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地方財政ダッシュボード

岩手県雫石町の財政状況(2016年度)

🏠雫石町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均を下回っているものの、償却資産分の増による固定資産税収の増加と滞納整理等の取組みによる町税収納率の向上(町税収納率:平成27年度95.5%、平成28度95.7%、)に加え、ふるさと納税制度による寄附金収入が増加したことにより、自主財源が増加し、財政力指数が平成27年度の0.38から平成28年度は0.39に改善した。今後も滞納整理や臨戸徴収と併せて、町税等自主財源の収納率向上に向けた体制の強化を図る。

経常収支比率の分析欄

類似団体は上回っているものの、全国及び県内市町村平均は比率で下回っている。歳出面において、平成25年の大雨災害の災害復旧事業に対応するために発行した町債の償還金が増加していることにより公債費が増加し、経常経費が増加した。その他の経常経費の削減に努めるとともに、歳入面において、税収以外の保育料や使用料等の収入確保にも努め、経常収支比率上昇の抑制を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

県内市町村平均、類似団体、全国平均を決算額で上回っている。これは、類似団体等と比較し、人件費については、職員数が多い(学校給食が自校方式の小中学校11校を有する)こと、物件費については、施設(火葬場及び墓地公園などの衛生施設、温泉などの保養・観光施設、運動公園のほかクロスカントリースキー場などの体育施設)の管理に経費を要することが主な要因である。また、町立診療所が「一般行政目的上運営している診療所」と位置付けられ、当該会計が普通会計に区分されたことで、平成22年度から決算額が増加している。小学校の統合を進めており、その他の施設の統廃合も含め、人材マネジマントプランや事務事業評価を推進し、経費の削減に取り組む。

ラスパイレス指数の分析欄

県内市町村平均、類似団体、全国平均を指数で下回っている。これは、昇格、昇給等の基準を厳格化していることが主な要因である。東日本大震災からの復興財源捻出のための国家公務員給与の引き下げに準じた措置を実施しなかったことにより、一旦指数が上昇したものの、その後は以前と同程度の指数に戻っている。今後は、平成28年度(平成27年度試行、平成28年度本格施行)より人事評価システムを導入ており、職員能力・実績を重視した給与体系への転換を図り、引き続き給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体、全国及び県内市町村平均を職員数で上回っている。学校給食が自校方式で小中学校11校を有することが職員数が超過している主な要因となっている。また、人口の減少が相対的に人口千人当たりの職員数が増加する要因となっている。職員の定員管理については、平成27年度から平成31度までの第3次人材マネジメントプランにおいて、類似団体との比較や近隣町村との均衡、職員構成の推移等を勘案しながら、公共サービスのあり方について総合的に検討を行い、各施設の管理にあたっては指定管理の導入や業務の一部委託等を検討するなどの視点も取り入れ、概ね5年間をスパンとした中期的な定員適正化のための計画を立案し、計画的な人事採用を行う。

実質公債費比率の分析欄

類似団体及び県内市町村平均を比率で下回っている。ここ数年投資的経費を抑制したことや、債務負担行為に基づく支出のうち公債費に準ずるものの償還が平成25年度に終了したこともあって、単年度の実質公債費比率は下降傾向(平成26年度10.5%、平成27年度9.9%、平成28年度8.9%)にある。今後も事業自体の必要性を十分に検討し、地方債の発行と償還のバランスに留意しながら、公債費負担の減少に努める。

将来負担比率の分析欄

類似団体、全国平均を比率で上回っている。地方債現在高や債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業債等繰入見込額、組合負担等見込額、退職手当負担見込額はいずれも減っており、将来負担額は前年より減少している。一方、標準財政規模も減少したものの、将来負担額の減少の方が大きいため、将来負担比率は減少した。今後も、公営企業も含め、地方債の発行と償還のバランスに留意しながら、将来負担の減少に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

類似団体と比較し比率で下回ったものの、全国平均及び県平均との比較では上回っている。これは、町立診療所の会計区分が平成22年度より普通会計となったことで、人件費に相当する経常収支比率が増加したことが主な要因である。今後も第3次人材マネジメントプランに基づく職員の定員管理に努める。

