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地方財政ダッシュボード

埼玉県熊谷市の財政状況(2016年度)

🏠熊谷市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均0.85、全国市町村平均0.50、埼玉県平均0.78を上回る0.88であり、対前年度比で横ばいとなっています。引き続き、歳入の確保に努めるとともに、歳出の見直し及び抑制を進め、財政の健全化を図ります。

経常収支比率の分析欄

財政構造の弾力性を示す経常収支比率では、類似団体平均92.7、全国市町村平均92.5、埼玉県平均92.8を下回る87.2%で、対前年度比では0.4%減少しています。扶助費の増加はあったものの、地方税や国庫支出金等の歳入の増加により臨時財政対策債の借入を抑制しつつ、0.4%改善しました。市税の収納率向上対策を推進するとともに、総合振興計画や行政改革大綱に基づき、歳出抑制に努めます。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費等の状況では、人口一人当たりの決算額で、類似団体平均104,661円、全国市町村平均123,135円、埼玉県市町村平均98,218円を下回る96,254円で、対前年度比では744円減少しました。なお、人件費は定員管理による職員数の減により減少しました。今後、公共施設アセットマネジメント基本方針に基づき、増加が見込まれる維持補修費の抑制に努めていきます。また、行政改革大綱に基づき、指定管理者制度等の導入や職員定員管理を適正に行い、引き続き人件費の削減に努めていきます。

ラスパイレス指数の分析欄

平成24年度及び平成26年度の定期昇給について、昇給を抑制する措置を行ったこと等により改善が見込まれます。今後も引き続き給与水準の適正化を行い、ラスパイレス指数の減少に努めます。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

合併直後の平成19年度から10年間で、240人の削減を行ったことにより、人口千人当たりの職員数は6.17人となり、全国平均を大幅に下回っているほか、県内平均も下回っています。総合振興計画後期基本計画の中で、平成24年度から平成29年度までの5カ年を計画期間とした目標値を策定し、73人の削減を目標としてきましたが、平成29年度当初時点で達成したところです。今後も適正な定員管理に努めます。

実質公債費比率の分析欄

類似団体平均5.2%、全国市町村平均6.9%、埼玉県平均4.6%を下回る1.2%であり、対前年比で0.9ポイントの改善となっています。元利償還金が減少したことと、元利償還金に対する基準財政需要額の算入額が増加したことにより、指標が改善しました。今後も引き続き、起債の抑制や適債事業を見極め、健全な財政運営に努めていきます。

将来負担比率の分析欄

充当可能財源等が将来負担額を上回り、算式の計算結果がマイナスとなるため、平成24年度から引き続き将来負担比率は算定されませんでした。これは、起債残高が減少していること、職員数の減により退職手当負担見込額が減少したこと及び公共施設建設基金等への積立により充当可能基金が増加したことなどによります。今後も引き続き、起債の抑制や適債事業を見極め、健全な財政運営に努めていきます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

類似団体平均24.6%、全国市町村平均23.7%、埼玉県市町村平均24.1%を上回る26.7%となっており、対前年比では0.1%減少しています。人事院勧告に基づく期末勤勉手当が増加しましたが、人件費全体では589,755千円減少しました。定員の適正化により人件費は年々減少傾向にあります。

物件費の分析欄

類似団体平均16.4%、埼玉県市町村平均18.5%を下回る15.4%となっており、対前年比では0.5%増加しています。物件費については、情報セキュリティ強化対策事業や住民票等コンビニ交付事業、妻沼運動公園等指定管理料等により前年度より増加しました。今後も、業務の民間委託や指定管理者制度の更なる導入などにより、人件費から物件費(委託料)への移行が考えられますが、全体として改善を図り、健全な財政運営に努めていきます。

扶助費の分析欄

類似団体平均13.5%、埼玉県市町村平均13.4%を下回る12.7%となっているが、対前年比で0.4%増加しています。扶助費は、年金生活者臨時福祉給付金給付事業(繰越明許分)や特定教育・保育施設等給付事業(認定こども園等認可保育施設の増)、障害者自立支援給付事業が増加しています。

その他の分析欄

類似団体平均13.4%、全国市町村平均13.5%、埼玉県市町村平均12.5%を下回る11.8%となっており、対前年比では2.6%減少しています。繰出金は対前年度比で243,325千円、2.7%減少、特に、国民健康保険特別会計繰出金は253,947千円、12.1%減少しています。繰出金については、料金等の収入の適正化を図ることなどにより、普通会計の負担額を減らしていくよう努めていきます。

補助費等の分析欄

類似団体平均9.6%、全国市町村平均10.4%、埼玉県市町村平均9.7%を下回る9.0%となっており、対前年度比で0.8%増加しています。補助費等について、多面的機能支援事業の増や大里広域市町村圏組合への負担金増等により、増加しました。補助金の見直し等により、健全な財政運営に努めていきます。

