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地方財政ダッシュボード

千葉県流山市の財政状況(2017年度)

🏠流山市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

・前年同様0.1ポイントの増となった・人口増加に伴う税収等の増加があり、全国平均を大きく上回っている

経常収支比率の分析欄

・人口増加に伴い、扶助費や物件費の増加がある・前年同様、全国平均を下回っているが、引き続き事業の見直し等を図り、経常経費の削減を図っていく

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

・定員適正化計画に基づき、職員人件費の抑制に努めているため全国平均を下回っている

ラスパイレス指数の分析欄

本市のラスパイレス指数は、全国市平均、町村平均、類似団体平均のいずれをも上回っている。これは、過去の人口急増期に職員を大量に採用したことで、職員の年齢構成が国と異なっていること、給与制度の見直しを国が給与制度の総合的見直しを行った平成27年4月から1年遅れで実施したことが主な要因だと捉えている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

・定員適正化計画を推進し、アウトソーシングの拡大や組織の見直しを行っているため、類似団体と比較しても少ない人数で推移している

実質公債費比率の分析欄

流山市総合計画のもと、地域住民との意見交換を図り、適量・適切な事業実施により、引き続き水準を抑えるとともに、起債に多く頼ることのない財政運営を図る

将来負担比率の分析欄

・将来負担額のうち、債務負担行為支出額については、おおたかの森小中学校の建設にかかるものの完了により減少している・今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

・定員適正化計画に基づく、人件費の抑制、若手職員の増加による人件費の減少により、全国平均・類似団体と同等水準にある

物件費の分析欄

仕様の見直しや入札の徹底により、物件費の上昇の抑制を図っているものの、委託料等の増加により、前年度比0.2ポイント上昇した。全国平均を上回っているが類似団体と同水準を維持している

扶助費の分析欄

・人口増加に伴う、児童福祉費(保育園運営業務補助金等)の増加が、全国平均を上回る要因である・今後も資格審査の適正化、手当などの見直しを図り、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかける

その他の分析欄

・人口の増加に伴い、介護保険や後期高齢者医療保険への加入者も増加し、その結果、繰出金が増加したことから、前年比1.0ポイント上昇している

補助費等の分析欄

・私立保育所運営費補助金が増加しているものの、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行わず直営でやっていること、審議会からの答申を予算編成に生かすことなどにより全国平均、類似団体の数値を下回る水準を維持している

公債費の分析欄

・地方債の発行については、可能な限り、償還元金以内の発行に抑制してきたことから、全国平均は下回り、類似団体と同水準を維持している

公債費以外の分析欄

・人口の増加に伴う扶助費等の増加はあるものの全国平均、類似団体を下回る水準を維持している

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・全体的に、全国平均、類似団体を継続的に下回っている・教育費については、小中併設校の事業費減により減少している

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・人件費については、人口の増加、適正管理計画により、住民一人当たりの人件費コストが少なくなっている・扶助費については、子育て世代の人口の増加に伴う、子育て施策に関連する経費の増加により増加している・普通建設事業費については、小中併設校の事業費減により減少している・投資及び出資金については、下水道事業会計への出資金により増加している

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

・財政調整基金残高は、適切な財源の確保と歳出の精査により、取り崩しを回避しており、前年度とほぼ同額を維持している・実質収支額は、継続的に黒字を確保している・実質収支において、歳出の減が大きかったため、標準財政規模に対する実質収支額は上昇した

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

いずれの会計にも赤字は発生しておらず、ほぼ横ばいにて推移している

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

・クリーンセンターに関する償還金は減少しているものの、小中併設校に関する償還金等の増加によるため、前年度に比べやや増えている・今後も地方債の発行においては、地方交付税措置されるものを優先するなど、地方債の発行の抑制に努め、実質公債費率の減少に努めていく

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

・一般会計等に係る地方債の現在高はやや増加しているが、債務負担行為に基づく支出予定額(主におおたかの森小中学校に関する支出額)が前年と比較し減少している・今後も地方債の発行においては、地方交付税措置されるものを優先するなど実質公債費率の減少に努めていく

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)・各特定目的基金の積立額増加により全体として基金残高は増加している・ふるさと納税の寄附額の増加により積立額が増加(今後の方針)・流山市総合計画に沿った積立及び取り崩しを行っていく

財政調整基金

(増減理由)・増減については横ばいである(今後の方針)・流山市健全財政維持条例に従い、緊急的な行政需要に対応するため、必要と認められる額の資金を財政調整積立基金に留保できるよう努めていく