物件費の分析欄

類似団体と比較して、比率で下回ったものの、物件費に係る経常収支比率は、前年度比較で1.0ポイント増加した。節目総合健診委託料をはじめとした委託料の増のほか、図書購入費の増(2,914千円増)などが増加の要因である。今後は、民間による公共サービスが可能な業務を明確化し、外部委託の検証をしながら、受益者負担の原則による適切な使用料等の在り方を検討する。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.2ポイント増加した。これは、保育所運営費の増が主な要因である。また、類似団体等平均と比較し、比率で上回っているのは、18歳までの子どもの医療費を無料化する安心子育て医療費助成(一般財源19,103千円)を実施していることが主な要因である。今後も増加傾向にある扶助費については、給付内容等を精査し、支出の抑制に努める。

その他の分析欄

類似団体、全国平均及び県平均と比較し比率で上回っている。これは、国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険に係る繰出金において、医療体制が充実し、高度医療が享受できる県庁所在地圏内に位置することで医療給付費が高水準で推移していることが主な要因であるほか、平成28年度はふるさと納税による寄附金を一旦、基金に積立てたため、積立金が前年度と比較して増加(57,139千円増)した。今後も更なる繰出金の増加が見込まれるが、給付費負担等を抑制する介護予防事業や各種保健活動により一層力を入れていく。

補助費等の分析欄

類似団体、全国平均及び県平均と比較し比率で上回っている。補助費等に係る経常収支比率は、平成27年度から多面的機能支払交付金の増等により増加した。平成28年度は国民体育大会実行委員会負担金の増(108,051千円増)があったものの、滝沢雫石環境組合負担金や公共下水道事業補助金・負担金、公的病院等運営費補助事業負担金の減により前年度と比較して、0.9ポイント減少した。今後も、単独の補助交付金については、補助率や終期の設定等明確な基準を設けて見直しを進めていく。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、前年度と比較して1.8ポイント増加したものの、類似団体等平均と比較して2.1ポイント下回っている。これは、平成16年度以降、事業の必要性を十分に検討して、地方債の借入額を抑制してきたことによる。しかし、平成25年度に発生した大雨災害に係る災害復旧事業に対応するために多額の地方債を発行しており、平成28年度から元金償還が開始されたことにより、比率は増加し、類似団体との差が小さくなっている。今後は一層、地方債の発行と償還のバランスに配慮していく必要がある。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.6ポイント増加し、類似団体等平均と比較して2.8ポイント上回っている。扶助費、補助費等が類似団体等平均を上回っており、前述のとおり、単独の給付事業を実施していることと医療給付費が高水準で推移していることによる繰出金の増加が主な要因である。また、類似団体と比較して保有する施設数が多いため、多大な管理経費を必要としている。今後は、在るべき住民サービスの視点に立ち、施設の統廃合も含めた行政経営の合理化を図りながら、各種経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・議会費は、住民一人当たり6,347円となっており、類似団体と比べ高止まりしていたが、議員定数の見直しにより定員20名から16名に減となったので、平成28年度には減少している。・総務費が平成27年度において、類似団体を上回ったのは、国民体育大会関連経費とふるさと納税関連経費を企画費に措置したことが主な要因である。・衛生費は、住民一人当たり70,916円となっている。これは、町立診療所の会計区分が町立診療所が「一般行政目的上運営している診療所」と位置付けられ、当該会計が普通会計(衛生費)に区分されたことで、平成22年度から決算額が増加したことによるものである。また、塵芥処理に関する一部事務組合設立に伴い、平成23年度より当該施設整備の地方債を負担することとなり、組合負担金が増加したことも、類似団体を上回っている状況に繋がっている。・教育費は、住民一人当たり81,948円となっており、前年度と比較して24,597円増加している。これは、スーパーエコスクール事業と国民体育大会事業を平成28年度に実施したことが主な要因である。・災害復旧費が、平成25年度から増加しているのは、平成25年8月に発生した激甚指定の大雨災害に対応するための災害復旧事業を平成27年度まで3年間実施したことによるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は、住民一人当たり558,074円となっている。・維持補修費は住民一人当たり23,152円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、小中学校11校を有すること、火葬場及び墓地公園などの衛生施設、温泉などの保養・観光施設、運動公園のほかクロスカントリースキー場などの体育施設の維持管理に経費を要することが主な要因である。・積立金が平成27年度において前年度と比較し、大幅な増となっているのは、平成25年度に発生した大雨災害の災害復旧事業の財源として取り崩し、施越事業の立替えに充てていた財政調整基金を積み戻したことと、ふるさと納税にかかる寄附金を一旦、基金に積立てる形をとっており、寄附金が増加したことによるものである。・投資及び出資金が平成27年度において大幅に増加し、繰出金が減少したのは、下水道事業及び農業集落排水事業が平成27年度から企業会計に移行したことにより、これまで繰出金としていたものを出資金として区分することになったのが主な要因である。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

