山口県山口市の財政状況(2020年度)
山口県山口市の財政状況について、2020年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
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概観
普通会計の構造(2020年度)
財政比較分析表(2020年度)
財政力指数の分析欄
地方消費税交付金の増などにより、基準財政収入額が増加した一方で、基準財政需要額も増加したため、指数は前年度から同値となっている。現在、自主財源確保のための積極的な企業誘致や、市税の徴収率向上に取り組んでいるところであり、今後も引き続き、財政基盤の強化を図っていく。
経常収支比率の分析欄
長期債償還元金の増などにより、経常歳出一般財源が増加する一方で、地方消費税交付金の増などにより、経常歳入一般財源が増加し、全体としては前年度と比較して0.6ポイント低下したところであるが、類似団体の平均を上回っている状況は続いている。今後も、大型建設事業に充てた地方債の元金の償還開始に伴い公債費の増加が予想されるため、財政運営健全化計画に基づき、市税等の自主財源の確保や事務事業の見直し等に努めていく。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
本市は類似団体内で著しく人口密度が低く、相対的に職員数が多くならざるを得ないことから、人件費を主な要因として、類似団体平均を上回っている。今後も定員管理計画に基づき、適正な定員管理に努めるとともに、デジタル化の推進等により、市民サービスの向上と内部管理経費の節減に努めていく。
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均と同水準を維持している。今後も引き続き、適正な給与水準を維持できるよう努めていく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
本市は広大な面積を有することから、類似団体内で著しく人口密度が低く、効率的な行政運営ができないため、相対的に職員数が多くならざるを得ないことを要因として、類似団体平均を上回っている。今後も引き続き、定員管理計画に基づき適正な定員管理に努めていく。
実質公債費比率の分析欄
単年度の比較では、利率見直し等の影響による元利償還金の減額等により分子が減額となった一方、標準税収入額等の増加により分母が増額したことにより、前年度より低下している。3か年の平均では、算定から外れる平成29年度の単年度数値が令和2年度の数値より高かったことにより、前年度と比較して0.3ポイント上昇している。今後も、大型建設事業実施の影響から公債費は増加する見込みであるが、建設事業の平準化や事業費の圧縮、交付税措置率の高い有利な起債を活用することにより、実質的な公債費の圧縮に努めていく。
将来負担比率の分析欄
標準財政規模は増加したものの、産業交流拠点施設整備事業等の大型建設事業の実施により、地方債の現在高が増加したことや、分子から控除される充当可能基金が財政調整基金等の一部取り崩しなどにより減少したため将来負担比率が増加した。今後、大型建設事業実施の影響から地方債残高は増加し、各基金の活用により基金残高は減少する見込みであることから、さらに比率が悪化すると予測されるが、事業費の精査、交付税措置の高い有利な起債を活用することにより、将来負担の軽減に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費の分析欄
定員管理計画に基づき、適正な定員管理を行っているが、類似団体内で著しく人口密度が低く、相対的に職員数が多くならざるを得ないことのほか、近年の退職者の増加に伴う退職手当の増により、類似団体平均を上回る29.0%となっている。今後も引き続き適正な定員管理に努めていく。
物件費の分析欄
公債費や人件費の割合が高いことに加え、財政運営健全化計画に基づき、内部管理経費の縮減に取り組んできたことから、類似団体平均を下回る13.2%となっている。今後も引き続き、物件費の縮減に努めていく。
扶助費の分析欄
公債費や人件費の割合が高いことから、類似団体と比較すると、数値は低い水準を維持しており、今後も、社会情勢の変化や市としての役割を踏まえ、適正な執行に努めていく。
その他の分析欄
公債費や人件費の割合が高いことに加え、基準内の繰出を原則とし、特別会計の健全化に取り組んできたことから、類似団体平均を下回る12.8%となっている。今後も繰出金等の縮減に努めていく。
補助費等の分析欄
公債費や人件費の割合が高いことに加え、補助金見直し基準に基づき、適正な執行に努めてきたことから、類似団体平均を下回る7.5%となっている。今後も引き続き、適正な執行に努めていく。
公債費の分析欄
総支払利息の縮減に向け、償還期間を圧縮した借り入れ等を実施してきたため、単年度の公債費が増加してきていることや、平成17年度の合併以降、合併特例債を活用した事業を多数行っていること、近年、大型の整備事業が集中したこと等により、類似団体平均を上回る20.4%となっている。将来の財政見通しを踏まえ、建設事業の平準化や事業費の圧縮などにより、公債費の縮減に努めていく。
