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地方財政ダッシュボード

神奈川県相模原市の財政状況(2019年度)

🏠相模原市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

令和元年度においては、市税の増収等により基準財政収入額が増加したものの、社会福祉費等の増加による基準財政需要額の増加額が基準財政収入額の増加額を上回ったため、単年度の財政力指数は前年度に比べ0.01ポイント低下の0.88となり、3年平均では前年度に比べ0.01ポイント低下の0.89となっている。直近の5年間の推移を見ると、類似団体平均を上回っているものの、低下傾向が続いている状況にあることから、持続可能な行財政構造の構築に向けた市税収入の確保策の検討や債権回収の強化等により、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

経常経費充当一般財源は、扶助費、物件費等が増加したことにより、前年度と比べると2.6%増となっている。扶助費は、障害児者介護給付費等や制度改正による児童扶養手当の増加により、前年度と比べると6.4%増、物件費は、最低賃金の上昇による指定管理経費等の増加により、前年度と比べると4.7%増となっている。経常一般財源等は、市税のほか、子ども・子育て支援臨時交付金の創設による地方特例交付金などの増加により、前年度と比べると0.9%増となっている。これらにより、経常収支比率は、前年度と比べると1.7ポイント上昇の99.8%となっている。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口一人当たりの金額は、前年度と同様、類似団体平均を下回っている。人件費については、令和元年東日本台風、統一地方選挙等の対応による時間外勤務手当の増加により、前年度と比べると0.7%増、物件費については、プレミアム付商品券事業の実施等により、前年度と比べると6.6%増、維持補修費については、清掃施設や道路橋りょうに係る経費等の増加により、前年度と比べると8.5%増となった。人件費と維持補修費については、類似団体平均を下回っているが、物件費については類似団体平均を上回り、団体内順位も19位となっている。こうしたことから、行財政構造改革の取組により、引き続き、物件費をはじめ、各経費の削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

