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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(国勢調査:平成17年28.7%、平成22年31.2%、平成27年35.3%)により財政基盤が弱く、平成22年度まで類似団体を上回っていた。しかし、組織の見直し(課や係の統合、再編)や歳出の徹底的な見直しにより、集中改革プランの経費節減等の財政効果は平成17年度から平成21年度の5年間で、2,623百万円(目標2,300百万円)となった。今後も住民と行政との協働による自治体経営の確立に努め、更なる財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
公共事業を社会基盤整備から生活環境基盤整備へシフトし、事業費全体の抑制を図るとともに、長期継続契約による複数年契約や施設管理に関する保守業務の一括発注により経費の削減に努めている。人件費については、定員適正化計画に基づく職員の配置転換、職員採用の抑制、業務の民間委託等により職員定数の削減(平成27年4月1日までの5年間で10人減の目標のところ12人減、達成率120%)を実施している。令和元年度については、歳入経常一般財源は、地方交付税の増(対前年度52,420千円)などとなったものの、地方消費税交付金の減(対前年度-26,412千円)となったことなどにより、対前年度-0.6%となった。一方、歳出経常一般財源は、公債費の減(対前年度-38,129千円)などとなったものの、扶助費の増(対前年度+41,227千円)などにより、対前年度+1.1%となった。結果、経常収支比率が前年度より+1.4%となっている。今後も経費削減に努め、併せて経常収支比率の適正化に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
令和元年度においては、類似団体を17,698円下回っている。人件費については、職員手当の増などにより増加(平成30年度:1,110,433千円、令和元年度:1,172,778千円、62,345千円増)している。物件費についても、除雪に伴う道路維持費自動車等借上料の減などとなったものの、各種委託料の増などにより増加(平成30年度:1,426,715千円、令和元年度:1,444,920千円、18,205千円増)している。今後も引き続き、徹底した経費削減に努め、急激な増加を招かないよう努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
給与、各種手当とも国、県の基準に準じて適切な見直しを行っている。令和元年度においては、人事院勧告に則った給料改定の実施により、前年度から0.3ポイント上昇した。しかし、昨年度同様類似団体平均を下回った。今後も類似団体との比較による分析、将来の行政需要等を勘案して、給与水準の適正化を図る。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定員適正化計画における平成22年度から5年間で10人という削減目標に対し、定年退職者の不補充や保育所などの民間委託、業務の一元化による行政需要に対応した組織・機構改革の実施等により、5年目で12人削減となっている。新たな定員定期性化計画においては5年間で2人の削減目標を定め、今後も定員適正化に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
大型事業に係る起債の償還のピークは過ぎ、また平成29、30年度にわたり繰上償還を実施したことにより、比率は年々改善傾向にある。しかし、令和元年度においては比率こそ前年度に比べ1.4%改善されたものの、起債発行額989,024千円に対し、定時償還元金924,580千円となり、結果プライマリーバランスは64,444千円の赤字となった。また、この傾向は今後数年間は続くことが見込まれる。そのため、今後も起債の新規発行の抑制を図るとともに、発行に当たっては交付税措置されるものを優先するなど、実質公債費比率の改善に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度においては、類似団体を8.1ポイント下回っている。町債残高については平成12~14年度の大型事業により、平成15年度末の14,942,051千円がピークとなったが、その後、年々減少し平成30年度末の残高は8,432,527千円となったことや、財政調整基金残高の増加等による充当可能財源等の増により、将来負担比率は改善されている。しかし、令和元年度末の残高は8,496,971千円(対前年度64,444千円増)となり、今後数年間は残高の増加が見込まれる。そのため、今後も起債新規発行の抑制を図るとともに、残高の急激な増加を招かないよう努め、併せて将来負担比率の低減に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、類似団体を下回っているが、定員適正化計画に基づく職員の配置転換、職員採用の抑制により職員定数の削減(平成27年4月1日までの5年間で10人減の目標のところ12人減)によるものである。今後は、令和2年4月1日を終期とする新たな定員適正化計画(2人減)に基づき、定員の適正化に努め、人件費の抑制を図る。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、類似団体を大きく上回っている。