兵庫県神戸市：自動車運送事業の経営状況（2021年度）

経常収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	101.2	102.5	97.2	97.9	100.8	97.3	98.1	99.7	98.5	83.7	84.4
類似団体内平均値（％）	99.3	101.1	103.0	102.7	104.0	103.5	103.3	102.4	98.5	83.7	89.7

営業収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	92.2	94.1	89.3	91.8	96.2	93.3	94.9	95.4	93.7	77.4	77.9
類似団体内平均値（％）	87.3	91.5	94.0	93.6	95.5	94.2	94.0	93.2	89.9	71.4	76.9

流動比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	70.3	76.2	74.5	37.2	35.6	38.9	44.9	43.0	51.2	71.4	65.9
類似団体内平均値（％）	162.0	181.9	195.9	96.0	97.3	100.0	156.7	155.3	154.2	126.8	108.4

累積欠損金比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	21.1	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	18.2	39.5
類似団体内平均値（％）	85.6	81.7	78.0	104.1	91.7	86.1	62.9	34.8	35.1	58.4	66.5

利用者１回当たり他会計負担額

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	17.2	16.4	14.5	10.1	8.1	7.2	5.9	8.1	8.7	13.6	15.2
類似団体内平均値（円）	21.7	18.7	16.8	15.0	13.4	14.6	14.5	14.8	14.3	23.5	24.0

利用者１回当たり運行経費

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	180.7	179.3	175.6	165.1	156.9	161.8	158.9	158.3	160.5	206.4	210.8
類似団体内平均値（円）	200.2	189.3	182.6	181.8	178.0	180.8	180.9	183.8	191.5	245.6	233.0

他会計負担比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	9.5	9.2	8.3	6.1	5.1	4.5	3.7	5.1	5.4	6.6	7.2
類似団体内平均値（％）	10.8	9.9	9.2	8.3	7.6	8.1	8.0	8.0	7.5	9.6	10.3

企業債残高対料金収入比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	58.8	53.8	49.1	40.6	32.3	27.9	27.5	25.9	31.9	88.9	100.5
類似団体内平均値（％）	55.2	46.1	38.2	31.5	26.9	22.5	21.9	23.3	29.5	53.2	56.9

有形固定資産減価償却率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（％）	70.5	73.1	75.9	85.5	86.6	87.6	88.6	89.1	86.2	79.5	79.8
類似団体内平均値（％）	66.8	68.5	69.9	79.2	78.9	78.4	77.8	77.4	74.9	74.5	75.4

経営の健全性について

令和３年度は、引き続き乗車料収入および乗車人員ともに新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛・テレワーク等の影響を大きく受けて大幅に減少したことを前提として、経営の健全については下記のとおりと考えている。【事業の状況】①経常収支比率②営業収支比率④累積欠損金比率についてはいずれも目標値を下回って着地したが、これは、上記のとおり、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で乗車料収入が大幅に減少したことが要因であり、今後についても一定の回復が見込まれるが、コロナ以前のレベルまでは回復しないと予想され、この状況が継続されると考えている。③流動比率についても目標値を下回っており、短期的な債務の支払い能力が低いと考える。【独立採算の状況】⑤利用者１回あたり他会計負担金⑥利用者１回あたり運行経費ともに令和２年度同様、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で乗車人員が減少していることが要因となっている。⑦他会計負担比率は令和２年度比で増加しているが、公営企業平均値と比較して７～８割程度の水準であることから比較的独立採算性は高いものと考えている。【資産および負債の状況】⑧企業債残高料金収入比率は、令和２年度比22％増加している。これは令和２年度同様、新型コロナウイルス感染症拡大に伴った資金不足悪化額を補填対象とした特別減収対策企業債を引き続き発行したことによるものであり、今後償還が進むにつれて下がっていくが引き続き高い水準が継続されると見込んでいる。今後についても新型コロナウイルス感染症の動向が不透明であることから乗車人員・乗車料収入ともに引き続き厳しく状況が続くと考えている。あわせて、市バス車両更新による建設改良債や特別減収対策企業債の償還が見込まれていることから、経営計画2025に基づいてあらゆる経営改善を行っていく必要がある。

走行キロ当たりの収入

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	629.4234715230119	625.9557105639669	597.9574095929977	591.5564464675991	587.7091727885561	584.35	590.51	579.62	566.8	463.25	483.4
類似団体内平均値（円）	597.02	594.92	603.5	608.31	616.23	627.09	643.09	649.21	649.76	532.88	583.45

走行キロ当たりの運送原価

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	687.8913444204716	671.9846024438873	671.0848618584275	644.0038778806952	614.6895304539363	630.58	626.83	612.66	607.88	598.08	625.6
類似団体内平均値（円）	687.83	663.45	653.15	658.26	649.41	668.37	686.45	695.58	721.62	735.87	752.7

走行キロ当たりの人件費

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021
当該団体値（円）	267.3677595339772	241.93235026068288	223.95630724261932	218.5210658968221	212.93536619700652	240.23	227.66	209.51	209.78	202.25	199.4
類似団体内平均値（円）	391.58	364.91	355.62	357.28	357.61	373.67	376.76	381.74	392.5	405.96	406.68

経営の効率性について

①走行キロ当たりの収入についても令和２年度比20.15円増加したが、新型コロナウイルス感染症拡大による乗車料収入の大幅な減少により、低いレベルとなっている。②走行キロ当たりの運送原価は、燃料費の高騰、委託費用の増額もあり、令和２年度比27.52円増加した。③走行キロ当たりの人件費については、営業所管理委託を進めていることにより、民間事業者平均値より低くなっている。④乗車効率は、令和２年度同様新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛の影響で乗車人員が減少した一方で、一部減便はしたものの乗車定員や走行キロが減少していないことから低いレベルで推移している。

全体総括

令和２年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛・テレワークの普及、定着により乗車料収入及び乗車人員ともに減少した。経常収支が赤字で推移していること及び流動比率が100%を切っていること、企業債残高収入比率が100%をこえていることから厳しい経営状況にある。今後についても、新型コロナウイルス感染症の動向が不透明であることから乗車人員・乗車料収入ともに厳しい状況が続くと想定している。それに加えて、車両・設備更新に伴う建設改良債および新型コロナウイルス感染症拡大による資金不足悪化額の補填を目的として発行した特別減収対策企業債の償還が始まることでさらに厳しい経営状況になると見込んでいる。そのため、抜本的な収支構造の改善を図るため平成30年度より給与体系の見直しを行ったことに加えて、新たに策定した経営計画2025に定めたあらゆる経営改善策を着実に実施することで人件費の抑制や経費の削減を行うなど経営改善に取り組んでまいりたい。