公債費以外の分析欄
公債費の割合が類似団体と比較して著しく高いことから、類似団体平均と比較して下回っているが、今後も引き続き適正な執行と人件費の削減、内部経費の縮減などに努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
農林水産業費・土木費は、類似団体の中で最も高い水準となっている。農林水産業費については、中山間地域等直接支払事業や農業集落排水事業に係る経費のほか、民間事業者による畜産施設整備への補助などが高水準の要因として挙げられる。土木費については、産業交流拠点施設の整備や民間事業者による再開発事業への補助など、将来に向けた都市基盤整備に集中的に取り組んでいることにより高水準となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
人件費は住民一人当たり77,185円となっており、類似団体と比較して高い水準となっている。これは、類似団体内では人口密度が著しく低く、効率的な行政運営ができないことから、相対的に職員数が多いことが主な要因である。これまで、定員管理計画に基づき職員の定員適正化等に取り組んできており、今後も引き続き、適正な定員管理を行うとともに、デジタル化の推進等により事務の効率化を図り、人件費の圧縮に努めていく。普通建設事業費についても、住民一人当たり108,158円となっており、類似団体と比較して高い水準となっている。これは、産業交流拠点施設整備事業など、将来に向けた都市基盤整備に集中的に取り組んでいることによるものである。また、同様の理由で、公債費についても、高水準となっている。今後も、数年は大型建設事業実施が続く予定であり、普通建設事業費・公債費は高い水準で推移する見込みではあるが、建設事業費の圧縮や、交付税措置のある有利な起債を発行することで、実質的な負担を抑制していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄
平成22年度以降平成30年度まで、財源不足を補うための財政調整基金の取り崩しを行わず、基金残高は増加傾向にあったが、将来に向けた都市基盤整備や新型コロナ感染症への対応のための財源不足を補うために、令和元年度に続き取り崩しを行ったため、基金残高は減少した。今後も歳入の確保が厳しくなる状況が予想されることから、これまで積み立ててきた基金の活用も図りつつ、財政運営健全化計画に基づく歳入・歳出両面からの取り組みを進める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄
全ての会計で黒字となっている。標準財政規模比については、国民健康保険が平成30年度から県単位化となり、制度が大きく変わったことにより、標準財政規模比が減少となっている。今後も赤字や資金不足とならないよう、適正な会計管理に努めていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
令和元年度と比較して、利率見直しの影響により元利償還金が減額となったほか、分子から控除する特定財源の増額により、実質公債費比率の分子は減少している。今後は大型建設事業実施の影響から地方債残高は増加する見込みであり、また合併特例債の発行上限額到達などにより、これまでより交付税措置率の低い起債の充当を行わなければならず、基準財政需要額算入見込額などの減少も見込まれるため、実質公債費比率の分子は増加を続けると考えられる。
将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
産業交流拠点施設整備事業など、大規模な建設事業の実施に伴い、地方債の現在高が増加しているため、将来負担比率の分子は増加している。なお、今後も大型建設事業が継続することから、地方債残高はさらに増加する見込みである上、各基金の活用により基金残高は減少する見込みであることから、当該比率は今後も上昇していくと考えられる。
基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金全体
(増減理由)・決算剰余金などにより約8.5億円積み立てたが、財政調整基金、減債基金やその他特定目的基金の取り崩しを行い、残高が減少したことから、基金全体では約39.5億円の減となった。(今後の方針)・第二次総合計画における政策課題に対し、財政調整基金や特定目的金を有効活用していくこととしており、基金残高は減少していくものと見込んでいる。
財政調整基金
(増減理由)・決算剰余金などにより約5.8億円の積立を行ったが、15億円の基金取り崩しを行ったため、残高は約9.2億円減少している。(今後の方針)・第二次総合計画における政策課題に対し、財政調整基金や特定目的金を有効活用していくこととしており、基金残高は減少していくものと見込んでいる。
減債基金
(増減理由)・約1.9億円の積立を行ったが、約11.1億円の基金取り崩しを行ったため、残高は約9.2億円減少している。(今後の方針)・今後、地方債残高増加に伴う公債費の増が見込まれる中、これまでに実施した償還期間の圧縮等の影響額に対して基金を充当していくこととしており、残高は減少していくものと見込んでいる。
その他特定目的基金