事務事業の見直しにより物件費の削減に努めているものの、アクションプラン2004(行財政改革プログラム)に基づき、業務の民間委託を推進したため、職員人件費等から委託料(物件費)へシフトしたことによるものである。主な要因は、学校給食、保育所、図書館の民間委託をはじめとする、各種委託料の増加である。その他の物件費に関しては、今後も経費削減(前年度当初予算額の範囲内)に努め、抑制を図っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を2.7ポイント上回っている。要因としては、児童手当8,010千円減などとなったものの、障害者自立支援給付費扶助費27,392千円増、保育所4施設にかかる運営業務委託料が計14,839千円などとなったことにより、前年比増(平成30年度:1,049,055千円、令和元年度:1,087,495千円、38,440千円増)となった。近年、障がい者給付事業費は増加傾向にあることに加え、高齢化社会の伸展に伴い、扶助費は全体的に増加傾向にある。今後も、真に必要な制度の充実を図るよう努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は類似団体平均を大きく下回っており、引き続き他会計への繰出金などの適正な予算執行に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率が類似団体を下回っている。しかし、令和元年度決算においては、農地集積協力金16,863千円減などとなったものの、盛岡地区広域消防組合負担金59,557千円増や農地集積協力金28,327千円増などにより、前年度より大幅に増加した。今後についても、特に補助金は事業の見直しを行うなどにより、補助費全体の経常経費の抑制に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
平成12~14年度に実施した大型事業(東北新幹線いわて沼宮内駅整備に伴う駅ビル建設、道の駅石神の丘整備に伴う美術館大規模改修、産直施設等建設)に係る起債の元金償還が始まり、平成20年度をピークとしてしばらく10億円台で推移していた。それを見込んだ財政計画に基づき事業を厳選し、総合発展計画実施計画を策定し、安定した財政運営に努めている。また、起債の繰上償還(平成20年度:30,331千円、平成21年度:144,375千円、平成22年度:99,814千円、平成29年度:110,070千円、平成30年度:89,913千円)を実施し、公債費の削減に努めている。しかし、今後数年間は発行額の増加が見込まれ、それに伴い公債費も増加していく見込みであることから、繰上償還などによる公債費の縮減に努めなければならない。
公債費以外
公債費以外の分析欄
【普通建設事業費】普通建設事業費の人口1人当たり決算額は、平成22年度にスポーツ文化センター整備事業898,178千円により一時的に類似団体を上回ったが、令和元年度では98,307円となり、類似団体平均を19,945円下回り、5年間平均では類似団体平均を31,746円下回っている。今後も厳しい財政運営が予想されることから、引き続き事業を厳選し実施するよう努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
【費用総額での分析】総務費は、岩手川口駅公共トイレ新築工事負担金18,094千円減(皆減)、プログラム開発委託料12,856千円減(-70.2%)などとなったものの、財政調整基金積立金36,047千円増(+287.4%)、公衆無線LAN整備業務委託料23,312千円増(皆増)、庁舎外壁改修工事費13,079千円増(皆増)、)などにより、147,142千円増(+16.3%)となった。農林水産業費は、産地パワーアップ事業費補助金78,337千円減(皆減)、いわて地域農業マスタープラン事業費補助金(畜産)13,845千円減(皆減)などとなったものの、畜産競争力強化整備事業費補助金106,017千円増(皆増)、農地集積協力金28,327千円増(+91.6%)、部分林立木売払分収金27,671千円増(+2,815.0%)などにより、96,568千円増(+21.9%)となった。土木費は、自動車借上料(除雪経費)44,462千円減(-25.2%)などとなったものの、橋梁維持費68,205千円増(+111.7%)、沼宮内一方井線道路改良事業21,304千円増(+750.7%)、舗装道整備事業20,856千円増(+50.0%)、町営住宅改修工事費16,481千円増(+39.9%)などにより109,109千円増(+12.8%)となった。消防費は、盛岡地区広域消防組合負担金59,577千円増(+24.3%)などとなったものの、岩手分署建設工事費124,599千円減(皆減)などにより、49,282千円減(-10.7%)となった。教育費は、石神の丘美術館施設整備改修工事費39,257千円減(皆減)などとなったものの、学校施設整備工事費(小学校)33,552千円増(+63.1%)、学校施設整備工事費(中学校)43,451千円増(+312.0%)、石神の丘美術館アートガーデン整備事業147,599千円増(+1,935.0%)などにより、223,895千円増(+13.5%)となった。災害復旧費は、土木施設災害復旧費165,411千円減(-98.1%)、農地及び農業用施設災害復旧費66,070千円減(皆減)などにより、231,481千円減(-98.7%)となった。令和元年度においては、全体的に類似団体平均を下回る数値ではあるが、今後は会計年度任用職員制度運用による人件費の増や、施設の老朽化等による施設整備費用等の増加が見込まれる。そのため、新規道路改良事業の抑制や普通建設事業の事業費の平準化を図るなどにより、経費が急激に増加しないよう努めていく。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
