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地方財政ダッシュボード

鹿児島県三島村の財政状況

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

外海小離島群から構成されるという地理的特徴、役場を行政区域外の鹿児島市内に配置するという行政形態の特異性から、多額の財政需要がある。また、厳しい地理的条件等から企業進出が困難であり、歳入総額に占める地方税は1.2%にすぎない。そのため、財政基盤が脆弱であり、類似団体平均を下回っている。以前整備されたブロードバンドを再整備することで、新たな利活用が発生するが、村振興計画や地方創生総合戦略に沿った予算の重点配分に努め、定住促進・産業振興による地域の活性化を図る。

経常収支比率の分析欄

物件費の増加等により類似団体よりも5.0ポイント上回っている。港湾改修などのインフラ整備で多額の起債があり、公債費が高い水準で推移している。多額の高利率の起債償還が順次終了していることと、新発債の抑制により元利償還金等は縮減傾向にあったが、近年の高度無線環境等の大型の整備事業が集中したことにより、地方債の元利償還金が増加している。そのため,今後も継続して交付税措置率が高い有利な起債(過疎債、辺地債等)の活用に努め、新規発行債の抑制を図り,併せて、事務事業の見直しを行い、さらなる削減を検討する必要がある。また、実施事業の優先順位を精査し義務的経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口規模は小規模であるが、3島4集落から構成されるため非効率的な職員配置を行っており、また、本村の医療や福祉の向上のため、新規職員の採用等、人件費が増加している人口は減少傾向にあり、昨年度に比べると0.8%減少しているものの、人口1人当たりに換算すると類似団体を大きく上回っている。今後も、電算化や業務委託により、事務の効率化等による適切な職員数配置に努め、人件費の抑制を図る。また、緊急に必要な事業を精査し、物件費の削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

令和5年度に、類似団体と比較して、4.0ポイント下回っている。今後の財政状況を見極めながら職員の給与カット再開も視野に入れ、引き続き縮減に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

3島4集落に係る各出先機関職員と本庁職員に加え、村営定期船の船員を有する。人口は減少傾向にあり、人口割に換算すると、千人当たりの職員数は多く換算され、類似団体と比較しても平均を多く上回っている。住民サービスの維持・向上を図りながら、多様化かつ複雑化する各種業務に対応しうる最小限の組織づくりに努める。

実質公債費比率の分析欄

新規発行債の抑制や、交付税措置で有利な起債の活用等努力しているが、平成31~令和2年度実施の港湾事業や教員住宅改修事業費等に係る起債の償還等に伴い、前年度より1.1ポイント増加し、依然、類似団体平均を上回っている。令和4年度において繰上償還を行ったものの、今後令和5年度の高度無線環境整備推進事業等多額の起債の償還が始まることもあり、実質公債費比率の更なる増も見込まれる。普通交付税の増減により数値が大きく変動する要因もあるが、今後も緊急性、住民ニーズ非常にを的確に把握し、新規発行債の抑制に努め、財政の健全化を図る。

将来負担比率の分析欄

前年度に引き続き将来負担比率は生じていない。しかしながら、港湾改修などのインフラ整備で多額の起債があり、公債費が高い水準で推移しており、併せてブロードバンドの整備に伴う地方債の発行により、将来負担額が増加することが懸念される。新規発行債の抑制に努め、引き続き将来負担比率が生じないよう財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

昨年度に比べると0.9ポイント減となっているものの、類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は4.7ポイント高くなっている。行政規模は小規模ではあるが、3島4集落から構成されるため非効率的な職員配置を行っており、また、本村の医療や福祉の向上のため、新規職員の採用等、人件費が増加している。今後は住民サービスの低下を防ぎながら事務の効率化等による職員数の抑制を図り、人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

類似団体平均を1.9ポイント上回っており、昨年に比べ2.4ポイント高くなっている。しかし、財政規模が小規模であるため、選挙や大規模イベントの実施等により大きく増減する傾向がある。また、年々増加する各種業務に係るシステムや電算機器維持管理に係る経費は増加の一途である。自治体の規模に対し、小離島群から構成されるという特殊性から、公共施設数も多く、維持管理に費用を要している。物件費等の財政需要が高いが、増減要因を的確に把握し削減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費について、経常収支比率は同水準で推移しており、類似団体平均と比較しても1.5ポイント低い水準となっている。人口に対して、児童生徒数等、扶助費を受給する対象者が少ないことが挙げられる。今後、定住促進の推進による児童生徒数の増加、高齢化率の上昇による医療扶助者の増加等、比率の上昇が見込まれる。医療、福祉面での行政指導の充実を図り、扶助費の増加の抑制に努める。

