経営の健全性・効率性について
経営状況に関する各指標については、順調に推移しており、類似団体平均値との比較でも良好な水準にある。・累積欠損金比率は発生しておらず、流動比率は100%を大幅に上回っていることから、経営の健全性を維持している。・企業債残高対給水収益比率は逓減傾向である。これは、起債の抑制や発行済企業債の満期償還進捗に伴い企業債残高が順次減少していることによるものである。・施設利用率は類似団体平均値を上回り、効率性を確保している。・有収率は類似団体平均値を下回っているが、引き続き高い数値を維持している。
老朽化の状況について
企業団の既存施設等については、平成12年度の創設事業完了後、「更新基本計画」に基づき、機械設備等の計画的な更新に努めてきた。また、管路等の基幹構造物についても、耐用年数を経過し順次更新時期を迎えていることから、令和元年度において導水管更新事業に着手したほか、送水管更新基本計画策定等の業務委託を実施したところである。・有形固定資産減価償却率及び管路経年化率が類似団体平均値を上回っていることから、アセットマネジメント等を踏まえた計画的な更新や長寿命化を念頭に置いた経年化施設の適切な保守管理に取り組む必要がある。
全体総括
企業団の経営状況については、各指標が概ね良好な水準で推移してきたことから安定しているといえる。一方、管路等の基幹構造物の老朽化は進行しており、その更新が課題となっている。今後は、令和元年度に策定した第15次経営戦略に基づき、施設の長寿命化を図りつつ計画的な施設の更新を実施することとなるが、引き続き安全で安定した水道用水の供給に取り組むとともに、より一層、効率的な経営に努めることとしている。