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伊豆市
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簡易水道事業
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人口の推移
財政比較分析表(2022年度)
財政力指数の分析欄類似団体平均は上回っているが、全国平均及び静岡県平均を下回っている。財政力指数は年々減少傾向にあり、その主な要因として、新市建設計画に基づく大型事業の実施に伴い公債費が増加しており、基準財政需要額が増加していることが挙げられる。地価の下落が続いていることもあり、今後も歳入の増加は見込めないことから、徹底した歳出の抑制を図ることにより財政の健全化に努める。 | |
経常収支比率の分析欄令和4年度の経常収支比率は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回ったものの、87.0%と前年度に比べて1.5%増加している。その要因としては、臨時財政対策債やコロナ減収補填に係る地方特例交付金が減少したことなどにより、経常経費の減少以上に経常一般財源が大きく減少したことによる。今後も既存事業の見直しなどにより経常経費の削減に努め、現在の水準を維持する。 | |
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄1人当たりの人件費・物件費等決算額は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも上回っている。その要因として、合併以前から保有している公共施設が多く、その維持管理に費用を要していることや、広い市域面積において住民サービスを維持するための支所の配置により、その人件費や維持管理費が発生していることに加え、令和4年度より人手不足への対応として窓口業務や施設管理業務の包括業務委託を実施したことに伴い、物件費が増加したことが挙げられる。今後は公共施設再配置計画等に基づく施設の適正化を推進することにより、人件費や物件費の削減を図る。 | |
ラスパイレス指数の分析欄国家公務員に準じた55歳以上の昇給抑制措置の実施や、新卒以外の職員の採用、経験年数階層の変動により、類似団体、全国平均に比べ低い数値となっている。 | |
人口1,000人当たり職員数の分析欄合併により広い市域面積を有していることで住民サービスが低下しないよう旧町地区ごとに支所を設置していることから、職員数が多い傾向にある。今後も財政状況と住民サービスとの均衡を勘案しながら適正な定員管理を行っていく。 | |
実質公債費比率の分析欄類似団体平均は下回っているが、全国平均及び静岡県平均を上回っており、平成30年度から上昇傾向にある。主な要因として平成30年度に実施した新こども園整備事業などの事業で借り入れた起債の元金償還が開始されたことによる公債費の増加が挙げられる。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施により償還額が増加し、実質公債費比率が上昇することが見込まれるが、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り、財政の健全化に努める。 | |
将来負担比率の分析欄将来負担比率は類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも上回っており、前年度より7.6%増加している。その要因として、新中学校整備事業や新ごみ処理施設整備事業などの実施に伴い地方債発行額が増加し、地方債現在高が増加したことが挙げられる。引き続き、新市建設計画に基づく大型事業の実施に伴い地方債残高の増加が見込まれることから、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り、財政の健全化に努める。 | |
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費の分析欄人件費の経常収支比率は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っているものの、前年度に比べて0.3%増加している。主な要因としては、令和3年度人事院勧告による賞与に係る調整を翌年度に行ったことなどにより経費が減少した一方で、経常一般財源が減少したことにより、経常収支比率が増加したことが挙げられる。 | |
物件費の分析欄物件費の経常収支比率は、前年度に比べ0.5ポイント減少しているものの、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも上回っている。主な要因として、合併により多く保有している公共施設の整理が進んでおらず、施設の維持管理に経費を要していることが挙げられる。今後は公共施設再配置計画に基づく施設の適正化を推進し、物件費の縮減に努める。 | |
扶助費の分析欄扶助費の経常収支比率は、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っているものの、前年度に比べて0.2ポイント増加している。主な要因としては、障害者サービスの利用増により障害者給付費が増加していることが挙げられる。 | |
その他の分析欄その他の経常収支比率は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っているものの、前年度と比べて1.1%増加している。主な要因として、介護サービス利用者の増による介護保険給付費の増に伴う介護保険特別会計繰出金の増加が挙げられる。今後も適正な保険料の設定を行い、特別会計への繰出金の抑制に努める。 | |
補助費等の分析欄補助費等の経常収支比率は、全国平均及び静岡県平均、類似団体平均を上回っているものの、前年度と比べて0.9%減少している。主な要因として、これまで整備を進めてきた広域廃棄物処理施設の完成年度を迎えたことにより、廃棄物処理施設組合への負担金が減少したことが挙げられるが、依然として高い水準となっているため、今後は補助事業の見直しを進め、補助費等の抑制に努める。 | |
