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人口の推移
財政比較分析表(2022年度)
財政力指数の分析欄平成30年度に諏訪東京理科大学が公立化したことに伴い、普通交付税の基準財政需要額に公立大学に係る算入が始まり、令和4年度需要額には前年度比約1千万円減で、約21億円が算入されている。令和4年度の需要額はほぼ横ばいだが、段階的に増加してきたため、財政力指数も逓減してきた。なお、令和4年度の財政力指数については、公立大学の影響に加えて、新型コロナウイルス感染症等の影響による物価高騰も低下要因となっている。 | |
経常収支比率の分析欄臨時財政対策債が減少し、物価高騰に伴う各種経費の増加や人件費が上昇した。比率の分子となる経常的支出が増加したことに対して、分母となる経常的収入が減少したことで、経常収支比率は前年度比べ4.7ポイント増加した。今後も公共施設の老朽化に伴う維持管理費の増加、高齢化に伴う扶助費の増加などにより経常的支出が増加し、比率の上昇が予想される。財政の硬直化を招かないために、経常化した既存事業を見直す等の行財政改革を進め、上昇幅を抑えるように努める。 | |
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費は対前年度比3.3%の増加、物件費は1.4%の減少となり、人口1人当たりでは1,118円の増加となった。これは、退職手当の増加、光熱水費・燃料費等の増加や新型コロナウイルスワクチン接種関係委託費の減少などが影響している。なお、新型コロナウイルスの5類移行に伴い、令和5年度以後は平常時の状況に戻ることが予想されるが、公共施設の適正管理による物件費及び維持補修費の削減のほか、組織機構の見直しや職員配置の工夫による業務の効率化を推進し人件費の削減に努める。 | |
ラスパイレス指数の分析欄全国市平均、類似団体平均と比較すると依然として下回っている。今後も引き続き適正な給与体系の運用に努める。 | |
人口1,000人当たり職員数の分析欄14園の公立保育所やその他公共施設を多く設けていることにより多くの職員を必要する状況にある上に、昨今の多様化する社会からの要望に対応するため職員が増加傾向にある。現役世帯人口が減少し、人材確保が困難となる中で、時代や社会環境の変化に対応できる柔軟な組織機構改革、事務の効率化、適正な人員配置を進めていく。 | |
実質公債費比率の分析欄平成25年度に借り入れた第三セクター等改革推進債の償還等により、実質公債費比率は長野県平均、類似団体平均を上回っている。起債残高の減少や平成30年度からの標準財政規模の増加により減少傾向が続いてきたが、元利償還金負担額の後年度普通交付税措置分が減っていることなどの影響により、令和4年度は前年度比0.3%の増となった。今後、大型建設事業などが予定されていることから、補助金等の活用や地方交付税措置のある起債の発行により、実質公債費比率の上昇を抑制する。 | |
将来負担比率の分析欄平成25年度に第三セクター等改革推進債を発行したことにより、将来負担比率は一時的に大幅に増加したが、その後は順調に減少している。平成30年度からは公立諏訪東京理科大学に係る普通交付税の逓増に伴い、標準財政規模が拡大しているため、さらに数値が減少し、令和4年度は前年度比7.3%の減となっている。なお、今後、公共施設の建替等に伴い、将来負担の増加が見込まれているが、引き続き計画的な事業実施と補助金等の活用による起債発行の抑制に努め、財政の健全性を保つ。 | |
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費の分析欄前年比1.4%の増は、退職手当や会計年度任用職員人件費の増加に伴うものである。消防業務を広域連合で行っていること、小中学校・保育園の給食業務、大規模施設の管理を民間委託していること等により、人件費に係る経常収支比率は、類似団体の平均を下回っている。しかし、地域毎に複数ある公共施設維持のため、人件費が削減できない状況にある。人口減少の中で、社会環境の変化に合った施設、人員の配置に努める。 | |
物件費の分析欄令和4年度は、需用費(主に光熱水費、燃料費)等の増により1.3%の増となった。物件費に係る経常収支比率は、全国平均、類似団体平均、長野県平均を下回っているが、業務のデジタル化、ICT教育の推進等の委託事業の増加により委託料や使用料は増加傾向にある。今後もデジタル化の推進によるさらなる増加が見込まれるため、最小の経費で最大の効果が得られる手段の選択に努めコスト削減につなげる。 | |
扶助費の分析欄令和4年度は前年比0.4%の増となっている。これは経常一般財源の減少及び各種事業費の増加に伴う経費自体の増によるものである。全国平均、類似団体平均は下回っているものの、今後も高齢化の進行による社会保障費の増加が見込まれるため、市単独の給付事業の見直しや、高齢者の健康増進の取組強化になどより、上昇幅を抑えるよう努める。 | |
その他の分析欄高齢者人口の増加等により広域連合で実施する介護保険事業や後期高齢者医療に係る繰出金が増加しているが、前年度と同水準で収まっている。今後も繰出金の増加傾向は継続することが予想されるため、特に介護保険事業では負担金が給付に応じた適正な負担となるよう、負担割の見直しに努める。 | |