人件費は定員適正化計画に基づく職員数の減、保育所等の民間委託、指定管理者制度の導入等により、類似団体平均値を下回っている。しかし、令和元年度は職員手当の増などにより、前年度より大幅に増加した。また、維持補修費についても類似団体を下回っているが、施設の老朽化が全体的に著しいことから、今後修繕費の増加が見込まれる。普通建設事業においても類似団体の平均値を下回っているものの、令和元年度は新規整備、更新整備双方とも大幅な増加となった。今後においても、公共施設やインフラ施設等の老朽化による改修等が見込まれており、普通建設事業費の増加が予想される状況下において、今後も投資的経費の抑制に努める。扶助費及び補助費は年々増加しており、また、令和2年度からの会計年度任用職員制度運用により、人件費の大幅な増加が見込まれるため、今後においては物件費や維持補修費等の歳出の見直しにより、歳出総額の削減に努めていく。公債費は同平均値を上回っているが、大型事業の償還の終了等により年々町債残高が減少しているためである。しかし、今後数年間は新規発行額の増加が見込まれることから、今後も起債新規発行に係る事業の厳選化と繰上償還等の検討により、起債残高の大幅な上昇の抑制を図りつつ、一方で公債費の削減に努めていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄平成27年度は普通交付税の増加、また翌年度に繰り越すべき財源の減少などにより、実質収支額は増加した。一方で、平成29年度は普通交付税の減少、普通建設事業費や物件費等の増により、実質収支額は減少した。逆に平成30年度は普通交付税の減少となったものの、普通建設事業費や繰出金の大幅な減等により、実質収支額は増加した。財政調整基金残高は、平成20~22年度に余剰金を地方債の繰上償還に充当したこと、また、平成22年度は集中豪雨による災害の応急復旧経費に充当したことなどにより減少し、その後平成23~28年度は剰余金の積立により増加していた。平成29~令和元年度については、収支赤字を補填したことにより、前年度から財政調整基金残高は減少した。令和元年度は標準財政規模が縮小したものの、基金繰入額が前年度より増加したため、結果残高比率は減少した。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄一般会計については、平成27年度は普通交付税の減少、前年度増加した普通建設事業費及び災害復旧事業費が減少したことにより、実質収支額は増加した。平成29年度は普通交付税が減少に加え、普通建設事業及び物件費の増により実質収支額は減少し、平成30年度は普通交付税が減少したものの、普通建設事業費や繰出金の大幅な減等により、実質収支額は増加した。また、令和元年度は経費全体が大幅に増加したものの、繰入金や国庫支出金の大幅な増等により、実質収支額は増加した。下水道事業会計については、流動資産が令和元年度に39,836千円増加(平成30年度:39,184千円→令和元年度:79,020千円)したことなどにより、黒字額が増加したものである。水道事業会計については、流動資産が令和元年度に171,590千円減少(平成30年度:413,395千円→令和元年度:241,805千円)したことなどにより、黒字額が減少したものである。国民健康保険特別会計については、平成21年度より景気低迷による所得の減により歳入が減少する一方、高齢化により歳出が増加傾向にあり、結果として黒字額が年々減少していた。平成25年度以降、歳出全体では減となっているが、歳入全体の大幅な減により、実質収支が赤字に転じていたが、平成29年度においては国の国保財政支援拡充の影響により国庫支出金の大幅な増加の影響により、実質収支が黒字に転じた。令和元年度は歳入及び歳出ともに大幅な増となり、実質収支額も増加した。今後についても、特に各特別会計及び公営企業会計において、適切な歳入の確保と歳出削減に努めると同時に、実質収支の黒字化を維持するよう努めなければならない
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄平成13~15年度に実施した大型事業実施の際に借り入れた地方債の元金償還開始により、平成20年度まで公債費が増加していたが、平成16年度以降はプライマリーバランスの黒字を維持したこと、また退職不補充の実施などによる経費節減により確保した財源を基に実施した平成20~22年度、平成29~30年度の繰上償還(平成20年度:30,331千円平成21年度:144,375千円平成22年度:99,814千円平成29年度:110,070千円平成30年度:89,913千円)により、公債費は減少傾向にある。しかし、近年施設の老朽化が顕著になっており、今後は施設の改修等の費用の増加が予想され、また、新規事業実施などにより、起債の発行額が今後数年間にわたり増加すると見込まれる。そのような状況においても、起債新規発行に係る事業の厳選化と繰上償還等の検討により起債残高の減少を図り、実質公債費比率の改善努力を継続する。
分析欄:減債基金ここに入力
