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地方財政ダッシュボード

福島県福島市の財政状況(2019年度)

🏠福島市

地方公営企業の一覧

末端給水事業 公共下水道 特定環境保全公共下水道 農業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

歳出においては、幼保無償化に伴う児童福祉費の増加、障がい福祉サービス利用者数の増に伴う社会福祉費の増加等が見られ、また、歳入における震災復興需要のピークアウトに起因する企業の業績悪化に伴う法人税割等の減少の影響も相まって、単年度の財政力指数は0.80から0.78に減少した。3ヵ年平均の財政力指数は0.78のまま増減はないが、今後もより一層、事務事業の見直しや定員管理の適正化に努めるほか、中長期的な歳入の涵養につながる施策を展開するなど、持続可能な財政運営を目指す。

経常収支比率の分析欄

市税や普通交付税等の増により、経常一般財源の歳入は1.6%の増となったものの、幼保無償化に伴い扶助費が8.2%の増となるなど、経常一般財源の歳出は1.7%の増となった。このほか、臨時財政対策債の歳入額が7.6%減少したことから、経常収支比率は前年度と比較して0.7%増加した。今後も、経常的経費の縮減と自主財源の確保を図り、持続可能な財政運営を目指す。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

東日本大震災の影響による除染事業は物件費に区分されることから、本市の物件費は類似団体と比較して高い水準にあるが、除染事業の進捗により大幅な減少が続いており、前年度比29.3%の減少となった。その結果、人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額については、19.3%の減となった。引き続き定員管理・給与の適正化に努めるほか、事務事業の見直しにより経費の節減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については、新規採用職員数の増加の影響等により、前年と比べて0.6ポイント減少した。地域における民間企業の給与の実態や経済情勢、国や他の地方公共団体の状況等を総合的に勘案し、適正な給与改定を行う。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

本市は公立の子育て支援施設(保育所、認定こども園、幼稚園)を有しており、待機児童解消を図るための保育士の増員させたこと等により、人口1,000人当たりの職員数は類似団体と比較して高い水準にある。多様化・複雑化する行政ニーズへの対応に配慮しながらも、事務事業の見直しに努め、民間委託の推進、指定管理者制度の導入、ICTの活用等により、定員管理の適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

世代間の負担の公平化に意を用い、市債の適正な運用を図ってきたことから、類似団体平均を下回っている。今後も事業実施の適正化を図り、持続可能な財政運営を目指す。

将来負担比率の分析欄

施設整備事業の進捗や起債対象事業の増加に伴い、地方債残高が3.8%の増加となったが、経営健全化計画の進捗に伴う土地開発公社への負担見込額の減少等により、将来負担比率は前年度と比較し3.9ポイント減少した。今後も、市債の適正な運用を図り、持続可能な財政運営を目指す。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

職員数の増加に伴う給料の増や、給与改定に伴う期末勤勉手当の増により経常的な人件費が増加したことを受けて、人件費に係る経常収支比率は、0.2ポイント増加した。今後は、震災からの復旧・復興業務及び多様化・複雑化する行政ニーズへの対応を考慮しながら、定員管理・給与の適正化を図る。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、経費の節減・合理化に努めるとともに、指定管理者制度の導入や民間委託の推進を図ってきたことにより、近年横ばいで推移している。今後も、ICTの活用や創意工夫により事務事業の効率的執行に努め、経費の節減を図る。

扶助費の分析欄

幼保無償化に伴い施設に対する給付費が増となったこと等により、経常的な扶助費が増加したことを受けて、扶助費に係る経常収支比率は0.8ポイント増加した。

その他の分析欄

その他の歳出の経常収支比率については、繰出金において介護保険事業費特別会計繰出金等が増となったこと等を受けて0.2ポイント増加した。特別会計における経費の節減や料金の適正化等により繰出金の縮減を図るなど、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。

補助費等の分析欄

幼保無償化に伴い私立幼稚園に対する就園奨励費が減少したこと等により、経常的な補助費等が減少したことを受けて、補助費等に係る経常収支比率は0.2ポイント減少した。今後も、行政の責任と役割、経費負担のあり方、事業効果等を十分検証し、廃止や統合・再編、減額、終期設定等の見直しを行う。

