簡易水道事業(法適用) 公共下水道 市立藤井寺市民病院 藤井寺市立藤井寺駅南駐輪・駐車場
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税収基盤(特に法人関係の市税等)が弱い本市において、市域内の工場の撤退や長引く景気の低迷による税の減少傾向が続いており、今後の先行きが不透明な中、大幅な改善が見込まれない状況にある。また、景気の悪化や人口減少、高齢化といった社会経済情勢の流れにより、生活保護費や障害者自立支援関係などの扶助費の増加も継続している。ここ数年は、依存財源である普通交付税や臨時財政対策債などの財源が確保されているものの、国の地方財政計画に大きく影響を受ける本市の財政運営は依然として厳しい状況が続いている。今後も自主財源の確保に向けた取り組みやさらなる財政の健全化を進め、持続可能な財政運営を目指すものである。
歳入面では、経常一般財源のうち市税が減少したものの、普通交付税や臨時財政対策債が大幅に増えたことで前年度より増加したが、歳出面では、人件費において前年度に発行した退職手当債を当該年度に発行しなかったことにより経常経費充当特定財源が減少したこと、また物件費では、家庭ごみの収集・運搬業務の委託を年次的に拡大してきたが、平成22年度より市内全域で実施することになった結果、委託料が大幅に増加したこと、あるいは扶助費では長引く景気の低迷等の影響を受け、生活保護費が増加したことなどによる要因で、前年度より1.7ポイントの悪化となった。比率はここ数年高い水準で推移し、硬直した財政状況が長く続いており、安定した財政運営を行う上でも改善に向けた取り組みが課題である。
類似団体平均と比べると下回っているものの、本市はごみ処理・消防・学校給食の業務を、一部事務組合で実施しており、その分一部事務組合への負担金(補助費等)は類似団体平均と比べても大きく上回っている。そのため、負担金に占める人件費や物件費等の割合や公営企業会計への繰出金に占める人件費や物件費等の割合などにも注意を払い、総額で比較してどうなのかも見極める必要がある。今後も負担金等でも抑制するような取り組みも必要である。また、維持補修に係る経費についても、類似団体平均と比べると下回ってはいるものの、狭小な市域のわりに市立の保育所が6ヶ所、幼稚園が8園(分園1園含む)、小学校が7校、中学校が3校あり、その他の公共施設も含めて老朽化が進んでおり、今後の維持補修に係る経費の増加が懸念される。
平成18年度に給与構造改革として、給料の引き下げを実施し、その後も人事院勧告に基づく給料改定(マイナス改定)や55歳以上の次長級以上の給料を1.5%カットするなど給料水準の引き下げを行っている。さらに平成23年度から新規採用職員の初任給基準を4号給引き下げている。今後も引き続き、人件費の抑制に努める。
類似団体平均と比べるとほぼ同水準で推移しているものの、やや上回っている原因は、狭小な市域に市立の保育所が6ヶ所、幼稚園が8園(分園1園含む)あり、また、ごみ収集を直営で行ってきたことなどが職員数や人件費において類似団体平均を上回る結果となっている。ごみ収集については、年次的に委託を拡大してきたり、退職者の補充についてもその採用を抑制するなど職員数の適正化に努めているところである。今後も、引き続き、民間委託の推進や行政形態の見直しなどを進め、効率的な行政組織を目指すものである。
類似団体平均と比べると下回っている。本市では、長年、普通建設事業については財政状況に鑑み、真に必要な事業を精査し、実施してきた。そのため、歳出決算額に占める普通建設事業費の割合は小さく、その結果、建設地方債の発行を抑制してきたこともあり、1人あたりの地方債現在高も類似団体と比べて少ない。今後も、地方債現在高の推移に注意し、公債費の負担の適正な管理に努めるものである。
類似団体平均と比べると下回っており、さらにその比率は年々改善している。要因としては、組合等の地方債の負担見込額が前年度と比較して減少している事や財政調整基金の積み立てを行ったことで充当可能な基金の額が増加したことなどが挙げられる。引き続き、将来世代へ負担を先送りすることなく、少しでも軽減できるよう、地方債現在高などの将来負担の抑制を図り、健全な財政運営に努めていくものである。