(基金の使途)・庁舎建設基金:庁舎建設費・合併特例基金:市民の連帯の強化及び地域振興等の推進・職員退職手当基金:職員退職手当・地域振興基金:市の開発振興のための建設事業及び地域振興・こども基金:こども支援施策の推進・長寿社会対策基金:長寿社会対策として、快適な生活環境の形成及び地域における福祉活動の促進(増減理由)・合併特例基金:産業交流拠点施設整備事業等に充当するため、約18.5億円を取り崩したことによる減少・長寿社会対策基金:福祉優待バス乗車証交付事業等に充当するため、約1.7億円を取り崩したことによる減少・地域振興基金:法定外公共物整備助成事業等に充当するため、約0.9億円を取り崩したことによる減少(今後の方針)・合併特例基金:合併後の一体性の確立、地域全体の均衡ある発展および地域住民の福祉向上を図るといった、新市建設計画に掲げた目的達成のために有効活用していくこととしており、残高は減少していくものと見込んでいる。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を2.7%削減するという目標を掲げている。近年の大型建設事業の実施による影響から、有形固定資産減価償却率については類似団体より低くなっている。
債務償還比率の分析欄
近年の大型建設事業の実施による影響から、債務償還比率は類似団体より高くなっている。今後も大型建設事業の実施が見込まれ、将来負担額の増加に伴い、さらに債務償還比率が高くなると予測されることから、事業費の精査、交付税措置率の高い有利な起債を活用するなど、将来負担の軽減に努めていくこととしている。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率が増加傾向にあり、類似団体と比べて高い水準にある。有形固定資産減価償却率については、近年の大型建設事業の実施による影響から、類似団体よりも低い水準にある。今後年数を経過することにより、有形固定資産減価償却率が上昇していくことが予想されるため、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や除却などを進めていくこととしている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体と比較して高い水準にある。今後も本庁舎の建替え等の大型建設事業を実施する予定があり、これからも両指標が上昇していくことが考えられるため、引き続き交付税措置のある有利な地方債を活用し、将来負担比率増加の抑制に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は児童館であり、特に低くなっている施設は漁港・港湾、学校施設である。公営住宅については、令和4年度までに管理戸数の4割程度が耐用年数を迎え、老朽住戸の更新が必要となるが、近年の社会情勢や本市の財政状況を踏まえると、短期での大量な住宅更新の実施は困難であることが予想される。そのため、建替えや用途廃止、改善・修復等の手法を適切に選択し、実施していくこととしている。また、市主体での建替事業等による供給・管理だけではなく、民間事業者や公的活動団体などとの連携・活用による効率的な事業実施を検討しているところである。児童館については、建築後40年以上経過した建物もあり、類似団体に比べ、有形固定資産減価償却率が高くなっている。老朽化に伴い、利用者の安全性を確保するため大規模な改修を行う必要があり、利用者のニーズや利便性、人口動態などを踏まえ、他施設との複合化や廃止等を行っていくこととしている。また、漁港・港湾、学校施設の有形固定資産減価償却率が類似団体内平均を下回るのは、老朽化が進んだ施設が多くある中で、海岸保全施設等の整備や学校施設の耐震化への集中的な取組を行ったことによるものと考える。今後は、児童生徒数の推移や国の動向等を見定め、老朽化した学校施設の長寿命化対策に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は市民会館、庁舎であり、特に低くなっている施設は福祉施設、一般廃棄物処理施設である。市民会館については、建築後40年以上経過しており、全体的に老朽化が進行しているが平成24年に中長期保全計画を策定し、本計画に基づき適切に日々の修繕を行っているため、使用上の問題はない。庁舎については、建築後50年以上経過しており、施設や設備の老朽化が進行しているものの、耐震改修を平成28年度に実施しており、使用する上での問題はない。しかし、一人当たりの面積が類似団体内平均と比べて高い数値となっていることから、建替え時には類似団体との比較や一人当たりの面積を検討したうえで維持管理費用の減少を図ることとしている。福祉施設や一般廃棄物処理施設については、近年、改修・更新整備を実施したことにより類似団体と比較して有形固定資産原価償却率が低い数値となっている。今後年数を経過することにより数値が上昇していくことが予想されるため、個別施設計画に基づく施設の長寿命化などによりライフサイクルコストの縮減や更新費用の平準化を図ることとしている。今後、施設の建替えにあたっては、複合化など機能を維持しつつ施設規模の効率化について検討する等、総延床面積の縮減に努め、公共施設等の維持管理に要する経費の削減に向けて取り組んでいく。