計画的な借入を行い、公債費負担の抑制に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、物件費をはじめとする各項目でポイントが上昇したことにより、平成25年度に比べ2.4ポイント上昇した。今後もすべての費用について歳出削減を図るための見直しに努める。
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