公債費の分析欄

類似団体平均15.2%、全国市町村平均17.7%、埼玉県市町村平均14.6%を下回る11.6%となっているが、対前年比で0.6%増加しています。今後も引き続き、起債の抑制や適債事業を見極め、健全な財政運営に努めていきます。

公債費以外の分析欄

埼玉県市町村平均78.2%を下回る75.6%となっています。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・議会費と消防費は類似団体平均を上回ったものの、それ以外は下回りました。・歳出決算総額は、住民一人当たり309,440円となっています。主な構成項目である民生費は、住民一人当たり130,983円で、年金生活者等支援臨時福祉給付金給付事業(繰越明許分)や特定教育・保育施設等給付事業(認定こども園等認可保育施設の増)などにより前年度から比較すると2.90%増加したものの、類似団体平均143,158円を下回っています。・消防費は、住民一人当たり13,376円で、前年度から比較すると2.75%増加し、類似団体平均12,200円を上回っています。これは、防災行政無線(固定系)デジタル化事業や消防団消防デジタル整備事業の増等が主な要因です。・教育費は、住民一人当たり34,255円で、前年度から比較すると3.85%減少し、類似団体平均38,648円を下回っています。これは、スポーツ・文化村整備事業(第3期工事)が増加したものの、小中学校屋内運動場建築事業が減少(小学校2増2減、中学校1減)したことが主な要因です。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・人件費と繰出金は類似団体平均を上回ったものの、それ以外は下回りました。・歳出決算総額は、住民一人当たり309,440円となっています。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり57,181円で、前年度から比較すると4.44%減少し、類似団体平均55,816円より上回っています。これは、職員定数適正化により職員給は類似団体平均を下回ったものの、退職者増により退職金は類似団体平均を上回ったことが主な要因です。・物件費は住民一人当たり40,329円で、前年度から比較すると1.13%増加しているものの、類似団体平均47,658円より下回っています。これは、備品購入費等は類似団体平均を上回ったものの、委託料は類似団体平均を下回ったことが主な要因です。今後も、民間でも実施可能な部分については指定管理者制度を積極的に導入していきます。・普通建設事業費は住民一人当たり25,789円となっており、類似団体平均42,581円より下回っています。本庁舎耐震化事業が終了したことが主な要因です。今後、公共施設アセットマネジメント基本方針に基づき、維持補修費や更新整備費の増加が見込まれます。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

財政調整基金残高・・・積立金は7,446千円増加し、対前年度比0.32%増加しました。実質収支額・・・歳入は繰入金や地方消費税交付金等の減で1,984,830千円減少したが、歳出も普通建設事業費や人件費(特に退職金)の減で2,627,154千円減少したため、実質収支が増加したことにより、前年度から2.15%増加しました。実質単年度収支・・・平成27前年度は繰上償還968,038千円が加算されたため一時的に増加したが、平成28年度は繰上償還をしなかったため、対前年度比2.83%減少しました。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

一般会計・・・10%前後で推移しています。引き続き、健全財政に努めます。水道事業会計・・・5~7%台で推移しており、大きな変化はありません。後期高齢者医療特別会計、公共用地先行取得特別会計、国民健康保険特別会計、駐車場事業特別会計、下水道特別会計、農業集落事業特別会計、その他会計・・・一般会計からの繰入で財政運営を行っており、0.13%以内の範囲で推移しています。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

・元利償還金・・・一般会計の元利償還金であり、起債の抑制により減少傾向です。・公営企業債の元利償還金に対する繰入金・・・特別会計の元利償還金についても、起債の抑制により減少傾向です。・組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等・・・平成25年度で償還が終了しました。・算入公債費等・・・過去の起債に対する基準財政需要額です。臨時財政対策債償還費への算入額の増により増加傾向です。・実質公債費比率の分子・・・元利償還金等の減少と算入公債費等の増加により減少傾向です。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