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2020年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から3,525百万円の増加(+1.4%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が89.1%となっており、これらの資産は将来的に維持管理・更新等の経費が生じることから、公共施設等総合管理計画や個別施設計画等に基づいた集約化や複合化を進めるなど、公共施設等の適正管理に努める。また、負債総額においては、産業交流拠点施設整備事業や地域交流センター整備事業等の大型建設事業の実施に伴い、地方債の発行額が償還額を上回ったことから地方債残高が3,705百万円増加し、負債総額についても3,211百万円の増加(+2.6%)となった。全体においては、資産総額は前年度末から8,162百万円増加(+2.0%)し、負債総額は6,411百万円増加(+2.7%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて160,425百万円多くなるが、負債総額も、公営企業債の残高を計上していること等により、114,193百万円多くなっている。連結においては、資産総額は前年度末から9,177百万円増加(+2.3%)し、負債総額は前年度6,554百万円増加(+2.8%)した。資産総額は、一般会計等に比べて165,253百万円多くなるが、負債総額も、115,152百万円多くなっている
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は91,470百万円となり、前年度比21,307百万円の増加(+30.4%)となった。これは主に、特別定額給付金の支給など新型コロナウイルス感染症対策関連経費の支出などにより移転費用が前年度末から19,944百万円増加しているためである。次いで金額の変動が大きいものは物件費等であり、前年度末から1,310百万円、前々年度末から2,911百万円増加し、経常費用増加の主要な要因となっていることから、施設の廃止や集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に取り組み、経費の抑制に努める。全体では、一般会計等に比べて水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が5,870百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が31,464百万円多くなり、純行政コストは36,661百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて連結対象企業等の事業収益を計上しているため、経常収益が6,828百万円多くなっている一方、山口県後期高齢者医療広域連合の医療給付費等が補助金等に計上されているため、移転費用が52,891百万円多くなり、純行政コストは59,137百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、本年度純資産変動額は前年度末から314百万円の増加となった。これは主に、産業交流拠点施設整備事業を行ったことなどにより純資産が増加していることが考えられる。また、税収等の財源(91,107百万円)が純行政コスト89,444百万円)を上回ったことから、本年度差額は1,663百万円となった。また、行政コスト対税収等比率は98.2%と減少(▲1.9%)しているものの、今後はさらに合併算定替の終了による地方交付税の縮減や人口減少による市税等の減少が考えられることから、事業の統廃合等による行政コストの抑制に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が37,174百万円多くなっており、本年度差額は2,176百万円となり、純資産残高は1,752百万円の増加となった。連結では、山口県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金が財源に含まれていることから、一般会計等と比べて財源が60,526百万円多くなっており、本年度差額は3,052百万円となり、純資産総額は2,623百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は6,602百万円であったが、投資活動収支については、地方債を発行して産業交流拠点施設整備事業等の大型建設事業を行ったことから、▲9,766百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が償還額を上回ったことから3,086百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から79百万円減少し、916百万円となった。全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より3,812百万円多い10,414百万円となっている。