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄平成16年度以降プライマリーバランスの黒字を維持したことによる起債残高の減少(平成26年度:9,407,718千円→令和元年度:8,496,971千円、910,747千円減)、償還の一部終了による土地改良事業に係る債務負担行為額の減少、公営企業への基準外繰出を抑制したこと、一部事務組合の地方債償還一部終了による組合等負担額の減少などにより、将来負担比率が減少傾向にある。しかし、今後は数年間にわたり起債発行額の増加が見込まれ、それに伴い起債残高の増加も見込まれる。今後も起債新規発行に係る事業の厳選化と繰上償還等の検討により起債残高の減少及び公債費の削減を図り、同時に財政調整基金残高の維持による充当可能基金の増加も図るよう努める。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和元年度は、主に財源補填のため財政調整基金を取り崩したことなどにより、基金残高全体としては60,142千円の減となった。(今後の方針)物件費や扶助費、人件費の増加が見込まれ、また財政収支の赤字も予想される今後において、適切な歳入の確保と歳出削減を図ることにより、財政調整基金残高の維持に努めたい。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和元年度は、財源補填のため基金の取り崩したことにより、残高は減少となった。(今後の方針)物件費や扶助費、人件費の増加が見込まれ、また財政収支の赤字も予想される今後において、適切な歳入の確保と歳出削減を図ることにより、財政調整基金残高の維持に努めたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和元年度については、国民体育大会市町村競技施設整備にかかる起債の元金償還に充てるため、基金を取り崩したことにより、残高は減少となった。(今後の方針)国民体育大会市町村競技施設整備費にかかる積立額について、起債償還に充てるため今後も取り崩しが増えることとなる。また、残額については繰上償還等の財源に活用し、公債費の削減を図りたい。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)彫刻のまちづくり推進基金については、平成30年度から実施しているアートガーデン整備事業に係る起債の元金償還開始となる年度から、その償還額に充てるため基金取崩しを予定している。また、地域福祉基金については、福祉施設の老朽化に伴う改修等の費用、もしくは福祉施設の長寿命化改修をして起債借入を行った際、それに係る起債の元金償還開始となる年度から、その償還額に充てることを想定している。さらに、森林環境譲与税の未充当分については、基金へ積立し、森林整備にかかる事業実施時は取り崩しを行うこととしている。(増減理由)森林環境譲与税の基金積立により、残高は増加した。(今後の方針)事業実施計画に基づき、基金を有効に活用し、将来に向けた投資的事業を推進する。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成27年度基準による固定資産台帳の整備に伴う備忘価格資産が多かったことにより、平成27年度については49.3と類似団体に比べ、大幅に低い数値となっている。逆に、平成28年度以降はその分を見直したこと、また、資産の減価償却が進んだことにより、その後は類似団体よりも全体的に高い数値となっている。また、資産の老朽化が全体的に著しい現状から、特に、インフラ資産等においては長寿命化計画により施設の延命化を実施しており、また、建物等についても長寿命化等の対策が今後も必要となる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成29、30年度に繰上償還を行ったことによる地方債現在高の減、また、退職手当負担見込額の減により、分子が減少傾向にあることから、平成30年度については類似団体に比べ、低い数値となっている。しかし、平成29年度と30年度を比較した場合、経常一般財源等の減少により、分母が減少したことに伴い、平成30年度において債務償還比率は増加している。また、令和元年度においても繰上償還を実施したが、借入額が元金償還額を上回ったことから、平成30年度に比べ、さらに数値が増加している。今後についても、大規模事業実施による借入に伴う地方債現在高の増加、また、一部事務組合の地方債借入による組合等負担の増加に伴い、債務償還比率は増加で推移していくと推測される。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、起債現在高が増加傾向にあるものの、交付税措置のある起債の活用、繰上償還の実施及び基金残高の増により、年々減少傾向にある。一方、減価償却率については、平成27年度基準による固定資産台帳の整備に伴う備忘価格資産が多かったことにより、平成27年度については49.3と類似団体に比べ大幅に低い数値となっているが、平成28年度以降についてはその分を見直したこと、また、資産の減価償却が進んだことにより、その後は類似団体よりも全体的に減価償却率が高い結果となっている。今後においても、資産の老朽化の進行により減価償却率は上昇するものと推測されることから、資産の更新や長寿命化等の対策を引き続き講じなければならない。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
起債現在高が増加傾向にあるものの、交付税措置のある起債の活用等により、将来負担比率は令和元年度において34.9になるなど、年々減少傾向にある。また、実質公債費比率についても、繰上償還実施による公債費の減少等により、令和元年度においては7.7となり、類似団体を下回ることとなった。しかし、今後においては、大規模事業実施による借入に伴う地方債現在高の増加や元利償還金の増加、また、一部事務組合の地方債借入による組合等負担の増加に伴い、将来負担比率及び実質公債費比率は徐々に増加していくと推測される。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