公債費の分析欄

経常一般財源の歳入の増等による影響のほか、借入利率の低下や土地区画整理事業費特別会計における償還が進んだこと等により歳出額も減少したことを受けて、公債費に係る経常収支比率は0.3ポイント低下した。今後も、公債費負担や市債現在高の状況等を十分勘案し、後世代に過大な負担を残すことのないよう、市債の適正な運用を図る。

公債費以外の分析欄

公債費以外の歳出の経常収支比率については、補助費等では減少があったものの、扶助費では大きく上昇しており、人件費やその他の歳出においても上昇していることを受けて、1.0ポイント増加した。今後も、経費の節減・合理化により、効率的な執行を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費と災害復旧費については、令和元年台風第19号に関連する災害救助費や復旧費に伴う増加があったものの、除染関連事業の大幅な減少がそれを上回ったことにより、全体としてはいずれも減少している。総務費については、県議会議員選挙、市議会議員選挙の執行による選挙費の増加によって全体として大きく増加し、類似団体平均を上回る結果となった。衛生費は、斎場の整備が終了したことにより大きく減少し、類似団体平均とほぼ同じ水準となっている。消防費については、消防指令システムの更新が終了したこと等により減少し、類似団体平均を下回った。今後は、事務事業の見直し、定員管理と給与の適正化、民間委託や指定管理者制度の活用等により、持続可能な財政運営を目指す。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

東日本大震災とそれに起因する原子力災害からの復旧・復興を市政の最重点課題として、民有地や公共施設の除染関連事業に取り組んできたことから、災害復旧事業費及び物件費における住民一人当たりのコストが類似団体平均と比較して高い水準となっているが、近年は除染関連事業の進捗により、災害復旧事業費・物件費ともに減少が続いている。人件費については、類似団体平均をわずかに下回り推移してきたが、平成29以降は類似団体平均を上回って推移している。令和元の人件費は、職員数の増加による給料の増加や、令和元年台風第19号に係る災害対応業務等の影響で時間外勤務手当が大きく増加したため、引き続き類似団体平均を上回る結果となった。普通建設事業費については、道の駅等の整備に伴い新規整備が増加しており、公共施設総合管理計画に基づく体育館、斎場等の既存施設の更新整備も高水準となっていることから、結果として普通建設事業費全体の増加につながっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

令和元年度については、実質収支が前年度に比べて約3億円増加したが、財政調整基金が5億円減少した影響により、実質単年度収支は赤字となった。今後においては、歳入の確保と、財政調整基金に依存しない健全な財政運営をさらに進める必要がある。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

各会計とも赤字額はなく、厳しい歳入環境や東日本大震災及び原子力災害からの復旧・復興への対応を引き続き行いながらも、限られた財源の重点的かつ効率的な執行に努め、健全な財政運営に努めた。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

借入利率の低下により一般会計の元利償還金が減少したことや、下水道事業をはじめとする公営企業会計において起債の償還が進み、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が減少したこと、及び都市計画税等の財源が増加したことにより、実質公債費比率の分子は減少している。今後も、財政措置の手厚い起債の活用を原則とするなど、市債の適正運用を図っていく。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

施設整備事業の進捗や起債対象事業の増加に伴い、地方債残高が増加したが、経営健全化計画の進捗に伴う土地開発公社への負担見込額の減少により、将来負担比率の分子は減少した。今後も、市債の適正な運用を図り、財政の健全化を図る。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)農業用ため池の放射性物質対策事業、斎場や最終処分場等の環境衛生施設整備事業等の財源として基金を活用したこと、また、財政調整基金からの繰り入れを行ったことにより、基金全体としては約13億円の減となった。(今後の方針)公共施設の整備や、多様化・複雑化する行政ニーズに対応するための新たな財政需要の発生は今後も見込まれることから、引き続き基金の有効活用を図っていく。

