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地方財政ダッシュボード

静岡県富士市の財政状況(2016年度)

🏠富士市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

平成28年度は5年ぶりに不交付団体となったが、単年度指数は5年連続で1.0を割り込んだ。3か年平均も前年度に引続き0.99となったが、類似団体の中では上位を維持している。今後、個人・法人関係税の減収により市税収入をはじめとする自主財源の減少が見込まれることから、富士市版まち・ひと・しごと創生総合戦略と整合を図った都市活力再生戦略に位置付けた取組により財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

法人市民税が税率引下げ等の影響による減(前年度比-13.8%)となるものの、固定資産税が家屋の新増築及び償却資産の増(前年度比+2.2%)などにより、市税はほぼ横ばいとなった。一方、地方消費税交付金が減少(-10.5%)したため経常一般財源等は減少した。また、国民健康保険事業特別会計繰出金が減(前年度比-28.9%)となるものの、障害者自立支援費の増(+13.3%)などにより経常的支出が増加し、経常収支比率は3.1ポイント増加した。類似団体内では上位に位置しているが、大規模投資的事業に係る公債費について今後増加が見込まれるため、既存事業の見直しなど経常的支出の抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費及び物件費はほぼ横ばいだが、人口減少の影響により1人当たりの決算額は前年度比で134円の増加となった。全国平均、静岡県平均は下回っているものの、類似団体の平均を7,395円上回っているため、物件費における賃金に関して、臨時職員定数を本市の定員適正化計画では平成32年度に-55人(平成27.4.1→平成33.4.1-6.2%)としていることから、計画に基づき物件費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は0.4ポイント上昇し、類似団体内の比較においても平均に対して2.6ポイント高く下位に位置しているが、平成29年度以降は国に倣い一定年齢での原則昇給停止を行うことにより是正を図る。(平成29年度:59歳以上平成30年度:57歳以上、平成31年度:55歳以上)

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数は減となっているものの、人口減の幅が大きいことから、0.03人増加している。類似団体の比較では平均に対して0.63人多いため、依然として下位に位置している。引続き定員適正化計画に基づく定員管理により、計画的に職員定数の適正化(平成27.4.1→平成33.4.1-4.8%)を図る。

実質公債費比率の分析欄

既往債の元利償還金の増などにより、平成28年度の単年度比率が増加(+0.2%)したが、実質公債費比率は前年度比0.4%減少し、類似団体の平均値を2.7%下回っている。今後、予定している大規模投資的事業の実施により、大幅に上昇する見込みであるため、事業の精査や国県制度の活用等により地方債を極力抑制する。

将来負担比率の分析欄

土地取得に要する経費の減により債務負担行為に基づく支出予定額が減少したことに加え、臨時財政対策債償還費及び公害防止事業債の償還費の減少などにより、基準財政需要額算入見込額が減少したため、将来負担比率は3.0%減少するも類似団体の中で下位に位置している。今後、予定している大規模投資的事業の実施により、地方債残高の増加が見込まれるが、事業の精査や国県制度の活用等により、地方債発行額を極力抑制する。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

類似団体ではやや下位に位置しており、静岡県平均を1.8%上回っているため、今後も定員適正化計画に基づく定数管理や平成29年度以降は国に倣い一定年齢での原則昇給停止を行うことにより是正を図る。(平成29年度:59歳以上平成30年度:57歳以上、平成31年度:55歳以上)

物件費の分析欄

指定管理施設の増及び放課後児童クラブ運営管理委託料の増などにより、前年度に比べ0.3%増加した。類似団体平均よりも1.1%、静岡県平均よりも0.3%下回っているが、今後は、指定管理施設の民営化を検討するなど経費の更なる削減を目指す。

扶助費の分析欄

類似団体平均に比べ3.5%下回っているものの、保育園等に係る経費や対象者数増等による障害者自立支援給付費の増などにより前年度に比べ0.5%増加した。扶助費は、高齢化に伴い、今後も増加が見込まれるため、市単独事業の精査など適正な扶助のあり方について見直しを行う。

その他の分析欄

類似団体と比較して0.8%下回っているが、前年度との比較では0.6%増加している。これは介護保険事業、後期高齢者医療事業の給付に係る繰出金が増加したためで、これらは今後も増加していくことが見込まれるため、定期的な保険料の見直しや事業の精査などにより、繰出金の抑制に努める。