平成25年度については、激甚指定大雨災害に係る災害復旧等の臨時財政需要があったため、財政調整基金を取崩して対応したことにより、基金残高が減少したが、その後、災害復旧事業の施越事業分の財源として交付された国庫支出金が歳計剰余金となったものを積み戻し、平成27年度、平成28年度はほぼ同額を維持している。実質単年度収支については、歳計剰余金の積立てを上回る取崩し額となったため、標準財政規模に占める割合では、前年度より9.47ポイントの減となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

黒字額は合計で対前年度比減となったが、赤字額はいずれの会計も該当はない。水道事業会計においては、経常的に剰余額が発生しており、平成23年度において減債積立金への積立て41,227千円等による資金の増加が黒字の主な要因である。また、その他会計について、国民健康保険特別会計、介護保険事業勘定特別会計、介護サービス事業勘定特別会計、下水道事業会計は、例年、一般会計より財源補てん的な繰出しを受けていることから、赤字額の発生には至っていない。一般会計等の平成27年度の収支は前年度と比較して大幅な黒字となったが、これは災害復旧事業に係る施越事業の影響で一時的なものであり、平成28年度には例年並みとなっている。各会計への繰出しは、一般会計において中期的な財政見通しに含まれる経常的な支出となっており、各会計毎に独立採算の原則に立ち、経営状況を個別に判断の上、財源補てん的な繰出金の圧縮に努めなければならない。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

実質公債費比率の分子は、前年度を下回っている。公共下水道事業への補助金・負担金が減となった公営企業債の元利償還金に対する繰入金と滝沢雫石環境組合への負担金が減となった組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は減少した一方、元利償還金については、奥羽南部地区広域農道開発事業の実施に伴う償還金の債務負担が平成25年度で終了し、債務負担行為に基づく支出額が大幅に減少したものの、平成25年度に発生した大雨災害に対応するために発行した災害復旧事業債の償還がH28年度から開始されたことにより、前年度より増加している。また、算入公債費等について、前年度より増加しているのは、元利償還金が増加したのと同様、災害復旧債の償還が平成28年度より開始されたことが主な要因である。災害復旧事業債の償還は10年間続き、公債費が増加する見込みであるため、地方債の発行と償還のバランスに留意しながら、公債費や公債費に準じる経費の減少に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、前年度を下回っている。一般会計等に係る地方債の現在高、債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業債等繰入見込額、組合等負担等見込額、退職手当負担見込額、いずれも前年度と比較し減少しており、将来負担額は減少となった。また、充当可能財源等のうち充当可能基金は前年度と比較し、定住促進住宅維持管理基金等の増加により微増となったが、充当可能特定歳入(住宅使用料)と基準財政需要額算入見込額はどちらも減少し、充当可能財源等も減少となったが、将来負担額の減少が大きかったため、将来負担比率の分子は前年度を下回っている。今後も世代間の負担の公平化と公債費負担の中長期的な平準化の観点から、将来負担の減少に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

公共施設の老朽化により将来の維持補修、更新費用が見込まれるなか、早期にそれぞれの公共施設の個別施設計画を策定し、当該計画に基づいた施設の維持管理に努めることとする。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

公共施設の老朽化が進んでいる一方で、中学校の大規模改修をはじめとした公共施設(建物)の改修経費及びインフラ施設の新設ならびに補修に係る経費が増加していることによってそのための財源とする地方債の発行額が増加している。今後、早期にそれぞれの公共施設の個別施設計画を策定し、当該計画に基づいた施設の統廃合や述べ床面積の縮小、インフラ施設の更新の優先度を判断し、地方債残高の縮減に取り組む必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成25年度に発生した大雨災害(激甚災害)による災害復旧費用が平成25年度から平成27年度にかけて多額であったことから、一時的に将来負担比率が増加したが、平成26年度を境に減少傾向にある。また、実質公債費比率についても、地方債の償還が進んでいることから一貫して減少傾向にあることから、今後も積極的に地方債残高の縮減に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

