経営の健全性・効率性について
真庭市は、合併前の旧町村ごとに効率のよい施設を整備していたが、合併により、東西に約30㎞、南北に約50㎞と給水区域が拡大された。あわせて起伏が激しいうえに異なる水道施設を統合するには莫大な費用が必要となる。費用対効果を鑑み、水道施設の統合を検討、実施しているが、統合できない数多くの施設があるため、維持管理費用が多額となっている。①収益的収支比率起債償還の減により77.6%と少し上昇している。④企業債残高対給水収益比率地理的要因により整備費が高くなり起債総額が多い状況であるが、起債の繰上償還により残高が減り1219.36%となっている。⑤料金回収率平成28年度に市内の料金統一を行うこととしており、51.40%となっている。⑥給水原価地理的要因により整備費が高くなり起債償還が多い状況であり、また平成26年度は漏水修繕が増加したため、474.20円となっている。⑦施設利用率、⑧有収率平成27年度は漏水事故や寒波の影響があったが、施設利用率が58.01%で概ね横ばいであるのに対し、有収率が70.89%に上昇している。
老朽化の状況について
投資効果が最大限発揮できるよう平成28年度より、老朽管改良を優先順位により順次行っていくようにしている。③管路更新率予算の範囲内で老朽管改良を実施しており、更新率は0.07%となっている。
全体総括
安心安全な水道水の供給のため、監視システムを導入し、水質事故や断水とならないよう事前に事故防止作業を行っているところであるが、人員削減となる中で水道技術者が少なくなり、技術の伝承が困難になっている。また、今後、企業会計の適用を予定しており、適用後は収支状況を明確にしたうえで歳入歳出の適正化を図り、経営戦略を立て事業運営を行っていく必要がある。