補助費等の分析欄

補助費等は概ね横ばいだが、歳入の減額の影響により前年度に比べ0.2%増加した。静岡県の平均を0.8%、類似団体平均を1.2%下回っているが、引続き補助金・負担金の見直しを実施するとともに、特に企業会計に対する支出の増減が大きく影響するため収支改善による安定的な企業経営に努める。

公債費の分析欄

元利償還金(前年度繰上償還を除く)は若干増となり前年度に比べ0.6%増加したものの、類似団体平均を2.4%下回っている。今後、大規模投資的事業に伴う借入により大幅に市債残高が増加する見込みであるが、引続き起債額及び借入条件等の見直し検討を行うとともに、市債の適正管理に努める。

公債費以外の分析欄

扶助費をはじめ全ての項目において増となったことから、前年度に比べて2.5%増加しているが、類似団体の中では引続き上位に位置している。今後も各経費において適正な執行管理を行い、経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

消防費が住民一人当たり12,261円で、前年度と比べて7,535円の減となっている。これは、平成27年度で富士市・富士宮市で共同消防指令センター整備(1,480百万円)が完了したことによる影響である。教育費についても平成26年度、平成27年度と教育複合施設、小学校建設などの施設整備事業が集中した影響により、平成28年度は前年度と比べて4,282円の減となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

普通建設事業費は住民一人当たり56,918円となっており、前年度と比べて8,492円の減となっているが、類似団体平均と比較すると14,337円上回っている状況となっている。これは、平成26年度、27年度と小学校校舎、教育複合施設及び公民館機能施設など施設整備事業が集中したことによるものであり、平成28年度は新規整備について、住民一人当たり10,298円の減となっている。今後は、新環境クリーンセンター建設事業の影響で大幅な増が見込まれることから、富士市公共施設マネジメント基本方針に基づき、建築物の総量削減のほか、長寿命化、予防保全の導入等により更新・修繕費用の縮減を推進していく。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

平成28年度は普通交付税の減を見込んだことで、財源不足を補うため、財政調整基金からの繰入れを行ったが、地方消費税交付金の減などにより実質単年度収支は赤字となっている。今後、新環境クリーンセンター事業に係る元利償還金が大幅に増となることが見込まれることから、経営資源の確保、組織の活性化・適正化の取組など行政経営プランに基づく取組を推進し、歳入の確保と歳出の抑制に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

いずれの会計においても実質収支は黒字であるため、健全財政を維持している。今後は、超高齢社会の進行などにより社会保障関連経費が増加していくことに加え、老朽化が進む公共施設の改修にも多額の経費を要する一方、人口減少などの影響による市税の減が見込まれていることから、将来にわたり財政の健全性を維持するため、各会計において、富士市公共建築物長寿命化指針に基く取組や都市活力戦略に位置付けられた施策の重点実施などにより、経費削減と収入の確保に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

平成28年度の元利償還金は前年度に比べ33百万円増加した。新規に借入をする地方債種別について、普通交付税措置のある事業債の優先的な選択などを行っているものの、小学校用地取得分などの償還終了の影響により、算入公債費が前年度に比べて138百万円減少した。今後、新環境クリーンセンター建設事業に係る借入により市債残高は大幅な増が見込まれるため、事業実施年度の総発行額を極力抑制するとともに、市債種別や借入条件などの工夫により、後年度の公債費負担の抑制に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

平成28年度は、大規模施設整備事業が無かったことから、償還額が新規借入額を上回り、地方債の現在高が66百万円減少した。加えて、公共下水道事業における公営企業債等繰入見込額も前年度に比べて1,809百万円の減により、将来負担額は前年度に比べ3,172百万円減少した。充当可能財源等は、都市計画税充当可能額等の減により充当可能特定歳入が減少(前年度対比-502百万円)、臨財債及び公防債償還終了により基準財政需要額算入見込額が減少(前年度対比-2,854百万円)した一方、充当可能基金が1,474百万円の増となり、将来負担比率の分子は前年度に比べて1,290百万円減少した。今後、新環境クリーンセンター建設事業により地方債残高の大幅な増に加え、市税等の減収への対応として基金取崩しなどを行うことで、将来負担比率の分子は増加が見込まれるため、地方債残高とともに、将来を見据えた計画的な基金管理等に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均とほぼ同じ水準である。公共施設マネジメント基本方針において、公共施設の延べ床面積20%削減という目標を設定し、老朽化が進む施設の集約化・複合化等の検討を進めている。

