経営の健全性・効率性について
令和2年度からの法適化に伴い、初めての決算となった。経常収支比率は、類似団体平均・全国平均を若干上回っているものの、他会計繰入金に依存している状況である。流動比率は、類似団体平均・全国平均を大きく下回っているが、法適化初年度ということもあり、流動資産が少ない状況にある。令和2年度決算では、会計全体で2億6千万円程の利益が生じたが、流動資産としてはまだまだ少ない状況にあることから、適切な比率の検討と確保に努めていく。企業債残高対事業規模比率は、類似団体平均・全国平均を上回っており、企業債に依存している状況にある。未普及対策事業の実施により当面は高水準が続くと見込まれるが、長期的な財政見通しを踏まえ、適切に企業債残高の管理を行っていく。経費回収率は、類似団体平均並みとなっているが、他会計繰入金に依存している状況である。汚水処理原価は、類似団体平均・全国平均を大きく上回っており、要因として、水洗化率が低いこと、地理的要因等により整備費が大きく資本費が高いこと等が考えられる。施設利用率は、類似団体平均・全国平均を大きく下回っており、水洗化率の向上や処理施設のダウンサイジング等、経営改善を図っていく。水洗化率は、類似団体平均・全国平均を下回っており、令和8年度の概成に向け、普及活動を通じて更に向上させていく必要がある。
老朽化の状況について
老朽化の状況は全体的に類似団体平均・全国平均を下回っている状況であるが、今後、老朽化に伴う施設の更新改修が増加することが見込まれることから、ストックマネジメント計画の適切な見直しと計画的な実施を進めていく。
全体総括
令和2年度からの法適化に伴い、初めての決算となった。経常収支比率や経費回収率は、類似団体平均・全国平均並みとなったが、他会計繰入金に依存している状況であることから、使用料収入の増、費用の節減に努め、経営改善を図っていく。また、令和4年度に汚水処理計画や経営戦略の見直しを予定しており、経営比較分析表の内容を踏まえ、経営健全化に向けて計画的に取り組んでいく。