投資活動収支では、公営企業債を発行して下水道施設の整備等を行ったことから、14,015百万円となっている。財務活動収支は、地方債の発行額が償還額を上回ったことから、3,509百万円となり、本年度末資金残高は前年度から93百万円減少し、5,960百万円となった。連結では、山口県後期高齢者医療広域連合の支払基金交付金や国県等補助金が業務収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より4,461百万円多い11,063百万円となっている。投資活動収支及び財務活動収支は、全体とほぼ同額となっており、本年度末資金残高は前年度から426百万円増加し、8,385百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は類似団体平均値を下回っているが、住民一人当たり資産額について前年度と比較すると、類似団体平均値は2.2万円の増加に対して、当団体は産業交流拠点施設整備工事や地域交流センター整備工事等大型建設事業の実施により2.4万円増加しており、今後も市本庁舎建替え等の大型建設事業が予定されていることから類似団体平均値との乖離は縮小していくことが予想される。有形固定資産減価償却率については類似団体平均値と同程度となっており、今後、施設の老朽化に伴う更新費用が嵩むことが予測されるため、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づいた計画的な施設の長寿命化等に取り組む。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を下回っており、将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っているが、これは、当団体が合併特例債や過疎対策事業債など、充当率の高い地方債を活用して社会資本の整備を行ってきたためと考えられる。これらの地方債は交付税措置率も高いことから、有効的に活用することで将来世代への負担の抑制に努めてきたが、発行可能上限額等により今後は活用できなくなることから、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の総保有量を適正に管理し、更新や改修に要する費用の抑制に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、前年度以前と同様に類似団体平均値を上回っているが、これは、前年度に比べて移転費用や物件費等が増加していることが要因であると考えられる。歳出においては、事業の見直しや、公共施設等の適正管理、民間活力の積極的な導入、働き方改革の実践、ICTの積極的な活用などにより、経常費用の削減に努める。歳入においては、公共施設の使用料及び行政サービスに係る手数料のコスト計算を行い、適正な価格設定に向けた改定を検討していくとともに、活用していない公共施設の貸付け等を検討し、経常収益の増加を図る。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均値を上回っているが、これは、建設事業を多く実施し、更に充当率の高い緊急防災・減災事業債等を活用したためと考えられる。今後も、市本庁舎建替え等の大型建設事業が予定されており、地方債発行額の増加傾向が続くことが見込まれるため、「山口市財政運営健全化計画」に基づき、交付税措置のある有利な地方債を有効活用するとともに、金利や償還期間等の借入条件も十分検討し、将来的な財政負担の抑制に努める。基礎的財政収支は、基金の取崩収入および基金積立金支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、6,597百万円となっている。類似団体平均値を下回っているが、投資活動収支の赤字が大きくなっているのは、産業交流拠点施設整備事業や地域交流センター整備事業などの進捗により、公共施設等の整備に伴う地方債の発行が増加したためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は分子である経常収益(前年度比173百万円(▲6.9%))は減少、分母である経常費用(前年度比+21,307百万円(+30.4%))は増加しており、移転費用等の増加により分母である経常費用の増加率が大きかったために前年度から大きく下降している。また、前年度以前と同様に、類似団体平均値を下回っており、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。「使用料・手数料の設定に関する指針」に基づき、公共施設の使用料等の見直しによる受益者負担の適正化を図るとともに、「山口市財政運営健全化計画」に基づく歳出の抑制と適正化により、経常費用の削減に努める。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
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山口県山口市の2020年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。