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地方財政ダッシュボード

長野県飯山市の財政状況(2018年度)

🏠飯山市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(31年4月現在37.9%)に加え、長引く不況や主要産業である農業及び観光業の低迷等により、財政基盤は弱く、依然として類似団体平均を下回っている。今後は、地域経済の活性化の推進や人口増加対策、徴収努力を進めるなど、収入確保を図る。また、行財政健全化プランにおける適正な職員定数管理を含めた経常経費の抑制と、事務事業評価による施策の重点化を進め、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

前年度から低下し、類似団体平均を1.1%下回る91.9%となった。主な要因は、普通会計か下水道事業をはじめとした特別会計への繰出しによるものが大きく、他会計繰出金が含まれる「その他」費目が26.7%と前年度より0.2%低下し、経常収支比率は若干低下したが、「その他」項目は類似団体の中でも高水準になっている。当市は、全市下水道化計画を積極的に進め、平成30年度末では約99%の下水道普及率を誇るが、短期間での整備により下水道会計への繰出しが多額となり、経常収支比率を押し上げる結果となった。下水道会計の健全経営を目指すとともに、行財政健全化プランによる人件費の適正な管理及び施設の管理経費など、更なる経常経費の抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均を上回っている要因は、物件費及び維持補修費が高いことにある。物件費では、職員削減の反動により賃金が平均と比較して18千円、240.8%と高水準となっている。また、維持補修費では、豪雪地帯の当市の特徴として、除雪経費が類似団体と比べて高く、土木費において30千円、588.2%と類似団体を大幅に上回っている。なお前年度から15千円減少の主な要因はふるさと寄附金の減少による経費の減によるものである。今後は、第6次行財政改革大綱による人件費の適正な管理、人件費の一層の抑制、賃金を含めた経常的経費の抑制に努め、行政コストのスリム化を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均を0.9ポイント下回っている。引き続き、財政状況に鑑みた適正な昇給・昇格の運用に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成27年2月に策定した飯山市行財政健全化プランに基づき職員削減を実施し、一定の成果が出ているが、今後も退職者とのバランスをとりつつ適正な人員管理を進める。

実質公債費比率の分析欄

前年と比較して0.5%増加した。今後は、過疎脱却に向けた事業実施に伴う過疎債の活用、北陸新幹線飯山駅周辺の区画整理等整備など重点事業への投資を図ってきたことにより地方債償還額が増加することが考えられ、今後しばらくは増加すると見込まれる。事業の選択と集中を図ることで、重点事業以外の新規事業の着手を抑え、新規地方債の発行を抑制し、さらに、実質公債費比率の構成要因でもある下水道事業への繰出金について、段階的に下水道料金の見直しを行なうことで繰出金を抑制し、起債許可団体の18%を超えないよう努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は前年と比較し11.2ポイントの改善、類似団体平均を28.9ポイント下回った。将来負担比率が改善した要因としては、下水道事業の起債償還が進んでいることに伴い公営企業債等繰入見込額が減少したこと。また、充当可能基金の増加や基準財政需要額算入見込額の増加による充当可能財源等が増加したことなどが考えられる。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較すると5.8%下回っている。要因として、ゴミ処理及び消防業務を一部事務組合で行っていること、行財政健全化プラン等により職員数削減を進めてきていることなどが考えられる。その反面、一部事務組合の人件費分に充てる負担金や物件費に含む賃金などの人件費に準ずる費用は、人口1人当たりの歳出決算額で類似団体平均を大きく上回っており、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体について抑制していく必要がある。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率では類似団体とほぼ同水準ではあるが、人口1人当たりの決算額では、職員削減の反動により賃金が平均と比較して18千円、240.8%と高水準となっている。また、ふるさと寄附金の経費として需用費が平均と比較して21千円、144.8%と高くなっている。行財政改革大綱等により職員数削減を進めてきていることで、職員人件費から嘱託・臨時職員賃金(物件費)へのシフトが起きていることが原因と考えられる。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は類似団体を3.8%下回っている。臨時福祉給付金の終了及び災害弔慰金の減、生活保護費の額は入院等の経費が減少したことにより昨年と比較して1億3百円減少している。今後も資格審査等の適正化などにより適正な給付を行う。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は26.7%で類似団体平均を大きく上回っている。このうち繰出金分が19.4%にのぼり、特に下水道事業会計への繰出しが数値を押し上げている。全市下水道化計画により下水道施設の整備を積極的に進めてきた結果、平成30年度末には下水道普及率は99%に達したが、反面下水道債の償還等に係る下水道会計への繰出しが多額となっていることが、この主たる要因である。下水道事業会計の健全化を図るとともに、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、類似団体より1.1%高くなっているが前年度より0.2%減少した。ゴミ処理及び消防業務を一部事務組合で行っているため類似団体を上回っているが、補助金等見直し検討委員会の設置により、毎年度見直しを行うことにより、補助金・負担金の縮小・廃止を実施している。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を5.3%下回る13.9%となったが、前年度より0.2%増加した。人口1人当たりの決算額では、公営企業債の償還相当繰出金・一部事務組合の起債償還相当負担金などはいずれも類似団体平均より高い数値となっている。これは、下水道事業特別会計への繰出しや岳北広域行政組合への公債費分負担金が高額になっていることによる。また、北陸新幹線飯山駅開業に合わせて行った事業に伴う起債の償還が本格化していることから公債費が増加している。今後は必要最低限の新規発行債とし、健全な財政運営に努めていく。