その他の分析欄

その他の経常収支比率が昨年度に比べ0.1ポイント上昇しており、簡易水道事業会計及び下水道事業会計等の運転資金等への繰出金が主な要因である。人口が少なく、料金収入だけでの経営は困難であるが、少しでも経費を削減し、経営の健全化を図る。

補助費等の分析欄

補助金交付の対象となる団体等が少ないため、例年、低い水準で推移しており、類似団体と比較しても低くなっている。今後、定住促進による地域活性化を図っていくため、多額の補助費需要が見込まれる。今後も交付基準を明確にし、社会通念上、適切な交付に努める。

公債費の分析欄

公債費について、前年度に比べ0.3ポイント減少している。実質公債費比率の上昇が懸念され令和2年度には繰上償還を実施したが、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を12.8ポイント上回っている状況である。近年焼酎蔵や体育館、防災行政無線整備等の大型の整備事業が集中したことに併せ、3港湾に係る港湾改修をはじめとする、インフラ整備等で多額の起債を要しているのが主な要因である。今後も新規発行を伴う港湾整備等普通建設事業を予定しており、公債費の増加が懸念されるが、必要性・緊急性を精査し、縮減に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率について、類似団体平均よりも7.8ポイント下回る水準となっている。また、財政規模が小規模なため普通交付税の増減による比率の変動が大きくなる傾向がある。外海小離島群という地理的な不利条件や、過疎化が著しい状況にあって、厳しい財政運営を強いられているが、徹底した歳出削減による財政健全化を図りながら、限られた予算の重点配分により、産業振興や定住者の確保に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

人口の少ない本村において、住民1人当たりのコストは高額になり、類似団体と比較しても、ほとんどの目的別において、非常に高く推移している。総務費において、類似団体平均よりも5,817千円高い状況である。高度無線環境整備推進事業の実施や財政調整基金への積立が主な要因となっている。農林水産費において、住民一人当たりが類似団体平均よりも420千円高くなっており、本村の基幹産業である畜産の施設整備が主な要因である。土木費が住民一人当たり約659千円で前年度より約52千円増額となっている。外海小離島群から構成されるという地理的特徴があり、港湾改修は必要不可欠な事業のため、今後も実質公債費比率を注視しながら、必要に応じて事業を推進していく方針である。公債費において住民一人当たりのコストが昨年に比べ1,161千円減額となっているが、これは令和4に繰上償還を実施したことが主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり約9,697千円となっている。人口の少ない本村において、住民1人当たりのコストは高額になり、類似団体と比較しても、ほとんどの性質別において、非常に高く推移している。小離島群から構成されるという特殊性から、公共施設数も多く、維持管理に費用を要し、物件費等の財政需要が高い。事務の効率化等による適切な職員数配置に努め人件費の抑制を図るなど、また、緊急に必要な事業を精査し、物件費等の削減に努める。普通建設事業費は住民一人当たり約6,196千円となっており、昨年度に比べ約5,060千円増額となっており、類似団体の平均と比較して一人当たり約5,887千円コストが高い状況となっている。これは令和5年度に高度無線環境整備推進事業を実施し光ファイバケーブルの整備を実施したことが主要因である。また、外海離島である本村においては、港湾整備や定住促進のための住宅整備が普通建設事業費を増加させる主な要因となっている。公共施設等総合管理計画に基づき、優先順位により事業の取捨選択を徹底していくことで、事業費の減少を目指すこととしていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

令和4年度決算の余剰金から76百万円を積み立てたことで、財政調整基金残高は前年よりも7.61ポイント増加している。実質収支額は3.54ポイント、実質単年度収支は1.55ポイントの増となっている。地方交付税の23百万円増や、寄付金の61百万円増などが主な要因と考えられる。今後もさらなる歳出抑制、財源確保に努め、健全な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

令和2年度は、船舶交通事業特別会計において、新型コロナウイルス感染症の影響で、令和2年度中に予定していた旧船の売却が不調となり,424,453千円の赤字が発生したが、令和3年度以降、一般会計及び特別会計ともに黒字となった。特別会計は一般会計からの繰入により黒字となっているが、特産品焼酎事業特別会計など独立採算で事業実施できるよう歳出の抑制並びに収入増等に努める。国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療については、医療費等を抑制するよう、特定健康診査事業や介護等の予防に取り組み、健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

