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兵庫県神戸市:自動車運送事業の経営状況

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経営比較分析表(2023年度)

経常収支比率

営業収支比率

流動比率

累積欠損金比率

利用者1回当たり他会計負担額

利用者1回当たり運行経費

他会計負担比率

企業債残高対料金収入比率

有形固定資産減価償却率

経営の健全性について

令和5年度は、前年度比較では乗車料収入および乗車人員ともに増加したものの、コロナ以前に比べると依然として大幅に減少している一方で、物価高騰など諸経費の増加が続いている状況を踏まえて、経営の健全については下記のとおりと考えている。【事業の状況】①経常収支比率②営業収支比率④累積欠損金比率についてはいずれも目標値を下回って着地した。これは、上記のとおり、移動需要の変化により乗車料収入が減少している一方で、昨今の原油価格や物価の高騰による各種経費の増加が要因であり、今後もこの状況が継続されると考えている。③流動比率についても目標値を下回っており、短期的な債務の支払い能力が低いと考える。【独立採算の状況】⑤利用者1回あたり他会計負担額⑥利用者1回あたり運行経費ともにコロナ以前(令和元年度)から増加した水準のままであり、移動需要の変化により乗車人員の減少に加えて、原油価格や物価の高騰による各種経費が増加していることが要因となっている。⑦他会計負担比率は公営企業平均値をわずかに下回っているが、近年上昇傾向にあることから事業の持続可能性について検討が必要である。【資産及び負債の状況】⑧企業債残高対料金収入比率は、令和4年度同様、特別減収対策企業債を引き続き発行したことにより増加しており、今後償還が進むにつれて下がっていくと考えている。今後も移動需要の変化により乗車人員・乗車料収入ともに引き続き厳しい状況が続くと考えている。あわせて、市バス車両更新による建設改良債や特別減収対策企業債の償還が見込まれていることから、今後もこれまで以上の企業努力を重ねて経営改善に取り組む必要がある。

走行キロ当たりの収入

走行キロ当たりの運送原価

走行キロ当たりの人件費

経営の効率性について

①走行キロ当たりの収入については、令和4年度比6.2円増加した②走行キロ当たりの運送原価は、原油価格や物価の高騰による各種経費の増加により、令和4年度比25.7円減少し、民間事業者平均に近しい数値となった。③走行キロ当たりの人件費については、営業所管理委託を進めており委託料については人件費ではなく経費に計上していることから、民間事業者平均値より低くなっている。④乗車効率は令和5年度において、昨年度水準を維持しているものの乗車定員や年間走行キロに変化がないことから、延べ人キロについても増減がなかったものと考えられる。他公営企業平均値を下回っていることから、引き続き効率的な運行に向けた取り組みを進める必要がある。

全体総括

令和4年度に引き続き、移動需要の変化により乗車料収入および乗車人員ともにコロナ以前より低い水準となっている。経常収支が赤字で推移していることおよび流動比率が100%を切っていること、企業債残高対料金収入比率が100%を超えていることから厳しい経営状況にある。今後についても、乗車人員・乗車料収入はコロナ以前の水準までは回復しないと予想しており、厳しい状況が続くと想定している。それに加えて、昨今の原油価格や物価高騰、車両・設備更新に伴う建設改良債および特別減収対策企業債の償還が開始することでさらに厳しい経営状況になると見込んでいる。そのため、抜本的な収支構造の改善を図るため平成30年度より給与体系の見直しを行ったことに加えて、「経営計画2025」に定めた経営改善策、さらには、令和6年2月に策定した「経営基盤強化パッケージ」に基づく、これまで以上の企業努力を重ね、経営改善をはかる。

出典: 経営比較分析表,

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