平成27年度に給与制度の総合的見直しを実施し、給料表の引下げ改定を行ったことにより、27年度ラスパイレス指数(28年4月1日現在)は100を下回っている。その後は、100を下回る水準で推移している。令和元年度の数値(令和2年4月1日現在)は、前年度と同一の数値となっている。今後も引き続き、適正な給与水準の維持に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成28年度に策定した職員定数管理計画(計画期間:平成29年度~令和元年度)においては、29年度当初の職員定数を3年間維持することとしており、職員数も変動していないことから、前年度とほぼ同数となっている。平成27年度以降、類似団体平均を下回っているが、引き続き、事務執行体制及び事務事業の見直しや民間活力の導入を推進するとともに、必要度・重要度の高い事務事業に対しては重点的に職員を配分するなど、適切な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率については、令和1年度単年度で見た場合、分母である標準財政規模が市税の増収等により増加したものの、分子である一般会計等が負担する地方債の元利償還金等の増加により、分子が分母の増加を上回って増加したため、前年度(平成30年度単年度)と比較すると0.4ポイント上昇の2.9%となったが、3か年平均では前年度から変動はしていない。類似団体平均を大きく下回っている主な要因としては、市債の発行に当たっては、元利償還金に対する地方交付税措置のある有利な起債を活用してきたことがあげられるが、引き続き、将来にわたり持続可能な財政運営に努めていく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、分母である標準財政規模が市税の増収等により増加し、また分子について見ると、将来負担額は地方債残高の増により増加したが、充当可能財源についても減債基金残高や地方債残高のうち地方交付税措置のある事業債に係る残高の増により増加し、充当可能財源が将来負担額の増加を上回って増加したことから、結果として分子全体が減少し、前年度と比較すると2ポイント低下の31.3%となった。類似団体平均を大きく下回っている主な要因としては、市債の発行に当たっては、元利償還金に対する地方交付税措置のある有利な起債を活用してきたことがあげられるが、引き続き、将来にわたり持続可能な財政運営に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率については、前年度と比べると0.1ポイント低下の34.3%となっている。人口一人当たりの人件費や1,000人当たり職員数、ラスパイレス指数は、類似団体平均を下回っている。給与制度の総合的見直し(平成27年度実施)や職員定数管理計画(28年度策定)において、給与水準の適正化や適切な定員管理に取り組んでおり、今後も引き続き、適正な職員規模や給与水準の維持に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率については、前年度と比べると0.6ポイント上昇の16.9%となっている。近年の推移をみると、継続して類似団体平均を上回っている。物件費が類似団体平均に比べて高いのは、本市の最低賃金が他の類似団体と比較して高い傾向にあることが主な要因であり、最低賃金の上昇が指定管理経費等の賃金に反映されることにより、令和元年度についても上昇しているものである。また、物件費の内訳では、委託料の占める割合が最も高く、次いで需用費、賃金となっている。引き続き、事務事業の精査・見直しによる経費縮減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率については、前年度と比べると0.9ポイント上昇の18.1%となっている。この要因としては、障害児者介護給付費等や制度改正による児童扶養手当の増加などが挙げられる。本市の扶助費充当分が類似団体平均を上回っているのは、人口一人当たりの市単独事業の扶助費が高く、その中でも特に児童福祉費と社会福祉費が、類似団体内で比べると高い水準にあることが主な要因である。令和元年度については、市単独事業の扶助費のうち、幼児教育・保育の無償化の実施に伴い、施設型給付費(教育総務費)が前年度と比べると62.6%増と大きく伸びている。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率については、前年度と比べると0.5ポイント上昇の10.0%となっている。これは、国民健康保険事業特別会計において、財政健全化を進めたことにより繰出金が減少したものの、清掃施設や道路橋りょうに係る維持補修費が増加したことが主な要因である。引き続き、特別会計の経営健全化や公共施設の適正な管理に努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率については、前年度と比べると0.3ポイント低下の6.0%となっており、近年の推移をみても、平成27年度以降、継続して類似団体平均を下回っている。これは、補助費等のうち、幼児教育・保育の無償化の実施に伴い幼稚園就学奨励補助金が減少し教育費における補助費等が大きく減少したことが、主な要因である。引き続き、行財政構造改革の取組を進め、事務事業の精査・見直しによる経費縮減に努める。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率については、前年度と比べると0.1ポイント上昇の14.5%となっており、類似団体内において最も低い数値となっている。近年の推移をみても、平成27年度以降、継続して類似団体平均を下回っている。これは、第2次さがみはら都市経営指針・実行計画において、市債の発行抑制目標等に留意し、適正な市債発行に努めてきたこと等が主な要因である。引き続き、市債の発行に当たっては、元利償還金に対する地方交付税措置のある有利な起債を活用するなど、適正な対応に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率について、主な内訳をみると、人件費充当分が34.3%、扶助費充当分が18.1%、物件費充当分が16.9%となっており、前年度と比べると1.6ポイント上昇の85.3%となっている。これらの主な内訳が類似団体平均を上回っているため、全体としても高い数値となり、公債費以外についても類似団体平均を上回っている。こうしたことから、引き続き、行財政構造改革の取組を進め、経費縮減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費は、住民一人当たり168,631円となっており、類似団体平均を下回っているが、前年度と比べると3.5%増となっている。決算額全体でみても、前年度より増加しており、これは幼児教育・保育の無償化、プレミアム付商品券事業の実施等が主な要因である。衛生費は、住民一人当たり34,916円となっており、前年度と比べると9.4%増となっている。決算額全体でみると、清掃施設の改良工事の増加等の影響により、平成30年度において大きく上昇に転じており、令和元年度についても前年度より増加している。土木費は住民一人当たり35,083円となっており、前年度と比べると5.2%減であり、類似団体内で最も低い水準である。決算額全体でみでも、令和元年度より減少に転じており、これは麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業費の減少等が主な要因である。教育費は、住民一人当たり72,238円となっており、前年度と比べると3.1%増となっているが、類似団体平均を下回り、前年度と同様に最も低い水準である。これは、類似団体では本市のみ市立高等学校を設置していないことが要因の一つと考えられる。決算額全体でみると、平成29年度に県費負担教職員の給与負担等の権限移譲の影響により大きく増加しており、令和元年度についても前年度より増加している。これは、民生費と同様に、幼児教育・保育の無償化の実施等が主な要因である。災害復旧費は、住民一人当たり2,515円で、前年度と比べると284.0%増となり、過去5年間で初めて類似団体平均を上回ることとなった。決算額全体をみても大幅な増加となり、これは、令和元年東日本台風等による災害に係る公共施設の災害復旧事業費の皆増が主な要因である。公債費は住民一人当たり38,163円で、前年度に引き続き、類似団体内で最も低い水準である。これは、第2次都市経営指針・実行計画に基づく市債の発行抑制の取組や、土木費が低水準で推移してきたことにより市債発行が抑えられてきたことなどが主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり412,612円となっている。人件費は住民一人当たり96,738円で、前年度と比べると0.7%増となっている。平成29年度に県費負担教職員の給与負担等の権限移譲等により総額としては増加しているが、近年、類似団体平均を下回り、低い水準を維持している。物件費は住民一人当たり53,345円で、前年度と比べると6.6%増となっており、類似団体と比較して、一人当たりコストが高い状況が続いている。これは、物件費に占める委託料や賃金の割合が高く、最低賃金が高い傾向にあるため、最低賃金が委託事業者や非常勤職員の賃金に反映されることによるものである。普通建設事業費は住民一人当たり30,608円で、前年度と比べると3.4%減となっている。これは、土木費における土地区画整理費の減少や教育費において公民館整備事業の完了したことによる減が主な要因となっている。近年、類似団体平均を下回る低い水準で推移しているが、持続可能な都市経営を行っていくために、引き続き、老朽化する公共施設の長寿命化事業の推進や都市基盤整備等に係る経費の確保に努める。扶助費は住民一人当たり121,968円で、前年度と比べると6.1%増となっている。これは、幼児教育・保育の無償化の実施及び対象施設の増加に伴い児童福祉費・教育総務費の施設型給付費等が増加したこと等が主な要因である。扶助費などの義務的経費の増大は、柔軟な財政運営に影響を及ぼすため、引き続き、市単独事業の扶助費等の見直しなどに努める。災害復旧事業費は住民一人当たり2,515円で、前年度と比べると284.0%増となっている。これは令和元年台風第15号及び令和元年東日本台風の対応による事業費の増加が主な要因となっている。全体的に、各費目の住民一人当たりの金額は類似団体平均を下回るものが多い。こうした中で、類似団体平均を上回る物件費や近年増加傾向にある扶助費については、事務事業の見直し等の取組を進め、経費縮減に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