補助費等の分析欄平成30年度から公立諏訪東京理科大学を運営する組合への負担金を計上したことから、補助費等に占める経常収支比率は、類似団体の平均を大幅に上回っている。令和4年度は前年比0.6%の増となっているが、これは経常一般財源の微減と、一部事務組合への負担金の増による経費自体の増が要因となっている。今後も一部事務組合の起債償還等による負担の増加が見込まれるため、徹底した経費の削減や事業の見直しに努める。 | |
公債費の分析欄平成25年度に第三セクター等改革推進債を発行したことにより地方債残高が上昇したが、その後償還が進み、公債費に係る経常収支比率は全国平均、長野県平均、類似団体平均を下回っている。しかし、今後、学校の建替え等の大型事業が予定されていることから公債費の増加が見込まれている。中長期の財政需要を把握し、事業の平準化や補助金等の活用に努める。 | |
公債費以外の分析欄公債費以外の経常収支比率は、前年比4.0%の増となっているが、これは経常一般財源の減少と経費額自体の増加によるものである。全国平均、類似団体平均を上回っており、今後も増加が見込まれるため、引き続き経常経費の縮減に努め、財政の弾力性の維持を図る。 | |
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
目的別住民一人当たりのコストのうち、最も大きな構成比率を占める民生費については、令和3年度に新型コロナウイルス感染症に伴う経済対策として臨時給付金等を実施したため、前年度から減少しているが、全国的なものであったため類似団体と同様の傾向となっている。総務費については、退職手当の増加や会計年度任用職員報酬の増加により増加となっており、また、公立大学への負担金の影響により類似団体を上回っている。土木費については、学校施設の集約に伴う大型の公共事業の開始により増加した。なお、土木費もこの影響により類似団体を上回った。教育費についても、土木費同様、学校施設の集約に伴う大型の公共事業の開始により増加した。それに伴い、令和4年度は類似団体を上回ることとなり、今後も小中学校の建替え、ICT教育の推進や小中一貫教育の推進等により増加が顕著になるものと見込んでいる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民1人当たり532,552円となっている。性質別の住民一人当たりのコストのうち、構成比率の大きい補助費等については、原油価格・物価高騰等総合緊急対策への対応により増となっている。また、大学の公立化による負担金の計上により類似団体平均を大幅に上回っている。人件費については、令和4年度は退職手当の増加や会計年度任用職員報酬の増加により、前年度をさらに上回った。公共施設が多いことから管理に多くの人員を必要とする状況にあり、類似団体平均と比較して大きく上回っている。今後、定年延長等によりさらに人件費の上昇が想定されており、業務の効率化と適正な人員配置に努める。維持補修費については、市域が広いためインフラ施設の維持補修や除雪に要する費用が多額になる傾向があるが、本年度は公共施設の修繕費等が前年度と比べ減少している。修繕費は今後も増加が見込まれるため、公共施設の配置の見直し等を行い経費の抑制に努める。公債費については、平成25年度に53億円の第三セクター等改革推進債を発行したことなどにより類似団体の平均を上回っているものの、その後起債残高とともに償還額も減少してきたが、今後大型の公共施設整備の予定があるため、計画的な借入と償還に務める。積立金については、前年度、臨時財政対策費等の交付税が配分されたことによる積立てを行ったため、前年比で大幅に減となっており、類似団体の平均を大きく下回っているため財政構造の改善に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄平成26年度からの財政構造改革の取組により平成30年度まで財政調整基金の取崩しをせず、実質収支も黒字を維持してきた。それ以降は財政運営が厳しくなり、令和2年度は財政調整基金を3億円取り崩している。令和3年度は交付税の臨時財政対策費等により改善し、令和4年度も取崩しはなかったが、今後、経常経費の増加による財政の硬直化や公共施設の老朽化対策等の財政需要の増大が懸念されることから、経常的事業の見直しや公共施設の配置適正化を行い、健全な財政運営に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄平成19年度以降、各会計とも赤字を計上することなく、健全な財政運営が行われている。しかし、特に一般会計では、経常経費の増加による財政の硬直化や公共施設の老朽化対策等の財政需要の増大が懸念されることから、行財政改革による経常的事業の見直しや公共施設の配置適正化を行い、持続可能な財政運営に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄一般会計の元利償還金は、元金償還額より新規発行額を抑制してきたことにより段階的に減少していたが、一部事務組合の施設の新規整備にともなう元利償還金に対する負担の増加や、公共施設の老朽化に伴う修繕や建て替え事業による公債残高の増加による元利償還金の増加等、今後も実質公債費比率の上昇が見込まれるため、事業の平準化や補助金等の活用、地方交付税措置のある起債の発行、新発債の借入条件の工夫により、上昇を抑制する。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債なし
