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地方財政ダッシュボード

石川県小松市の財政状況(2022年度)

🏠小松市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

過去財政力指数は0.71と変動がなかったところであるが、令和3年度は臨時財政対策債償還基金費など基準財政需要額の臨時費目の追加があったため0.69に,令和4年度は全国的な収入回復や国税収入の増加から臨時財政対策債が大きく減少するなどの要因により0.67に低下。全国平均や県内平均を上回っているものの、類似団体内では下位に位置していることから、財政基盤の強化が必要。

経常収支比率の分析欄

令和4年度の経常収支比率は,税収が約11億円増,臨時財政対策債が約16億円減となり,分母が減少したことで前年度比2.5ポイント上昇し91.3となった。今後とも、事業の選択と集中による市債発行額の抑制、財政状況に応じた繰上償還の実施等により、公債費の圧縮に努めるなど、経常的経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

集中改革プラン等の実施による職員数の見直しにより人口1人当たり人件費・物件費等決算額は全国平均、県内平均、類似団体内平均を下回っていることから、適正な定員管理、固定費圧縮による物件費の削減への取組みを進めていく。

ラスパイレス指数の分析欄

特殊勤務手当の見直しなどを通じて行財政改革に努めており、全国市平均、類似団体内平均と比べ、低い水準となっている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

集中改革プラン等の実施による職員数の見直しに努めており、人口1,000人当たり職員数は減少傾向にあり、全国平均、県内平均、類似団体内平均をいずれも下回っている。今後も、必要な人員を確保した上で、適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

年々、実質公債費比率は改善しているものの、過去に実施した大型プロジェクト、道路や学校等の社会資本整備や国の数次にわたる経済対策に伴う市債発行等が影響しており、全国平均、県内平均、類似団体内平均を大きく上回っている。NEXT10年ビジョン・アクションプラン(平成27年策定)における、市債残高の削減目標達成のため、事業の選択と集中、財政状況に応じた繰上償還等により実質公債費比率改善、財政の健全化に努める。

将来負担比率の分析欄

年々、将来負担比率は改善しているものの、過去に実施した大型プロジェクト、道路や学校等の社会資本整備や国の数次にわたる経済対策に伴う市債発行により、全国平均、県内平均、類似団体内平均を大きく上回っている。NEXT10年ビジョン・アクションプラン(平成27年策定)において、市債残高の削減目標を設定しており将来負担比率改善、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

集中改革プラン等の実施による職員数の見直しにより全国平均、県内平均、類似団体内平均を下回っている。今後とも必要な人員を確保したうえで、適正な定員管理に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、0.8ポイント増加。燃料費高騰による学校等の施設での維持管理費増が増加した要因。事業の3ム(ムリ・ムダ・ムラ)改善や委託料の精査・見直し等による固定費の圧縮を図る。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率が県内平均、類似団体内平均を上回っている。扶助費は各福祉分野で増加傾向にある。制度の周知等により運用の適正化(ジェネリック医薬品の推進等)に努め、財政への影響を抑える。

その他の分析欄

公債費の割合が高いことから、全国平均と比較すると公債費以外の割合が低くなっている。特に人件費については、職員数の見直し効果も相まって相対的に数値が低く、物件費についても事業の3ム(ムリ・ムダ・ムラ)改善や固定費の圧縮、委託料の精査・見直し等に努めている。

補助費等の分析欄

平成30年度~令和2年度は、公立小松大学への運営交付金,令和4年度は,学校給食無償化対象学年拡大が主な上昇要因。他団体に比べ率が大きい要因は公共下水道事業への繰出しの割合の高さにある。公共下水道事業においては、①市域が広い、②集落が平坦部に点在している、などにより整備費用が多額となるため企業債発行額が増加した結果、公債費繰出が多額となっている。整備計画の見直しや接続促進策の実施による料金収入の確保などにより繰出金の圧縮を目指している。

公債費の分析欄

年々、公債費に係る経常収支比率は改善しているものの、過去に実施した大型プロジェクト、道路や学校等の社会資本整備や国の数次にわたる経済対策に伴う市債発行等の影響が依然として残っており、全国平均、県内平均、類似団体内平均を上回っている。引続き、事業の選択と集中、財政状況に応じた繰上償還等により公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費の割合が高いことから、全国平均と比較すると公債費以外の割合が低くなっている。特に人件費については、職員数の見直し効果も相まって相対的に数値が低く、物件費についても事業の3ム(ムリ・ムダ・ムラ)改善や固定費の圧縮、委託料の精査・見直し等に努めている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