財政調整基金残高について、平成27年度の111億円から29年度まで減少し、平成30年度は約11億円増加したが令和元年度は再び減少し68億円となった。平成27年度以降、積立額が40億円程度と一定の規模で推移しているが、扶助費の増加などの歳出増に対応するため、取崩額が積立額を上回る状況が続いていた。こうしたことから、平成29年度までは、標準財政規模比は低下傾向が続いていたが、令和元年度においては、取崩額が積立額を上回り、残高も減少していることから、標準財政規模比についても、前年度と比べると0.36ポイント低下の3.95%となっている。実質収支額について、形式収支が前年度と比べると11.3%増となっており、繰越財源も10.1%増となったことから、標準財政規模比については、前年度と比べると0.50ポイント上昇の5.29%となっている。実質単年度収支について、38.1億円の赤字となったが、財政調整基金の取崩額が減少したことなどにより、標準財政規模比は、前年度と比べると0.64ポイント上昇の-2.21%となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

対象となる全ての会計において、赤字額及び資金不足額は生じていないことから、連結実質赤字比率は算定されていない。前年度と比べると標準財政規模に対する黒字額の割合については、0.35ポイント上昇している。これは、麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業特別会計において実質収支額が増加したこと等によるものである。今後についても、一般会計から他会計への繰出金や受益者負担の適正化を図ることなどにより、持続可能な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

元利償還金等については、臨時財政対策債などの発行に伴う元利償還金の増加や、全国型市場公募債の発行による満期一括償還地方債に係る年度割相当額の増加等により、前年度と比べると321百万円増加した。また、算入公債費等については特定財源の減少等により、前年度と比べると394百万円減少した。このことから、前年度と比べると実質公債費比率の分子は、715百万円増加した。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担額については、一般会計における地方債の現在高が増加したことにより、前年度と比べると2,412百万円増加した。また、充当可能財源等については、基金残高が増加したことや、地方債現在高のうち地方交付税措置のある事業債に係る残高の比率が増加したことにより、前年度と比べると4,767百万円増加した。このことから、前年度と比べると将来負担比率の分子は、2,355百万円減少した。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)令和元年度の財政調整基金の残高は、災害救助基金の設置に係る積立ての財源として5億円を取り崩したことなどから、前年度と比べると約5億円減少した。その他特定目的基金においては、災害救助基金の設置による増加があった一方で、老朽化する公共施設の長寿命化事業等を着実に推進するための財源として、公共施設保全等基金を取り崩したことなどから、残高は前年度と比べて約1億円減少した。平成29年度から令和元年度にかけて基金全体で約17億円増加しているが、これは、平成30年度において、市税等の歳入見込みから、財政調整基金取崩額を減額したことや、老朽化する公共施設の長寿命化事業等を着実に推進する必要があることから、その財源を確保するため、公共施設保全等基金や学校施設整備基金への積立を行い、その他特定目的基金が増加したことが主な要因である。(今後の方針)基金については、それぞれの設置目的に従い積立て・取崩し等を行っているが、現在、それぞれの積立ての考え方などについても整理・研究を進めている。また、老朽化する公共施設の長寿命化事業等を着実に推進する必要があることから、その財源として、公共施設保全等基金や学校施設整備基金の残高を確保していく。

