経営の健全性・効率性について
【収益的収支比率】H27に水道料金の改定により83.48%となり、前年比較で3.82%増となった。【企業債残高対給水収益比率】企業債残高は高い水準であるが、償還を行い年々減少傾向である。【料金回収率】H27に水道料金の改定により、料金回収率は上昇傾向である。今後は、業務委託の見直し等により経費削減が必要である。【給水原価】県内一の給水区域面積、また多くの資産を抱えている現状から、給水原価が高い水準である。【施設利用率】施設利用率は、低い水準である。総人口の減少等を反映した水需要の減少から、1日平均配水量が減少している。【有収率】東日本大震災の影響により、類似団体より低い水準であるが、H24より漏水調査を実施したことから、有収率は上昇傾向である。
老朽化の状況について
【管路更新率】管路更新率は、管路の老朽化が進んでいるが、管路の更新が停滞していることから低い水準である。早期にアセットマネジメントを策定し、中長期的な視点を持った水道資産の管理運営を実践する必要がある。
全体総括
給水人口や水需要の減少により、給水収益が減少している現状から、平成27年度に水道料金の改定を実施したことにより、経営が改善された。しかしながら、栗原市の水道施設は老朽化が進み相次いで大量更新期を迎えつつあり、水道施設や管路更新に多額の資金が必要となることから、持続可能な水道事業を実現するため、水道施設の統廃合や配水エリアの見直しなどにより投資費用の圧縮を図り、健全経営に努める。また、平成29年度に簡易水道事業等を上水道事業へ統合する予定である。