公債費の分析欄公債費の経常収支比率は、全国平均及び静岡県平均を上回っており、前年度と比べて1.3%増加している。主な要因としては、平成30年度に実施した新こども園整備事業などの事業で借り入れた起債の元金償還が開始されたことが挙げられる。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施に伴い、公債費の増加が見込まれるため、事業計画の精査等により起債額の抑制を図る。 | |
公債費以外の分析欄公債費以外の経常収支比率は、前年度に比べて0.2%増加となったものの、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っている。中でも、合併により多数所有している公共施設の維持管理費に係る物件費や、各種補助金制度などに係る補助費が課題となっていることから、公共施設再配置計画に基づく施設の適正化を推進し物件費の縮減を図るとともに、補助金の見直しによる補助費の抑制に努める。 | |
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
主な構成項目のうち、衛生費は住民一人当たり87,098円となっており、前年度と比べて大幅な減額となっている。主な要因としては、これまで整備を進めてきた広域廃棄物処理施設が完成年度を迎えたことにより、廃棄物処理施設組合への負担金が減少したことが挙げられる。消防費は住民一人当たり69,914円となっており、前年度と比べて19,334円の増額となっている。主な要因としては、松原公園津波避難複合施設整備事業の本格化に伴う事業費の増が挙げられる。教育費は住民一人当たり111,401円となっており、前年度と比べて40,716円の増額となっている。主な要因としては、新中学校整備事業において建築工事が開始されたことに伴い事業費が増加したことが挙げられる。公債費は、一人当たり60,044円となっており、平成30年度から逓増している。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施により地方債残高が増加することが想定されるため、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り、財政の健全化に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり780,686円となっており、前年度に比べて15,098円の増額となっている。主な構成項目である普通建設事業費(うち新規整備)については、新市建設計画に基づく大型事業として実施している新中学校整備事業や松原公園津波避難複合施設整備事業の本格化により、一人当たり109,461円と大幅に増加している。また、補助費等は一人当たり152,412円となっており、類似団体平均及び静岡県平均と比べ高い数値となっているものの、前年度と比べ大きく減少している。その要因としては、これまで整備を進めてきた広域廃棄物処理施設が完成年度を迎えたことにより、廃棄物処理施設組合への負担金が減少したことが挙げられる。物件費についても一人当たり112,145円となっており、類似団体平均及び静岡県平均と比べ高い数値となっているが、その要因としては、合併以前から保有している公共施設が多く、維持管理に費用を要していることが挙げられる。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施が見込まれるが、事業計画の精査等により事業費の抑制を図るとともに、公共施設再配置計画に基づく施設の適正化や補助金の見直しなどに取り組み、財政の健全化に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄令和4年度は、新市建設計画に基づく大型事業の実施に加え、新型コロナウイルス感染症対策及び物価高騰対策による臨時財政需要があったため、歳入歳出ともに増加した。その結果、標準財政規模に対する実質収支額の比率は14.58%となり、前年度より0.94%増となっている。また、前年度決算剰余金の増に伴う財政調整基金積立額の増加により、標準財政規模に対する財政調整基金残高の比率は48.41%となり、前年度と比べて8.29%増となっている。実質単年度収支については、単年度収支の黒字額は減少したものの、普通交付税の増などにより前年度に引き続き財政調整基金からの取り崩しを行わず、積み立てのみであったことから前年度並みとなった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄国民健康保険特別会計は、保険給付費などの減による歳出の減に比べて、国民健康保険税の減などによる歳入の減が大きいため、実質収支額は前年度に比べて減少したことで標準財政規模比は0.49%と前年度に比べて0.43%減少した。介護保険特別会計は、サービス利用者の増に伴う保険給付費の増などにより歳出が前年度に比べて増加したものの、繰越金の増などにより歳入が前年度に比べて増加したことにより、実質収支額が前年度に比べて増加し、標準財政規模比で2.03%と前年度に比べて0.36%増加した。水道事業会計は、流動負債の増により資金余剰額が前年度に比べて減少し、標準財政規模比で7.41%と前年度に比べて0.16%減少した。下水道事業会計は、流動資産の増により標準財政規模比で2.52%と前年度に比べて0.13%増加した。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄元利償還金については、平成30年度に実施した新こども園建設事業や道の駅整備事業などで起債した地方債の元金償還開始に伴い増加した。また、下水道会計の借入金償還額が増加したことにより、繰入金が増加した。算入公債費等については、新市建設計画に基づく大型事業の財源として起債した合併特例債に係る償還費の増により増加となった。