収益等の状況について
当該施設は、平成29年2月まで複合施設(商業施設及び公共施設)の駐車場として利用されてきたが、商業施設部分が平成29年2月をもって一部を除いて閉館し、平成30年1月より青森市役所駅前庁舎及び市民図書館などの公的施設の附帯駐車場となり、施設状況に変化があったところである。現在は、主に市役所駅前庁舎における利用者向けの駐車場として利用されており、庁舎利用者においては駐車場使用料を無料にしている影響等から、収益的収支比率は商業施設として利用されていたときと比較して、駅前庁舎の供用が開始された平成29年度から悪化している。
資産等の状況について
施設の状況変化により、料金収入が減少した結果、企業債残高対料金収入比率はH29年度は悪化したものの、H30年度以降は、企業債償還が進んだこともあり、前年度より改善したところである。投資的経費においては企業債元金償還金が大半であることから、引き続き着実な償還をするとともに、料金収入の確保、投資的経費の抑制が必要となっている。
利用の状況について
平成29年度は商業施設から公的施設への転換期であった影響から、前年度より稼働率は17.2ポイント減少したものの、駅前庁舎の本格稼働により、平均値より高い稼働率となっている。令和2年度は、新型コロナウイルスの影響により前年度より稼働率は38.9ポイント減少したものの、200%超で類似施設平均を大きく上回り、近隣の環境状況の変化はあるものの、依然需要は高いものとなっている。
全体総括
当該施設は、以前は商業施設に付随した駐車場であったが、現在では主に公的施設の駐車場として稼働している状況である。中心市街地に位置する駐車場であり、広く利用される役割も担っていることから、駐車場としての需要は高いものの、収益面においては、公的施設附帯駐車場であることから、収益が上がりづらいという課題がある。サービスの水準や施策上の取組を検討しながら、収入の確保及び経費削減等に努めていく。