債務償還可能年数の分析欄

文化会館などの大規模事業に対する既往債の償還が終了したことなどにより、将来負担額は減少しているが、人件費が類似団体平均をやや上回るなどの理由により、債務償還年数が類似団体平均よりも長くなっている。定員適正化計画に基づく定数管理や昇給停止等を行うなど、人件費の抑制を図る。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は類似団体と比較すると高い水準であるが、臨時財政対策債及び公害防止事業債の償還費の減少などにより、基準財政需要額参入見込額が減少したため、3.0%減少している。一方、有形固定資産減価償却率は、類似団体平均とほぼ同水準である。今後、公共施設マネジメント基本方針に基づき、老朽化が進む施設の適切な管理及び活用の検討を進める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、低金利の状況下において既往債の元利償還金が減少していることなどから、昨年度より減少している。将来負担比率は公営企業債元金償還に充てる負担見込額が減少したことなどにより将来負担額が減少したため、昨年度より減少している。今後、大規模投資的事業の実施により地方債残高の増加が見込まれるが、事業を精査し、地方債発行額を極力抑制すると共に、計画的な基金管理等に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

認定こども園や児童館などの児童関係施設については、比較的新しいものが多いため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回る水準となっているが、公営住宅や学校などは建築後年数が経過し、老朽化が進んでいるものが多いため、平均を上回っている。各施設の老朽化が進む中、計画的な維持修繕等を行い、安全確保に努めると共に、統廃合等を含めた施設の効果的な活用についての取組を進める。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

全般的に類似団体平均に近い水準となっている。各施設の老朽化が進む中、計画的な維持修繕等を行い、安全確保に努めると共に、統廃合等を含めた施設の効果的な活用についての取組を進める。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が年度開始時から3,480百万円の減少(△0.9%)となった。増減率の大きいものは無形固定資産(+85.8%)であり、平成29年度に実施した社会保障・税番号制度連携によるソフトウェアの計上により761,195百万円の増加となった。ただし、資産総額のうち割合の多い有形固定資産(94.8%)は4,863百万円の減少となっている。なお、これらの資産は将来の(維持管理・更新等)支出を伴うものであることから、当市では公共施設マネジメント基本方針(平成27年4月策定)において、公共施設の延べ床面積20%削減という目標を設定し、老朽化が進む施設の集約化・複合化等の検討を進めている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は78,186百万円であり、そのうち人件費等の業務費用は43,774百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は34,412百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(16,520百万円)、次いで物件費(13,969百万円)であり、純行政コストの40.4%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(72,801百万円)が純行政コスト(76,081百万円)を下回っており、本年度差額は△3,280百万円となり、無償所管換等を差し引き純資産残高は3,230百万円の減少となった。純行政コストの削減や、税収の増加につながる移住・定住の促進、企業の誘致・設備投資につながる施策を実施していく。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は6,073百万円であったが、投資活動収支については△6,520百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回っていることから、△66百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から513百万円減少し、2,666百万円となった。地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。また、投資活動収支においては基金積立金支出(1,249百万円)から基金取崩収入(359百万円)を差し引き、890百万円を新たに積み上げている。今後については、平成32年10月完成予定の新環境クリーンセンタ建設事業(総事業約270億円)が本格的に進むことから、投資活動支出が増加していく見込みである。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、本市では合併前に旧市町毎に整備した公共施設があること及び、小学校数単位でまちづくりセンター(旧公民館)を整備していることなどから保有する施設数が多く、類似団体平均を上回っている。また、歳入額対資産比率についても類似団体平均を少し上回る結果となった。今後、大型事業として新環境クリーンセンター建設事業も控えていることから、住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率ともに増加することが見込まれる。しかし、老朽化した施設がも多いことから、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、施設の集約化・複合化等の検討を進めていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均と同程度であるが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少し、年度開始時から1.1%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、事業の見直しなどにより、行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度である。特に、社会保障給付の割合が多く、今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均と同程度である。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、+1,157百万円となっている。類似団体平均を上回っているが、大規模事業が控えていることや、維持修繕計画を策定中であることから、投資活動支出は今後伸びる見込みである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っている状況にあるが、今後、経常費用のうち維持補修費の増加が見込まれることから、公共施設マネジメント基本方針(平成27年4月策定)による、老朽化が進む施設の集約化・複合化等の検討を進め、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,