小千谷市:公共下水道

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経営比較分析表(2014年度)

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、類似団体平均値を上回っている。但し、これは料金収入だけでは経常費用を到底賄えないため、毎年度一般会計から7億円以上もの繰入金を受け入れている結果によるもの。②当市は法適用後毎年度黒字で累積欠損はない。③H23年度とH24年度の流動比率がその前後より大幅に低いのは、3月31日払いの企業債元利償還金が翌年度廻しとなった影響。また、H26年度に極端に低下したのは、会計基準見直し(借入資本金廃止)に伴い新たに流動負債に計上した1年以内返済期限到来企業債の金額が極めて大きいため。④企業債残高対事業規模比率は、類似団体平均値に比べ極端に低くなっているが、ここでの「企業債残高」は繰出基準に従い一般会計が負担すると見込まれる額を控除した値であり、当市の場合この額が非常に大きいことが要因である。⑤経費回収率は、類似団体平均値に比べ極端に高くなっているが、ここでの「経費」(汚水処理費)は公費負担分(分流式下水道等に要する経費等)を控除した値であり、当市の場合この額が非常に大きいことが要因である。⑥汚水処理原価は、類似団体平均値に比べ極端に安くなっているが、この算定に用いている汚水処理費は公費負担分(分流式下水道等に要する経費等)を控除した値であり、当市の場合この額が非常に大きいことが要因である。⑦当市は流域関連下水道のみで、処理場がない。⑧水洗化率は類似団体平均値が伸びない中、当市はなお上昇している。

老朽化の状況について

①当市の有形固定資産減価償却率が低いのは、地方公営企業法を適用し減価償却を開始したのがH22年度からで歴史が非常に浅く、減価償却累計額がまだ少ないためである。その代わり、この値は今後着実に上昇し続ける。なお、H26年度に類似団体平均値が急に伸びた中当市の伸びが従来どおりだったのは、当市が法適用当初からフル償却を採用していたため、会計基準見直し(みなし償却制度廃止)の影響を受けなかったことが要因。②当市は公共下水道の供用開始年月日がH5年3月31日と比較的遅く、法定耐用年数を経過した管渠がまだ存在しないため、管渠老朽化率は0%となっている。③上記状況のため当市はまだ管渠の更新に着手していない。そのため、管渠改善率も0%となっている。

全体総括

当市の経営指標が類似団体に比べ良好なのは、一般会計からの繰入金(H26年度899,461千円)受入によるものであるが、一般会計も厳しさを増しており、現在の状況が続く保証は全くない。また、当市はH21年度をもって予定していた面的整備が概成した上、水洗化率も既に高い水準にあることから新規接続の大きな伸びは期待出来ない。そのため、今後は水道事業における給水人口の減少と節水機器の普及による有収水量減少の影響をより強く受け、このままでは使用料収入は減少し続ける。当市の下水道使用料は、(消費税の転嫁を除けば)H5年3月31日の供用開始以来実に23年間一度も値上げをして来なかった。今後人口減少の影響が深刻化する上、いずれ到来する老朽化した管渠の大量更新時には、巨額の資金が必要となる。将来にわたって安定的に事業を継続するためには、使用料の値上げが避けられない状況となっている。

類似団体【Bd2】

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