事業・施設概要
| 都道府県 | 兵庫県 | 経営主体 | 神戸市 |
|---|---|---|---|
| 事業名 | 交通事業 | 業種名 | 自動車運送事業 |
| 会計適用区分 | 法適用 | 類似団体区分 | |
| 在籍車両数(乗合) | 483両 | 営業路線 | 373.2km |
| 年間走行キロ(乗合) | 16,036千km | 年間輸送人員(乗合) | 57,134千人 |
| 乗車定員総数(乗合) | 34,893人 | 職員数 | 372人 |
注:施設・業務量は当該年度値。e-Stat原表との値照合が完了した項目を優先した。
経営の健全性について
令和6年度は、10月に32年ぶりとなる運賃改定を実施し、前年度比較では乗車料金収入および乗車人員が増加したものの、引き続き物価高騰など諸経費の増加が続いている状況を踏まえて、経営の健全性については下記のとおりと考えている。【事業の状況】①経常収支比率、②営業収支比率、④累積欠損金比率についてはいずれも前年度から改善したが、いずれも目標値を下回って着地した。これは、上記のとおり、運賃改定により収入が増加した一方で、依然として原油価格や物価上昇の影響による各種経費の増加が続いていることが要因である。③流動比率についても目標値を下回っており、短期的な支払能力が低いと考えている。【独立採算の状況】⑤利用者1回当たり他会計負担額⑥利用者1回当たり運行経費ともに、ほぼ横ばいであるが、需要に合わせた路線見直し等を進めており、利用者1回当たり運行経費は減少した。⑦他会計負担比率は近年上昇傾向にあり、公営企業平均とほぼ同じ状況になった。経費増加への依存が高まっている点について、引き続き独立採算の観点で事業の持続可能性に課題があると考える。【資産及び負債の状況】⑧企業債残高対料金収入比率も上昇傾向にあり、特別減収対策企業債の償還が進むまで比率は高い状況が続くと考えている。今後も原油価格や物価高騰の状況によっては、収入回復が続いても厳しい財務状況が継続することが想定される。このため、車両更新等に伴う建設改良債の償還負担を踏まえつつ、徹底した経費節減を進めるとともに、経営改善に取り組む必要がある。
経営の効率性について
①走行キロ当たりの収入は、運賃改定の影響により前年度比24.7円増加した。②走行キロ当たりの運送原価は、原油価格や物価の高騰による各種経費の増加しているものの、路線・ダイヤの見直しの実施による効率化及び管理委託契約費が据え置かれている(主な契約がR4~R8年度)ことから、前年度比36.7円減少し、民間事業者平均を下回る数値となった。③走行キロ当たりの人件費については、営業所管理委託料に含まれる人件費を経費に計上していることから、民間事業者平均値より低くなっている。④乗車効率は前年度からわずかに上昇したものの、公営企業平均を下回り、年々差が開いていることから、引き続き効率的な運行に向けた取組が必要である。
全体総括
令和6年度は、10月に実施した運賃改定により乗車料金収入および乗車人員は増加し、経常収支比率や営業収支比率などの主要指標は改善した。しかし、原油価格や物価上昇による諸経費の増加が引き続き経営を圧迫しており、流動比率の低下や他会計負担額の増加、企業債残高対料金収入比率の上昇など、財務面では依然として厳しい状況が続いている。一方、効率性の面では、需要データを基にした路線の見直しを続けており、走行キロ当たりの運送原価の減少など一定の成果が見られた。しかし、乗車効率が僅少な増加にとどまったことや経費構造に占める固定的費用の多さ、さらには他会計負担の増加により、依然として改善余地は大きい状況である。総じて、令和6年度の経営状況は、運賃改定や路線見直しにより前年度より一定の改善が見られたものの、経費増加に伴う収支構造の脆弱性や財務負担の大きさといった課題は依然として残っている。今後は、さらなる経費節減の徹底、債務返済計画の着実な実施、需要喚起策の強化、ダイヤの最適化などによる運行効率化を進め、経営の健全化と持続可能性の確保に向けて積極的に取り組む必要がある。
経営状況
収支構造
総額104.7億円
総額105.4億円