財政調整基金

(増減理由)前年度繰越金から18億円、原子力損害賠償金相当額の約1億4,800万円等の積立てを行った一方、財源調整のため24億円繰り入れを行ったため、総額としては減少している。(今後の方針)事務事業の見直し、定員管理と給与の適正化、民間委託や指定管理者制度の活用等により、財政調整基金に依存しない健全な財政運営に努めつつ、各年度における前年度繰越金等の状況を踏まえて積立てを行っていく。

減債基金

(増減理由)令和元年度は利子を積み立てたのみであり、繰り入れは行っていない。(今後の方針)令和元年度は、前年度と比較して市債残高の増加が見られたほか、公共施設の整備等の起債充当事業は今後も見込まれることから、将来の公債費負担に備え計画的な運用を図っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)庁舎整備基金:庁舎の増改築等公共施設建設基金:公共施設の建設等環境基金:環境の保全・美化、廃棄物の減量化事業、環境関連施設の整備長寿社会福祉基金:高齢者の保健福祉の増進スポーツ振興基金:スポーツ振興施策、体育施設の整備(増減理由)公共施設建設基金:市有財産の売払収入相当額約2,900万円を積み立てを行ったことによる増環境基金:斎場や最終処分場等の環境衛生施設の整備等のため約2億6,000万円の取り崩しを行う一方で、資源物売払収入の一部及び売電収入の相当額約2億7,000万円を積み立てたことによる増スポーツ振興基金:体育館やサッカー場等の体育施設の整備等のため取り崩しを行なったことによる減(今後の方針)庁舎整備基金:市役所の市民センターの建設にあたって活用される予定である。R3年度は、実施設計にかかる経費に充当するため繰り入れを行う予定。公共施設建設基金:公共施設の再編整備に活用されることが見込まれるが、時期及び繰入規模は未定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和元年度は、斎場の整備、小中学校の耐震化・トイレ洋式化等により資産額の増加があったものの、減価償却累計額の増加がそれを上回ったため、有形固定資産減価償却率も2.0%増加し、類似団体平均よりも上回った。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は前年度に比べて減少するとともに、類似団体平均を下回った。これは、将来負担額にかかる充当可能基金残高の増を要因とし、算定式の分子となる将来負担額が減少したことによる。しかし、今後は地方債残高の増大による将来負担額の増加に伴い、債務償還比率も増加することが見込まれる。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、前年度に比べて減少し、類似団体平均を下回った。主な要因としては、地方債現在高や公営企業債繰入見込額の増があるものの、土地開発公社への負担見込額減少や、充当可能財源が増加したことが挙げられる。一方、有形固定資産減価償却率は前年度に比べて上昇し、類似団体平均を1.3%上回った。これは、既存施設の減価償却累計額が新たな施設整備等によって増加した有形固定資産と比較して多いことによるものである。今後、類似団体との比較や経年比較を進め、今後の施設整備や適正な施設保有量を精査していく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、平成25年度以降減少が続いたが、上昇に転じた。これは、低率であったH28単年度比率が今回の計算から除外されたことによるものである。なお令和元年度単年度比率は借入利率の低下や公営企業債の償還が進捗したことなどにより、前年度比で0.94%減少している。今後は老朽化の進んだ施設の再編整備等の大規模事業が多く控えていることから、実質公債費比率、将来負担比率ともに上昇することが見込まれる。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

【有形固定資産減価償却率】多くの類型において、昨年度よりも増加しており、老朽化が進んでいる状況と言える。学校施設のみ減少しているのは、小中学校の耐震化・トイレ洋式化・ブロック塀改修等が実施され、この指標を算出する際の分母となる資産額が増加したためである。【一人当たり面積】道路が類似団体内で1位となっているほか、橋りょう・トンネル、公営住宅、公民館で類似団体平均を上回っている。これは、本市が広域面積を有するため、これらの施設サービスを広く行き渡らせる必要があることに起因する。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

