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財政力指数の分析欄水産と観光を主な産業としているが、一年を通じた安定した収入による雇用の場が少ないことに加え、人口減少や高齢化率の上昇等の影響により財政基盤が脆弱であるため、類似団体平均を下回っている。今後においても引き続き、人口減少対策や雇用対策、子育て支援など、総合計画や総合戦略などを指針としたまちづくりを推進しつつ、行政の効率化や広域行政の推進を図るなど、財政の健全化を堅持したまちづくりに努める。 | 経常収支比率の分析欄平成14年度からの行政改革に基づいて、人件費や物件費、補助費等の削減を図っていることや、学校教育施設や港湾施設など普通建設事業の増加により、類似団体平均を下回っている。今後も引き続き経常経費の抑制に努め、現在の水準を維持する。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄一島一町という特殊な地理的条件であることから、保育所や診療所、ゴミ処理施設などの運営を直営で行っていることにより、人件費の占める割合が非常に大きくなっている。今後、行政サービスの民間委託や指定管理者制度などによる委託化を進め、人件費等の抑制を図る。 | ラスパイレス指数の分析欄平成14年度からスタートした第3次行政改革に沿って、職員手当等の独自削減を行ってきたが、現在は復元されている。今後も給与体制の見直しなどを含め、一層の給与の適正化に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄一島一町の離島という特殊な地域性であることから、広域による各種行政サービスの展開ができないため、多くの事業を直営単独で実施しており、職員数に関しては類似団体を上回っている。定員管理に関しては、これまでも人員の削減を図ってきたが、第3次行政改革の実施計画において、国の集中改革プランに沿った平成17年度から平成21年度までの「礼文町行政改革集中プラン」により、定員管理の適正化を実施し、職員数の削減を図っている。今後も、事務の抜本的見直しを中心とした組織の簡素化や事業の見直しによる効率化により、職員数の削減に努める。 | 実質公債費比率の分析欄平成28年度に実施したふれあいコミュニティセンターやこれまで重点的に整備を進めていた防災施設等の大型施設の整備に加え、平成29年度に実施した船泊小学校校舎改修事業の公債費償還が重なり、類似団体平均を上回っている。今後においても、学校施設や公営住宅の大規模改修など公共施設等の改修が見込まれていることから、事業の選定や計画的な事業の実施、歳出の削減などにより、健全な財政運営に努める。 | 将来負担比率の分析欄充当可能基金の増加や、辺地債、過疎債など算入公債費のある起債の発行により、将来負担率は基準を下回ってはいるが、平成26年度から大型事業を継続して実施しており、公債費残高が急激に大きくなっている。今後においては比率の上昇が見込まれるため、更に基金の積み立て等により充実可能基金の増額するなど、財政の健全化に努める。 |
人件費の分析欄平成14年度からスタートした第3次行政改革に沿って、職員手当等の独自削減を行ってきたが、現在は復元されている。今後も給与体制の見直しなどを含め、一層の給与の適正化に努める。 | 物件費の分析欄行政改革に基づき、定率減額目標を定め、費用の削減を図ることにより、類似団体平均を下回っている。今後も引き続き、適正な水準維持に努める。 | 扶助費の分析欄扶助費に係る経常収支比率については、類似団体平均を下回っており、今後においても適正な水準維持に努める。 | その他の分析欄その他に係る経常収支比率については、類似団体平均を下回っており、今後においても適正な水準の維持に努める。 | 補助費等の分析欄行政改革に基づき、定率減額目標を定め、費用の削減を図ることにより、類似団体平均を下回っている。今後も引き続き、適正な水準維持に努める。 | 公債費の分析欄近年の大型整備事業の実施により起債償還額が増加し、公債費に係る経常収支比率は類似団体を8.7ポイント上回っている。今後においても各公共施設の老朽化に伴う改修等の計画があることから、計画的な施設整備と既存施設の長寿命化により、適正な水準維持に努める。 | 公債費以外の分析欄公債費以外に係る経常収支比率については、類似団体平均を下回っており、今後においても適正な水準の維持に努める。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄総務費については、地域おこし協力隊事業やふるさと納税事業、有人国境離島社会維持推進交付金事業などの増加により、類似団体平均を上回っており、今後も同水準による推移が見込まれる。衛生費については、し尿バキューム車購入や特別会計への繰出金などにより、類似団体平均を上回っている。今後も埋立処分地の整備などが予定されていることから、同水準による推移が見込まれる。商工費については、重油備蓄タンク修繕料や各観光施設の施設改修費などの増加により、類似団体平均を上回っている。今後も同水準による推移が見込まれる。土木費については、港湾整備事業や公営住宅建設及び長寿命化工事などにより、類似団体平均を上回っている。今後も継続して整備事業が予定されていることから、同水準による推移が見込まれる。消防費については、防災避難所などの緊急防災対策事業により、類似団体平均を上回っており、今後も継続して整備事業が予定されていることから、同水準による推移が見込まれる。教育費については、小・中学校施設の改修などにより、類似団体平均を上回っている。今後も、学校校舎や屋内運動場等の改修事業が予定されていることから、更に数値の上昇が見込まれる。公債費については、起債発行額が増加傾向にあり、類似団体平均を上回っている。今後においても起債発行事業が継続することから、計画的な起債発行により健全な財政運営を図る。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄人件費に関しては、広域による行政サービスの展開を図ることが難しく、全国平均や北海道平均を上回っている。