公債費以外の分析欄

公債費を除いた経常収支比率では、類似団体を4.2%上回っており、中でも下水道事業会計への繰出が多くを占める繰出金が19.4%となっている。類似団体との比較では、繰出金を含むその他の項目以外は概ね同水準もしくは下回っている。下水道事業会計については、経費を削減するとともに、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げによる健全化を図るよう努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は住民一人当たり160千円と類似団体と比較して71千円高くなっているが、前年度と比較すると17千円の減となっている。これはふるさと納税の寄附金額減に伴う物件費の減少によることが、主な要因である。商工費が住民一人当たり45千円と類似団体と比較して26千円高くなっているが、前年度と比較すると1千円の減となっている。これは北陸新幹線飯山駅を活用した観光関係事業によることが、主な要因である。土木費が住民一人当たり120千円となっており、類似団体と比較して一人当たり64千円増となっているが、前年度と比較すると11千円の増となっている。これは冬期間の道路除雪経費の増によることが主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

物件費は住民一人当たり118千円と類似団体と比較して37千円高くなっている。要因はふるさと納税に要する経費によるもので、前年度との比較では17千円の減となっているがふるさと納税の寄附金の減額によるものである。積立金についても、住民一人当たり53千円と類似団体と比較して31千円高くなっており、前年度との比較では2千円の減となっているが、ふるさと納税の寄附金減によるものである。維持補修費については、住民一人当たり38千円と類似団体と比較して30千円高くなっており、前年度との比較では1千円の増となっているが、冬期間の道路除雪に要する経費が増加したことによるものである。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

標準財政規模に対する財政調整基金残高比率については取崩が多く0.3%減少した。実質収支額比率及び実質単年度収支比率には、それぞれ収支額の減少により下降した。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、構成する会計全てにおいて黒字であり、標準規模構成比では、一般会計と水道事業会計で全体の約91%を占めている。今後も、連結実質赤字が発生する見込みはない。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