【有形固定資産減価償却率】こども発達支援センターの移転整備により、福祉施設は減少しているが、それ以外は増加または横ばいとなっており、老朽化が進んでいる状況と言える。【一人当たり面積】図書館、市民会館では類似団体平均を下回っており、施設として狭隘であるが、これらの施設については今後整備を予定しており、適正な施設規模となるよう留意しながら整備を進めていく。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から7,711百万円(+1.7%)の増となった。金額の変動が大きいものは事業用資産であり、新斎場の完成や資産評価の見直し等により増加した。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、総資産額は一般会計等に比べて181,416百万円多くなるが、負債総額も地方債を充当していること等から、118,292百万円多くなっている。福島地方水道用水供給企業団等を加えた連結では、資産総額は、水道用の事業用資産等を計上していること等により、全体に比べて58,512百万円多くなり、負債総額も46,616百万円多くなっている。一方、負債については、一般会計等は2,277百万円(+2.1%)の増となった。これは、事業用資産にかかる地方債が増加したことによる。全体、連結については、一般会計に比べ負債の比率が大きくなっているが、これは水道・下水道のインフラ整備に企業債を活用しているためである。なお、企業債残高の減により負債の比率は低下している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は96,423百万円となり、前年度比4,263百万円の増加(+4.6%)となった。そのうち、物件費等の業務費用は51,186百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は45,237百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは、減価償却費や維持補修費を含む物件費等(32,984百万円)であり、純行政コストの31.2%を占めている。また、除染関連事業費の減等により、純行政コストは9,734百万円の減(▲8.4%)となった。なお、高齢化により社会保障給付も増加が続いており、これに対応する持続可能な仕組みづくり・見直しを続ける必要がある。全体では、一般会計等に比べて水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助費等に計上しているため、移転費用が41,690百万円多くなり、純行政コストは45,832百万円多くなっている。連結では、全体に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が5,160百万円多くなっている一方、福島県後期高齢者医療広域連合への負担金などを含む補助金等が35,678百万円多くなっているなど、移転費用が35,756百万円多くなり、純行政コストは37,085百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収や国県等補助金で得られた財源(99,658百万円)が純行政コスト(105,557百万円)を下回ったことから、本年度差額は▲5,899百万円となったが、評価額の精査等により純資産残高は5,434百万円の増となった。なお、扶助費等の増などにより本年度差額のマイナスが増加傾向にあることから、行政コスト全般の見直しが必要である。全体では、特別会計の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が20,149百万円多くなっており、本年度差額は▲4,294百万円となり、純資産残高は7,506百万円の増加となった。連結では、福島県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金が財源に含まれることから、全体と比べて財源が37,263百万円多くなっており、本年度差額は▲4,116百万円となり、純資産残高は6,993百万円の増となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は2,700百万円であったが、投資活動収支については、▲5,394百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから、+3,264百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から569百万円増加し、6,344百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より4,033百万円多い6,733百万円となっている。投資活動収支では、一般会計等より1,079百万円少ない▲6,473百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲719百万円となった。その結果、本年度末資金残高は前年度から459百万円減少し、12,893百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は170.3万円であり、前年度と同様、類似団体平均の146.6万円を上回る結果となった。これは、開始貸借対照表における資産評価において差異があること等が考えられる。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は76.9%であり、類似団体平均の69.9%を上回る結果となった。将来世代負担比率は9.9%となり、地方債残高の増により上昇傾向にあるが、類似団体平均の17.0%を下回っている。これは、地方債の発行を抑制してきた成果によるが、今後は増加する見込みである。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは38.1万円であり、類似団体平均の33.4万円を上回っているが、これは災害復旧事業費(除染関連事業)が純行政コストの13.3%を占めていることによるものである。参考に、R元の除染関連事業費を除いた行政コストは33.3万円となり、類似団体平均を下回る。また、当該値が前年度比で減少しているのは、除染関連事業費が減少していることによるものである。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は39.3万円であり、地方債残高の増により増加傾向にあるが、類似団体平均の44.2万円を下回っている。基礎的財政収支は、普通交付税の代替財源である臨時財政対策債の発行額が41.2億円と多額であったほか、公共施設の再編整備などの投資活動が増加傾向にあることもあり、類似団体平均を大きく下回っている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は4.2%であり、類似団体平均の4.9%を下回る結果となった。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、引き続き経常費用の削減に努めるとともに、施設使用料の見直し等を検討する必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,