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平成28年度の財政力指数は0.92であり類似団体平均値と比較し0.51ポイント上回っている。平成28年度の普通交付税算定において基準財政収入額は、市町村民税法人税割、利子割交付金が減少したが、市町村民税所得割、固定資産税の増加により前年比3.6%増加している。基準財政需要額は、臨時財政対策債償還費、高齢者保健福祉費が増加したことにより、単年度の財政力指数は前年度より0.017増加となった。人口減少や高齢化(平成28.4.1現在44.7%)といった問題を抱えており、市税収入の大幅な増加は期待できないため、引き続きコンビニ収納や口座振替の加入勧奨に取組み税収増加に努める。
平成28年度の経常収支比率は83.3%で類似団体平均値を9.2%下回っている。前年度と比較して歳入は、市税の減少があったが地方消費税交付金、地方交付税等が減少、歳出は、退職者の減少による人件費の経常経費一般財源充当額が大幅に減少したため経常収支比率が2.2%減少となった。今後とも、公債費は、起債の借入額と償還額のバランスを計画的に行い、市税等の自主財源の確保及び事務事業の見直しを行い経常経費の削減に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、類似団体平均値と比較して22,444円上回っている。人件費については定年退職者が減少したが、人件費は高い状況で推移している。今後も退職者の不補充、アウトソーシングの活用、再任用制度の活用を図り、職員数の適正管理を行い、人件費の抑制に努める。物件費については、委託料の増加によるものであり、急高配な地形や観光地という土地柄、公共施設が各地に点在していることや、消防業務、廃棄物処理施設を単独で運営していることも要因の一つである。引き続き公共施設の指定管理者制度の導入を推進し、施設の統廃合も含め事務事業の見直しを図っていく。
平成28年度は前年度から0.5ポイント減少し102.9であり、類似団体平均値と比較すると5.7上回っている。平成26年度に多くの管理職が退職したことに起因する昇任数の増加や管理、監督者の若年化、本市職員の経験年数別の在職階層の変動が顕著であり、類似団体平均、全国平均等を依然として大きく上回っている。今後とも職員配置や給与水準の適正化に努める。
平成29年4月1日現在普通会計職員は428人(地方公共団体定員管理調査による)で前年度と同数となった。観光地という行政需要から人口規模以上に消防部門へ職員を多く配置している。また、狭い面積であるが急勾配の土地柄、地域が分断し、各地区に支所、出張所や学校を配置しているため職員数が類似団体平均より2.16人上回っている。今後も施設の統廃合を含めより適切な職員の適正管理に努める。
償還元金を上回らない額での市債発行に努めていることや、過去の大型建設事業の元利償還が終了したこと、過去に新規の投資的事業を抑制してきたことが、類似団体平均値と比較し3.8ポイント下回っている要因である。今後、駅前広場整備事業や庁舎建設事業の大型建設事業の元金償還が控えており、また、公共施設の老朽化に伴う大規模修繕のための借入れも見込んでおり、投資的事業を取捨選択し、市債の新規発行額を計画的に行なうように努める。
大規模事業の財源とした起債の償還が終了し地方債の現在高が減少、決算剰余金を財政調整基金へ積立したことによる充当可能財源等の増加、退職手当負担見込額の減少により前年度に比べて10.3ポイント将来負担比率が減少している。今後は、施設の老朽化が顕著であり、建替えや大規模修繕の財源として起債や基金の取り崩しを要することから、起債発行額は償還額を超えないよう努め、長期的な財政見通しのもとに基金の積立を行い、健全な財政運営に努める。
人件費に係る経常収支比率は、平成28年度において27.3%と類似団体平均値と比較して3.1ポイント上回った要因としては、消防業務を直営で行っていることなどが挙げられる。また、前年度と比較して2.7%減少となった要因は、退職者数の減少による退職金の減少によるものである。今後、退職者の不補充、アウトソーシングの活用、再任用制度の活用を図り、職員数の適正管理を行い、人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、前年度比で0.4ポイント増加しており、類似団体平均との比較でも、4.6ポイント上回っている。前年度と比較して自治体情報セキュリティ対策業務委託などにより、委託料が増加している。また、観光地という土地柄、公共施設が点在していることや、消防業務、廃棄物処理施設を単独で運営していることも要因の一つである。引き続き公共施設の指定管理者制度の導入を推進し、施設の統廃合も含め事務事業の見直しを図っていく。
類似団体平均及び全国平均を下回る水準を維持している。国の経済対策臨時福祉給付金等により前年度より0.2ポイント増加となった。生活保護費は若干の減少となったが、高齢者の占める割合及び医療扶助が高いのが特徴である。社会保障費関連経費は、今後も増加すると予想されるため、国の動向を注視しながら経費節減に努めていく。
その他の経常収支比率は、前年度比では0.1ポイント減少し前年並み、類似団体平均値を2.6ポイント下回った。主な要因は、公営企業会計への繰出金であるが、長期財政計画により経営の健全化を推進している。また、特別会計については、赤字補填が生じないように料金等の見直しを行いながら安定的な事業運営に努めていく。
類似団体と比較し大幅に下回る比率で推移している。他団体と比較し一部事務組合等の関連組織に対する補助金支出が少ないことが要因となっている。今後も市単独で行う補助金等については、目的、必要性や効果等を精査し、廃止も含め検討をしていく。
前年度と同値の15.7ポイント、類似団体平均値と比較して2.6ポイント下回った。平成24年度から庁舎や中学校校舎建設の事業の借入れを行なったが、過去の大型建設事業の元利償還が終了したことや、元金償還額を上回らない額の借入れに努めたことによるものである。今後も借入れと償還のバランスを考慮し、計画的な運用に努める。
前年度比では2.2ポイント減少となり類似団体平均値を6.6ポイント下回った。観光地特有の行政需要から消防やごみ処理業務に職員を確保する必要があり、別荘を所有している市外納税者の対応経費を計上していることなどが、人件費を増大させている要因の一つである。今後も職員削減や、業務の委託化等を推進し経常経費の削減に努めていく。
将来負担比率と実質公債費比率は、類似団体平均を下回っている。財政調整基金へ積立したことによる財源の増加、地方債の元利償還金は大型建設事業の償還が終了し減少傾向にある。しかし、次年度以降は庁舎建設、駅前広場整備事業等の事業の償還も始まることから、将来負担比率と実質公債費比率が増加すると予想される。
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