元利償還金等における構成比は、元利償還金と公営企業債の元利償還金に対する繰出金で全体の約91%を占めている。この中で、元利償還金が前年度比で3.8ポイント増加。また公営企業債については、0.3ポイントの減少となっている。平成28年度より平成23年度の過疎債借入事業の元金償還が始まり増加している。今後も過疎債の元金償還が進むため増加していくものと思われる。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来負担額において、一般会計等に係る地方債の現在高が52%を占め、次いで公営企業債等繰入見込額が32%となっている。また、充当可能財源では、後年度以降に普通交付税の算定要因となる額を示す基準財政需要額算入見込額が74%と全体の約3/4を占めている。一般会計等に係る地方債の現在高は増加しているが公営企業債の償還が進んでいることなどから将来負担額(A)は減少している。また、ふるさと寄附金の増による充当可能基金の増加などから充当可能財源等(B)が増加していることで、将来負担比率の分子が前年度比36.6ポイント減少したと考えられる。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)ふるさと寄附金事業の推進により愛する飯山ふるさと基金へ645百万円、経費の削減により財政調整基金へ221百万円積み立てた一方、飯山市移住定住促進住宅整備事業などに伴い愛する飯山ふるさと基金を360百万円取り崩したこと、一般財源分として財政調整基金を224百万円取り崩したこと等により、基金全体としては115百万円の増となった。(今後の方針)未収金対策の強化、受益者負担の適正化、ふるさと寄附金の推進等大綱に基づき行財政改革を推進し、大綱の成果指標として示している基金残高18億円以上を確保する。

財政調整基金

(増減理由)一般財源分として224百万円を取り崩したが、経費の削減等により221百万円の積み立てを行うことができた。(今後の方針)未収金対策の強化、受益者負担の適正化等大綱に基づき行財政改革を推進し、基金残高を確保する。

減債基金

(増減理由)償還のため200百万円を取り崩したが、経費の削減等により同額の積み立てを行い前年同額の残高を確保できた。(今後の方針)新幹線飯山駅開業に合わせた施設整備等に係る起債償還が本格化する中、今後は減少していく見込み。

その他特定目的基金

(基金の使途)愛する飯山ふるさと基金・・・魅力あるふるさとづくりに要する費用飯山市情報化推進基金・・・情報化の推進に要する費用飯山市環境施設整備基金・・・環境施設の整備拡充、改善に要する費用飯山市産業振興基金・・・産業振興を図る施策事業の実施に要する費用(増減理由)ふるさと寄附金の増加に伴う愛する飯山ふるさと基金への積み立てを含む649百万円の積み立てを行った一方、飯山市移住定住促進住宅整備事業等へ570百万円を充当した。(今後の方針)行財政改革による歳出の削減やふるさと寄附金等インターネットによる寄附を積極的に推進し、基金残高を確保する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当市では、平成29年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を20%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。有形固定資産減価償却率については類似団体より高い水準にあるが、現在それぞれの施設において個別施設計画を策定中であり、各施設の老朽化を調査し、改修や建て替え等を考慮した個別計画の策定を図る。

債務償還比率の分析欄

地方債の償還(主に下水道事業債)が進んでいることから分子に当たる将来負担額について減少した。普通交付税の増などにより経常一般財源等が増加したことから分母が増加した。以上の要因から類似団体と比較して低い数値となっている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債の償還が進んだ結果、将来負担比率が低下してきている。一方で有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高い状況となっている。主な要因としては、インフラ資産の建物(ポンプ場等)の減価償却率が高いことなどが挙げられる。今後、個別計画を策定する中で、老朽化対策として改修・更新に向けて取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

普通会計における地方債の残高はここ数年増加している状況だが、下水道事業の起債償還が進んでいること等により将来負担額は減少している。また、充当可能財源等については基金残高の増などにより増加していることから、将来負担比率は減少傾向となっている。実質公債費比率については、北陸新幹線飯山駅周辺整備等に活用した過疎債の元金償還が近年本格化しており、比率の増加要因となっている。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

