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平成21年度から平成24年度までは指数の低下が続いていたが、平成24年度以降は横ばいとなっている。平成28年度の財政力指数は、前年度に比べ、市税収入が持ち直したことなどにより、基準財政収入額が増加したため、0.01ポイント改善した。
平成28年度は、地方税の増額を上回る人件費、物件費等の増額により、0.4ポイント悪化し、95.6%となった。依然として、類似団体平均を上回る状況となっていることから、財政構造の弾力性を担保すべく、引き続き経常経費の削減等に努める。
3年間停止していた新規採用の再開(平成27年度~)による職員増により人件費が増額となり、マイナンバー制度に対応するためのシステム改修費等が計上されたことにより物件費も増額となった。一方で、分母となる人口が増加したことから、人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は昨年度に比べ1,030円減少しているものの、依然として類似団体平均を上回る状況となっている。
平成24年1月1日に給与制度改革を実施し、ほぼ国家公務員に準拠した給与体系に改めた。平成28年度の値は99.6であり、国家公務員及び類似団体の平均値を下回っている。
平成25年3月に『吹田市職員体制計画(案)』を策定し、平成30年4月1日の職員数を普通会計で住民千人当たり5.90人以下とする目標を定めている。3年間停止していた新規採用を平成27年度より再開し、段階的に欠員補充をしていること等から、住民千人当たりの職員数が増加となった。引き続き、適正な定員管理に努める。
普通建設事業費の精査に努めていることに加え、平成23年度以降臨時財政対策債を発行しない財政運営を行っていることから、近年は地方債の発行が抑えられている。また、過去に借り入れた地方債について、償還が完了するものも多く、地方債残高および地方債償還のための一般財源等を昨年度以下に抑えることができている。ただし近い将来、多額の地方債発行を伴う普通建設事業の実施が見込まれていることから、今後も十分な精査のもと、普通建設事業を実施するよう努める。
本市が将来負担する可能性のある債務等の規模は昨年度に引き続き類似団体と比べて小さい。しかしながら、北大阪健康医療都市(健都)のまちづくりや都市計画道路の整備などの大規模な普通建設事業が施行中であり、その財源として多額の地方債発行が見込まれている。今後も将来世代への過度な負担を先送りすることがないよう、世代間の公平性を十分に考慮した財政運営に努める。
給与制度改革(役職に応じた給与カット等)を実施し、人件費抑制を図ったものの、3年間停止していた新規採用の再開(平成27年度~)による職員数の増により、人件費が増加している。類似団体平均と比べると高い水準が続いていることから、今後も職員体制等の見直しを実施していく。
図書館や体育館などの公共施設が多いことから、施設保守や設備点検に係る経費が多額となっており、類似団体平均値と比べて大きく乖離する状況となっている。今後、公共施設等総合管理計画に基づき、施設規模の縮小により効果的な運営策を検討し、経費の縮減を図ることが必要と考えている。また、平成28年度決算では、マイナンバー制度に対応するためのシステム改修費等により、前年度に比べ0.7ポイントの上昇となった。
私立保育所・小規模保育事業所等の新規開所に伴い、特定教育・保育の利用者に対する施設型給付・地域型保育給付費の支給が増加した一方、生活保護費が減少したことで、昨年度とほぼ同水準を維持した。
繰出金については、高齢化が進み後期高齢者医療事業や介護保険事業への繰出金が大きくなっていること、維持補修費については、公共施設が多く、構造的に維持管理経費が多く必要なことから類似団体と比べて高い比率を示している。
平成28年度決算では、待機児童対策による児童分野の経費及び障がい福祉サービス利用の増加による障がい福祉分野の経費の増などにより、前年度に比べ0.1ポイント悪化した。
将来世代へ負担を先送りしないよう平成23年度以降臨時財政対策債の発行を行っていないことや起債対象となる事業の必要性・効果等を十分に検討し、発行を抑制してきた結果、さらなる改善が見られた。
過去から安定した市税収入に恵まれたことで、直営の公共施設を多く有し、また、直営で多くの事業を実施してきたことから、補助費等を除いた各性質で類似団体を大きく上回っており、類似団体の中で最も高い数値を示している。今後も事務事業を精査し、持続可能な財政運営に努めていく。
本市では、一般建築物やインフラ・プラント系施設を含めた公共施設の最適化に取り組んでおり、長寿命化など、施設の特性に応じた老朽化対策を進めているが、多くの施設が昭和30年~50年代にかけて建設されているため、有形固定資産減価償却率については、類似団体内平均より上回っていると考えられる。今後は、平成28年度に策定した吹田市公共施設総合管理計画に基づき、老朽化対策等を計画的に取り組む。
本市の将来負担比率については、平成27年度時点では、類似団体と比べて低いが、北大阪健康医療都市(健都)のまちづくりや都市計画道路の整備などの大規模な普通建設事業が施行中であり、多額の地方債発行が見込まれていること、また、既存施設の老朽化が進んでいることなどから、今後、多額の費用が必要となるため、コストの縮減と平準化を図り、公共施設の管理運営に取り組む。
吹田市が将来負担する可能性のある債務等の規模は前年度に引き続き類似団体と比べて小さい。また、普通建設事業費の精査に努めた結果、地方債償還のための一般財源等を前年度以下に抑えることができており、現時点では、地方債の現在高などが近い将来に財政を圧迫する見込みは少ないと考えられる。しかしながら、今後、北大阪健康医療都市(健都)の整備などの多額の地方債発行を伴う普通建設事業の実施が見込まれていることから、将来世代への過度な負担の先送りなどを行わない財政運営に努める。
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