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本町の財政力指数は、0.19と類似団体平均を0.09ポイント下回っている。就業人口が減となっている一方で高齢化率は増加傾向にあり、加えて町の基幹産業である第一次産業の低迷等から、平成27年度の住民1人当たりの地方税決算額は61千円と類似団体を平成26年比で37千円下回っている。退職者不補充等による職員数の削減による人件費の削減など歳出の見直しに取り組むとともに、町税の徴収対策の強化など歳入の確保を図るなど財政基盤の強化に取り組む。
本町の経常収支比率は、89.3%と類似団体平均を3.2ポイント上回っている。平成26年度決算と比較すると0.1ポイント減となった。これは経常的一般財源が231百万円増となり、経常的支出に係る一般財源が107百万円増となったためである。経常収支比率の主な項目をみると、最も大きな割合を占める人件費は、経常一般財源ベースで前年度比64百万円増、維持補修費30百万円増、補助費等47百万円増、公債費が-916千円となった。今後は経常的経費の抑制に努め、財政の弾力化に努めていく。
人件費・物件費等の人口1人当決算額は204,210と類似団体平均を20,455円上回り、昨年度比で20,108円増となった。これは環境汚染対策が急務となった小泊不燃物処理場適正化対策工事200百万円の実施等により、物件費の決算額が前年度比で228百万円増となり、住民1人当たりの物件費決算額が19,135円増となったためである。平成17年度以降、退職者不補充や指定管理者制度導入拡大で職員数と人件費の抑制や、経常的物件費の削減等を図り、今後も抑制に努めていくところであるが、この事業が完了する平成29年度までは高めの水準で推移すると思われる。
本町のラスパイレス指数は、93.8と対前年度比で0.6ポイント増となったものの、類似団体平均では1.8ポイント下回り、前年より-0.1ポイントとなっている。平成23~平成24から大幅に減となっているが、これは国の給与削減が影響しているためである。階層変動などによる増減は見込まれるものの、今後は人事評価制度の導入等によって、更に適正な給与制度の運営に努めていくことから、類似団体を上回ることなく同水準で推移していくものと思われる。
平成16年度の町村合併以降、平成20年度までの退職者不補充、以降は新規採用抑制など職員数の適正化を図っており、人口千当たりの職員数は10.49人と対前年度比で0.65ポイント増となったものの、類似団体平均を0.17人下回っている。今後、行政機構改革による人員配置の適正化と事務事業の見直しや指定管理者制度の導入拡大で効率化を図り、職員層の均衡に考慮しつつ退職職員の欠員補充の抑制にも努めていく。
本町の実質公債費比率は平成20年度をピークに年々減少しており、平成27年度決算では昨年度比-2.0ポイントの10.6%となり、類似団体平均を0.2ポイント下回った。比率減少の要因としては、過去の投資事業に伴う元利償還金が平成20年度以降年々減少傾向にあるためである。(平成21:1,631百万円、平成26:1,129百万円)今後は、近年の大型投資事業実施に伴う元金償還が始まるため、微増傾向で推移していく見込みである。
将来負担比率は、類似団体平均を29.6ポイント上回っている。平成27年度決算では地方債現在高が対前年度比で35百万円増となったものの、退職手当負担見込額が-154百万円となったため、将来負担額全体で-119百万円となり、また、充当可能財源等が132百万円増となったため、将来負担比率は昨年度比で-8.3ポイントとなった。しかしながら、平成28年度以降の大型事業(公営住宅建設事業・新庁舎建設事業)に伴う地方債発行により今後の比率上昇が懸念される。
人件費に係る経常収支比率は22.2と昨年度比で-1.9ポイントとなったののの類似団体平均を1.8ポイント上回る結果となった。これは退職手当組合への特別負担金が一番大きな要因であり、人口1人当たりの決算額で類似団体平均4,344円上回っている。近年、退職等により職員数は減少してきており、住民人当たり職員数は類似団体と比較して0.17人下回っている。これまで退職者不補充による職員数の減、指定管理者制度の導入など人件費抑制を図ってきたところであり、今後も改善に取組んでいく。
物件費に係る経常収支比率は、10.2と対前年度比で-0.2ポイントとなったものの類似団体平均を2.3ポイント下回っている。これまでに経常的物件費の抑制を取り組んできたところであり、今後も抑制方針を継続していく。
扶助費に係る経常収支比率は5.3と類似団体平均を0.2ポイント下回っている。昨年度比で0.6ポイント増となっている。前年の事業内容の比較でみると、小・中学生医療費の無料化、公立保育所の民営化等でのポイント増となっている。
その他経費に係る経常収支比率は、対前年度比で1.4ポイント増の14.3となり、類似団体平均を0.2ポイント上回っている。その他の経常的経費の中では、経常一般財源ベースで繰出金決算額は516百万円(経常収支比率10.4)、維持補修費決算額が191百万円(同3.9)となっている。
補助費等に係る経常収支比率は、対前年度比で0.6ポイント増の15.5ポイントとなり、類似団体平均を0.7ポイント上回っている。一部事務組合負担金が類似団体を上回っていること、農業政策による補助金の増が主な要因と考えられる。単独補助金については、平成17年度以降削減に取り組んできたところであり、今後も補助費等の抑制に努めていく。
経常収支比率に占める割合は、対前年度比で-0.6ポイントの21.8となり、類似団体を3.0ポイント上回っている。平成27年度は、全体的に減少傾向だが、合併特例債償還費が11百万円増、長期債償還費合計で2百万円の増。経常的費用全体では107百万円増え割合として減となっている。既発債の償還費は減少するものの町村合併に伴う施設需要等による地方債、新庁舎建設等の元金償還が始まるため、公債費は増傾向の見込みである。
公債費以外に係る経常収支比率は、対前年度比で0.5ポイント増の67.5となり、類似団体平均を0.2ポイント上回っている。公債費以外では人件費が22.2と一番大きな割合を占め、補助費が15.5%と続いている。人件費では退職手当負担金、補助費では一部事務組合負担金の決算額がそれぞれ類似団体平均を上回っていることが主な要因である。
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