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地方財政ダッシュボード

兵庫県明石市の財政状況(2013年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2013年度)

財政力指数の分析欄

平成21年度からの3年間は、主力法人の業績低迷で法人税割の減少により指数が悪化傾向にある。平成25年度においては、基準財政需要額の社会福祉費、保健衛生費及び高齢者保健福祉費(65歳以上)などが増加したものの、基準財政収入額の市町村民税の所得割を中心に増加したため、0.01ポイント改善し0.75となった。継続的な税の収納率向上対策(平成22年度から債権管理課が新設され、市税をはじめ、各種公金についても、一元的な未収金対策に取り組み、一定の成果を挙げている)を中心とした取り組みを進めていくことにより歳入の確保にも引き続き努める。また、平成24年度から財政健全化室が新設され、さらなる経費の削減、歳入の確保はもとより、事務事業の見直しや公共施設の適正配置等の取り組みを通じて、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

各年度を通して、障害福祉事業費などの扶助費の増加や特別会計に対する繰出金が多いことなどにより、類似団体平均より悪い値となっている。平成25年度の歳出においては、公債費(長期債元利償還)の減少があるものの、扶助費(障害福祉事業費など)の増加により、歳出全体として、約4億円(0.8%)の増加となる。一方市民税及びたばこ税などの地方税や株式等譲渡所得割交付金の増加により、歳入全体としては約7億円(1.3%)の増加となった。経常収支比率は前年度より0.4ポイント改善し93.2%となった。今後も、扶助費及び繰出金が依然として高い水準で推移することが見込まれるため、人件費の抑制やその他経常経費の徹底した削減などにより、経常収支比率95%未満を維持していく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

従前から退職者不補充を基本とした職員数の削減などによる人件費の抑制や事務事業の総点検など経常的な経費の節減に取り組んできたが、平成25年度は類似団体平均より若干高くなっている。人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均より上回っているのは、主に人件費が要因となっている。これは、、類似団体より給与水準が高いこと、地域手当の支給率が高いことなどによるものである。平成26年度以降、今後10年間で、「正規職員1,800名体制」の実現及び「総人件費を-20億円削減すること」を目標に、業務の見直しや、民間委託の一層の推進などに取り組んでいる。また、事業のスクラップ・アンド・ビルドを行いながら、行政の効率化に努めるとともに財政の健全化を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

国家公務員及び類似団体と比べ、高い水準にあることから、適正化に向けたに取り組みを行っているところである。具体的には、平成21年度以降の人事院勧告を踏まえた給料の改定はもとより、平成25年度は、初任給の引き下げや昇格基準の見直しを実施したほか、平成26年度は、ラスパイレス指数を引き下げるため、平成27年1月の定期昇給の半減措置を実施している。なお、平成23、24年度の値が高いのは、国家公務員の時限的な給与改定特例法による給与カットの影響(措置が無いとした場合の値は、101.9と101.8)であり、本市においては、国に先行して、平成19年度から2年間、給与カットを実施している。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

行政改革実施計画に基づき、ピーク時には、2,902人であった総職員数を、平成23年度には総職員数2,300人体制の実現を図った。以降も、退職者不補充を基本として、事務事業の抜本的な見直しを行うとともに、より一層の民間委託の推進や指定管理者制度の導入、再任用・任期付職員の活用等により、総職員数の削減を行った結果、平成26年4月には、総職員数1,977人となっており、人口当たりの職員数は類似団体平均を下回る低水準となっている。(参考平成21年4月1日現在2,472人⇒平成26年4月1日現在1,977人)

実質公債費比率の分析欄

平成25年度は前年度に比べ1.5ポイント改善し5.7%となった。要因としては、清掃事業債などの償還がすすんだことにより元利償還金が減少したことによる。また近年投資事業を抑制してきたことから償還額の増加は抑えられ、ここ5年間は類似団体平均を下回り良好な状態にある。今後数年間は元利償還金が減少することにより比率も減少傾向にあると考えられる。ただ、土地開発公社の清算に伴う第三セクター等改革推進債や明石駅前南地区市街地再開発事業などの地方債の発行に伴う償還の影響により、公債費が高い水準で推移するものと考えられ、引き続き、事業の適切な取捨選択を進めて世代間負担の公平化の観点から市債の新規発行を抑制し、公債費の削減を図っていく。

将来負担比率の分析欄

類似団体平均と比較して高い比率となっているが、前年度に比べて0.5ポイント改善し58.0となった。要因としては、明石駅前南地区市街地再開発事業などの地方債の発行による地方債残高の増加により分子である将来負担額が増加したが、標準税収入額が増加したことに伴い分母である標準財政規模が増加し、分子の増加を上回ったことによる。今後も引き続き地方債残高の適正管理を進め、また交付税措置のある有利な市債の活用等を図るなどして、健全な財政運営に取り組みながら、将来負担比率の抑制に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2013年度)

