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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
公害防止事業債償還費、包括算定経費(人口)が減があるものの、高齢者保健福祉費や臨時財政対策債償還費の増となったことから、基準財政需要額は臨時財政対策債振替前で約2億円の増となった。ここから臨時財政対策債への振替が約22億円となり、基準財政需要額は前年度比約5千万円減の約364億円となった。基準財政収入額は、個人市民税(所得割)、固定資産税が増となったものの、法人市民税(法人税割)、地方消費税の交付金が減となったため、前年度比で約3千万減の約354億円となった。この結果、財政力指数は単年度で0.97となり、3か年平均でも0.97となった。平成22年度に10年ぶりに交付団体となって以降、8年連続で交付団体となっている。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
景気回復等の影響で個人市民税及び固定資産税が増加したことにより分母である経常一般財源等は前年度より約11億円増加した。一方、分子である経常経費充当一般財源は、保育所に対する運営費及び環境事業センター整備に係る元金償還本格化などによる公債費の増加により、約14億円増加した。この結果、経常収支比率は94.5%となり、前年度と同率となった。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人事院勧告に基づく給与及び期末勤勉手当の増により人件費が増加した。今後も低コストで質の高い行政サービスが提供できるよう民間活力の導入検討や、事業の廃止・抜本的見直しなど行財政改革の取り組みを推進し、一層の経費削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
給与については人事院勧告に準じた改定により適正化に努めているが類似団体平均を上回っている状況のため、引き続きより一層の縮減努力を行う。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
事務量に見合う適正な職員配置や採用の抑制に努めているが、依然として類似団体平均を上回っていることから今後も引き続き計画的な管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
環境事業センター整備に係る元金償還の本格化で元利償還金及び土地開発公社先行用地取得による債務負担行為に基づく支出額の増などにより分子が増加した。分母となる標準財政規模等はほぼ前年度と横ばいであることから、実質公債費比率は-0.4ポイント増の2.2%となった。今後も新庁舎建設に伴い発行した建設債等の元金償還が一層本格化してくることや、臨時財政対策債の元利償還金が増となる見込みであることから、市債は世代間の負担の公平を図るという機能に着目しながら活用し、借入れと返済のバランスや人口減少に伴う将来世代への過度な負担転嫁にも配慮を忘れず、総額抑制及び平準化に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債現在高の減があるものの、小中学校普通教室空調機賃借料による債務負担行為に基づく支出予定額の増などにより将来負担額が増となったほか、競輪場施設整備基金や庁舎建設金の減少、公害防止事業債等の減による基準財政需要額算入見込額の減少により充当可能財源等も減少した。以上の結果、将来負担比率算出における分子は約46億円増となった。分母となる標準財政規模等はほぼ前年横ばいであることから、将来負担比率が+10.7ポイントとなった。今後も将来負担に配慮しつつ、行財政改革の取り組みを推進し、健全化な財政の維持に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
給与及び期末勤勉手当の増などにより経常経費充当一般財源は前年度比約2億円の増となった。しかし、経常収支比率に占める構成比としては扶助費の増により相対的な比率が下がったため、対前年度で0.4ポイント減となった。経常収支比率では数値が高く算定されているものの、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では全国、神奈川県の平均を下回っている。今後も引き続き事務量に見合う適正な職員配置や採用の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
各事業において歳出削減に努めた結果、経常収支比率に占める構成比としては対前年度で0.1ポイント減となり、類似団体内平均値を下回った。また、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)でも全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っている。今後も事業の不断の見直し等により費用の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
依然として生活保護費、障がい者福祉対策経費等の増加が続いており、経常収支比率に占める構成比としては対前年度で0.9イント増となった。経常収支比率では数値が高く算定されているものの、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っていることから、今後も扶助費の増加に留意しつつ、適正な執行に努める。
その他
その他の分析欄
