経営の健全性・効率性について
⑴健全性について経常収支比率、流動比率及び料金回収率は100%を上回っており、経営の健全性は保つことができています。特に経常収支比率については、営業費用の委託料の減により類似団体平均値と同程度の値となりました。また、流動比率については類似団体平均値以下ではあるものの、徐々に改善しております。しかしながら、企業債残高対給水収益比率は類似団体平均値を大きく上回っている状態であり、今後も大規模な投資を要することから、比率は高くなる見込みです。⑵効率性について施設利用率は前年度同様に高くなっておりますが、有収率については漏水の調査や修繕は行っているものの類似団体平均を下回る状況が続いております。引き続き漏水調査及び修繕により有収率の改善を図ります。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率及び管路経年化率は年々上昇しており、管路更新率は類似団体平均値より低いことから、今後更新が必要な施設や管路の比率がより高くなると見込まれます。そのため、アセットマネジメントの運用により更新対象を把握し、老朽度や重要度に応じて更新を行います。
全体総括
今年度においても経営の健全性は確保できているといえます。しかしながら、今後も老朽化による更新が増加していくことから、財源の確保は厳しくなっていきます。そのため、経常費用の削減や企業債の発行等により財源を確保し、アセットマネジメントの運用により優先順位を決めて更新を計画的に行っていくほか、ダウンサイジングにより投資額の削減と施設規模の適正化を図ります。