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄一般会計における地方債残高は平成25年度に第三セクター等改革推進債を発行したことにより、大幅に増加したが、その後は順調に減少してきた。公営企業債等繰入見込み額は下水道事業の起債発行の抑制により減少が続いているが、組合等負担等見込額については、組合立諏訪中央病院の増改築や、組合立諏訪南リサイクルセンターの整備により、一時的に増加しており、元金償還の開始等に併せ、今後もさらなる増加が見込まれている。今後は市内小中学校の建替事業により一般会計においても地方債残高の増加が見込まれていることから、事業の平準化、補助金等の活用や地方交付税措置のある有利な起債の発行により、将来負担比率の改善に努める。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金全体(増減理由)蓼科観光施設建設基金等で総額5百万円を取り崩した一方で、財政調整基金に15百万円、減債基金に12百万円積み立てたことから、積立額が取崩額を上回り、基金全体では80百万円の増となった。(今後の方針)平成26年度からの集中的な財政構造改革の取組により、平成30年度までは基金の取崩しに頼らない収支均衡予算を達成してきた。しかし、社会保障関連経費や一部事務組合への負担金等の増加により財政運営が厳しくなり、令和元年度からは財政調整基金の取崩しに頼る予算編成となっている。前年度に引き続き、令和4年度も積立を行うことができたが、令和2年度に300百万円を取り崩しており、中期的には基金残高は減少している。人口一人当たりの基金残高が県内で下位に推移している状況にある中で、今後は公共施設の建替え等の大型事業も予定されているため、基金の取崩しに恒常的に頼らない持続可能な財政運営のため、既存事業の抜本的な見直しを含めた行財政改革に取り組んでいく。 | |
財政調整基金(増減理由)利子積立15百万円による増。(今後の方針)平成30年度からスタートした行政経営基本計画で、2027年度財政調整基金と減債基金の合計残高3,000百万円以上を目標としている。 | |
減債基金(増減理由)利子積立12百万円による増。(今後の方針)平成30年度からスタートした行政経営基本計画で、2027年度財政調整基金と減債基金の合計残高3,000百万円以上を目標としている。 | |
その他特定目的基金(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設の整備全般に係る経費職員退職手当基金:一般職員の退職手当に係る経費育英基金:奨学金に係る育英資金蓼科観光建設基金:入湯税を主な原資とし、茅野市蓼科観光施設建設に係る経費学校基金:茅野市立小中学校の建築及び増改築ならびに既存の学校教育施設の経費(増減理由)蓼科観光施設建設基金:入湯税収入の1/2相当の新規積立28百万円と観光地整備に伴う取崩し5百万円による増その他の基金:利子積立による増(今後の方針)公共施設整備基金:今後見込まれている大規模な公共施設整備事業の必要額に対し基金残高が不足していることから、不足額を計画的に積立て、現在高を維持していくこととする。職員退職手当基金:職員の定年延長の段階的実施に伴う退職手当の隔年の増減を平準化するため、計画的な積立てと取崩しを行う。 | |
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と比較すると低い水準にあり、これまでの投資効果が表れていると言える。なお、現在小中学校の校舎建設、社会体育館建設、周辺整備の実施や公共施設保全指針に基づく計画的な修繕など、計画的かつ持続的な投資に努めているが、公共施設数が多いため有形固定資産減価償却率の上昇率は類似団体よりも高くなっている。 | |
債務償還比率の分析欄債務償還費率については、順調に減少していたが、令和4年度は経常一般財源の臨時財政対策債の発行可能額が減ったことによる影響で比率が増加した。令和5年度には小中学校の校舎建築など大型事業のピークを迎えており、人件費等の経常支出の増加も想定されていることから、計画的な起債及び償還に努める。 | |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析令和4年度は起債残高が減少したこと等により将来負担比率は低下したものの、これまでと同様に類似団体平均を上回っている。一方で有形固定資産減価償却率は、一貫して類似団体平均を下回っており、比較的積極的に普通建設事業への投資を行っている結果が表れているが施設数が多いため償却率の上昇率が類似団体内平均よりも大きい。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析一般会計等では地方債残高が平成25年度に第三セクター等改革推進債を発行したことにより大幅に増加したが、その後は順調に減少している。今後の小中学校の建替工事により地方債残高の増加が見込まれていることから、事業の平準化、補助金等の活用や地方税措置のある有利な起債の発行により、将来負担比率の改善に努める。令和3年から令和4年度において、実質公債費比率が大きく上昇しているが、これは臨時財政対策債発行可能額が大きく減少したこと等による標準財政規模が減少した影響による。 |