減債基金

(増減理由)・平成28年度に土地区画整理事業に関する繰上償還を行ったことによる減額・その後は横ばいである(今後の方針)・計画的な積立と適切な償還を行っていく

その他特定目的基金

(基金の使途)・流山市総合計画に基づき、各施設整備等のために取り崩される(増減理由)・健康福祉基金福祉手当見直しのための積立・消防施設及び及び消防装備整備基金消防署移転に係る積立・教育、文化及びスポーツ施設整備等基金教育施設整備に関する積立・廃棄物処理施設建設基金廃棄物処理施設に係る積立等(今後の方針)流山市総合計画に基づいた、基金の積立等を行っていく

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

流山市は、有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値より12%程度低いことから、施設の新規取得・更新が進んでいる状況だと言える。このような結果となったのは、近年の人口増加に対応するため、積極的に学校施設や体育館をはじめとした施設への投資を行ってきたためだと分析している。

債務償還可能年数の分析欄

流山市は、債務償還可能年数が全国平均より1年程度短いことから、他団体に比べ債務償還能力が高い状態だと言える。このような結果となったのは、近年の人口増加に伴い、税収等収入が増加傾向にあることが主な要因だと分析している。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

近年の人口増加に合わせ、学校や体育館の整備を行ってきたことで、有形固定資産減価償却率は類似団体より10%以上低い状態が続いている。一方で、これらの施設を整備するに当たり、起債を行ってきたことから、将来負担比率は類似団体内平均値を10%以上超えている状態が続いている。財政運営上、将来の少子高齢化の進行開始時期も考慮しながら、施設の更新計画やそれに伴う起債を行っていくことで公債費を抑え、将来世代の負担を最小限に留めていくことが今後の課題だと言える。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、人口増加に伴い、標準財政規模も年々大きくなっていることから、低下傾向にある。また、類似団体内平均値と比較しても低い値を示しているため、資金繰りに問題は無いと判断している。将来負担比率は、平成26年に小学校及び中学校の建設を行うに際し債務負担行為に基づく支出予定額が69億円増加したことで、大幅に指数が増加したが、平成27年度以降は、各年度の支払が完了していくため、減少傾向となっている。将来負担比率が類似団体内平均値より高いものの、いずれの指標も低下傾向にあることから、現時点で世代間の負担の公平性の面で問題は無いものと捉えている。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

流山市の特徴として、学校施設の有形固定資産減価償却率が全国平均を25%程度下回っていることが挙げられる。このような結果となったのは、近年の人口増加に伴い、小学校や中学校の建設や増改築を積極的に行ってきたことが要因だと捉えている。しかし、小学校、中学校の建設や増改築が行われているものの、学校施設の一人当たり面積は全国平均を下回っていることから、現状やや学校が足りない状況になっていると言える。また、認定こども園・幼稚園・保育所についても一人当たり面積が全国平均を下回っていることから、児童関連の施設が全般的に足りない状況となっていることが読み取れる。人口増加が進む間、児童関連の施設が足りない状況は続く見込みのため、将来負担や他施設の更新計画とのバランスを取りながら、これらの施設の整備を行っていくことが当面の課題になると考えられる。この他の特徴として、公民館の有形固定資産減価償却率は全国平均を上回っており、老朽化が進んでいる状況となっていることが挙げられる。公民館の老朽化に対しては、施設の修繕・改修により対応しており、平成28年度から平成29年度にかけて初石公民館、平成29年度に北部公民館の改修事業を行っている。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

流山市の特徴として、体育館・プールの有形固定資産減価償却率が全国平均以下となっていることが挙げられる。このような結果となったのは、キッコーマンアリーナの建設やスポーツフィールドの整備を行ってきたことが主な原因だと分析している。体育館・プールの一人当たり面積は全国平均とほぼ同水準であり、人口が増加傾向にある中でも、市民にスポーツ関連の施設が行き届いている状況だと考えている。消防施設の有形固定資産減価償却率は全国平均を上回っており、他自治体と比較し老朽化が進んでいることも、流山市の特徴として挙げられる。平成28年度には防火水槽の改修や消防団機械菊置場の設置を行っており、今後、中央消防署の移転・改修も予定されていることから、施設の老朽化は順次解消される予定となっている。この他の流山市の特徴として福祉施設は有形固定資産減価償却率が全国平均を下回っているものの、一人当たり面積は全国平均を下回っていることが挙げられる。一人当たり面積が小さく表示されているのは、福祉会館内に児童館を併設しており、各利用目的別に合理的な面積按分が行えないことから、これらの施設を福祉会館含め児童館として分類したためだと解釈している。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