下水道事業会計の財務適用により、性質が繰出金から補助費等に大半が移行したため、平成28年度決算からその他の経常収支比率が減少している。平成29年度決算では介護保険事業特別会計等の繰出金が増加したため、経常収支比率は対前年度比で0.2ポイントの増となり、類似団体平均より悪い。この項目で大部分を占める繰出金については、今後も各会計の動向に留意しつつ、適正な繰出に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
下水道事業会計の財務適用により性質が繰出金から補助費等に大半が移行したため、平成28年度決算から補助費等の経常収支比率が増加している。平成29年度決算では下水道事業会計負担金等が減少したため、経常収支比率は対前年度で1.0ポイント減となった。経常収支比率費では数値が高く算定されているものの、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では依然として全国、神奈川県、類似団体の平均のいずれをも下回っている。今後も歳出決算額及び充当一般財源に留意しつつ、この水準を維持できるよう努める。
公債費
公債費の分析欄
昨年度同様、経常収支比率に占める割合でも類似団体内では低い比率を維持している。歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っているが、今後本格化する新庁舎建設に伴い発行した建設債の元金償還など、公共施設の更新による公債費の増が見込まれるため、将来の負担が急激に増加しないよう世代間の負担の公平を図るという機能に着目しながら活用し、総額抑制及び平準化に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外においては、経常収支比率に占める構成比としては類似団体内平均値よりも高い水準にある。一方、経常収支比率では数値が高く算定されているものの、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っている項目が多数あることから、今後も歳出決算額及び充当一般財源に留意しつつ、健全な財政運営に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
総務費、民生費、衛生費、商工費、土木費、教育費、消防費、公債費、諸支出金が全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っており、貴重な税財源等を無駄なく効率的に財政運営できている。議会費、農林水産業費、災害復旧費は、全国、類似団体の平均を下回っている。神奈川県平均と比較して農林水産業費が2倍以上高くなっているのは、本市が県内で有数の農業地域であるためである。全体的には大半の項目で住民一人当たりのコストを低く実施し、効率的な財政運営ができているところであるが、今後、増加が見込まれる分野も多数あるため、費用対効果などを慎重に検証しつつ、健全な財政運営を維持していく必要がある。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
物件費、扶助費、補助費等、普通建設事業費、公債費、積立金、繰出金については、全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っている。人件費については、全国、神奈川県の平均を下回っている。維持補修費及び災害復旧事業費については、全国、類似団体平均を下回っている。投資及び出資金、貸付金については、全国、神奈川県、類似団体の平均のいずれをも上回っている。貸付金については、病院事業会計への運転資金の長期貸付が大きく影響している。また、投資及び出資金については、下水道事業会計の財務適用による繰出金からの性質変更の影響が出ている。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄分母である標準財政規模は約1.9億円増加したものの、分子となる実質収支額が前年度より約1.7億円減少したことから、実質収支比率は前年度よりも0.38ポイント減少した。財政調整基金残高は引き続き標準財政規模に占める割合が10%を超えているものの、増加する社会保障関係費に対応するための財源等として一定額の基金残高は必要なため、今後も適正な規模の基金残高に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄一般会計については実質収支黒字額が減少したため標準財政規模比は0.39ポイントの減少となった。他の会計においても、実質黒字の増減はあるものの、引き続き赤字額が算出されることのないよう、健全な経営に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄環境事業センターに係る元金償還の本格化による元利償還金及び病院事業会計への繰出金の増加、土地開発公社先行用地取得などによる債務負担行為に基づく支出額の増などにより分子が増加した。今後も新庁舎建設に伴い発行した建設債等の元金償還が一層本格化してくることや、臨時財政対策債の元利償還金が増となる見込みであることから、市債は世代間の負担の公平を図るという機能に着目しながら活用し、借入れと返済のバランスや人口減少に伴う将来世代への過度な負担転嫁にも配慮を忘れず、総額抑制及び平準化に努める。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄債務負担行為に基づく支出予定額の増などにより将来負担額が増となったほか、競輪場施設整備基金や庁舎建設金の減少、公害防止事業債等の減による基準財政需要額算入見込額の減少により充当可能財源等も減少した。以上の結果、将来負担比率算出における分子は約46億円増となった。今後も将来負担に配慮しつつ、行財政改革の取り組みを推進し、健全化な財政の維持に努める。