財政調整基金

(増減理由)平成30年度においては、前年度決算剰余金等約41億円の積立に対し、30億円の取崩しを行ったことから、年度末残高は前年度末と比べると約11億円増加の約73億円となった。また、令和元年度においては、前年度決算剰余金等約42億円の積立に対し、災害救助基金の設置に係る財源5億円を含む47.5億円の取崩しを行ったことから、年度末残高は前年度末と比べると約5億円減少の約68億円となった。(今後の方針)令和2年度は、前年度決算剰余金等約45億円の積立てに対し、取崩額は約33億円を見込んでいることから、年度末残高は前年度末に比べて増加するものと見込んでいるが、令和3年度にその大部分を取り崩す見込みである。財政調整基金の残高は、ピーク時の約50%まで減少するなど、臨時の財政需要などに対応する余裕は極めて乏しい状況となっており、緊急的な財政出動に備える必要があることからも、財政運営上適切な財政調整基金の残高を確保していく。

減債基金

(増減理由)市債の償還に必要な財源を確保し、将来にわたる財政の健全な運営に資するため、基金運用益等の積立により、前年度と比べると0.4億円の増加となっている。(今後の方針)運用益等による積立てにより、令和2年度末残高も増加するものと見込んでいる。なお、この残高には含まれていない満期一括償還に係る積立ては、全国型市場公募債(平成22年度から発行)分については1/30、住民参加型市場公募債(平成27年度まで発行)分については1/10ずつ、発行の翌年度より積立てを行っており、満期一括償還に備えた減債基金の積立不足は生じていない。

