栃木県那須町の財政状況(最新・2024年度)
栃木県那須町の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度2016年度2015年度2014年度2013年度2012年度
概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
類似団体平均(0.71)を0.03ポイント下回り、前年度(0.69)からも0.01ポイント低下している。これは、人口減少による税収減と、高齢化や介護サービス需要の増加などが主な要因と考えられる。町内には大型事業所は少ないものの、宿泊・レジャー施設や別荘が多く、固定資産税など一定の財源は確保できている。しかし、土地評価額の下落や別荘の新築件数の減少が見られるため、移住・定住や二地域居住の促進、徴収強化などにより、安定した歳入確保に取り組む必要がある。
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度(90.9%)から3.9ポイント改善し87.0%となり、類似団体平均(87.8%)を下回った。分母の経常一般財源は地方交付税等の増により増加し、分子の経常経費充当一般財源は、ふるさと納税充当額の増加に伴う物件費・補助費等の減少により縮減したことが、比率改善の要因である。今後は「行財政改革推進プラン」に基づき、歳出削減と事務事業の優先度の精査を進め、優先度の低い事業の廃止・縮小を計画的に進める。併せて、ふるさと納税や宿泊税などによる収入確保にも取り組み、財政構造の硬直化緩和と持続的な財政健全化を図る。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は204,886千円であり、類似団体の平均(164,195千円)と比較して約1.2倍となっている。この要因として、本町は広大な面積に居住区域が点在しているため、効率的な行政サービスの提供が難しいことや、公共施設の数が多いことが挙げられる。特に、「ごみ収集費」や「スクールバス運行費」の負担が大きく、これらの効率化・最適化を進めることが重要である。また、公共施設の適正化については、「公共施設等総合管理計画」に基づき、計画的に推進していく。
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均(97.2)を0.9ポイント下回る96.3となっている。全国町村平均(96.4)とほぼ同水準で推移していることから、現行水準を維持しつつ、引き続き給与の適正化に努める。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たりの職員数は10.63人で、前年度(10.50人)から0.13ポイント増加し、類似団体平均(7.91人)を2.72ポイント上回っている。この増加は、高度化・多様化する行政需要に対応するため、必要な職員を確保したことによるものである。今後も「行財政改革推進プラン」に基づき、効果的かつ効率的な人員配置を進めるとともに、職員定数の一層の適正化に取り組む。
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は7.2%で前年度(7.1%)と同水準にとどまったものの、類似団体平均(6.6%)を0.6ポイント上回っている。今後は、「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設等の長寿命化・更新・縮小・廃止を計画的に進めるとともに、事業の優先度を的確に把握し、大規模投資の実施時期を整理することが求められる。さらに、計画的な基金積立を進め、起債への依存を抑制することで、実質公債費比率を類似団体平均水準まで引き下げることを目指す。
将来負担比率の分析欄
地方債発行の抑制による残高の減少に加え、決算剰余金を中心とした積立、ふるさと納税額の増加、さらに普通交付税の追加交付分の積立による充当可能基金の増加が寄与し、前年度に引き続き類似団体平均と同値の0.0(数値なし)を維持した。今後も、地方債の新規借入を抑制しつつ、財政調整基金等の充当可能財源を着実に確保する。また、経営戦略に基づき、水道事業会計などの公営企業会計の健全化を引き続き推進していく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
会計年度任用職員の事務補助員を原則パートタイム勤務としたことなどにより、近年は改善傾向にあったが、給与改定や期末・勤勉手当の支給率引上げといった制度改正等の影響により、前年度(24.8%)から1.4ポイント増加し、類似団体平均(25.7%)を0.5ポイント上回る26.2%となっている。公共施設の整理・縮小を進めるとともに、「行財政改革推進プラン」に基づき、効果的かつ効率的な人員体制を維持しながら、職員定数の適正化を図っていく。