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金や新庁舎整備に伴い庁舎建設基金が減少したものの、公共施設整備保全基金や子ども子育て基金の積立ての増加により基金全体額は増加した。(今後の方針)財政調整基金の残高は増加する社会保障関係費や大規模災害などのリスクに備えるため、適正な金額の基金残高を維持していく。特定目的基金の残高は、老朽化した公共施設の修繕や子ども・子育て施策の充実のため、必要額を積み立てていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)社会保障費関連経費や病院事業会計への貸付金の財源とするため、3年ぶりに財政調整基金を取り崩し約3.5億円減少した。(今後の方針)財政調整基金の残高は標準財政規模の10%程度が目安とされているものの、増加する社会保障関係費や大規模災害などのリスクに備えるため、適正な金額の基金残高を維持していく。
減債基金
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設整備保全基金:公共施設の整備保全のためみどり基金:緑化の推進等を図るため河口対策事業基金:漁港区域内の航路等を維持及び漁業の振興を図るため庁舎建設基金:市庁舎建設のため子ども・子育て基金:子ども・子育てに係る施策の充実及び安定を図るため(増減理由)新庁舎整備に伴う庁舎建設基金が減少(約5.6億)したものの、公共施設整備保全基金や子ども・子育て基金の積立ての増加(約6.9億)によりその他特的目的基金全体額は増加した。(今後の方針)公共施設整備保全基金:老朽化した公共施設の修繕に備えるため、基金は増加する傾向みどり基金:現状の基金額で推移河口対策事業基金:現状の基金額で推移庁舎建設基金:現状の基金額で推移子ども・子育て基金:子ども・子育て施策を充実させるため、基金は増加する傾向
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、平成27年11月に策定した公共施設等総合管理計画において、今後10年間で延床面積総量の4%相当の削減を目標に掲げている。また、コストと効果を十分に計った上で、より多くの市民に必要とされる公共施設に再編することを目指し、平成29年3月に平塚市公共施設再編計画を策定した。有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
臨時財政対策債の発行抑制等により将来負担の軽減を図っており、将来負担比率は類似団体よりも低い水準となっている一方で、有形固定資産減価償却率は平均値を上回っている。公共施設等の老朽化により負担が増える見込みがあるため、引き続き老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率及び実質公債費比率ともに類似団体と比較して低い水準にはあるものの、今後、環境事業センター整備や新庁舎建設に伴い発行した多額の建設債の元金償還が一層本格化してくることにより公債費の増が見込まれるため、将来負担が急激に増加しないよう世代間の負担の公平を図るという機能に着目しながら、総額抑制及び平準化に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設、公営住宅、公民館であり、低くなっている施設は、道路、橋りょう・トンネル、港湾・漁港である。特に学校施設の有形固定資産減価償却率が高くなっており、大規模改修を行うなど、老朽化対策に取り組んでいくこととしている。また、平塚市公共施設再編計画に基づき、港幼稚園と須賀保育園の統合等を行っている。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、消防施設、市民会館、庁舎であり、低くなっている施設は、体育館・プール、保健センター・保健所である。特に高くなっている庁舎や市民会館は、建て替えを実施しており、老朽化対策に取り組んでいる。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度末から1,070百万円増加し、負債総額は前年度末から410百万円減少した。将来世代の負担(=負債)は12%(68,617百万円)、過去・現世代の負担は88%となり、本市の資産は、“過去・現世代で形成された資産が多い”状況に変化はない。資産の中では、道路などのインフラ資産(377,588百万円)が一番多く、総資産の65%を占めている。市の負債の多くを占める地方債の残高は54,039百万円。資産形成の一方で、施設修繕などの維持管理費や建替えの際の費用などの課題がある。今後の施設等更新の際には、このような将来に亘る経費も十分に考慮することにあわせて、統合、売却による資産のスリム化を検討することも考えられる。全体会計においては、資産総額は2,934百万円増加し、負債総額は631百万円減少した。連結会計においては、資産総額は3,240百万円増加し、負債総額は892百万円減少した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は73,408百万円で、使用料などの経常収益は3,068百万円となり、純経常行政コストの70,340百万円については、税収、国県補助金などで賄うことになる。行政コストの中で最も多いものは、生活保護費や国保医療費などの社会保障関係費等移転支出(22,537百万円)で経常費用の31%、次は人件費(15,529百万円)で経常費用の21%を占めている。これらの費用は経常的なもので、短期間に大きな改善は困難であることから、継続的な業務改善などを行うことが求められる。