当町は県内においても上位に面積が広大な町であり、十和田八幡平国立公園に隣接している立地条件により水源が豊かな町である。したがって、橋梁をはじめとしたインフラ施設の延長が総じて長いことや、地域別における小学校施設の点在によってそれぞれの有形固定資産減価償却率が高い傾向にある。橋梁については、施設の長寿命化計画に基づき優先度の高いものから適切に維持補修を行うよう努めていく。また、小学校施設については、学校統廃合により将来における延床面積の縮小や施設の除却が見込まれる。児童館については、老朽化が著しいが利用者数も少ないため、今後の活用方法や施設改修については多角的な視点により検討を進めていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、庁舎、保健センター、体育館であり、低くなっている施設は福祉施設である。図書館については、一人当たり面積も低く、施設の老朽化が進んでいるが、現在のところ建替えの予定は見込んでおらず、維持補修を行いながら施設の利用を進めていく。庁舎については、老朽化が著しいため、個別施設計画を策定予定であり、これに基づいて施設の長寿命化対策を早急に進める必要がある。保健センター等については、老朽化が進んでいる一部施設について、公共施設総合管理計画に基づき除却を進めることを検討していく。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等にいて、有形固定資産55,336百万円のうち、インフラ資産が43,432百万円となった。当町は類似団体と比較して面積が広大で河川も多くあるため、人口に対して道路延長が長く、橋梁の数も多いことが要因と考えられる。長期延滞債権は4百万円減少(▲5.3%)、基金は5百万円増加(1.0%増)したが財政調整基金は8百万円減少(△0.4%)した。負債においては、主に中学校の大規模改修事業により地方債が508百万円増加(7.4%増)した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

【一般会計等】経常費用は10,643百万円(うち、業務費用は6,824百万円、移転費用は3,820百万円)、経常収益は146百万円となった。経常費用に対し、人件費が1,811百万円で17.0%、物件費が1,760百万円で16.5%、維持補修費が134百万円で1.3%、減価償却費が3,005百万円で28.2%、補助金等が2,458百万円で23.1%、社会保障給付が695百万円で6.5%、他会計への繰出金が517百万円で4.9%となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(6,477百万円)及び国県等補助金(1,526百万円)が純行政コスト(10,148百万円)を下回ったことから、本年度差額は△2,145百万円となり、純資産残高は△2,122百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

【一般会計等】業務活動収支は630百万円であったが、投資活動収支は学校施設等の大規模改修工事を行ったことから△561百万円、財務活動収支は地方債償還支出が地方債発行収入を上回ったため△158百万円となった。本年度末資金残高は前年度から△89百万円の252百万円となった。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、類似団体平均値と比較して1.7倍となっている。類似団体と比較して、町の面積が広大であり、河川も多いことから、人口に対しての道路延長が長く、橋梁数も多いことためインフラ資産が多いことが要因と考えられる。歳入額対資産比率についても同様の理由で高くなっている。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値よりも高い数値となっているが同程度の水準である。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を上回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債と災害復旧事業債である。このため、これらを除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を大きく下回る7.0%となっている。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。経常費用の17%を占める人件費について、類似団体と比べて人口当たり職員数が多いことから住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられるため。新規採用の抑制による職員数の減など、行財政改革への取組を通じて人件費の削減に努める。また、経常費用の36%を占める移転費用について、地域の過疎化、少子高齢化に伴う社会保障経費が増加傾向にある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均と同程度である。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が支払利息を除いた業務活動収支の黒字分を下回ったため148百万円となり類似団体平均を下回っている。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、学校施設等大規模改修事業やインフラ施設の補修など公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均と同程度であるが下回っている。義務的経費の抑制が難しいため、人件費及び物件費の抑制により経常費用の抑制に努めるとともに、受益者負担の見直し等による経常収益の増加を図る必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,