・一般会計等に係る地方債の現在高・・・起債の抑制や繰上償還を実施したことにより減少傾向です。・公営企業債等繰入見込額・・・下水道特別会計の額が大きいですが、対象事業を精査し投資事業等を計画的に行うことにより、減少傾向です。・退職手当負担見込額・・・職員数の減少などにより減少傾向です。・充当可能基金・・・将来の財政需要に備えて積立を行うことで、増加傾向です。なお、平成27年度は地方債の繰上償還の財源として減債基金を活用したことにより減少しました。・充当可能特定歳入・・・都市計画税収や公営住宅使用料などです。・基準財政需要額算入見込額・・・臨時財政対策債に対する算入額が増加しているため増加傾向です。・将来負担比率の分子・・・充当可能財源等が将来負担額を上回り、平成24年度から引き続きマイナスとなりました。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は、将来負担額に充当できる地方交付税や基金などの金額の方が将来負担額よりも大きいため、平成24年度以降算定されていません。また、実質公債費比率は類似団体よりも低い水準で推移しています。これらは、市債の毎年度の償還額よりも借入額を低く抑え、起債残高を削減している効果が現れているものと考えます。なお、分析対象年度の将来負担比率が算定されていないため、左図には本市のグラフは表示されていません。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額は256,777百万円であるが、その内訳を見ると、インフラ資産が131,356百万円であり、全資産の約51%を占める構成となっている。さらに、公営事業会計を加えた全体では、水道事業会計や区画整理事業特別会計を含むため、この傾向は顕著となり、全資産のうちインフラ資産の割合は約57%となる。道路工作物等のインフラ資産は市民生活に直結し必要不可欠なものである一方で、将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、予防保全などの適正管理に努める必要がある。一方、負債総額については、期首残高53,382百万円から期末残高52,059百万円となり、1,322百万円の減少となった。その内訳は主に臨時財政対策債を含んだ地方債等(固定・流動)であり、地方債残高の削減や新規発行の抑制に取り組んできた効果が表れている。なお、下水道特別会計は、地方公営企業法の適用に向けた作業を行っていることから連結対象外としている。下水道事業は、地方債を活用してインフラ資産を整備するスキームであることから、連結後の数値について注視する必要がある。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、行政コストのうち経常費用は59,219百万円であった。そのうち、人件費や物件費等の業務費用は31,517百万円、補助金や社会保障費等の移転費用は27,701百万円であるが、行政目的別(附属明細書)に見ると、福祉に対する経常費用が26,358百万円であり、経常費用全体の約45%と大きな割合を占めていることがわかる。全体及び連結においても同様に、国民健康保険特別会計や後期高齢者医療特別会計の移転費用、大里広域市町村圏組合介護保険特別会計の移転費用の割合がそれぞれ大きい。今後も高齢化の進展などにより社会保障費の増傾向が予想されるが、さらに公共施設の老朽化対策に要する物件費の増加等も見込まれるため、経年の推移を注視し、介護予防の推進や公共施設等の適正管理に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(54,940百万円)が純行政コスト(56,573百万円)を下回っており、本年度差額は△1,633百万円となった。さら固定資産形成分の変動を見ると、有形固定資産等の増加(4,312百万円)よりも減価償却などによる減少(△8,076百万円)が大きかったため、固定資産等形成分が減少しており、純資産残高は1,328百万円の減少となった。この傾向は、公営事業会計を含めた全体でも変わらないが、水道事業会計や土地区画整理事業特別会計においては、有形固定資産の増加分が減少分を上回ったことから、純資産変動額は△846百万円となり、純資産の減少率は抑えられることとなった。また、連結では、大里広域市町村圏組合おいて、一般会計の長寿命化施設整備事業による有形固定資産等の増加や、介護保険特別会計の介護保険料や国県等補助金が財源に含まれること等の要因により、本年度純資産変動額は213百万円となり、純資産残高が増加した。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の3つの区分の収支バランスは、業務活動収支が5,457百万円のプラス、投資活動収支が3,313百万円のマイナス、財務活動収支が1,531百万円のマイナスとなり、本年度資金収支額は613百万円のプラスとなった。業務活動収支のプラス分により、投資活動収支のマイナスを補てんし、さらに地方債償還支出である財務活動収支のマイナス分を補てんしている資金収支構造となっている。全体においてもこの構造は変わらないが、水道事業会計においては、平成28年度に江南浄水場配水池の建設や東部浄水場の改修工事等の建設改良工事を実施したこと等により投資活動収支のマイナスが大きくなり、全体財務書類での本年度資金収支額は107百万円となった。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

資産の状況にかかる3つの指標をみると、ほぼ類似団体平均値と同程度となっているが、そのうち③有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値よりもやや大きく、本市の保有する償却資産の減価償却はやや進んでいると言える。今後、アセットマネジメントにおける老朽化対策や適正管理の必要性が認められる。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

④純資産比率は類似団体と比べわずかに上回っているが、平成28年度においては純行政コストが税収等の財源を超過純資産が減少している。引き続き行政コストの削減や自主財源の確保に努める必要がある。一方、⑤将来世代負担比率は、類似団体と比べ下回っており、地方債残高の削減や新規発行の抑制に取り組んできた効果が表れている。引き続き将来世代の負担を抑制するような健全財政を推進する。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

⑥住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値と概ね同程度であるが、③有形固定資産減価償却率を見ると償却資産の減価償却の進行が見られ、今後、老朽化施設の維持補修費等のコストが増加していくことが予想される。公共施設アセットマネジメント基本方針等に基づき、適正管理による維持補修補費の抑制を図るなど、引き続き効率的な財政運営に努止める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

⑦住民一人当たり負債額は、類似団体平均値を下回っており、地方債残高の削減や新規発行の抑制に取り組んできた効果が表れている。⑧基礎的財政収支は2,893百万円となり、行政サービスに係る歳出は、現在の税収等の歳入で賄われている。引き続き将来世代の負担を抑制するような健全財政を推進する。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

⑨受益者負担比率は、概ね類似団体平均値と同程度である。公共施設については、今後、老朽化施設の維持補修費が増加することが考えられるため、公平性確保の観点からも引き続き受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,