経営の健全性・効率性について
経営収支比率については、黒字であることを示す100%以上となっている。また、過去からの赤字額の累積額である累積欠損金も発生していない。流動比率については、類似団体平均値と比べても高い水準となっており短期的な支払能力が安定していることを示している。料金回収率については、100%以上で推移しており、収入で費用を賄えていることがわかる。施設利用率については、大雨の影響で減となった一昨年を除き60%台と類似団体平均値と同水準となっている。有収率については類似団体平均値をやや下回るが、いずれの年度も99%を超えており施設の稼働状況がほぼ収益に反映されていると言える。以上のことから、経営を圧迫するような状況にはなく、給水にかかる費用も料金収入で賄えており、健全性、効率性ともに良好と言える。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率、管路経年化率ともに類似団体平均値と比較した高い状況が続いており、管路を含む償却資産の老朽化がかなり進んでいる状況である。特に管路経年化率100%を超えているが、用水供給事業は更新期間中に断水することができないため管路更新するのは困難である。
全体総括
経営状況については、おおむね順調に推移していると判断できる。老朽化の状況については、当企業団は令和2年度末で解散となることから、適切な修繕による施設の機能維持に努め、健全な事業運営と安定供給を行う必要がある。