人件費の分析欄

類似団体と比較して、給与水準が高いこと、地域手当の支給率が高いこと、また、他市においては、物件費に計上される臨時職員の代替として、人件費に計上される任期付短時間勤務職員を採用していることなどにより、類似団体平均を上回っている状況である。これまでも、全庁を挙げた行政改革に取り組み、総職員数の削減をはじめ、ラスパイレス指数の引き下げのための定期昇給の抑制措置、地域手当の引き下げ等による総人件費の削減を行ってきたところであるが、平成26年度以降も、今後10年間で、「正規職員1,800名体制」の実現及び「総人件費を-20億円削減すること」を目標に、業務の見直しや、民間委託の一層の推進などに取り組んでいる。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているのは、平成8年度に行政改革大綱を策定し、以後、行政改革実施計画に基づき継続して経常的な経費の節減に取り組んできた結果である。今後も引き続き事業のスクラップ・アンド・ビルドを行いながら、更なる行政改革の取り組みなどにより、コストの低減を図っていく。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っており、近年類似団体平均よりもさらに増加している。その要因として、平成25年度決算においては、生活介護事業などの障害福祉事業費や生活保護費及びこども医療費助成事業費の増加などが挙げられる。今後も少子高齢化の進展に伴う福祉関係経費の伸び率や経済情勢等を勘案すると引き続き増加傾向で推移するものと見込んでいる。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金が主な要因である。これは、特別会計等に対する繰出金が多いためである。平成25年度決算においては、後期高齢者医療事業への繰出金をはじめ、介護保険事業などが増加したことにより0.1ポイント増加した。今後も高齢化の進展に伴う福祉関係経費の伸び率や経済情勢等を勘案すると引き続き増加傾向で推移するものと見込んでいる。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているのは、一部事務組合に対する補助金等が少額であり、また市の出資する法人等の団体数及び補助金が類似団体に比べて少ないためである。なお、近年の減少要因としては、平成19年度行政改革において、各種団体等に対する補助金について補助額の20~50%の削減や廃止などの見直し(約1億5,000万円の削減)の効果が継続していることによる。

公債費の分析欄

阪神・淡路大震災の災害復旧、復興事業をはじめ、教育施設の整備や都市基盤整備の財源として地方債を活用してきたことから、類似団体平均を上回っている。しかし、従前より投資的経費の抑制に取り組んできた結果、公債費は平成15年度(128億円)をピークに減少傾向にある。平成25年度決算の公債費に係る経常収支比率は、清掃事業債などの長期債元利償還金の減少が主な要因で1.4ポイント減少し18.5%となった。、類似団体との関係では、平成21年度の差が5.0ポイントあったものの平成25年度では1.8ポイントと縮まりつつある。今後も、事業の適切な取捨選択を進めて地方債の新規発行を伴う普通建設事業を抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率が類似団体平均をやや上回っているのは、主に物件費及び補助費に係る経常収支比率が低い水準にあるものの、扶助費や特別会計等に対する繰出金が増加傾向にあるためである。今後も引き続き事業のスクラップ・アンド・ビルドを行いながら、更なる行政改革の取り組みなどにより、コストの低減を図っていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2013年度)

分析欄

平成25年度の実質収支額は、約15億円の黒字であり、財政基金及び減債基金からの繰入金を除くなどした実質単年度収支についても約7億円の黒字で、平成24年度から2年連続の黒字となった。また、平成25年度の財政調整基金残高については、取り崩しはなく、前年度決算剰余金などの積立を行ったため、平成24年度と比べ約4億円増加の約49億円となった。景気回復による税収等の増加などにより、平成25年度における各比率については、前年度に比べて緩やかながら改善することとなった。財政調整基金残高については、経費の削減や歳入の確保などにより上昇傾向にある。今後も事務事業の見直しや公共施設の適正配置などの取り組みを通じて、財政調整基金、減債基金及び特別会計等財政健全化基金の合計が70億円を下回らないように財政基盤の強化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2013年度)

分析欄

平成25年度においては、全会計を対象とした実質収支の赤字額の、標準財政規模に対する比率である連結実質赤字比率については、赤字となった会計はなく、実質収支の合計は黒字であるため、値なしとなった。

実質公債費比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

平成25年度においては、公営企業債の元利償還金に対する繰入金は下水道事業が約1億円増加したものの、清掃事業債などの償還がすすんだことにより元利償還金が約6億円減少し、元利償還金等(A)は約5億円の減少となった。算入公債費等(B)は、基準財政需要額に算入された公債費(清掃事業債分など)の減少により約3億円の減少となった。元利償還金等(A)から算入公債費等(B)を控除した実質公債費比率の分子は12.3%(約3億円)減少している。近年は、投資事業を抑制してきたことから償還額の増加は抑えられ、良好な状態にある。今後数年間は元利償還金が減少することにより減少傾向にあると考えられる。ただ、土地開発公社の清算に伴う第三セクター等改革推進債や明石駅前南地区市街地再開発事業などの地方債の発行に伴う償還の影響により、公債費が高い水準で推移するものと考えられ、引き続き、事業の適切な取捨選択を進めて世代間負担の公平化の観点から市債の新規発行を抑制し、公債費の削減を図っていく。

将来負担比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

平成25年度においては、土地開発公社の清算により債務負担行為に基づく支出予定額及び設立法人等の負債額等負担見込額が減少したものの、土地開発公社の清算に伴う第三セクター等改革推進債等の発行により、一般会計等に係る地方債の現在高が増加したことにより、将来負担額(A)が8.1%(約13億円)増加した。充当可能財源等(B)は、充当可能基金が財政調整基金等の積立により約5億円増加し、充当可能特定歳入が、土地開発公社保有土地にかかる土地売却収入等の増加により約7億円増加したことにより約12億円(0.9%)増加した。将来負担額(A)から充当可能財源等(B)を控除した将来負担比率の分子は5.6%(約2億円)増加となった。今後も引き続き地方債残高の適正管理を進め、また交付税措置のある有利な市債の活用等を図るなどして、健全な財政運営に取り組みながら、将来負担比率の抑制に努めていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,