今後、新市建設計画に基づく事業の実施により地方債残高が逓増し、元利償還額も増加していくことが想定されるため、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り財政の健全化に努める。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債は利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄将来負担額は、広域廃棄物処理施設組合負担金や新中学校整備事業等に係る起債の増などにより、地方債現在高が増加したことに伴い、前年度に比べて2,377百万円の増額となった。一方で、充当可能財源等については、前年度決算剰余金の増による財政調整基金への積立金の増などにより充当可能基金が増加したことに伴い、前年度に比べて1,839百万円の増額となった。今後は、新市建設計画に基づく事業の実施に伴う地方債現在高の増加に加えて、財源不足の補填による基金の取り崩しにより将来負担比率の分子が増加することが想定されるため、事業の精査による地方債借入額の抑制と事務事業の見直し等による基金取崩額の抑制を図り、健全な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金全体(増減理由)令和4年度末の基金残高は、普通会計で10,073百万円となっており、前年度から610百万円の増加となっている。地域振興基金に係る起債の償還に充てるため減債基金を69百万円、ふるさと納税で寄附を受けた使途目的の事業に充てるためふるさと伊豆市応援基金を532百万円取り崩すなど基金全体で857百万円を取り崩した一方で、決算剰余金やふるさと納税寄附金を積み立てたため、基金全体の積立額は1,467百万円となった。前年度決算剰余金の増加に伴い財政調整基金に749百万円、ふるさと納税寄附額の増加によりふるさと伊豆市応援基金に609百万円積立てたことが主な要因である。(今後の方針)基金の使途を明確化するために、個々のその他特定目的基金への積み立てを優先する。 | |
財政調整基金(増減理由)令和4年度末の基金残高は、5,072百万円となっており、前年度から749百万円の増となっている。主な要因は、前年度決算剰余金の増加に伴い、決算剰余金の2分の1相当額735百万円を積み立てたことによる。(今後の方針)災害等不測の事態への備えのため、20億円程度の基金残高を維持することとしている。 | |
減債基金(増減理由)令和4年度の基金残高は547百万円となっており、67百万円の減少となっている。主な要因は、基金運用による利子2百万円を積み立てたが、平成30年度に造成した地域振興基金に係る合併特例債の元利償還金の財源とするために、69百万円を取り崩したことによる。(今後の方針)新市建設計画に基づく事業の実施により公債費の増加が見込まれるため、決算剰余金を積み立てていく。 | |
その他特定目的基金(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯強化又は地域振興に要する経費の財源に充てる。・ふるさと伊豆市応援基金:ふるさとへの愛着のある個人又は団体から寄附金を募り、その寄附金を活力に満ちた地域づくり事業の財源に充てる。(増減理由)・地域振興基金:基金運用による利子7百万円を積み立てた一方で、地域づくり協議会への補助金等、地域振興に資する事業への充当により148百万円の減少となっている。・ふるさと伊豆市応援基金:令和3年度の寄附金の一部である532百万円を寄附者の指定する事業へ充当したことによる取崩を行ったが、寄附額の増額により609百万円積立てたことにより、77百万円の増となっている。(今後の方針)・地域振興基金:基金の運用益や借り入れた合併特例債の償還額の範囲内で地域振興に資する事業の財源に充てる。・ふるさと伊豆市応援基金:ふるさと納税に対する返礼品の拡充や寄附者に対する利便性の向上に取り組むことで積立金(寄附金)の増加を目指す。 | |
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄令和4年度当市における有形固定資産減価償却率は、類似団体や静岡県平均を下回っているものの平成30年度以降増加している。特に今後は道路などのインフラ施設については長寿命化のための改修を進め、また、合併以前からの公共施設を多く抱えており、用途を終えた施設や老朽化の著しい施設の統廃合などによる整理を計画的に進めていく必要がある。 | |
債務償還比率の分析欄伊豆市の債務償還比率は令和3年度に引き続き、令和4年度においても全国平均および県平均を上回る率となった。原因として分子である将来負担額のうち地方債発行額の増が影響している。今後の実施事業の進捗と動向に注視し併せて地方債発行抑制に努める。 | |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析当市の将来負担比率については類似団体内平均値を上回っており、前年比においても7.6ポイント増となっている。翌年度以降も新市建設計画に基づく大型建設事業も予定されており、税収等自主財源で賄えない財源は地方債に頼らざるを得ず、将来負担比率の上昇が見込まれる。有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を下回っているものの、前年比1.1ポイント増となっている。新規の有形固定資産も増加しており、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較すると低いものの、一方で、有形固定資産減価償却率の高い有形固定資産(公共施設等)も多く所有しており、有形固定資産減価償却率の上昇が見込まれるため、双方の数値を引き続き注視していく必要がある。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析当市の将来負担比率は令和元年度以降上昇しており、令和4年度は類似団体内平均値が減少している中、当市は上昇し類似団体内平均値を依然上回っている。原因として大型建設事業費やインフラ整備に係る地方債発行増などのためである。実質公債費比率は類似団体平均値よりも低いものの、平成30年度以降年々上昇している。今後も地方債を活用する大型事業を抱える当市の状況を考慮すると、将来負担比率および実質公債費比率はともに上昇すると見込まれる。大型建設事業の動向や地方債発行額など数値について注視していく必要がある。 |