職員数は減少(普通会計平成18:443人⇒平成22:419人)しているものの、本市の特徴として、市立保育所が6ヶ所、市立幼稚園(分園含む)が8ヶ所あり、また、順次委託を進めている直営のごみ収集部門などにより、類似団体と比べても人件費の占める比率が高い。また、退職手当の増加や平成20~21年度で発行した退職手当債を平成22年度では発行しなかったことも比率に影響を与えている。なお、本市は加入する一部事務組合負担金の割合が類似団体と比べても高く、その人件費相当分を考慮するとさらに人件費の占める比率が高くなることになる。
類似団体平均と比べると下回ってはいるものの、本市はごみ処理・消防・学校給食の業務を一部事務組合で実施していることなどが影響していると考えられる。ごみ収集については、順次、委託を進めており、家庭ごみの収集及び運搬業務については、平成22年度より市内全域で実施することになり、このことで比率に大きく影響する結果となった。現在は類似団体平均を下回っているものの、一部事務組合の負担金の状況やその他の委託料等も含めた物件費全体での経費の抑制を図る必要がある。
長引く景気の低迷や人口減少・高齢化といった社会経済状況の影響もあり、扶助費の増加傾向に歯止めがかからない状況である。特に生活保護費の伸びは顕著で、障害者自立支援関係でも社会福祉費の増加、児童福祉費でも増加傾向が続いている。今後も扶助費については増加傾向が見込まれ、本市の財政に与える影響も大きいため、今後の推移を見守りつつ、状況に応じて単独扶助費の見直しなども進めていくことが必要である。
繰出金については、類似団体平均と比べると大きく上回っている。これは、整備途上である公共下水道事業特別会計への繰出金の負担が大きく、平成18年度一般会計決算の赤字を受けて策定した「財政健全化プログラム」により、平成20年度~平成23年度の公共下水道事業特別会計への繰出金を1,190百万円に固定したものの、一般会計に対して与える影響は大きいと考えられる。また、維持補修費については、現在のところ、類似団体平均と比べると下回ってはいるが、老朽化した公共施設も多く、今後はこれまで以上に維持補修に係る経費の増加が懸念される。
本市はごみ処理・消防・学校給食の業務をそれぞれ一部事務組合で実施していることで、類似団体平均と比べると大きく上回っている。構成市の財政状況もあり、一部事務組合の負担金そのものは、ここ数年減少傾向ではあるものの、類似団体平均よりは大きく、比較的事業規模の大きいごみ処理や消防に加入していること、そして他団体にはあまりない給食組合にも加入していることなどが要因と考えられる。さらに給食組合については、中学校給食の実施を予定していることもあり、今後の負担増が予想される。物件費は、類似団体平均より低いものの、補助費等では大きく上回っていることもあり、少しでも抑制できるように努めていく必要がある。
本市では、財政状況もふまえ、長年、普通建設事業については事業を精査し、実施してきた。そのため、歳出決算額に占める普通建設事業費の割合は小さく、そのため、建設地方債の発行を抑制する結果となり、1人あたりの地方債現在高も類似団体と比べて少ない。しかしながら、臨時財政対策債についてはその性質上、発行せざるを得ず、現在、公債費の3分の1以上を占め、地方債現在高の2分の1以上を占める状況となっている。公債費の占める割合は比較的少ないものの、今後も、地方債現在高とともに公債費の状況も適切に管理していく必要がある。
経常収支比率の区分の中で、類似団体平均と比べると本市にとって一番比率が低い公債費を除くと類似団体平均の中では、最下位となった。特に、人件費、扶助費、補助費等、繰出金で類似団体平均を上回っており、このような結果となったものである。これまで財政健全化に向けた取り組みを進めてきたものの、このような財政構造が硬直した状況が長く続いており、今後の財政運営にも大きな支障が出る可能性もある。今後とも、少しでも比率が改善できるよう、これまで以上の経常経費の削減や自主財源の確保など不断の努力を行うことで、財政の健全化を進め、持続可能な財政運営を目指すものである。
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