本市における目的別歳出の特徴は,性質別と同様に公債費が大きいことである。類似団体中の順位はワースト5位であるが,本市は合併団体ではなく過疎地域も有しないため実質公債費比率で比較するとワースト1位となる。全国平均、類似団体内平均を大きく上回っている項目としては、議会費と教育費。特に教育費については増加傾向にあり、平成30年度に公立小松大学開学による運営交付金が始まったことや新校舎の建設、松東みどり学園の建設などが要因である。一方、全国平均、類似団体内平均を大きく下回っている項目としては衛生費であるが、平成30年度においては新ごみ焼却施設建設に伴い一時的に増加している。その他の特徴として、商工費については令和5年の新幹線小松駅開業に向け増加傾向にある。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

本市における性質別歳出の特徴は,公債費と扶助費。公債費については全国平均、類似団体内平均と比べて大きく上回っており過去に実施した大型プロジェクトや国の経済対策に伴って発行した市債の影響が依然として残っている。扶助費については県内平均、類似団体内平均と比べて大きく上回っており,子育て世帯臨時特別給付費の影響で令和3年度からは減少しているが増加傾向が続いている。また,令和4年8月大雨被害により,災害復旧事業費が大幅に増加している。一方、人件費・物件費については、全国平均、県内平均、類似団体内平均を下回っており、特に人件費については、集中改革プラン等の実施による職員数の見直しの効果が表れている。今後、必要な人員を確保したうえで、適正な定員管理に努めていく。その他の特徴としては、新ごみ焼却施設整備のため平成29年度、平成30年度の普通建設事業(更新整備)が増加しており、公立小松大学開学による運営交付金のため平成30年度から補助費等が増加している。また、平成29年度、令和2年度、令和3年度の維持補修費の突出は、大雪による除雪費の増加によるものである。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

【歳入】市税では,企業業績や個人消費の回復などにより,市税全体では前年度11.6億円増の164.7億円となったほか,令和4年8月大雨災害により特別交付税は前年度比+7.9億円となった。また,国県支出金は、新型コロナ対策に係るものの減少に伴い大きく減少(-15.3億円)となった。【歳出】前年度に引き続き,北陸新幹線小松駅開業に向けた小松駅周辺整備のほか,幸八幡線の整備,学校改修などの大型建設事業が増加したことや,大雨による災害復旧・救助対策など早期復旧と生活再建支援に取り組んだことから,歳出総額は前年度に次ぐ過去3番目の決算額となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

一般会計をはじめ、令和4年度の全ての会計で実質赤字額は発生していない。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

元利償還金等については、事業の選択と集中による市債発行額の管理、財政状況に応じた繰上償還等の実施により年々減少しており、市債償還のピーク期は過ぎたと言える。過去に実施した大型プロジェクトや国の経済対策に伴って発行した市債の償還の影響が依然として残っており、類似団体、全国平均及び県内平均を大きく上回っている状況となっているため、引続き、実質公債費比率の改善を図る。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

過去に実施した大型プロジェクト、道路や学校等の社会資本整備や国の数次にわたる経済対策に伴う市債発行により、全国平均、県内平均、類似団体内平均を大きく上回っている。また、本市は人口規模に比べて市域が広く、集落が点在しているため、下水道事業を実施するにあたり、管渠延長が長くなるなど、整備に多大な経費を要していることも要因の一つである。令和4年度は市債の新規発行抑制や繰上償還等による市債残高の減少等により、前年度より改善。今後も、NEXT10年ビジョン・アクションプラン(平成27年度策定)の目標値として定めているとおり、全会計の市債残高を圧縮し、将来負担の軽減に努める。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)決算剰余金として財政調整基金に3.8億円を積み立て,税収の上振れの影響から交付金,交付税の増収分を地域活性化対策基金や減債基金に積み立てを行った。新型コロナウイルス感染症対策,大雨災害対応のために財政調整基金より4.9億円の取崩しや繰上償還のため減債基金から5.0億円の取崩しを行ったが,基金全体としては2.4憶円の増となった。(今後の方針)財政調整基金・減債基金・地域経済活性化対策基金を合わせて主要3基金として位置づけ、標準財政規模の10%(26億円程度)を目安に基金の確保に努めている。平成20年秋のリーマンショックの影響による歳入不足の補填や,市債の繰上返済を優先的に行っていたため、平成23年度末まで3基金合計で20億円を下回っていたが、近年の積み増しにより令和3年度末で30.7億円の基金残高となっている。今後も、突発的な財政需要に対応できるよう基金を確保し、安定的な財政運営を図っていく。