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施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
茅野市は広い市域を持つことから、【道路】、【橋りょう、トンネル】の一人当たりの資産量が多くなる傾向があり、いづれも全国平均、類似団体平均、長野県平均より多くなっている。一方で、これらの資産に対しては、現況調査や点検結果に基づき積極的な改修や長寿命化を行っているため、有形固定資産減価償却率はいずれの平均よりも低くなっており、同じく資産量が平均より多い【認定こども園】・幼稚園・保育所についても、有形固定資産減価償却率は各平均値を下回っている。これは、平成22年度に策定した茅野市保育園建設計画に基づき行った老朽化の進んだ1園の建替え、2園の民設民営による建替え、平成29年度から実施している公立保育園5園の大規模改修の結果が表れているものと考えられる。なお、【学校施設】の償却率については、集約化による小中学校校舎の建替えが令和5年度に完了見込のため低下することが見込まれる。また、【公民館】は償却率が80%を超えており、統廃合を踏まえた施設の方向性を早急に検討する必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
令和3年度に竣工した【一般廃棄物処理施設】を除き、【図書館】、【体育館・プール】、【保健センター・保健所】、【消防施設】で有形固定資産減価償却率が各平均を上回ており、それらの施設について公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づいた計画的な施設更新や統廃合を検討していく必要がある。また、【福祉施設】及び【庁舎】の一人当たりの施設量が類似団体平均値を大きく上回っているが、これらは本市の特徴として、福祉施設については市内6カ所に福祉温泉施設を有していること、庁舎については市内10地区にコミュニティセンターを設置していることが要因と考えられるが、これらは直ちに縮減できるものではないため、住民ニーズを踏まえながら中長期的な施設の在り方を検討していく必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等では、令和3年度は有形固定資産の減価償却が進んだものの、規模の大きな公共施設の整備を進めていることや基金への積立を行ったことにより、資産合計では前年から小幅な減少に留まった。なお、負債については前年並みとなっている。全体では、特別会計等において特殊要因が無かったため、一般会計等の要因の他は例年並みとなっている。連結では、連結対象となる諏訪南行政事務組合で規模の大きな事業であるリサイクルセンターが竣工したことから資産合計が大幅に増加し、負債についても当該施設に係る起債に伴い増加に転じている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等では、令和2年度に特別給付金や新型コロナウイルス感染症対策等の規模の大きな事業を実施していたことから、行政コストは前年と比べ大きく減少している。なお、令和元年度以前と比べ高止まりとなっているのは、引き続き感染症対策等を実施したことや学生数の増加に伴う諏訪広域公立大学事務組合への負担金の増加、人件費、扶助費等の経常費用の増加によるものとなっている全体では特殊要因が無かったため一般会計等の要因の他は例年並みとなったが、連結では諏訪広域公立大学組合において大学法人への運営費交付金等が減少したこと等により減少幅が大きくなっている。なお、平成30年度から令和元年度の連結の上昇率が一般会計等と比べて高いのは、多くの職員や医師等を抱える諏訪中央病院組合の給与等の引き上げによる人件費の増加によるものである。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等では、例年固定資産の減価償却が進むことにより前年から純資産残高は減少しているが、令和3年度は規模の大きな公共施設の整備を行ったことや、国による臨時経済対策として交付税等が例年に比べ増加したことから、純資産残高の減少幅は小幅となった。全体では資産や負債の形成に大きな増減要因が無かったためいずれも一般会計等と同様の動きとなったが、連結では諏訪南行政事務組合でのリサイクルセンターの建設に伴い昨年度に引き続き純資産が増となっている。なお、平成29年度から平成30年度の全体及び連結の大幅な変動は、総務省による計上方法の見直しにより、水道会計における長期前受金(△11,397百万円)等を計上したことによる。今後も連結対象団体の施設も含め、総合的に引き続き施設の維持管理や将来負担とのバランスを考慮しながら、計画的な財政運営を行っていく必要がある。