資産について、一般会計等では、資産総額が180,422百万円となり、そのほとんどが、インフラ資産や事業用資産となっています。これらの資産は将来の維持管理や更新等の支出を伴うものであるため、今後も公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化や投資の平準化を図っていく必要があります。また、負債については、負債総額が58,000百万円となっており、地方債が大部分を占めています。全体では、水道事業会計、下水道事業会計のインフラ資産を計上していることなどにより、資産は一般会計等に比べ89,964百万円増の270,386百万円となっています。また、負債については、建設改良費等の財源に地方債を充当していること等から、一般会計等に比べ66,192百万円増の124,192百万円となっています。純資産比率が67.9%と類似団体と比較して低いため、世代間の負担に配慮しつつ、適正な財政運営に努めていきます。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経営経費は47,916百万円となっており、人件費や物件費等の業務費用が28,479百万円、社会保障給付や補助金等の移転費用は19,438百万円となっています。移転費用よりも業務費用の方が多くなっており、業務費用の中では物件費が大きな割合を占めています。また、近年の人口増加に伴い、児童手当等の社会保障給付も物件費に次いで大きな割合を占めています。人口増加が続く令和9年度まではこの傾向は続くと見込んでいますが、人口減少が開始した時も行政コストが過度にならないよう、純資産変動における本年度差額の黒字化や公共施設の適正管理を図ることにより、経費の縮減に努めていく必要があると考えています。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源が純行政コストを上回ったことから、本年度差額は201百万円の黒字となり、純資産残高は122,422百万円となりました。前年度末と比べ本年度末純資産残高は△577百万円となっています。近年の人口増加に伴い税収等は増加傾向にあるものの、人口増加に対応するため公共施設への投資が積極的に行われています。そのため、公共施設への投資に伴う地方債等の負債も増加しているので、今後は負債とのバランスを考慮し、現役世代と将来世代の負担の公平性を図りながら、資産形成に努めていく必要があると考えています。全体、連結においては、いずれも税収等の財源が純行政コストを上回っており本年度差額は黒字となっています。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等、全体においては、業務活動収支がプラス、投資活動収支がマイナス、財務活動収支がプラスとなっています。現在は、近年の人口増加に対応するため、学校や学童クラブ等の公共施設へ積極的な投資を行っていますが、これらの支出を税収等を中心とした業務活動収支と、地方債発行収入を中心とした財務活動収支の両方で賄っています。これら流山市の将来に必要な施設の整備のため、一定期間は地方債の発行額が地方債償還支出を上回る見込みですが、子育て世代が増加している期間に着実に償還が進んでいく見通しです。今後は、過度な公共施設への投資を行うことで、将来世代の負担が増加することが無いよう、注意を払っていく必要があると考えています。連結では、業務活動収支がプラス、投資活動収支がマイナス、財務活動収支がマイナスとなっており、業務活動収支の余剰の範囲内で投資を行うとともに、借入金の返済も着実に行えている状況です。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

有形固定資産減価償却率が類似団体の平均値より10%程度低いことから、類似団体と比較した場合、施設の新規取得・更新が進んでいる状況だと言えます。一方、他の類似団体と比較し、住民一人当たり資産額が50万円程度低く、歳入額対資産比率は1年程度短いことから、類似団体と比較した場合、資産形成度を示す値が低くなっています。これらの指標が示す結果は、施設の新規取得・更新を行う際に、小学校・中学校併設校の建設をはじめとした公共施設の集約化や、建設すべき施設の取捨選択を適切に行ったことが結果として指標に表れたものだと考えています。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

地方債を財源とした公共施設の整備・更新を類似団体に比べ進めているため、純資産比率が類似団体の平均値よりやや低く、将来世代負担比率も類似団体の平均値よりやや高くなっています。しかし、財政健全化法上の将来負担比率も早期健全化基準である350%を大きく下回る30.6%となっていますので、平成29年度末時点では、現役世代と将来世代の負担の公平性に問題は生じていないと考えています。今後も数値の推移を注視し、類似団体と比べて将来世代への過度な負担にならないよう努めていく必要があると考えています。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

流山市は、類似団体の平均より住民一人当たり行政コストが5万円程度低いことから、類似団体と比較した場合、行政運営が効率的に行われていると言えます。人口増が続く中、定員適正化を進めた結果がこの指標に表れているものだと解釈しています。ただし、人口増に伴いスケールメリットが働く分、人当たりの過度な施設の新規取得・更新分のコストが顕在化しにくい状況になっているため、経年比較を行う上でこの指標の値が大きくならないか、今後この指標の動向に注意する必要があると考えています。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は類似団体の平均値より低く、有形固定資産減価償却率も類似団体の平均値より低いことから、類似団体と同程度の負債で施設の更新を将来へ先送りすることなく行えています。基礎的財政収支も、類似団体の平均値より高く、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回っているため、必要な投資を税収等で賄えている状況です。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率が類似団体の平均値を0.5%下回っており、他の類似団体に比べ、行政サービスがやや多く税収等で賄われている状況となっています。現段階では指標として若干低い程度で、費用負担の公平性の観点から、類似団体との不公平性は生じていないと考えています。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,