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景気低迷等による市町村民税法人税割の減収や、固定資産税の減収はあるものの、全国平均を上回る数値を維持することができた。しかし、今後も人口減少、特に少子高齢化による生産年齢人口の減少が予想されることや社会保障関連経費の増高も懸念されるため、これらを見据えた自主財源確保の施策の実施や公共施設マネジメントの取組みを進めながら、健全な財政運営に努める必要がある。
大型事業所の集中等により、類似団体平均を上回る税収があることや、過去から義務的経費の削減に努めてきたことにより、昨年度を上回ったものの、類似団体平均を大きく下回る数値となった。引き続きすべての事務事業において評価を実施し、より一層事務の再点検や見直しを進め、費用対効果の小さい事務事業については計画的に廃止・縮小するなど、事業の取捨選択を行い、健全かつ適切な財政運営の堅持に努めていく。
類似団体と比較して、決算額が低くなっているのは、ゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることが挙げられる。一部事務組合の負担金を加算した場合、人口1人あたりの金額は大幅に上昇することになる。しかし、少しずつではあるが決算額の上昇が見られ、財政の硬直化の要因とならないよう細心の注意を払う必要がある。今後も引き続き人事管理や事務の適正化を見直すこと、その一方で業務が増加している中、職員の定員管理も見直す必要があるため、バランスを保ちながら一層の適正化を図っていくよう努めていく。
類似団体平均を2.8ポイント下回る、93.7となっている。人件費の増加は財政硬直化の主要因の一つであるため、今後も引き続き適正な給与水準の維持に努めていく。
過去からの退職補充などの新規採用抑制策により、類似団体平均値と比較して1.92ポイント少なくなっている。今後も、事務事業及び事務処理体制の見直し、公務能力の向上等により定員の適正な管理に努めていく。
全国平均は前年度より0.5ポイントの減(7.4%→6.9%)であり、当町においても1.5ポイントの減となった。過去からの起債抑制策により元利償還金の額が減少していることが主な要因である。平成27年~29年度実施のごうど中央スポーツ公園再整備事業に係る起債の償還等に伴い、今後上昇が見込まれるが、緊急性や住民ニーズを的確に把握した事業の選択をし、持続可能な財政運営を実現するため、公債費減少に向けた取組みを進めていく。
全国平均4.4ポイントの減(38.9%→34.5%)に対し、2.7ポイント増加した。地方債の償還に充当可能な基金残高は増(2,563百万円→2,660百万円)したものの、公営企業債繰入見込額の増(4,705百万円→4,956百万円)や組合負担等見込額の増(238百万円→303百万円)等によるものが大きくなっている。新たなインフラ整備のために地方債を新規発行していることもあり、今後将来負担比率は上昇することが見込まれることから、今後も事業の適正化を図り、財政の健全化に努める。
類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっているが、ゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることも要因の一つである。適正な定員管理、昇給等の実施により人件費は低い水準で推移しているが、一方で業務が増加している中、定員管理を見直す必要もあるため、バランスを見極めながら今後も適正な職員規模の維持に努めていく。
全国平均・類似団体平均ともにわずかではあるが、下回っている。経年でみても、ほぼ横ばいとなっているが、社会保障関係の委託料等の増加が見られ、今後もこの傾向が続いていくと考えられる。一般的経費については、前年度水準の5%削減を目法にして抑制に努めており、今後とも積極的な経費の削減を行う必要がある。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体を大幅に上回りかつ上昇傾向にある要因として、児童福祉費関連など、独自に助成しているものの額の増加等が挙げられる。社会情勢の変化の中、扶助費の増加が今後も予測されるが、手当等の見直し等も進めながら、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
全国平均・類似団体平均とほぼ同値である。国民健康保険事業や介護保険事業、下水道事業への繰出金は増加傾向にある。今後も、高齢化の進展等による社会保障系への繰出しはさらに増加することが見込まれる。経費削減への取組みを進め、税収を主な財源とする普通会計の負担額をできるだけ減らしていくよう努める。
ゴミ処理業務や消防業務に対する一部事務組合への負担金等があるが、全国平均は0.6ポイント上回っているものの、類似団体平均からは2.6ポイント下回っている。しかし、養老鉄道の運営維持のための補助金の額の増加など今後比率が上昇することが見込まれる。社会情勢の変化などを勘案しながら、各種団体等への補助事業の精査及び見直しを実施し、経費の縮減に努めていく。
償還の終了、過去からの起債抑制策により類似団体平均を大きく下回る10.8となったが、大型の施設等整備事業の集中による地方債の元利償還金の増加が今後見込まれる。緊急性の高いものや住民ニーズを的確に把握した事業の取捨選択を行い、地方債の新規発行の抑制に努める必要がある。
前年度より4.7ポイント増加し、全国平均は下回っているものの、類似団体、岐阜県平均とはほぼ同値となっている。類似団体において、人件費は比較的少なく、扶助費がかなり高い数値を示している。新規に事業を実施する際は、各性質別経費の推移を注視しながら総点検を図り、無理のない範囲で実行する必要がある。
実質公債費比率については、類似団体と比較してほぼ同等の水準にあり、近年ほぼ横ばいとなっている。将来負担比率については類似団体と比較して高くなっている。将来負担比率が高くなっている主な要因として、平成22年度以降実施した文教施設の整備(神戸小学校建設事業・南平野小学校、北小学校体育館改築事業等)や町営住宅の建設事業に際し、合計で6億6,800万円の地方債を発行したことが考えられる。これらの影響で実質公債費比率が上昇していくことが考えられるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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