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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
財政力指数は、数年にわたり横ばいを維持しているが、平成24年度以降、法人業績が上向いており、設備投資も先行していることから、法人税割及び償却資産が大きく伸びている。また、現在進行中の宅地開発によって課税対象家屋数が増加していることを加味した結果が横ばいであることから、企業業績の悪化や資産価値の減少により、今後の財政力指数は逓減していく可能性が高い。企業誘致をはじめ、定住化促進、徴収率の向上を図り、収入額の確保に努める。
平成26年度は5.1ポイント悪化しており、これは経常的経費充当一般財源等のうち、人件費や公債費などの歳出増が主要因であり、平成25年度までの7.8%給与カットの終了及び地方債残高の増加などが影響している。一転して平成27年度は6.0ポイント改善しているが、経常一般財源等及び臨時財政対策債など、歳入面の増加が主要因であり、企業業績等の落込みにより、再度悪化することも考えられる。人件費は今後も同水準での推移が見込まれ、公債費は逓増傾向であるため、歳出面の急激な改善は見込めず、経常収支比率を維持するには、経常的経費の削減だけでなく、歳入面の改善が必要不可欠である。
類似団体と比較すると概ね良好な状況ではあるが、平成26年度、平成27年度と決算額は増加傾向となっている。給与削減措置の終了に伴い平成26年度より人件費が増加しているほか、物件費については、臨時職員賃金、委託料などが増加している。人口1人当たりの数値であるため、人口が減少傾向にある本町においては、今後も悪化傾向となる可能性が高く、歳出の適正化、抑制とともに、人口減少対策についても考えていく必要がある。
平成23年度以降、指数は改善傾向にあるが、平成27年度における類似団体内の順位は最下位となっている。平成27年度は前年比0.6ポイント悪化し、採用・退職による変動が+0.2、経験年数階層による変動が+0.2、職種区分間人事異動による変動が+0.3となっている。本町は職員数が少なく、経験年数階層や人事異動による変動が顕著に現れるほか、国家公務員比較での新規採用職員の初任給が高いことなどが要因と考えられる。恒常的に職員給与及び定員管理の適正化に努め、改善を図っていく必要がある。
類似団体に比べ低い水準を維持してはいるが、人口は減少傾向であるため、数値は自然増に向かうと予想される。数値の改善策については、適正な定員管理を行うだけでなく、人口減少対策を併せて行っていく必要がある。
新規借入の抑制と償還が進んできたことにより、実質公債費比率は年々改善しているが、平成24年度以降、地方債の借入額は増加傾向にあり、元金償還の開始に伴い、平成28年度以降の実質公債費比率は一転して悪化していくことが予想される。分母となる標準財政規模が急変することは考えにくく、分子となる公債費について、金利、据置期間等も考慮したうえで適正な地方債発行に努める。
平成25年度において、将来負担比率0.5%となったが、幼保一元化施設建設のほか、一時的な借入額の増加によるものであり、平成27年度以降は比率なしとなっている。将来負担を小さくするだけでなく、世代間の公平性を考慮したうえで、計画的な地方債発行に努める。
ラスパイレス指数にも反映されているが、本町の職員構造上、採用・退職、年数階層、職種区分による変動が大きく現れるため、ばらつきが大きくなっている。適正な定員管理により、ばらつきを抑えるとともに、業務効率の向上を図ることで、人件費の抑制に努める。
平成26年度において、幼保一元化施設の開園に伴う臨時職員賃金等が増加しているほか、全庁的に賃金、委託料が増加傾向にある。平成27年度には一転して1.3ポイント改善しているが、これは経常収支比率に係る分母の増によるものであり、企業業績が上向いたことなどによる収入面での一時的な改善と見ることができる。業務効率化や物件費抑制など歳出面の改善だけでなく、収入面の改善が必要である。
人口減少、高齢化が進む本町においては、一貫して高齢者人口比率が増加しており、高齢者対策に要する扶助費が増加傾向にある。一方で年少人口は減少傾向だが、保育に要する扶助費は増加している。長期スパンでは、介護予防の推進により、高齢者に係る扶助費は減少していくことが予想されるが、一億総活躍、働き方改革など自立保育が困難となる中、保育需要は更に高まることが予想されるため、保育関係業務をいかに効率化するかが課題である。
経常収支比率のうち、その他については横ばいとなっており、歳出面での大きな変動はない。主なものは国民健康保険事業会計や介護保険事業会計への経常的な繰出金であり、事務事業の効率化や見直しにより改善に努める。
補助費等は、類似団体と比較して高水準となっている。これは、塵芥処理や消防費等に係る一部事務組合負担金や公営企業会計への補助費(繰出金)が大きいことが要因である。なかでも消防費負担金に係る人件費が大きいことから、組合内の組織再編や人員の適正化等について検討を要する。また、町内団体等に対する補助金も相当数あるため、事業評価やシーリング等による歳出削減など、精査が必要である。
近年の経常収支比率に占める公債費の割合は、概ね良好な状態を維持しているが、平成24年度以降、大規模な普通建設事業に係る借入が多くなっており、元金償還の開始に伴って増加が見込まれる。公債費の割合については、世代間負担の観点から安定して償還していくことが重要であるため、借入条件等の精査により安定的かつ適正な償還に努める。
経常収支比率における公債費以外の割合は約8割を占めており、類似団体と比較すると最下位となっている。一方で公債費のみを見ると類似団体中1位となっており、公債費の占める割合が低いために、その他の割合が大きくなっているとも言える。とりわけ人件費及び補助費等の占める割合が大きく、類似団体と比べ下位であることから、改善すべき項目であることが見て取れるが、自治体毎の環境因子も考慮したうえで、適正割合の検討が必要である。
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