平成27年度基準による固定資産台帳の整備に伴う備忘価格資産が多かったことにより、平成27年度については類似団体に比べ全体的に低い数値となっている。逆に、平成28年度以降はその分を見直したこと、また、資産の減価償却が進んだことにより、その後は類似団体よりも全体的に減価償却率が高い状況にある。道路や橋りょう等のインフラ資産及び特に老朽化が著しい公営住宅については、長寿命化計画に基づき長寿命化改修を実施している。一方で、公民館等の集会施設についても施設の長寿命化改修を実施しつつあり、今後も改修または更新について検討及び実施を進める予定である。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
一般廃棄物処理施設については、ごみ処理施設が一部事務組合により運営されていることから、組合所有資産は固定資産台帳に計上されていない。そのため、類似団体と比較した場合、減価償却率は低い数値となっているが、施設の老朽化が課題となっており、設備の更新を実施することが必要となっている。体育館・プールについては、耐用年数経過により固定資産台帳に登録する帳簿価格が低いことから、減価償却率は低い数値となっている。しかし、同じように現状は老朽化施設が多い。福祉施設については、減価償却が進む一方、改築や長寿命化が図られていないことから、全体的に減価償却率は高い数値となっている。他の施設同様、長寿命化改修等により施設の延命化を図ることを検討、実施する必要がある。保健センターや庁舎などについては、鉄骨又は鉄筋コンクリート造により耐用年数未経過資産であるが、やはり老朽化が進んでおり、全体的に減価償却率は高い数値となっている。特に、多数の利用のある庁舎の減価償却率が類似団体と比較して高いことから、平成27、28年度に耐震補強工事を実施した。今後についても、長寿命化改修等により施設の延命化を図ることが課題となっている。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度末と比較して174百万円の減少(△0.8%)となった。主な要因として、全体的に減価償却による資産の減少が、資産の取得等による資産の増加を上回ったことによるものである。一方負債総額は、地方債等の増加(+53百万円)等に伴う固定負債の増加及び1年内償還予定地方債の増加(+12百万円)等に伴う流動負債の増加により、前年度末と比較して77百万円増加(+0.8%)した。全体では、資産総額は前年度末と比較して370百万円の減少(△1.2%)となった。主な要因として、事業用資産において減価償却による資産の減少が資産の増加を上回ったこと等による固定資産の減少、現金預金の減少等による流動資産の減少によるものである。一方負債総額は前年度末と比較して142百万円の減少(△0.8%)となった。主な要因として、未払金の減少等による流動負債の減少等によるものである。連結では、資産総額は前年度末と比較して273百万円の減少(△0.8%)となった。主な要因として、事業用資産において減価償却による資産の減少が資産の増加を上回ったこと等による固定資産の減少等によるものである。一方負債総額は前年度末と比較して38百万円の増加(+0.2%)となった。主な要因として、地方債の増加(+119百万円)等による固定負債の増加によるものである。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は7,188百万円となった。そのうち、人件費が1,293百万円、物件費等が3,035百万円等により、業務費用は4,428百万円となった。また、補助金等が1,817百万円、社会保障給付が739百万円となり、移転費用は2,761百万円となったことから、業務費用の方が移転費用よりも多くなっている。さらに、業務費用は、純経常行政コスト(総額6,833百万円)の64.8%を占めており、今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれる。そのため、業務費用における物件費等の抑制を図り、今後も経費の縮減に努める必要がある。一方で、資産除却損の減少により臨時損失が307百万円減少したこと等により、純行政コストは49百万円の減となり6,784百万円となった。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しており、前年度末と比較して経常収益が46百万円の増となった一方、物件費等が175百万円、補助金等が85百万円の増などにより、経常費用が295百万円増となった。一方で、一般会計等と同様に臨時損失の減少により、純行政コストは43百万円の減となっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、前年度末と比較して経常収益が36百万円増となった一方、物件費等が203百万円、補助金等が376百万円多くなっているなど、経常費用が628百万円増となり、純経常行政コストは591百万円、純行政コストは303百万円増となっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等及び国庫の財源(6,532百万円)が純行政コスト(6,784百万円)を下回ったことから、本年度差額は△252百万円となった。