公債費について、前年と比較し4百万円増加している。近年、焼酎蔵や体育館、防災行政無線整備等の大型の整備事業が集中したことに併せ、3港湾に係る港湾改修をはじめとする、インフラ整備等で多額の起債を要しているのが主な要因となっている。公債費のピークは令和5年度と見込まれ、非常に厳しい財政運営となることが予想され令和4年において繰上償還を実施したものの、令和5年度には高度無線環境整備推進事業において多額の地方債を発行しており、併せて今後も港湾整備など地方債の新規発行が予定されているが、必要性・緊急性を精査し、縮減に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高は前年に比べ156百万円増加しているが、これは前年に繰上償還を実施したためである。将来負担額に比べ充当可能財源が多いため、将来負担比率は発生していないが、令和5年度に多額の起債を発行した高度無線環境整備推進事業の償還開始や、今後の公共施設の老朽化に伴う維持管理費や港湾整備等に伴う地方債発行により、将来負担額が増加することが懸念される。今後、新規発行債を抑制し、交付税算入で有利な起債の活用に努める。また、充当可能財源の確保にも努め、将来負担比率の発生を抑制する。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)令和5年度の基金残高は1,515百万円であり、前年より128百万円(9.2%)増額となっている。剰余金による財政調整基金を76百万円、水産振興基金を50百万円、積み立てたことが主な要因である。(今後の方針)非常に厳しい財政状況であり、現在、基金を取り崩した予算編成になっている。公共施設の老朽化やブロードバンドの整備による多額の財政需要が予測されるが、事業実施の効率化や経費削減に努め、併せて災害等の不測の事態にも対応できるよう積み立てし、一定額を確保できるよう努めていく。

財政調整基金

(増減理由)令和4年度の決算余剰金で76百万円を積立て、令和5年度の財政調整基金残高は551百万円であり、前年度比78百万円(16.5%)増となっている。(今後の方針)今後は、できるだけ基金に頼らない、歳入に見合った歳出の予算編成に取り組むよう努める。厳しい地理的条件等から企業進出が困難であり、歳入総額に占める地方税は1.9%にすぎず、また多額の財政需要があり、非常に厳しい財政状況のなかで事業の見直しや経費削減に努めている。決算状況をふまえ、今後も可能な範囲で積立を行い、厳しい財政状況ではあるものの災害への備え等のため、過去の実績等を踏まえ、8億円程度を目途に積み立てられるよう努めていく。

減債基金

(増減理由)令和4年度から横ばい(利息6千円のみ積立)となっている。(今後の方針)令和5年度において高度無線環境整備推進事業による多額の地方債を発行しており、今後償還が発生してくることから、今後の償還リスクに備え一定額確保できるように努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)庁舎建設基金:庁舎等公共施設の新設・改修等の資金に充当船舶建造基金:村唯一の公共交通機関である村営定期船の建造を行うための経費財源水産振興基金:村の水産業振興を推進するための財源人材育成基金:産業の振興及び看護職員等として、業務に従事しようとする者に対し修学資金を貸与する経費の財源(増減理由)水産振興基金に50百万円の積立を行っており、前年度74.6%増となっている。(今後の方針)庁舎建設基金:庁舎(本庁及び出先機関)の耐震化改修工事や建替え等のために、近年に取崩しを行うこととしている。船舶建造基金:平成30年度~31年度にかけて、共有船方式により新船建造約35億円を支出し、完成後11年目に約3.5億円支払いに備えるため、令和11年度まで積立てる予定である。水産振興基金:水産振興施設の整備のために、近年に取崩しを行うこととしている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、55.1%であり、類似団体より低い水準である。本村は3島に分かれており、それぞれに公共施設を設置する必要があるが、島を超えた統廃合は困難な状況であり、また各島の施設で多機能集約化を行い柔軟な利用も進めているため、更なる施設の数量削減は困難な状況である。しかしながら、個別施設計画が未策定であるため、早い段階での策定に取り組み、それぞれの施設について適切な維持管理を進めていく必要がある。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は336.9%と、前年度からほぼ横ばいで類似団体より高くなっている。平成30年から令和元年にかけ緊急防災・減災事業債を発行したことや、令和2年の過疎債の発行が大きな要因と考えられる。今後は、新規発行債の抑制に取り組み、併せて状況を見て繰上償還も検討し、債務償還比率の上昇を抑制するよう努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は低い水準を維持しており、今後も新規発行債の抑制に取り組み、交付税算入で有利な起債の活用に努める。併せて、充当可能財源の確保にも努め、将来負担比率の発生を抑制する。また、有形固定資産減価償却率も類似団体と比べ低い水準ではあるが、公共施設等総合管理計画に基づき、今後もそれぞれの施設について、適切な維持管理を進めていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は類似団体と比較して高いものの、将来負担比率は低くなっている。平成30年から令和元年にかけて発行した緊急防災・減災事業債367百万円の償還開始により、実質公債費比率が上昇することが想定されたため、令和4年には約436百万円の繰上償還を行った。しかし今後も、令和5年発行の過疎債など高額な起債の償還開始が控えており、引き続き、新規発行債の発行の抑制に取り組み、併せて状況を見て繰上償還も検討し、財政の健全化に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

