各務原市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

人口減少等を背景とした給水収益の逓減を鑑み、当市では費用抑制的に予算策定を行っていることから、給水原価は類似団体平均値対比で抑制された水準を保っています。また供給単価対比で給水原価を抑制していることから料金回収率は100％を上回る水準で推移しています。本業は効率的な経営により安定的な黒字経営が維持され、資本的収支の不足に対しても十分な補填財源が確保されていることから企業債は返済が進み、企業債残高対給水収益比率は年々低下しています。施設利用率はおおむね前年並みとなりました。季節毎に需要の変動があるため、余裕を持った施設の稼働を行っています。今後も人口減少傾向は継続すると見込まれ、引き続き費用の抑制を図りながら安定的な収益の確保と健全な財務の維持につとめます。

老朽化の状況について

管路の取得から年数が経過し、法定耐用年数を超過する管路も増加していることから、有形固定資産減価償却率や管路経年化率は上昇しております。また断層直下型地震への備えから耐震化に関する工事を優先して実施しており、数値上の管路更新率には大きな改善が現れておりませんが、アセットマネジメントによる更新需要の検討結果に基づき、計画的な管路の耐久性改善を図っています。

全体総括

水道事業に関する収益性や財務の健全性は良好であり、安定的な経営を維持しております。今後は人口動態やライフスタイルの変化により給水収益等の減少が予想されており、引き続き効率的な経営の維持に努めます。管路や施設については老朽化が進む中で適正な更新投資を実施しています。耐震化に関する取り組みは、平成31年度末の管路耐震化率33.4％、基幹管路の耐震化適合率90.8％、平成32年度末の浄水施設耐震率100％、配水池耐震施設率100％を目標に進めています。引き続き計画に沿った更新投資を行い、安定的な事業運営を図ります。