それに伴い、純資産変動額は前年度末と比較して270百万円の増加となった。今後については、国庫補助金を財源とする道路・橋梁新設改良事業を引き続き実施していくことから、国県等補助金に補助金額が計上される一方、それらの事業により取得した資産による行政コストへの計上は、減価償却により徐々になされるため、結果純資産が増加していくことが見込まれる。全体では、国民健康保険税や後期高齢者医療保険料が税収等に含まれるが、税収等及び国庫の財源(8,155百万円)が純行政コスト(8,383百万円)を下回り、本年度差額は△228百万円となり、純資産残高は前年度末と比較して228百万円減となっている。連結では、税収等及び国庫の財源(11,329百万円)が純行政コスト(11,659百万円)を下回り、本年度差額は△330百万となり、純資産残高は前年度末と比較して311百万円減となっている。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は372百万円であったが、投資活動収支については△390百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから、36百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から18百万円増加し、243百万円となった。しかし、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況にある一方、今後も地方債等の発行収入が地方債の償還額を上回ることが見込まれることから、財務活動収支は増加していくことが予想される。全体では、国民健康保険税や後期高齢者医療保険料が税収等に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より47百万円多い419百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の布設事業や水道管の老朽管更新事業の実施等により、△496百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△44百万円となり、本年度末資金残高は前年度から121百万円減少し、506百万円となった。連結では、公社の営業収入及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より13百万円多い385百万円となっている。投資活動収支では、一部事務組合の公共施設等整備費支出や基金積立等により、△666百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから、139百万円となり、本年度末資金残高は前年度から142百万円減少し、825百万円となった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、保有する施設数が多いが、老朽化した施設が多いため、類似団体平均を下回っている。そのため、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後10年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を下回っているが、一方で、将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っている。負債の主なものは地方債であることから、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。しかし、今後については、新規事業実施に伴う地方債残高の増加が見込まれることから、より一層事業を厳選したうえでの借入に努めていく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っている。純行政コストのうち人件費については、定員適正化計画に基づき経費の抑制に努めている一方で、近年特に物件費の上昇及び社会保障・他会計への繰出金が年々増加していることにより、経常費用が年々上昇している。引き続き、行財政改革への取組を通じて経常費用の削減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っているが、前年度から2.3万円増加している。主な要因は、地方債の新規発行額が償還額を上回ったこと及び人口が減少しているためである。地方債のうち臨時財政対策債については、当該年度末残高が3,306百万円(地方債残高の38.9%)、過疎対策事業債については、当該年度末残高残高が3,580百万円(地方債残高の42.1%)となっている。その他、職員数の減少による退職手当引当金の縮減などにより、負債比率の低減に努めている。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、経常収益が前年度より66百万円増加したが経常費用についても309百万円増加したことで、昨年度と同様に類似団体平均値と同程度であった。今後については、経常経費のうち近年施設の維持補修費の増加が顕著であることから、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。
類似団体【Ⅲ-0】
長沼町
栗山町
美瑛町
斜里町
日高町
浦河町
平内町
板柳町
鶴田町
中泊町
六戸町
三戸町
岩手町
一戸町
南三陸町
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