その他特定目的基金

(基金の使途)基金残高の多い主な基金の使途は、次のとおりである。○都市交通施設整備基金:都市交通施設を整備する事業の財源とするために設置された基金○社会福祉基金:社会福祉の増進を図る事業の財源とするために設置された基金○産業集積促進基金:産業集積の促進を図る事業の財源とするために設置された基金(増減理由)増減額が大きかった主な基金の増減額と理由は、次のとおりである。○災害救助基金(令和元年度末残高:489百万円対平成30年度末残高増減額:+489百万円)災害救助法における救助実施市としての認定を受けるに当たり、新たに基金を設置したため、残高は皆増した。○公共施設保全等基金(令和元年度末残高:403百万円対平成30年度末残高増減額:-235百万円)公共施設の長寿命化事業等を今後も着実に推進するための財源として取り崩したため、残高が減少した。○市街地整備基金(令和元年度末残高:407百万円対平成30年度末残高増減額:-135百万円)麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業のための財源として取り崩したため、残高が減少した。(今後の方針)老朽化する公共施設の長寿命化事業等を着実に推進する必要があることから、その財源として、「公共施設保全等基金」や「学校施設整備基金」の残高を確保していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を上回っており、その差は拡大傾向にある。本市では、平成26年度に策定(令和2年度改定)した公共施設等総合管理計画において、公共施設等のサービスを維持しながら、施設総量の削減を図る目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めているところではあるが、昭和40年代から50年代前半に、人口急増に伴い整備した学校施設等の老朽化により、類似団体平均値を上回っている。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は類似団体平均を下回っており、類似団体平均値と同様に令和元年度は前年度から増加した。令和元年度の債務償還比率は、経常収支比率が増加したことにより前年度と比べ増加となっている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は類似団体平均値を大きく下回っており、また、有形固定資産減価償却費率は類似団体平均値を上回っている。いずれの数値も類似団体平均値の経年変化と同様の傾向にある。将来負担比率については、増加傾向にある社会保障費への対応等による、投資的経費の減少傾向等に伴い新規の市債発行が限定的になっていることなどから、類似団体平均値を大きく下回っている。有形固定資産減価償却率は、昭和40年代から50年代前半における、全国でもまれに見る人口急増に伴い整備した学校施設の既存施設の老朽化により、類似団体平均値を上回っている。こうしたことから、投資的経費の減少傾向に伴い長寿命化対策等が限定的となっている中で、過去に整備した学校等の老朽化が進んでいる状況といえる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率及び実質公債費比率は、いずれも類似団体平均値を大きく下回っており、また、類似団体平均値の経年変化と同様の傾向にある。令和元年度決算に基づく実質公債費比率は、前年度と同率の2.7ポイントとなっている。実質公債費率を構成する分母のうち標準財政規模が市税の税収等により増加したものの、分子のうち一般会計等が負担する地方債の元利償還金等の増加により、分子の増加が分母の増加を上回ったが、実質公債費率の算定に当たり3か年平均をしたところ、前年度と同率になったもの。令和元年度の将来負担比率は、前年度と比べると2.0ポイント減少した。これは、将来負担比率を構成する分母のうち標準財政規模が増加し、分子のうち将来負担額が地方債現在高の増により増加したが、充当可能財源の増加が将来負担額の増加を上回ったことから、分子全体が減少したこと等によるものである。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は学校施設、道路、認定こども園・幼稚園・保育所、公民館である。特に、公共施設全体の約5割の延床面積を占めている学校施設の有形固定資産減価償却率は71.4%で、類似団体内順位16位となっている。これは、昭和40年代から50年代前半における、全国でもまれに見る人口急増に伴い整備した学校施設の老朽化が進んでいることによるものであり、令和元年度に策定した学校施設の長寿命化計画に基づき、計画的な老朽化対策等に取り組んでいる。類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に低くなっている施設は、橋りょう・トンネル、公営住宅、児童館である。これらの有形固定資産減価償却率が低くなっている主な要因は、個別の長寿命化計画等に基づき計画的な老朽化施設の改築、更新が行われていることなどによるものである。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、消防施設である。有形固定資産減価償却率が高くなっている要因は、これまで予防保全としての修繕、補修が多く、固定資産額の増額に繋がっていないことがあげられる。令和元年度に策定した庁舎等の一般建築物の長寿命化計画に基づき、今後、計画的な老朽化対策等に取り組む。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が1,795,597百万円となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が96.9%となっており、これらの資産は将来維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、「相模原市公共施設等総合管理計画」等に基づき、公共施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は262,437百万円となった。そのうち、人件費等の業務費用は154,605百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は107,833百万円である。業務費用のうち、社会保障給付は、障害児者介護給付費の増加及び難病患者医療費給付事業の権限移譲等の影響により、対前年度比5,803百万円増の72,348百万円であり、今後も純経常行政コストの増加要因となることが想定されるため、本市の財政状況や長期財政収支の動向、今後の人口動態を踏まえた行財政運営を行っていく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(247,790百万円)が純行政コスト(253,736百万円)を下回っており、本年度差額は△5,947百万円となり、純資産残高は8,829百万円の減少となった。市税の収納率の向上等により税収等の財源の増加に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は、幼児教育・保育の無償化の実施等により国庫支出金及び地方特例交付金が増加したことなどにより、、対前年度比2,402百万円増の6,705百万円となった。投資活動収支は公共施設等整備費支出の増加等あったが、資産売却収入等により対前年度比308百万円増の△12,757百万円となった。財務活動収支は、対前年度比2.231百万円減の6,578百万円となり、本年度末資金残高は対前年度比834百万円増10,268百万円となった。業務活動収支がプラスであることは望ましいが、財務活動収支もプラスであることから、今後の地方債等の償還財源の確保等について留意していく必要がある。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は類似団体平均を上回っている。今後、公共施設等の維持補修経費が増加することは明らかな状況であることから、「相模原市公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を上回っており、将来世代負担比率は類似団体平均を下回っている。純資産比率、将来世代負担比率共に類似団体平均と差が見られるため、資産形成における将来世代と現世代の負担のバランスが適切に保たれているのかなどに留意しつつ、財政運営を行っていく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

持続可能な都市経営を推進するため、「さがみはら都市経営指針・実行計画」に基づき、効率的な行財政運営を行ったことから、住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っている。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

「さがみはら都市経営指針・実行計画」において、地方債発行に関する目標値を設定し、地方債の発行抑制を図ってきたことなどから、住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。「さがみはら都市経営指針・実行計画」に基づく「受益者負担の在り方の基本方針」に則り、施設使用料・手数料等の受益と負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,