物件費の分析欄
前年度(17.5%)から2.3ポイント低下し、類似団体平均(16.1%)を0.9ポイント下回る15.2%となっている。主な要因は、ふるさと納税充当額の増加により経常経費に充当する一般財源が縮減し、結果として比率が改善したものである。ふるさと納税は安定的な財源とは言い難く、今後も不確実性を抱える。引き続き「公共施設等総合管理計画」に基づく公共施設の統廃合を進めるとともに、事務事業の見直しによるコスト削減を着実に推進していく必要がある。
扶助費の分析欄
公立保育所を多く設置しているものの、保育士の給与を人件費として計上しているため、類似団体平均(8.4%)を2.3ポイント下回る6.1%となっている。今後、超高齢化の進行により、医療・介護など社会保障関連経費の増加が見込まれることから、町単独事業をはじめ、行政ニーズの変化や受益と負担の公平性を踏まえた事業の見直しを進める。併せて、効果的な予防事業を推進し、扶助費の増加抑制に取り組む。
その他の分析欄
前年度(13.4%)から1.5ポイント低下したものの、類似団体平均(10.9%)を1.0ポイント上回る11.9%となっている。特に繰出金については、超高齢化に伴う介護保険特別会計の給付費増加により法定繰出金が増加している。このため、介護予防の強化を進め、給付費の抑制に努める必要がある。
補助費等の分析欄
前年度(15.4%)から0.9ポイント低下し、類似団体平均(15.3%)を0.8ポイント下回る14.5%となっている。主な要因は、ふるさと納税充当額の増加により経常経費に充当する一般財源が縮減し、比率が改善したものである。ふるさと納税は安定財源とは言い難く、今後も不確実性を抱える。また、一部事務組合への支出割合が高いため、構成市町と連携した経費の削減・適正化を進める。町単独の補助金については、「補助金に関するガイドライン」に基づき、公平・適正な交付を徹底する。
公債費の分析欄
類似団体平均(11.4%)を1.7ポイント上回る13.1%となっている。今後は「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設等の長寿命化・更新・縮小・廃止を計画的に進めるとともに、事業の優先度を的確に把握し、大規模投資の実施時期を整理する。さらに、計画的な基金積立を進め、起債への依存を抑えた持続可能な財政運営を推進する。
公債費以外の分析欄
物件費及び補助費等の減少により、前年度(77.1%)から3.2ポイント低下し、類似団体平均(76.4%)を2.5ポイント下回る73.9%となっている。ふるさと納税充当額の増加により一般財源の経常経費充当分が縮減したことが比率改善の要因だが、ふるさと納税は安定財源とは言い難く、今後も不確実性を抱える。引き続き「行財政改革推進プラン」に基づき、民間活力の導入や職員定数の適正化、歳出削減を進めるとともに、全事務事業の優先度を精査し、優先度の低い事業は計画的に廃止・縮小して経常経費の削減を図る。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり655,379円である。類似団体平均と比較すると、農林水産業費、商工費、消防費が高い。農林水産業費は、町有林造林業務委託の増の影響で増加している。商工費は、那須高原友愛の森整備費の増加に加え、観光地として観光施設管理費や観光推進費が類似団体平均より高いことが要因である。消防費は、常備消防費の高止まりに加え、消防団詰所の新築工事による影響が大きい。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり655,379円である。類似団体平均と比較すると、人件費、物件費、補助費等が高い。人件費については、保育園の適正配置や公共施設の整理・縮小を進めており、「行財政改革推進プラン」に基づき、効果的かつ効率的な人員体制を維持しながら、職員定数の適正化を図る。物件費については、町の面積が広大であることから、公共施設の管理費、ごみ収集運搬費、スクールバス運行委託費などが高額となっている。そのため、「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設の統廃合を進めるとともに、事務事業の見直しを通じてコスト削減を図る。補助費等については、一部事務組合への支出割合が高いため、構成市町と連携し、経費の削減・適正化を進める。また、町単独の補助金については、「補助金に関するガイドライン」に基づき、公平かつ適正な交付を徹底する。なお、貸付金は類似団体平均の約6.2倍と高水準であるが、これは中小企業振興資金融資預託金(2.7億円)が影響している。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