今後、民間への委託や、指定管理者制度などの導入により人件費の抑制を図る。維持補修費に関しては、庁舎や学校、公民館などの各公共施設の老朽化等により増加傾向にあるため、効率的かつ計画的な維持補修により施設の長寿命化を図る。普通建設事業費に関しては、学校施設や港湾施設、防災施設などの整備が集中したため増加傾向にある。今後においては、既存施設の適正な管理と計画的な維持補修等により、施設の長寿命化を図り、係る経費の抑制に努める。公債費については、近年の大型の整備事業が集中し、地方債の発行額が上昇したことにより、元利償還金が膨らんだことが原因であるため、今後においては、事業の選定はもとより、事業実施のタイミングについても長期的な計画をもって実行する。繰出金については、一島一町という地域性や少子高齢化・人口減少なども相まって、診療所や簡易水道事業、下水道事業など特別会計に係る収入の減少による赤字補てんとして繰出される費用が大きいため、類似団体平均を上回っている。 |
基金全体(増減理由)ふるさと納税の活用により、特定目的基金など、基金全体で若干の増加となっている。(今後の方針)引き続き、ふるさと納税を有効に活用して、各基金への積み立てを実行するとともに、各施設の整備事業についても計画的に実施する。 | 財政調整基金(増減理由)当初予算において、総合戦略事業への財源充当のため基金を取り崩したが、ふるさと納税寄附金の増加などの影響により回復傾向にある。(今後の方針)総合戦略事業等を継続して実施するため、基金の積み立てを計画的に行い、著しく減少することの無いよう努める。 | 減債基金(増減理由)当初予算において、公債費上昇に対応するため取り崩ししている。(今後の方針)公債費償還の増加が見込まれるため、ふるさと納税寄附金等を活用し計画的に積み立てを行う。 | その他特定目的基金(基金の使途)中山秀雄奨学基金:奨学資金の貸付のため。礼文町公共施設整備基金:公共施設整備のため。保健医療福祉施設整備基金:保健医療福祉施設整備のため。温泉開発基金:温泉施設整備のため。島おこし基金:人材育成等を目的として実施する事業に対して助成するため。学校教育施設整備基金:学校教育施設整備のため。灯油備蓄施設整備基金:灯油備蓄施設整備のため。礼文町いきものつながり基金:人と自然の関りを考え実践することによる、いきものつながりを体験できる島を推進する事業のため。北のカナリアパーク整備基金:北のカナリアパークの整備及び適切な維持管理に要する経費の財源に充てるため。ふるさと礼文応援基金:ふるさと応援体験道場の整備及び維持管理経費の財源に充てるため。森林環境譲与税基金:森林整備及びその促進に必要な事業に要する経費に充当するため。(増減理由)今後の各施設整備計画を見据え、公共施設整備基金などの基金積立金を増加したため。(今後の方針)引き続き、将来的な施設の整備や改修などを見据え、ふるさと納税を活用して計画的な積み立てを実行する。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄本町の有形固定資産減価償却率は、類似団体の数値を下回っているが、老朽化した施設が多く、財政的に建替えや施設の更新が困難であり、財政負担を抑えるために既存の施設を修繕して活用している。 | 債務償還比率の分析欄債務償還比率は、類似団体の数値を上回っており、今後も老朽化施設の更新等が必要となってくるため、公共施設等の基金を多く充当しなければならないことが予想される。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析本町は、近年の大型事業により地方債現在高が増加傾向にあるが、辺地・過疎債等交付税措置の高い起債を積極的に借入していることや、公共施設等の基金を積極的に積み立てているため、将来負担比率については算出数値無しとなっている。しかし、既存施設の老朽化が進行しており、大規模な建替えや更新が必要となることから、将来負担比率が増加し、有形固定資産減価償却率が減少する可能性がある。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析ここ数年は、将来負担比率、実質公債費比率ともに適正な数値を維持しており、健全な財政運営を行っている。しかし、近年は大型事業が集中的に行われており、各数値の上昇が見込まれるため、今後の予算状況に注意を図る。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は「橋りょう・トンネル」「港湾・漁港」「学校施設」である。「橋りょう・トンネル」については、橋りょうの長寿命化工事を行っているため、類似団体に比べて有形固定資産減価償却率が低くなっていると思われる。「港湾・漁港」については、平成26年度にフェリーターミナルの改修を行ったため、有形固定資産減価償却率が低くなっている。「学校施設」については、ここ数年、校舎や屋内運動場の大規模改修を行っているため、有形固定資産減価償却率が低くなっている。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は「図書館」で、低くなっている施設は「体育館・プール」「一般廃棄物処理施設」である。「図書館」については、建築から40年以上経過しており、今まで大規模な改修等を行っていないため、有形固定資産減価償却率が高くなっている。「体育館・プール」については、建築から20年以上経過しているが、類似団体の施設より比較的新しいと思われるため、類似団体と比べて有形固定資産減価償却率が低くなっていると思われる。「一般廃棄物処理施設」については、平成30年度、令和元年度で施設を新設しているため、有形固定資産減価償却率が低くなっている。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況これまでに一般会計等においては約244.4億円の資産を形成してきました。