●類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、道路、保育所、学校施設あり、特に低くなっている施設は、公営住宅、児童館(センター)である。公共施設等総合管理計画は平成29年3月末に作成したものの、個別施設計画については令和2年度末までに作成を行い、同計画が作成された後に整備或いは統合廃止などの具体的な取り組みを進めることとしている。学校施設、保育所については老朽化が進み、有形固定資産減価償却率が高くなっているが、これらの施設については、令和2年1月に「飯山市学校・保育園適正規模等検討委員会」の答申を受けて、統廃合や老朽化対策などの具体的な取り組みを進めていく。公営住宅については類似団体平均を大きく下回っているが、これは近年、人口対策、特に移住定住策として新たな公営住宅建設や、老朽化した施設の更新を進めているためである。また、児童館については、新たな施設建設により極端に低い値を示している。●一人当たりの道路、橋梁の延長や一人当たりの面積については、新たな施設建設が行われているのは一部の事業だが、市の人口が減少しているため、ほぼ全てが僅かに増加した数値を示す結果となっている。児童館については、飯山地区内の児童センター及び児童館を統合して、新たに児童福祉の拠点となる複合施設を建設し、その充実を図ったことから、一人当たり面積については大幅に増加しているが、今後の維持管理費費用については統合により減少を見込んでいる。●ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、施設の老朽化が進んでいることを示している。また、学校及び保育所については、有形固定資産減価償却率が特に高い数値を示しているが、維持管理にかかる経費の増加に留意しつつ、引き続き子育て環境の整備を積極的に取り組んでいく方針である。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

●類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、保健センター、消防施設であり、特に低くなっている施設は、福祉施設、市民会館(文化交流施設)である。公共施設等総合管理計画は平成29年3月末に作成したものの、個別施設計画については令和2年度末までに作成を行い、同計画が作成された後に整備或いは統合廃止などの具体的な取り組みを進めることとしている。消防施設については、老朽化が進み、有形固定資産減価償却率が高くなっているが、これらの施設については、地区単位の消防団待機施設のみを更新することとし、その下部組織の施設については更新をせず、集落の公会堂等を使用してもらうこととしており、使用できる間はそのまま使用することとしていることが数値に表れているものと思われる。市民会館については、新たな施設建設により極端に低い値を示している。●一人当たりの面積については、新たな施設建設が行われているのは一部の事業だが、市の人口が減少しているため、ほぼ全てが僅かに増加した数値を示す結果となっている。類似団体と比較して特に大きいのは消防施設であるが、古くからの継続している施設が多く存在しているためで、今後、老朽化がさらに進んで使用できなくなると徐々に減少するものと思われれるが、集落の公会堂などを使用することで機能は維持され、経費も不要となることが見込まれる。逆に、類似団体と比較して半分程度と特に小さいのは保健センターであるが、30年以上前に建設されたもので、類似団体と比較すると規模は小さいが、新生児の減少や人間ドック受診者の増加などで、特に手狭になっているという状況ではない。●ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、施設の老朽化が進んでいることを示しているが、新たに建設された市民会館については、利用率の向上と維持管理費の抑制が課題となっている。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産総額が前年度から1,725百万の減少(-2.4%)となった。金額の変動が大きいものはインフラ資産であり、道路関係による資産の減少が主な要因となっている。負債総額については89百万の増加(+0.6%)しているが、金額の変動が大きいものは地方債であり、過疎債を活用した各種事業の実施による借入による影響が主な要因となっている。・全体では、法適化までの猶予期間として、前年に含めていなかった簡易水道会計が一部を残し、法適化され水道会計に統合されたこと等により、資産総額のうち主にインフラ資産の減価償却等の影響から、前年度から2,004百万の減少となった。・岳北広域行政組合、北信広域連合等を加えた連結では、資産総額は北信広域連合が保有している基金や岳北広域行政組合の各種施設等に係る資産を計上していること等により全体会計と比較して4,320百万多くなるが、負債総額も岳北広域行政組合の地方債(固定負債)等により1,442百万多くなっている