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施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
当市では有形固定資産全体として人口減少により一人当たりの延長や面積は増加している中で「公営住宅」、「橋りょう・トンネル」において有形固定資産減価償却率が高く、特に「橋りょう・トンネル」については可能な箇所から長寿命化対策を実施しているものの、類似団体および県平均より数値が高いことから今後も継続し長寿命化の対策を講じる必要がある。「学校施設」についても類似団体および全国、県平均より有形固定資産減価償却率は高い。多くの校舎は築年数が数十年経過し、学校再編成により統合済みの学校については長寿命化等実施しているものの、有形固定資産減価償却率は逓増となっている。今後、統合など学校再編成方針に基づき、再配置など適正管理と併せ、必要に応じて長寿命化など施設改修を実施する必要がある。なお、「道路」については、平成16年の旧町合併後に整備した道路台帳を基準に固定資産台帳を作成したことにより、取得年度が平成19年度としているため比較的新しい施設として有形固定資産減価償却率が低い数値となっている。また、「港湾・漁港」施設については「道路」に区分できる固定資産について施設分類を令和3年度において見直したことにより、有形固定資産減価償却率の大幅増および一人当たり有形固定資産額は減少した。「認定こども園・幼稚園・保育所」の有形固定資産減価償却率については、類似団体および全国、県平均より低く、これは令和2年度に新たな認定こども園を整備したことによるものである。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
各施設一人当たり面積全体は人口減少に伴い逓増している。当市における有形固定資産減価償却率については「市民会館」(87.5%)、続いて「福祉施設」(83.2%)、「体育館プール」(76.2%)の順に償却率が高く、特に老朽化が進んでいることが分かる。特に市民会館は87.5%と高い償却率となり早急に対策や適正管理に関する検討を進める必要がある。特に「庁舎」・「市民会館」については、類似団体と比較すると当市の有形固定資産減価償却率が高い。「庁舎」においては合併以前からの旧町の庁舎を継続し使用しており、直近で建設された庁舎においても築後20年以上経過していることから、長寿命化などの対策を検討する必要がある。また、「市民会館」については施設全体の老朽化が著しいことから、廃止に向けた協議や検討を早急に進める必要がある。一方で「一般廃棄物処理施設」の有形固定資産減価償却率は大幅に減少しており、これは令和4年度12月より伊豆市・伊豆の国市広域ごみ処理施設の「クリーンセンターいず」が新たに稼働したことに伴い、同施設に係る有形固定資産が増加したことによるものである。
財務書類に関する情報①(2022年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、所有固定資産における減価償却累積額が3,097百万円増加したものの、取得固定資産および建設仮勘定の増、また普通交付税の追加交付等により繰越金の増による財政調整基金の増となったことにより資産総額は、昨年度から1,739百万円増加となった。負債総額については前年度より2,709百万円増加している。これは市建設計画に基づく複数の大型建設事業が本格化したことによる地方債の増加によるものである。水道事業会計等を加えた全体会計では、資産総額は前年度末から1,376百万円増加(+0.95%)し、負債総額も前年度末から2,223百万円増加(+5.3%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していることから一般会計等に比べて26,731百万円多く、負債総額も下水道処理施設改築事業に地方債(固定負債)を充当したこと等により一般会計等に比べて16,200百万円多くなっている。駿東伊豆消防組合、伊豆市伊豆の国市廃棄物処理組合等を加えた連結会計では、資産総額が前年度末から2,480百万円増加(+1.7%)し、負債総額も前年度末から2,249百万円増加(+5.3%)した。資産総額は、伊豆市伊豆の国市廃棄物処理組合の広域ごみ処理施設完成による所有固定資産の増等により一般会計等に比べて32,398百万円多く、負債総額も駿東伊豆消防組合設備整備等に地方債(固定負債)を充当したこと等により一般会計等に比べて16,710百万円多くなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等における純行政経営コストは17,444百万円となり前年比2,190百万円減少となった。移転費用における補助金等の減少が主な要因となる。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が985百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の医療給付費を社会保障給付に計上しているため、移転費用が6,113百万円多くなり、純行政コストは7,282百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、移転費用が8,106百万円多くなっているなど、経常費用が11,099百万円多くなり、純経常行政コストは10,270百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(16,517百万円)が純行政コスト(17,490百万円)を下回っており、本年度差額は△973百万円となり、純資産残高は970百万円の減少となった。今後も地方税の徴収業務の強化により、税収等の増加に努める。