経営の健全性・効率性について
経営状況としては、累積欠損金もなく、経常収支比率も100%を超え、類似団体の平均とほぼ同水準であり、黒字経営を維持している。また、料金回収率も100%を上回っており、経営に必要な経費を料金で補うことができる健全な経営状況であるといえる。短期的な支払能力を表す流動比率も100%以上であることから、短期的債務に対する支払いは確保できている。しかし、有収水量1㎥当りの費用を表す給水原価は、類似団体の平均値を上回っている状況であり、更なる経費の削減を検討する必要があるといえる。なお、施設利用率は、類似団体の平均値より高い数値であり、施設の規模としては概ね適切な規模であるといえる。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は、耐用年数に達した機械設備等の更新を更新計画に基づき行っており、類似団体の平均値より低い数値となっているが、類似団体と同様に老朽化は進んでいる。管路については、法定耐用年数(40年)に達していない状況であり、特別な事情(県道、市道の改良工事に伴う場合など。)に基づく場合の他は、管路の更新は行っていないため、管路経年化率及び管路更新率共に0%という状況となっている。
全体総括
将来の更新事業費を想定した整備計画を基に、計画的な財源の確保に努め、法定耐用年数を超過した施設・設備の更新事業を実施している。現在のところ経営状況は概ね健全な状態が保たれているが、経常収支比率が減少傾向にある中で、今後の管路、施設等の大規模な更新事業に備える財源を確保していくためにも、更なる経費の削減を検討する必要がある。経営戦略については、平成31年度に現在策定してある財政計画の見直しを行う予定であり、その時に経営戦略の策定を行う予定である。