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平成28年度現年分の税徴収率は99.27%で、前年度同様高い徴収率を維持しているものの、人口の減少や全国平均を大きく上回る高齢化率(平成28年度末…48.39%)に加え、町内に大きな事業所もないことから税収は伸びず類似団体平均とはほぼ同じである。ただし、全国平均や山口県平均を大きく下回っている。引き続きUJIターン者の受入をはじめとする各種定住対策に積極的に取り組むとともに、町出身者のネットワークを充実させ企業誘致を促進する等財政力向上に努める。
平成28年度の経常収支比率は前年度よりも高い78.9%となった。これは、扶助費の増額によるものが要因である。前年度よりも若干の上昇であるが、ここ数年は70%台を維持しており、早くから取り組んできた人件費の削減をはじめとする行財政改革の効果によるものが大きい。ただし、近年、社会保障費の増加やマイナンバー制度導入等により電算経費が増加傾向であり、今後比率が上昇することが懸念されることから、更なる事務事業の徹底した見直しや施策の重点化を図りながら健全財政を維持する。
人件費は職員や議員の削減や助役、収入役の廃止等の効果により類似団体平均より低いが、一方で物件費は斎場業務、消防救急業務等を萩市に、ゴミ処理業務を萩・長門清掃一部事務組合に委託していること等から類似団体平均より高い。
給与制度は類似団体平均より若干高いが、山口県下では低い水準である。阿武町の給与制度は6級制を用いており制度的に給与水準を低く抑えている。(国…10級制、県…9級制)
早くから取り組んできた議員及び職員の削減等行財政改革の効果により、千人当たり職員数は類似団体平均より低い。ただ、今後更なる職員等の削減は困難な状況であり、また、数年後には複数人の退職が続くことから、計画的な職員補充を行う等適切な定員管理に努める。
可能な限りの繰上償還及び新規借入の抑制等、財政健全化に向けた取組を計画的に実施してきたことにより、ここ数年減少傾向で推移している。今後とも事業を厳選するとともに大きく起債に頼ることのない財政運営に努める。
これまでの地方債の繰上償還や新規事業実施に係る起債の抑制、また将来の施設整備に備えた基金への計画的な積立等を実施してきたことにより、将来負担額については、充当可能財源で賄える状況にあることから、将来負担比率は算定されない。
これまで助役、収入役の廃止や職員、議員の削減、議員報酬の削減等財政健全化に向けた取組を行ってきたことにより、類似団体平均とほぼ同じ値で推移していたが、数年後には複数人の退職が続くことから計画的に人員補充をしており、若干上昇傾向にある。引き続き適切な人員管理に努める。
斎場業務、消防救急業務を萩市に、ゴミ処理業務を萩・長門清掃一部事務組合にそれぞれ委託しているほか、マイナンバー制度導入をはじめ行政事務の電算関係維持管理経費が年々増加傾向にあること等から類似団体平均を上回っている。電算経費は今後更に増加することも懸念されることから、自治体クラウドによる共同利用の取組等により経費節減を図る。
当町は、高齢化率が平成28年度末で48.39%と全国平均に比べかなり高く、老人福祉施設への措置者数も平成28年度末で26人と人口に対する割合が高く、また、養護老人ホーム(50床)、特別養護老人ホーム(30床)入所者のうち障害者自立支援制度による介護給付を受ける方の割合が高く類似団体平均を上回っている。今後とも健康づくり事業や疾病予防事業等に力を入れ扶助費の抑制に努める。
分流式下水道への繰出基準の見直しや下水道施設の機能強化事業の実施、奈古地区簡易水道整備事業の実施等による起債の償還に伴う繰出金の増加により類似団体平均を上回っている。今後とも簡易水道事業や下水道事業等公営企業会計については、独立採算制の原則に立ち返り、経費の節減はもとより使用料の改定等も図りながら財政の健全化を図る。
斎場業務、消防救急業務を萩市に、ゴミ処理業務を萩・長門清掃市部事務組合にそれぞれ委託していることから、類似団体平均を下回っている。今後とも各種補助金の見直しを含め更なる経費節減に努める。
過疎高齢化の進展による扶助費の増加、行政事務の電算関係維持管理経費の増加、簡易水道事業や下水道事業の起債償還による繰出金の増加等により類似団体平均を若干上回っているものの、全国平均、山口県平均より下回っている。ただ、今後も扶助費、物件費、補助費等いずれも増加傾向で推移することが懸念されることから、徹底した事務事業の見直しや事業の厳選等により経費の節減を図る。
当町の有形固定資産減価償却率は、類似団体より若干高いが、全国平均、山口県平均より低い。当町としては既に施設の複合化や除却等を進めてきており、今後更なる集約化・複合化等により減価償却率の上昇を抑制することは困難なことから、新規施設整備を極力抑えるとともに現存施設の長寿命化を図りながら適切な維持管理に努める。
早くからの取り組んできた人件費の削減をはじめとする行財政改革及び可能な限りの繰上償還と新規借入の抑制等による地方債残高の縮減に取り組んできたことにより、将来負担比率は算定されない。また、有形固定資産償却率は、類似団体平均より若干高い。温水プールをはじめ減価償却率が80%を超える施設もあり、今後の老朽化対策が課題となるが、基本的には現存施設の長寿命化により対応する。
これまでの可能な限りの繰上償還と新規借入の抑制等により、実質公債費比率は減少傾向で推移している。また将来負担比率も算定されない。ただ、今後高齢者福祉複合施設の整備や公営住宅の建て替え等の計画もあり新規借入により比率が上がることも考えられるが、極力起債に頼らない財政運営に努める。
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