経常費用は、全体会計においては、171,331百万円、連結会計においては、199,152百万円で、連結会計では純経常行政コストが153,190百万円で普通会計の約2倍となった。これは、国民健康保険、後期高齢者医療の特別会計において、支出の大半を占める医療費や広域連合負担金が、経常費用として行政コスト計算書に計上されるのに対し、収入の大半を占める保険税、国県補助金等が、行政コスト計算書の経常業務収益には計上されず、純資産変動計算書の財源として計上されるためである。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(72,490百万円)が純行政コスト(71,024百万円)を上回ったことから、本年度差額は1,466百万円となり、純資産残高は1,480百万円の増加となった。固定資産等形成分は減少したものの、財源である税収等が純行政コストを上回ったことによるもので、今後も地方税の徴収業務の強化等により、税収等の増加に努める。全体会計においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源等が577,724百万円多くなっており、本年度差額は2,239百万円となり、純資産残高は3,565百万円の増加となった。連結会計においては、競輪事業特別会計や病院事業会計における固定資産の増加等により、純資産残高は4,137百万円増加した。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は4,514百万円であったが、投資活動収支については、▲4,106百万円となった。財務活動収支については、平成28年度は地方債の発行額が地方債償還支出を上回っていたが、地方債の発行抑制や、環境事業センター整備等の建設債の償還が本格化したことにより、▲700百万円となった。再開発事業等の大型事業が続くことから、将来の負担増加が予想されるため、真に必要な投資を精査し、今後も地方税の徴収業務の強化等により、税収等の増加に努める必要がある。全体会計においては、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より4,382百万円多い8,896百万円となっている。連結会計においては、下水道事業において、既に発行した地方債に係る償還金額が新たに発行した地方債の額を大きく上回っているものの、病院事業会計における新たな公債発行により黒字となっているもので、連結会計においても、将来の負担が増加したことを示している。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
庁舎整備事業の完了等に伴い、資産が前年度末から1,071百万円の増加となった。類似団体との比較では、住民一人当たり資産額、歳入額対資産比率が類似団体平均値を上回る状況である。類似団体と比較して、社会資本の整備が出来ていると言える一方で、庁舎整備事業の完了等に伴い、有形固定資産減価償却率が平均値を下回ったものの、施設修繕などの維持管理費や建替えの際の費用などの課題は引き続き検討が必要である。今後についても、将来の人口ビジョンも踏まえた公共施設の再配置を行うとともに、財政負担を意識した上での老朽化対策を行う。
2.資産と負債の比率
純資産比率は88.2%、将来世代負担比率は5.3%で、前年と比較して大きな変化は見られないが、ともに類似団体平均値より良い状況を示しており、財政状況が良好であることを示している。平成28年度の財務活動収支について、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、将来の負担が増加したことを示していたが、環境事業センター整備等の建設債の償還が本格化したため、地方債残高は減少した。地方債残高は減少したものの、今後についても、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、将来世代の負担増加の抑制に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、昨年度と比べて1.2万円増加しているが、27.6万円と類似団体と比較して、2.4万円低い。これは、行政コストを抑制しつつ、必要な行政サービスを効率よ提供したことを示している。しかし、生活保護費や国保医療費などの社会保障関係費等移転支出で経常費用の31%、人件費で経常費用の21%を占めており、今後も扶助費の増加が見込まれる。これらの費用は経常的なもので、短期間に大きな改善は困難であることから、継続的な業務改善などを行うことが求められる。必要な行政サービスを継続して提供できるよう、民間活力の導入等を推進し、効率的な財政運営に努める。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は26.6万円となり、前年度と比較して0.2万円減少し、類似団体平均を11.7万円下回っている。収支を勘案し、地方債発行額を極力抑えることで軽減を図るとや、環境事業センター整備等の建設債の償還が本格化したことにより、一時的に地方債残高は減少した。しかしながら、将来の負担が増加していくことが予想されるため、真に必要な投資を精査し、今後も地方税の徴収業務の強化等により、税収等の増加に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は4.2%ととなり、前年度と比較して0.7%低くなった。類似団体平均値との差も大きくなり、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなど、受益者負担の適正化に努める。
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