財政調整基金

(増減理由)令和4年度は、決算剰余金積立3.8億円に対し、新型コロナウイルス感染症対策,大雨災害へに対応として4.9億円を取崩した。(今後の方針)減債基金・地域経済活性化対策基金と合わせて主要3基金として位置づけており、標準財政規模の10%を目安に基金の確保に努める。

減債基金

(増減理由)令和4年度は,決算見込を踏まえ将来負担軽減への備えとして1.0億円積立し,地方債の繰上げ償還の財源とするため5.0億円を取崩した。(今後の方針)満期一括償還地方債を発行していないことから,減債基金は年度間の公債費負担平準化を図るための繰上償還財源として考えている。実質公債費比率・将来負担比率とも類似団体中最も高い比率であり、本市における財政上の大きな課題となっている。今後も、NEXT10年ビジョン・アクションプラン(平成27年度策定)の目標値として定めているとおり、市債残高を圧縮するため、将来負担の軽減に努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域経済活性化対策基金:都市基盤の整備、地域産業の振興、生活環境の整備、文化の向上等地域経済活性化を推進未来教育推進基金:科学教育・外国語教育等,地域と世界で活躍する人材育成教育の推進エコロジーパークこまつ基金:ごみ処理施設の整備を図る(増減理由)後年度の企業誘致活動に係る費用に備えて地域経済活性化対策基金に積立(6.5億円)GIGAスクール機器の更新(約5年後)に備えて未来教育推進基金に積立(4.0億円)クリーンセンター売電収入分の一部をエコロジーパークこまつ基金に積立て(6.3億円)クリーンセンターの運営費に充当するため,エコロジーパークこまつ基金の取崩(6.1億円)(今後の方針)基金の設置目的に沿って活用していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成30年度にエコロジーパークこまつクリーンセンター(新ごみ焼却施設)が完成し,有形固定資産額が大きく増加したため,有形固定資産減価償却率の伸びが一時的に緩やかになっているが,それ以降は類似団体内平均値と同程度で推移している。今後も小松市公共施設マネジメント計画(公共施設総合管理計画)により,公共施設の適正配置,長寿命化等を通じて資産管理を進めていく必要がある。

債務償還比率の分析欄

令和元年度から令和2年度にかけては新型コロナウイルス感染症の影響による市税減収等により悪化していたが,新発債の抑制や繰上償還により,地方債残高の削減に努め,債務償還比率は減少に転じた。しかし,類似団体と比較して地方債残高が多いため,平均値を大きく上回っていることから,引続き,財政運営の健全化を図っていきたい。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は,類似団体内平均値並みの伸びとなっている。今後は各種施設の更新等も控えている状況にあるので,施設の統廃合等の適切な配置,長寿命化,更新費用の積立等,適切なマネジメントが必要となる。なお,将来負担比率は,地方債残高の着実な圧縮に伴い,減少を続けている。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率,実質公債費比率ともに類似団体を大きく上回る状況に変わりはない。将来負担比率は,普通会計・企業会計ともに地方債残高の圧縮に努めており,年々減少を続けている。実質公債費比率についても,過去に投資した下水道事業における大型事業の償還完了が着実に進んでいることや,繰上償還,借換による利子負担の軽減等により,減少傾向にある。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比べ面積が広いこと等により道路・橋りょう等のインフラ資産が多い傾向にあることから,これらの一人当たりの道路延長や資産額は類似団体内平均値を大きく上回っている。学校施設では,3つの小学校と1つの中学校が統合された小中一貫校(松東みどり学園)の整備により令和2年度は微減となっている。この松東みどり学園については,小学部が平成30年にスタートし,令和3年度から中学部も含めた一貫教育が開始されている。全体的に見れば,各施設において老朽化が進んでいるところであり,大量更新時期を見極め,統廃合・長寿命化等の適正な管理を行っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

福祉施設は,平成30年度以降に児童センター,松東地域こども園,放課後児童クラブ施設の整備を進めたことから減価償却率は類似団体内平均値を下回っている。市民会館については,防衛省からの補助金を活用し市民が利用する施設の充実を図っているため一人当たり面積が非常に大きくなっているが,面積が大きい分,今後は固定費の削減や施設・設備の長寿命化等の施設マネジメントを適正に行う必要がある。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