多くの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。これらは、国庫補助事業で住宅等の整備を行っているためである。道路の一人当たり延長や港湾・漁港の一人当たりの固定資産額、公営住宅や学校施設の一人当たりの面積は類似団体平均を大きく上回っているが、外海離島である本村において住民が生活するために必要な道路、港湾整備や学校等を整備しているためであり、人口が少ないため数値が高くなっていると思われる。今後も、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ老朽化対策に取り組んでいく。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

体育館・プールと消防施設については類似団体平均を下回っている。これは、平成28年度に黒島において体育館を、令和3年度に消防施設である備蓄倉庫を新しく設置したことによると思われる。庁舎等は昭和40年代の施設であり、財政状況をみながら維持管理及び修繕に取り組んでいく。人口の少ない本村において、一人当たりの値もほとんどの類型において、類似団体平均を大きく上回っている。今後も、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、老朽化対策に取り組んでいく。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が1,079百万円増加(5.0%増)となった。また、資産総額のうち有形固定資産の割合は91.5%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。一般会計等において、負債総額が前年度から118百万円増加(4.0%増)しているが、負債増に最も影響が大きいものは、高度無線環境整備事業分を含む過疎対策事業債(348百万円)である。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は2,063百万円であり239百万円増加(13.1%増)となった。人件費等の業務費用は1,852百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は341百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは減価償却費(877百万円、前年度比10百万円増)であり、純行政コストの42.5%を占めている。今後も、住宅や港湾といった施設の整備を進めていくなかで、この傾向が続くことが見込まれる。施設の適正管理に努めるとともに、経常経費の削減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(2,987百万円)が純行政コスト(2,064百万円)を上回ったことから、本年度差額は923百万円(前年度比1,268百万円増)となり、純資産残高は962百万円の増加となった。引き続き、地方税の徴収業務の強化等により税収等の確保に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支が506百万円となり、前年度より47百万円(10.2%)増となった。投資活動収支については、前年度から702百万円の減であるが、公共施設等整備費支出が前年度から1,571百万円増であり、これは高度無線環境整備事業の実施が大きく影響しているものと考えられる。財務活動収支については、前年度に地方債436百万円の繰上償還を行ったことが影響し、791百万円の増となった。本年度末資金残高は、前年度から17百万円増加し207百万円となった。行政活動に必要な資金を、基金の取り崩しや地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均値を大きく上回っているが、本村は複数離島で構成され、3つの島、4つの集落を有しており、それぞれの集落において公共施設や港湾等の整備を行ってきたため、資産が大きくなっていることが考えられる。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均値を少し上回っており、将来世代負担比率は、類似団体平均値を下回っている。新規に発行する地方債の抑制を行い、地方債残高を圧縮し将来世代の負担減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を上回っている。特に、純行政コストのうち減価償却費や維持補修費が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。三島村においては、3つの島、4つの集落を有しており、それぞれの集落において公共施設や港湾等の整備を行ってきた分、住民一人当たりの資産額も大きくなっており、その影響が考えられる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均値を上回っている。これは、平成30年から令和元年にかけ緊急防災・減災事業債を367百万円発行したことにより、地方債の発行額が償還額を上回ったためである。緊急防災・減災事業債及び過疎対策事業債の繰上償還を行った令和4年度は、住民一人当たり負債額が大きく減少したものの、高度無線環境整備事業分を含む過疎対策事業債348百万円を借り入れたため、令和5年度は再び大き増加している。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均値と比較して上回っている状況にある。経常費用は昨年度から211百万円増加しており、物件費等が顕著に増加している。また、維持補修費も前年度から47百万円の増となっており、依然として高い額となっていることから、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な維持補修を行うとともに今後も経常費用の縮減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,