財政調整基金残高は、取崩額を上回る決算剰余金を積み立てたため、前年度比0.22ポイント増の30.03%となった。実質収支額は黒字を維持しており、実質単年度収支についても、令和2年度以降、普通交付税の増加等により継続的な黒字を確保している。今後も職員数の適正化、事務事業の見直し、公共施設等の適正管理を推進し、健全な行財政運営に努める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
すべての会計において黒字を確保しており、赤字は発生していない。今後も引き続き、全会計において将来にわたり健全な財政運営を維持できるよう、行財政改革の推進に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
「元利償還金」の減少は、令和2年度過年発生農地等小災害復旧事業(農林施設・農地)や、平成15年度臨時財政対策債などの償還が令和5年度で終了したことによるものである。今後も「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設の長寿命化や更新、縮小・廃止などを進める中で、事業の優先度を的確に把握し、大規模投資事業の実施時期を整理しながら、計画的な基金の積立を行う。これにより、起債への過度な依存を避け、持続可能な財政運営に努める。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担比率の分子は、地方債発行の抑制による残高の減少に加え、決算剰余金を中心とした積立、ふるさと納税額の増加、さらに普通交付税の追加交付分の積立による充当可能基金の増加が寄与し、-760百万円となった。今後も「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設の長寿命化や更新、縮小・廃止などを進める中で、事業の優先度を的確に把握し、大規模投資事業の実施時期を整理しながら、計画的な基金の積立を行う。これにより、起債への過度な依存を避け、持続可能な財政運営に努める。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)財政調整基金への決算剰余金の積み立てや減債基金への普通交付税追加交付分(臨財債償還基金費分)の積み立て、公共施設等整備基金への計画的な積み立て、ふるさと納税寄附額のふるさと那須町応援基金への積み立て等により全体で408百万円増加した。(今後の方針)老朽化が進む公共施設への対応に加え、災害の頻発化・激甚化や行政需要の高度化・多様化、地域経済の低迷による税収減などに備え、財政調整基金、減債基金及び公共施設等整備基金を中心に計画的に積み立てを行っていく。
財政調整基金
(増減理由)不足財源を補うため547百万円を取り崩したが、地方財政法第7条に基づき決算剰余金の1/2以上にあたる609百万円を積み立てた結果、62百万円増加した。(今後の方針)老朽化が進む公共施設への対応に加え、災害の頻発化・激甚化、行政需要の高度化・多様化、地域経済の低迷による税収減などに備え、計画的な積み立てを継続する。
減債基金
(増減理由)繰越金が当初見込みを上回ったことから取り崩しを行わず、さらに普通交付税の追加交付分(臨財債償還基金費分)に加え、予算での積立てを実施した結果、116百万円増加した。(今後の方針)今後の公債費の推移を踏まえ、年度間の負担が平準化されるよう、計画的に取り崩しと積立てを行う。
その他特定目的基金
(基金の使途)ふるさと那須町応援基金:子育て支援、地域産業の振興、環境保全、福祉、教育等公共施設等整備基金:文化教育施設、防災防火施設、水資源施設その他公共施設の整備総合運動公園整備基金:総合運動公園の整備ふるさと創生事業基金:活力と魅力あふれる豊かなまちづくりすこやかこども基金:未来を担うこどもをすこやかに育てる(増減理由)ふるさと那須町応援基金:871百万円を取り崩した一方、ふるさと納税寄付額963百万円を積み立てたため、92百万円増加した。公共施設等整備基金:橋りょう撤去費用22百万円、定住促進住宅分19百万円、東山道伊王野組合寄附金分28百万円を積み立て、69百万円増加した。ふるさと創生事業基金:利子収入として6万円を積み立てたが、地域ふるさとまつり事業費等で5百万円を取り崩し、5百万円減少した。すこやかこども基金:ICT教育推進事業等で11百万円を取り崩した一方、育英資金貸付基金からの振替等により95百万円を積み立て、84百万円増加した。(今後の方針)ふるさと那須町応援基金:ふるさと納税寄付額に応じて積み立て、翌年度に特定目的事業の財源として活用する。公共施設等整備基金:老朽化した公共施設の改修・更新費用に活用するため、計画的に積み立てを継続する。ふるさと創生事業基金:活力と魅力あふれる個性豊かなまちづくり事業に活用する。(地域ふるさとまつり事業費など)すこやかこども基金:未来を担うこどもをすこやかに育てる事業に活用する。(ICT教育推進事業、給付型奨学資金事業など)