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等では、業務活動収支が地方交付税臨時経済対策費等の交付により大幅な増加となった。また、令和2年度に基金からの取崩しを行ったのに対し令和3年度は基金への積立を行ったことから投資活動収支は対前年比で大きく減少している。なお、財務活動収支においては規模の大きな公共施設の整備を行ったことものの、令和2年度に引続き地方債の償還額が新規発行収入を上回る状況が続いており地方債の償還が進んでいる。全体では、例年並みの収支となっているが、公営企業が黒字経営を続けていることから、全体においても地方債の償還額が新規発行収入を上回る状況が続いており、地方債の償還が進んでいる。なお、現在小中学校の建替工事を進めており、他にも老朽化の進んでいる公共施設を多数抱えていることから、今後集中的に大規模改修や更新が必要となり、大規模な地方債を発行することが見込まれているため、施設の統廃合を進める等の財政負担の軽減に努める。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均を上回っているが、これは各地区ごとにコミュニティセンターを設置するなど公共施設が多いことに加え、市の面積が広いことにより道路等のインフラ資産も多いことによると考えられる。これらの資産は、今後維持補修費や改修費の増加が見込まれるため、公共施設の統廃合等を行い、適切な資産規模の管理に努める。なお、歳入額対資産比率が平成30年度から大幅に減少しているが、これは固定資産の減価償却が進んだことに加え、市内に所在していた諏訪東京理科大学が公立化されたことに伴い発足した一部事務組合への負担金の拠出を茅野市が一括して行っていることにより、公立大学分の地方交付税が増加し、歳入総額が増加していることによる影響が大きいものとなっている。また、令和2年度の低下については、特別定額給付金等の実施によるものである。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率、将来世代負担比率ともに類似団体平均値と同程度となっているが、建替えや大規模修繕の時期を迎えている公共施設が多くなっており、今後も地方債の発行を行いながらの建替えや改修が必要になることから、比率の上昇が予想されている。また、人口減少に伴い必要とされる公共施設の規模も変化していくことから、施設の統廃合を進め適切な総量の管理を行い、継続して維持する施設については適時の改修を行うことで、将来負担を増加させない計画的な財政運営に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは令和2年度に行われた特別定額給付金等の影響もあり前年度比で大幅な減となった。この増減については全国的な傾向であるが、引き続き類似団体平均を上回っている。これは、諏訪広域公立大学事務に対する負担金が学生数の増加にともない上昇してきた影響が大きいが、この影響を除いても類似団体平均を上回る状況にある。今後も、高齢化の進展などにより社会保障給付の増加が続くと見込まれるほか、人件費、物件費の増加傾向が続いていることから、行政コストは上昇していく見込みであるため、行財政改革に取り組み、効率的な行政運営に努める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
令和3年度は前年と比較し、負債額に大きな変動は無かったものの、人口の減少により1人当たりの負債額は増加している。令和2年と比較し、地方債残高は減少しているものの、現在進めている小中学校の建替えに続き、老朽化した公共施設を多く抱えており、今後も地方債の発行を行いながら建替えや改修を進めることとなり、一方で人口は見込みであることから、公共施設等総合管理計画に基づいた統廃合や集約化を行うことで、将来への負担を抑え、計画的な財政運営に努めていく必要がある。なお、一貫して類似団体平均に比べ高い値となっているのは、平成25年度に発行した第三セクター等改革推進債によるものである。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、平成30年度の施設使用料改定により上昇したものの、一貫して類似団体と比較して低い状況にある。公共施設は老朽化等により維持補修費の増加が見込まれるため、利用率の低い施設の廃止や集約化による経常費用の削減、各行政サービスにおける適正な受益者負担の設定に努める。なお、令和2年度及び令和3年度の大幅な低下については、特別定額給付金等の実施によるものである。
地方財政ダッシュボードについて
本ウェブサイトは、地方公共団体の財政に関するオープンデータのうち再利用困難なものを収集・整理し、
日本の経済学・財政学・情報技術の発展をめざして公表する場です。またオープンサイエンスの意味合いも含みます。
原典は、以下の資料です。参照先として(澁谷英樹「地方財政ダッシュボード」、(https://shibutani.org)
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収録資料
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