経営の健全性・効率性について
当市は、海岸、山岳、渓谷など変化に富んだ個性豊かな自然に恵まれていますが、急峻な地形で居住地が広範囲に存在しているため、管路整備や処理場建設に多くの事業費が必要となっております。本事業は平成6年に筒石処理場、平成13年に市振処理場さらには平成16年に親不知処理場の供用を開始し、既に予定された漁村集落の面的な整備が終わり、企業債残高は減少しつつあります。当地域の人口減少もあり、収益的収支は87%程度まで改善していますが完全に収支のバランスが取れる状況とはなっていせん。また、施設の利用状況も、平均より低い状況となっており、今後の水量の減少によっては、施設の利用状況も一層低くなるとともに、汚水処理の原価も高くなることが想定されます。一方、水洗化状況は、地域住民のご理解により、平均より高い状況で下水道に接続をいただき、利用していただいています。
老朽化の状況について
地方公営企業法の企業会計を適用していないため、老朽化の状況を示す資料を表すことができていません。しかし、漁業集落排水は平成6年に供用を開始しており、現在供用開始後それほど経過していないため、早急に行う改築などを行う予定はありませんが、今後は、計画的に整備を進めて行くことが必要です。
全体総括
現状としては、経営を示す主な指標は平均程度となっています。しかし、利用者数がそれほど多くないため、人口の減少や使用量の減少はすぐに経営状況の低下に結びつきやすくなります。このため、近隣の下水道事業との統合などの効率的な運営を行っていくとともに、平成26年度に使用料の改定も行いましたが、今後も継続して改定の検討を進めてまいります。