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
令和5年度の有形固定資産減価償却率は70.2%であり、類似団体平均と比べて3.9ポイント高くなっている。経年比較では、令和5年度、令和4年度ともに1.7ポイントの増加となっており、資産の老朽化が著しく進行している。これは保有資産が多いため、更新や改修を行ってはいるものの、減価償却費がそれを上回っていることが要因である。結果として、資産の更新が進まないことで、維持補修費も年々増加している。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の長寿命化や集約・複合化、除却などを計画的に推進していく。
債務償還比率の分析欄
令和5年度の債務償還比率は423.7%であり、類似団体平均を48.1ポイント上回る高い水準となっている。一方で、経年比較では60.3ポイントの減少が見られ、改善傾向にある。これは、地方債発行額の抑制による地方債現在高の減少や、財政調整基金等の基金の積み増しによるものである。しかしながら、依然として類似団体平均を大きく上回っていることから、今後も地方債発行額の抑制や事務事業の見直しを継続するとともに、基金等の適正な確保に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
令和5年度の将来負担比率は、地方債発行の抑制による地方債現在高の減少や、充当可能基金の増加等により、「-」(数値なし)となった。一方、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、公共施設等の老朽化対策が十分に進んでいないにもかかわらず、地方債残高など将来に負担する債務が多い状況にあることが要因と考えられる。今後も、行財政改革推進プラン等に基づき、地方債発行額の抑制や事務事業のさらなる見直しを進めるとともに、財政調整基金等の適正な規模の確保を図る。また、公共施設等総合管理計画等に基づき、老朽化した施設の長寿命化や集約・複合化、除却を計画的に推進していく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
令和5年度の将来負担比率は「-」(数値なし)となったものの、実質公債費比率は類似団体を上回っている。経年で比較すると、将来負担比率は減少傾向をたどり、「-」(数値なし)となった一方、実質公債費比率は横ばいで推移している。将来負担比率が「-」(数値なし)となった背景には、積立金の積み増しにより充当可能基金が増加したこと、さらに起債の抑制によって地方債現在高が減少したことが挙げられる。また、実質公債費比率については、利子負担の軽減を図るため、財政状況を踏まえつつ償還期間の短縮などの対応を行うことで、今後も横ばいで推移すると見込まれる。今後、実質公債費比率の改善に向けては、行財政改革推進プラン等に基づき、地方債発行の抑制や事務事業のさらなる見直しを進めるとともに、財政調整基金等の適正な規模の確保に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
令和5年度においては、「道路」「橋りょう・トンネル」「学校施設」「公民館」などの公共施設において老朽化が進行している。特に「道路」は、有形固定資産減価償却率が年々大きく増加しており、老朽化の進行が顕著である。また、人口比較では「橋りょう・トンネル」の一人当たり有形固定資産額が類似団体平均の約2.77倍と高く、県内の町の中でも3位となる260を超える橋りょうが存在することから、住民一人あたりの負担が大きくなっている状況である。橋りょうや舗装の劣化は、安全性に影響を及ぼす可能性があるため、適切な維持管理が不可欠である。修繕や更新には多額の費用が見込まれることから、引き続き定期的な点検を実施し、利用状況や緊急性を踏まえた計画的な修繕を行うことで、トータルコストの縮減を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
