経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率単年度収支比率については例年100%を下回っており、昨年からは4.01ポイントの上昇となっており過去5年間については上昇傾向にあるが、繰入金による収益に頼るところが大きく更なる経営改善が必要である。財政の健全化にあたっては平成19、22~24年度に高利償還金の補償金免除繰上償還を実施し利息の縮減を図った。初期の面整備は概ね完了しており、処理場の更新事業を進めているところだが、使用料で賄いきれない費用が上昇することが見込まれる。④企業債残高対事業規模比率過去5年間で類似団体平均値を大きく上回っているが、事業当初投下の企業債元金の償還が進み減少傾向を示している。今後の起債借入に関しては償還元金の範囲内を限度として増加にならないよう留意が必要である。⑤経費回収率処理区域内人口の減少や節水機器の普及により使用料の減少が見込まれているが、委託費の長期契約などによる経費削減や下水道未接続世帯の解消に努めるとともに経費削減のため経営努力を継続していく。⑥汚水処理原価類似団体平均値を上回っているが、さらなる汚水維持管理費を抑制し、汚水資本費が大部分を占める企業債の借入に関して、償還元金の範囲内を限度額とすることに留意する。⑦施設利用率事業計画にて70%を想定しているため効率的な施設運営であると考えられる。⑧水洗化率前年から1.57ポイントの上昇となっており、類似団体平均値とほぼ同率ではあるものの全国平均を下回っている。今後も使用料の確保や水質改善の観点からも下水道接続率向上の取組が必要である。
老朽化の状況について
③管渠改善率当該処理区の管渠については耐用年数内なので改善率は0%となっている。幹線管渠については平成30年度よりストックマネジメント計画を策定し老朽化状況の把握。令和元年度から実施設計に移行し、令和2~5年度から管渠改善の工事が実施される。
全体総括
各種指標が示すように慢性的な財源不足により一般会計からの繰入に頼らざるを得ない状況にあり、今後も無駄を極力省いた必要最低限の経費に留める。