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人口減少や地価下落による影響等のため市税収入が減少する一方、扶助費や後期高齢者医療事業特別会計等への繰出金、福祉関係費の増加により、単年度指数は、平成20年度をピークに低下傾向にあったが、景気回復による市税収入が上向いたことにより、平成28年度は前年度を上回る0.972となった。3ヶ年平均においては0.96と1.00を下回った。今後とも、事業の見直しによる歳出削減と歳入の確保に努め、財政基盤の強化を図る。
扶助費の増加傾向が続く中、公債費等の削減により、経常的経費充当一般財源等の増を抑制している。平成28年度は93.1%と県平均より低い比率となった。今後とも、経常的経費の削減に努める。
人事院勧告による給与の引上げにより、人件費は約1千万円増加となっている。また、物件費は委託料等の増に伴い、約1億6千万円、維持補修費は約6千万円増加している。今後は、施設の老朽化に伴い、維持補修費の増が見込まれることから、事業のより効率的な実施を進め、コスト増の抑制を図る。
平成27年4月の給与の総合的見直しに伴い、給料表を見直し、激変緩和措置としての現給保障を実施していることに伴い、実質的な昇給抑制がなされたこと、民間企業等社会人経験者を一定数採用したことにより職員の構成が国と異なったこと等から、ラスパイレス指数は0.3ポイント下降している。今後も類似団体等の状況を踏まえ、給与及び手当の適正化に努めていく。
人口千人当たりの職員数は、平成24年度末に広域消防を受託したことに伴い、類似団体平均を上回る形となっている。平成28年度については、職員の適正配置に伴い、職員数は微減となったが人口減少の影響もあり、人口千人当たりの職員数は微増した。今後、民生部門を中心とする業務量の増加等が見込まれるが、引き続き適正化に努めていく。
元利償還金の減少や、過去の債務負担行為に基づく支出の終了に伴い、実質公債費比率は改善傾向にある。今後も、事業のより効率的な運営により、適正な市債の発行を図る。
過去の債務負担行為に基づく支出の終了や将来負担に充当できる基金残高が、積み立てにより増加していることから、将来負担比率は減少傾向にあり、全国平均及び県平均を下回っている。今後も事業のより効率的な運営を図る。
人件費に係るものは、平成28年度において、28.1%と類似団体平均と比べて高い水準にある。これは、平成24年度末の広域消防体制の整備に伴い、職員数が増となったことが主な要因である。今後も、給与・手当ての水準や、職員数の適正化に努める。
物件費に係る経常収支比率が上昇しているのは、施設管理に係る委託料の増などにより、経常経費充当一般財源が前年度比約1億6千万円の増となったことが要因である。今後とも、物品調達や業務委託において、一層のコスト削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が上昇傾向にある要因として、生活保護費や障害福祉サービス給付費等の増額が挙げられる。扶助費の増加は今後も続くことが見込まれるが、生活保護受給者の自立支援への取り組みを進め、上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
平成28年度に下水道事業へ地方公営企業法を適用し、繰出金が補助金となったことから、4.0ポイント減少した。国民健康保険事業・介護保険事業・後期高齢者医療事業の各会計において、給付費は増加傾向にあるが、保険料の適正化や介護予防の推進等により、経費の縮減に努めていき、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
平成28年度に下水道事業へ地方公営企業法を適用し、繰出金が補助金となったことから、5.8ポイント上昇した。補助金及び負担金については、適宜見直しを行い、支出の適正化を図る。
公債費は、全国平均及び県平均とも下回っており、平成28年度は経常経費充当一般財源が前年度比約4.6億円の減となった。市債の発行にあたっては新規発行額を元金償還額以内とすることを基本とし、市債残高の減少に努めており、公債費は過去の市債の元金償還に伴い、一時的に増加することはあっても、全体的な傾向として当面の間、逓減していくと見込んでいる。
有形固定資産の大半が完成から数十年が経過しており、耐用年数を超過しているものも多く存在している。今後、公共施設等総合管理計画と付随する個別計画に基づき、統廃合・転用・複合化等による公共施設の適正配置と長寿命化等による大規模改修を並行して行うことにより、適正な資産管理を押し進めていく必要がある。
将来負担比率は減少傾向にあるものの、固定資産減価償却率は年々増加傾向となっており、今後これまで最優先とされてこなかった既存施設の長寿命化対策という将来負担が顕在化してくることが見込まれることから、資産台帳と計画を連動させた優先順位付けやコストの平準化が課題となっている。
新発債の発行を元利償還金以内に抑制してきたことから、将来負担比率・実質公債費比率ともに減少傾向となっている。今後もこの傾向は続くと見込まれるが、施設の長寿命化等の新たな将来負担要素が発生した場合は、市債をはじめとする負債が急増しないようコントロールする必要がある。
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