令和5年度の有形固定資産減価償却率をみると、「図書館」、「体育館・プール」、「庁舎」の老朽化が進行している状況であり、特に「図書館」は老朽化が顕著な施設である。町立図書館は、昭和53年度に整備され定期的に修繕等を実施してきたが、有形固定資産減価償却率で示されているように施設の劣化が目立っている。日常点検や建物・設備の定期点検を引き続き実施し、安全確保に努め、他施設との複合化など今後のサービスや施設の在り方について検討する。「一般廃棄物処理施設」、「体育館・プール」及び「消防施設」は、人口比較でみると一人当たりの面積が類似団体の平均を大きく上回り、老朽化に伴う改修費等は今後大きな財政負担となることが見込まれる。公共施設等総合管理計画等に基づき、計画的に長寿命化や集約化、除却を進め、更新及び維持管理費の削減に取り組んでいく。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計ではこれまで同様、資産総額が毎年約2~3%の割合で減少しています。これに対し、負債は令和3年度から約5%の割合で減少していいます。なお、純資産(資産負債)の額も減少傾向にあります。資産合計をみると、約13.0億円減少していますが、投資及び流動資産は約7.9億円増加しており、現金預金が約1.6億円、基金では財政調整基金が約2.9億円、その他基金が約3.4億円増加となっています。例年と同様ですが、資産合計減少の要因は有形固定資産の老朽化です。有形固定資産は前年比で約20.9億円減少(95.9%)となっており、これは老朽化の計上(減価償却累計額の増加)によるものです。資産更新による有形固定資産の増加もありますが、老朽化のスピードに追い付いていない状況が続いています。
2.行政コストの状況
一般会計では純行政コストが前年比93.0%(約9.4億円の減少)となりました。経年比較にも見られるように、令和2年度にコロナ関連で急増した行政コストが、徐々に減少しております。減少の要因は、例年通り補助金の減少(約74百万円)も一因となっておりますが、令和5年度で最も減少が顕著であったのは物件費の約4.1億円です。一方、経常収益は前年比104.8%(約23百万円の増加)となりました。うち、使用料等が約4.6百万円増加しております。純行政コストとしてみればコロナ禍以前の状態に戻りつつありますが、後述するように引き続き収益の増加も検討していく必要があります。
3.純資産変動の状況
本年度差額がマイナスのため、企業経営でいう赤字を表しています。令和5年度は約6.7億円の赤字となっており、年々赤字の額は減少していますが、依然として財源よりコストが上回っている状況です。但し、資金収支はプラスですので、減価償却費等の支出の無いコストも要因の一つであることに注意が必要です。使用料等による収益は微増しておりますが、施設の老朽化が住民の利用によるものとすれば、減価償却費分の一部を受益者負担で補填することの検討の必要があります。また、例年同様に資産の老朽化の結果として、純資産の減少が続いています。
4.資金収支の状況
令和4年度以降財務活動収支がマイナスとなっていますが、これは地方債発行よりも償還の方が多いことを表しており、負債(地方債)の減少を意味しています。また、業務活動収支は年々増加しており、全体的に支出が減少していることと、税収の増加(約3.9億円)によるものです。投資活動収支は、公共施設等整備費支出が前年度から約3.5億円の増加しており、マイナスが大きくなっています。なお、全体としての資金収支はプラスとなっていますが、今後資産の更新等があった際に大きく変化する可能性あることには注意が必要です。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
例年と同様に資産の老朽化を要因とした資産合計の減少が特徴的です。流動資産が約4.4億円増加、投資その他の資産は約3.5億円増加しています。特に基金の積立が約6.7億円増加しています。しかし、それ以上に有形固定資産の減少が顕著で、有形固定資産は前年度から約20.9億円減少しています。これは資産の除却等によるものではなく、老朽化に伴う減価償却累計額の増加によるものです。③の値が前年度よりも増加していることからもそれがわかり、令和5年度では70%を超えました。また、人口が減少している中で、①の値が減少しているということは、人口減少の割合以上に資産の老朽化(減価償却)による減少の割合が高かったことを示しています。なお、②の値も減少していますが、こちらは資産の減少だけでなく、歳入の増加も理由に挙げられます。特に税収等収入の増加が顕著で約3.9億円増加しています。今後、普通建設事業費の増加により資産が更新されることで、これらの値が変動していくことが予想されます。
2.資産と負債の比率