そのうち、純資産である約167.7億円(68.6%)については、過去の世代や国道の負担で既に支払いが済んでおり、負債である約76.6億円(31.4%)については、将来の世代が負担していくことになります。また、全体会計では資産は約281.0億円、純資産は約183.9億円(65.4%)、負債は約97.1億円(34.6%)、連結会計では資産は約284.5億円、純資産は約186.7億円(65.6%)、負債は約97.8億円(34.4%)となっています。前年度と比較すると、一般会計等において資産は約4.9億円(2.0%)の減少、純資産は約6.8億円(3.9%)の減少、負債は約1.9億円(2.5%)の増加となりました。また、全体会計では資産は約2.8億円(1.0%)の減少、純資産は約4.5億円(2.4%)の減少、負債は約1.7億円(1.7%)の増加、連結会計では資産は約1.3億円(0.5%)の減少、純資産は約3.5億円(1.8%)の減少、負債は約2.2億円(2.3%)の増加となりました。資産の減価償却が進み、資産総額の減少傾向があります。老朽化施設の更新を適宜進めていきます。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況令和2年度の経常費用は一般会計等で約48.6億円となっています。一方、行政サービス利用に対する対価として住民の方々が負担する使用料や手数料などの経常収益は一般会計等で約1.6億円となっています。経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは一般会計等で約47.0億円、臨時損益を加えた純行政コストは約48.1億円となっています。また、純行政コストは全体会計で約54.2億円、連結会計では約60.0億円となっています。前年度と比較すると、経常費用は一般会計等で約9.5億円(24.2%)の増加となっています。一方、行政サービス利用に対する対価として住民の皆さんが負担する使用料や手数料などの経常収益は一般会計等で約9百万円(5.5%)の減少となり、経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは一般会計等で約9.6億円(25.6%)の増加、臨時損益を加えた純行政コストは約10.7億円(28.6%)増加となっています。また、純行政コストは、全体会計では約9.6億円(21.4%)増加、連結会計では約9.7億円(19.4%)増加となっています。コロナ関連の補助金の支出が増加したことが主な要因となります。必要な住民に必要な補助が行き届くよう、運営を行う必要があります。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況令和2年度は、本年度末純資産残高が一般会計等において約167.7億円となっています。また、全体会計では約183.9億円、連結会計では約186.7億円となっています。純資産変動計算書の本年度純資産変動額は、企業会計の利益剰余金の増減にあたるところでもあり、今後の推移をみる必要があります。前年度と比較すると、一般会計等では本年度末純資産残高が約6.8億円(3.9%)減少、全体会計では約4.5億円(2.4%)減少、連結会計では約3.5億円(1.8%)減少となっています。先述の資産老朽化による資産減少が純資産減少の主な要因です。施設の投資を優先的に行います。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況令和2年度の資金収支計算書を見ると、本年度資金収支額は一般会計等で約94百万円のマイナスで、資金残高は約11百万円に減少しました。全体会計では約97百万円のマイナスで、資金残高は約36百万円に減少、連結会計では約45百万円のマイナスで、資金残高は約1.2億円に減少しました。補助金支出の増加によるキャッシュのマイナスが顕著です。平均的な増加が見込めるよう、ふるさと納税等の収入の増加に取り組みます。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況減価償却率は平均よりも低く、比較的新しい資産が多いことがわかりますが、依然50%を超えている事実に変わりはなく、今後一斉に施設が更新時期を迎えるため、公共施設等総合管理計画を基に更新費の平準化を行う必要があります。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率礼文町の純資産比率は、68.6%となっています。平均値より低めの水準です。後述の住民一人当たりの負債が平均より高いことからもわかるように、負債の規模が人口規模に対して大きいことが主たる要因です。将来世代の負担も高く、今後計画的に地方債の償還を進めていく必要があります。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況礼文町は199万円と、住民一人当たりのコストは平均値よりも高い水準になっています。他自治体と異なり、島内で行政サービスを賄う必要があることから、必然的に平均値よりも高い水準となります。物件費の高さが特に顕著であるため、今後支出の精査を行う必要があります。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況礼文町においては平均より倍近く高い水準です。多くは地方債が占めているため、計画的な起債と償還を行う必要があります。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況礼文町においては3.3%と平均よりも低く、昨年度よりも減少しております。経常費用が増えたこと(コロナ関連の補助金の増加が要因)で、率が希釈化したことも要因ですが、施設の使用量手数料などの見直しを行うことで、今後経常収益の増加を見込んでいく必要があります。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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