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が7,413百万円多いものの、純資産残高は100,570百万円で前年と比べ減少となった。連結では、静岡県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等に比べて財源が11,483百万円多いものの純資産残高は231百万円の増となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は収入が支出を上回ったことにより1,646百万円となり、投資活動収支については、公共施設等整備費支出の増により前年度比△1,646百万円と昨年度に引き続き大幅な減少となった。一方で、財務活動収支については、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから、2,750百万円となったが、本年度末資金残高は前年度から60百万円減少し1,656百万円となった。行政活動に必要な資金を地方債の発行収入に依存している状況であることから、将来負担に注視し行財政運営を行う必要がある。全体会計では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より874百万円多い2,520百万円となっている。投資活動収支では、下水道施設の改築事業等を実施したため△5,007百万円となっている。財務活動収支では、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから、2,416百万円となったものの、本年度末資金残高は前年度から71百万円減少し、3,460百万円となった。連結会計では、静岡県後期高齢者医療広域連合の社会保障給付支出が業務支出に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より1,717百万円多い3,363百万円となっている。投資活動収支は、伊豆市伊豆の国市廃棄物処理施設整備や駿東伊豆消防組合の施設整備により△6,502百万円となっている。財務活動収支は、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから2,442百万円となったものの、本年度末資金残高は前年度から703百万円減少し、3,651百万円となった。
財務書類に関する情報②(2022年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
合併以前から保有する公共施設を多く保有していることに加え、近年の大型建設事業により資産合計は増加し、資産合計が前年と比べ173,823万円増となった一方で、人口は減少したことから、当市における住民一人当たり資産額については、類似団体平均値を大きく上回り、12.2万円増となった。歳入額対資産比率については資産合計が1,739百万円増となった一方で、歳入総額は114百万円減となったことから、前年比0.1ポイント増加しており、類似団体平均値より高い数値となっている。有形固定資産減価償却率は有形固定資産は比較的新しい資産を保有するなど類似団体平均値を下回る結果となった。しかし減価償却累計額は増加し、前年比1.3ポイント増となっていることから、特にインフラ施設等に対し公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づく長寿命化等の対策を講じ、併せて集約化・複合化など保有施設量の適正化に取組む。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率については、類似団体平均値を上回っているものの、前年比1.9ポイント減、純資産額は970万円は減となり、ともに減少している。また、将来世代負担比率については、新たな施設建設費に対する地方債発行の増加に伴う地方債残高の増に比例し昨年比3.0ポイント増加。類似団体平均値を下回っているものの、平成30年度と比べて8.2ポイント増加し倍の数値となっている。純行政コストが税収等の財源を上回るなど純資産の減少に伴い、類似団体平均値との差は年々縮小している傾向となっており、今後も将来世代負担比率に注視し地方債の発行抑制や圧縮を図るなど、将来世代負担の減少に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
コロナ対策等補助金の減少に伴う移転費の減により住民一人当たり行政コストについては、前年比6.4ポイント減少しているものの、類似団体平均値を上回っており、人口規模に対する行政コスト適正化に向け、特に物件費の削減や見直しを図る。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
人口が減少する中で負債合計は前年比270,882万円の増加となり、住民一人当たり負債額においても10.7万円増となり、類似団体平均値を大幅に上回る結果となった。大型建設事業に伴う地方債の増加が原因によるものであり、平成30年以降から年々増加している。基礎的財政収支は、令和4年度における業務活動収支は1,711百万円とプラスに転じた一方で、投資活動収支は主に公共施設等整備支出が増加し収入を大幅に上回り、△3,844百万円となった結果、△2,133百万円となり、類似平均値を大幅に下回ることとなった。以降数年度においても同様に多額の公共施設等整備支出が見込まれていることから、赤字を抑制と併せた適正な投資を行う必要がある。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は前年比から0.5ポイント増となっているものの、依然、類似団体平均値を下回っており、行政サービスに対する負担割合は低いものとなっている。公共施設等の使用料の見直しを行い、また、公共施設等の再配置計画に基づく集約化など適正化を着実に進めながら経常費用の削減に努める。
地方財政ダッシュボードについて
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収録資料
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