④の値が増加傾向にありますが、資産合計が約13億円減少していることを踏まえると、負債が減少した結果純資産の比率が増加しているものと考えられます。令和5年度は負債が約6.6億円減少しています。また、⑤の値はほとんど変動せず、また、全国平均では15~17%と言われていますが、それと比較しても低い値となっているため、将来に引き継ぐ負債が少ない状態にあるといえます。④の増加と⑤の低い値を見る限りではよい結果ともいえますが、資産の老朽化が進んでいる中で維持補修費が増加していることも考慮すると、資産の更新を伴う大規模な改修があればこの比率が大きく変動していく可能性があります。改修工事等に伴い地方債が増加すれば、増加傾向にある④の減少と現状ほぼ変動のない⑤の増加が起こります。したがって、今後の開発・更新等の計画によって、大きく変動する可能性があることには留意が必要です。
3.行政コストの状況
近年では減少傾向にあり、令和2年度にコロナの影響で急増した行政コストが徐々にコロナ禍以前に戻りつつあります。また、令和5年度の経常費用は約6.1億円減少しており、物件費の減少が最も大きく約4.1億円の減少となっております。その他多くの科目が減少している中で、維持補修費の増加(49百万円増)が目立ちます。前述した資産の老朽化も踏まえると、資産の更新がなければ、今後も維持補修費は増加していくものと思われます。一方で、経常収益は前年度から約23百万円の増加しており、そのうち使用料及び手数料は約4.6百万円増加しています。経常費用に対する物件費の割合が令和4年度から約2.1%減少し約20.8%となりました。対して、減価償却費の割合が約21.0%となり、那須町では例年減価償却費の割合が大きかったですが、令和5年度は最も割合が大きくなりました。那須町は面積が広く道路等のインフラ整備への投資が大きいため、減価償却費の金額もそれに比例して大きくなっています。なお、インフラ資産/工作物の減価償却費は令和5年度で約21億円となっています。また、全国的に補助金等の額が減少傾向にあり、那須町も約73百万円減少しています。なお、行政コストは減少していますが、純資産変動計算書の本年度差額を見ると赤字の状態です。費用の削減とともに収益の増加を引き続き検討していく必要があります。
4.負債の状況
⑦は近年減少傾向にあります。令和5年度は負債が約6.6億円の減少となっております。そのうち地方債は約5.6億円の減少で、地方債の発行収入よりも償還支出が大きくなっている状態です。また、長期未払金(用地買戻等)も年々減少しています。⑧は近年増加傾向にあり、プラスの値で推移しております。したがってここ数年は基金や地方債に頼らずに、自主財源で財政運営ができていることを示しています。令和5年は国県等補助金が約1.6億円減少していますが、税収等の増加がそれを上回る約3.7億円の増加となっており、財源自体は約2.1億円の増加となっています。しかし、資産の老朽化の進行度に対して、資産更新等に係る支出(公共施設等整備費支出)が比較的少ない状態にあることから、今後の大規模な資産更新に係る支出があった際に、地方債や基金の取崩から支出することとなると⑦⑧の大きな変動が起こることが予想されます。また、業務活動収支は前年度から約4.1億円の増加となっていますが、前年度と同様に地方債の償還支出や基金への積立支出が大きく、負債の減少や内部留保のために資金の支出を行っている面も見受けられます。
5.受益者負担の状況
前年度から0.3%増加し3.7%となりました。この比率は3~5%が平均値であるため、おおむねその範囲内であるといえます。なお、経常費用は約6.1億円減少し、令和2年度から減少傾向にありました経常収益が令和5年度は約23百万円増加しています。しかし、純資産変動計算書の本年度差額は依然としてマイナスの状態です。改善には「財源を増やす」「費用を減らす」「収益を増やす」のいずれかになりますが、令和5年度は物件費の約4.1億円の減少をはじめとして全体的に費用が減少しており、経常費用としては約6.1億円の減少となっています。結果として、支出の伴わない減価償却費が経常費用の中で最も割合の大きい費用となりました。そのため、減価償却費が住民による施設の利用に伴う費用といった考え方をするならば、使用料等の受益者負担で一部でも回収することを検討する必要があります。また、経常収益には使用料等や雑入等が含まれますが、その他発生主義による引当金等の戻入(前年度からの減少分)が収益化されてその他(経常収益)に含まれる(受益者負担に直結しない収益)場合があるため、それによって比率の増減が生じるので、算出された数値だけでなくその要因の確認まで行う必要があります。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
栃木県那須町の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。