クリーンセンター(新ごみ焼却施設)の完成や市営木曽町住宅の建替え等により,平成30年度に一旦増加した資産が,同施設の減価償却の開始等により,令和元年度以降は減少に転じている。また、過去に建設された公共施設の多くが,老朽化等への対応が必要な時期に差し掛かり、建替えや大規模修繕に係る費用負担が大きな課題となっている。令和3年度には小松市公共施設マネジメント計画を改訂し、社会変化による市民ニーズの変化や技術の進展等に対応し,長期的な視野から効果的・効率的な公有財産の活用を図る。負債については,市域が広いことによる下水道事業投資に係る企業債が大きいことも含め,類似団体と比較しても将来負担比率が依然としてかなり大きいが,その償還完了等により年々減少傾向にあり,令和5年度決算では前年度比10.2ポイントの102.1%となった。今後も借換や繰上償還等により,財政健全化に向けて取り組んでいきたい。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

純経常行政コストについては,一般会計において,令和2年度に新型コロナウイルス感染症対策として実施した特別定額給付金による補助金等(約107億円)の影響により増加した。令和2年度の特殊要因を除いた場合においても増加傾向にあり、その要因としては、認定こども園等運営費や障がい者給付費などの社会保障費,平成30年度に完成したクリーンセンター等による減価償却費の増加が考えられる。また,純行政コストについても純経常行政コストの増に伴い増加傾向にあるが,令和4年度は退職者減による人件費の前年比減や災害復旧費の影響により減少している。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において,法人市民税等税収の増加や,国県等補助金の減少,純行政コストが減少したことから,純資産差額は増加に転じた。これまでの行政コストの増加要因の大半を占めていた特別定額給付金は単年度限りの経費であるが,そのほかの要因である社会保障費については,今後も継続して伸びることが見込まれるため,さらなる固定費の圧縮や受益者負担の適正化など,総合的なコストの縮減が今後も引き続き求められる。本市の主要施策である産業創生や子育て施策等による税収の増加,公共施設のマネジメント等による行財政改革や事務事業の改善等による適正な財政運営により,純資産の減少を抑制するように努めていく必要がある。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、全体的な傾向としての社会保障費や物件費が増加する一方で法人市民税の税収の改善などにより,業務活動費が前年度より約6億円の増となった。また、投資的活動収支は,平成30年度のクリーンセンターの建設完了により平成30年度から令和元年度にかけて大きく増加したが、令和3年度は松東地域こども園や合葬墓・納骨堂の整備等により大幅に増加した。財務活動収支については赤字となっているが、将来負担軽減のため、地方債償還額よりも発行額を抑え,市債残高の圧縮に努めている。令和4年度は地方債償還額と発行額との差額が大きく,収支は18億円のマイナスとなった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

資産額については,平成30年度にクリーンセンターの完成や市営木曽町住宅の建替え等があったため一時的に増加したが,同施設の減価償却の開始等により令和元年度以降は減少に転じている。住民一人当たり資産額については,人口が減少傾向にある影響もあり、ほぼ横ばいでの推移となっている。有形固定資産減価償却率は0.7ポイントの増加となっている。今後も減価償却率は増加していくため,小松市公共施設マネジメント計画及び個別施設計画を通じて,より経営的な視点から公共施設全体の最適化を図っていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

駅周辺整備やこまつドームの建設等,過去に行った大規模な建設事業に伴う地方債の発行が将来負担比率を増加させ,純資産比率の低さにつながっている。将来世代負担比率は、依然として類似団体平均値を大きく上回る状況であるが,新発債の抑制や繰上償還等により地方債残高は年々減少傾向にある。また、本市では,令和3年度より3つの小学校と1つの中学校が統合された小中一貫校がスタートするなど,適正な統廃合・長寿命化の管理を努めており、今後も長期的な視野から効果的・効率的な公有財産の活用を進める必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

社会保障費の増加により年々増加傾向にあったが,令和2年度は新型コロナウイルス感染症対策として実施した特別定額給付金により純行政コストが大幅に増加した。特別定額給付金は単年度限りの事業であるが,社会保障費は、今後も継続して伸びることが見込まれるため,さらなる固定費の圧縮や受益者負担の適正化はもちろん、行財政改革を通じた総合的なコストの縮減に努める必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債は、将来世代負担比率と同様に、依然として類似団体平均を大きく上回っている状態ではあるが,一般会計・企業会計ともに地方債残高の圧縮に努めており,減少傾向にある。今後も発行の抑制や繰上償還等により,健全な財政運営に努める必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

前述のとおり社会保障費や減価償却費の増加により経常費用が増加する傾向にあり,類似団体との比較についても依然として下回っている状況である。本市では、施設の指定管理者制度で利用料金制を導入していることもあり単純な比較とはいかないが,今後は施設別のセグメント分析や民営化も含めた民間ノウハウの導入などを活用し、適正な受益者負担となるよう検討する必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,