経営の健全性・効率性について
●経常収支比率単年度収支で黒字を確保しています。また、更新等に充てる資金も確保できています。●流動比率短期的な債務に対する支払能力に問題はありません。その一方で、一般的に必要とされる100%を大きく上回っていることから、今後、資金の効率的な運用に関する検討が必要となっています。●企業債残高対給水収益比率平均値と比較して約1/2となっています。これは、設備投資に係る利子負担を軽減するため、自己資金を最大限活用し、起債を抑制する方針としているためです。●料金回収率給水に係る費用は全額給水収益で賄っています。●給水原価平均値と比較して、3.87円高くなっています。これは、計画的に必要な設備投資を行っているためです。●施設利用率平均値と比較して、7.28%低くなっています。現在、遊休施設はありませんが、施設建設時の水需要の見込みと比較して、実際の水需要が少ないことが要因です。●有収率ほぼ100%であり、特に問題はありません。
老朽化の状況について
●有形固定資産減価償却率平均値とほぼ同率です。昭和48年の給水開始から40年以上経過し、施設の老朽化が進んでいることから、比率は増加傾向にあります。平成25年度に長寿命化計画を策定し、計画的に設備更新を行っています。●管路経年化率平均値と比較して約1/2となっています。今後、耐用年数を経過する管路が増大することから、長寿命化計画に基づき、計画的に更新を行っていくこととしています。●管路更新率低い要因は、管路延長に占める更新が必要な管路が少ないためです。更新が必要なものは計画的に行っています。
全体総括
当水道事業は、各種比率から明らかなように、現状では経営の健全性を確保しています。しかしながら、今後は人口減少による給水収益の減少が見込まれることから、既存施設のダウンサイジングを検討していきます。また、給水開始から40年以上経過していることから、長寿命化計画を推進していく必要があります。施設の更新や大規模地震対策等のための設備投資を計画的、効率的に実施するとともに、経営の健全性を引き続き確保し、水道水の安定供給に努めていきます。