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常費用は12,988百万となり、そのうち物件費等の業務費用は6,414百万、補助金や社会保障給付等の移転費用は4,660百万であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。業務費用が多い主な要因としては、物件費(3,448百万)及び減価償却費(2,689百万)であり、純行政コストの49.4%を占めている。物件費については、ふるさと納税に要する経費分によるところが大きく、今後も寄付状況によっては大幅な増減の要因となりうる。減価償却については、施設の集約化・複合化事業につながる個別施設管理計画作成に着手するなど、公共施設の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。・全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が543百万多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が4,301百万多くなり、純行政コストは4,656百万多くなっている・連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が1,012百万多くなっている一方、人件費が851百万多くなっているなど、経常費用が7,648百万多くなり、純行政コストは6,635百万多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等の財源(9,310百万)が純行政コスト(12,575百万)を下回ったことから、純資産残高は1,814百万の減少となった。未収金の徴収業務の強化や国県等補助金の活用等により、財源の増加に努める。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等は1,903百万多くなっているが、純行政コストも4,656百万多くなっているため、結果純行政コストを下回り、純資産残高は1,743百万の減少となった。・連結では、長野県後期高齢者医療広域連合の税収等が多く、その影響により一般会計等と比べて3,229百万多くなっているが、純行政コストも6,635百万多くなっているため、結果純行政コストを下回り、純資産残高は1,959百万の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、業務活動収支は762百万であったが、投資活動収支については、移住定住住宅の整備や、子育てに関する複合施設「子ども館」建設事業、駅西地区整備事業等の実施により、△982百万となった。財務活動収支については、地方債の発行収入が償還額を上回ったことから、128百万となっており、本年度資金残高は前年度から92百万減少し、758百万となった。行政活動に必要な資金を基金の取り崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料があることなどから、業務活動収支は一般会計等より336百万多い1,098百万となっている。投資活動収支では基金取崩収入の影響等により、△1,027百万となっている。財務活動収支については、地方債の償還が発行額を上回ったことから、△84百万となっており、本年度資金残高は当該年度の期首時点から14百万減少し、1,826百万となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たりの資産額は類似団体平均を上回っているが、当市は日本有数の豪雪地帯であることから、消融雪施設等の整備により道路(インフラ)資産が多くなっていることや、平成26年度末の北陸新幹線飯山駅開業に合わせた、各種大型事業による駅周辺整備によることなどが、主な要因である。・歳入額対資産比率については、類似団体平均を上回っており、社会資本整備が進んでいるが、これは近年の駅周辺整備による影響が大きい。有形固定資産減価償却率については、公共施設のうち建築後30年以上経過している施設が半数近くあること等により類似団体平均より高い水準にある。現在策定を進めている公共施設個別管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は類似団体平均より高いが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから、純資産が減少し、昨年度から約3.2%減少している。純資産の減少は将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、「第6次行財政改革大綱」に基づき、行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を上回っているが、主な要因として、経常費用の物件費の影響が大きい。物件費については、ふるさと納税に要する経費分によるところが大きく、今後も寄付状況によっては大幅な増減の要因となりうる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額については、類似団体平均を下回っているが、前年から微増となっている。近年過疎債を活用した各種事業を数多く実施していることから、地方債残高については今後増加が見込まれる。しかし、将来世代への負担も考慮し、「飯山市第5次総合計画」に基づき、事業精査を行うなど負債額の減少に努める。・基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が、業務活動収支の黒字分を上回ったため、△66百万となっている。投資活動収支の赤字分は地方債に依存する形となっているため、新規事業については優先度の高いものに限定するなど、地方債発行の抑制に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担比率は類似団体平均を若干下回っているが、その要因としては、一般会計等に含まれるケーブル事業特別会計のCATV使用料が多いため、負担比率が大きいことに変わりはない。受益者負担の水準については、「第6次行財政改革大綱」において公共サービスの費用に対する受益者負担の考え方を明らかにするとともに、税負担の公平性・公正性や透明性の確保に努めていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,